ま、こんな真面目なシリアスな前書きですけども今回はギャグだけどな!シリアス感を出してギャグにする…自分には常識など通用しないのだぁぁぁ!!
帆風と垣根はアレイスターに呼び出され窓のないビルにいた
「で、何の用だアレイスター?」
「なに、君達に渡したいものがあってね」
「渡したい…もの?」
帆風が首を傾げる、アレイスターは懐から何かを取り出す…それは一枚の羊皮紙だった
「これは上条当麻がロシアで手に入れた羊皮紙だ。これには四大天使の情報が記されている。ロシア成教が纏めた不出来な物を私なりに訂正し書き加えておいた…読むといい」
そう言って帆風にその羊皮紙を渡す、帆風はロシア語で書かれている文字を日本語に自分なりに翻訳する
「……ミカエルにガブリエル、ラファエル、ウリエルについて事詳しく書かれていますね」
「まあな、何せ神の右席達に頭を下げてその羊皮紙に彼らが司る天使達の情報を書いてもらったのだからな」
「へー、フィアンマ達がね……それ程までに俺達に見せたいもんなのか?」
「ああ、何せそれがあれば君達は……特に帆風潤子は…いやここから先はまだ言わないでおこう」
そう言ってアレイスターはニヒルに笑う、相変わらず何を考えているのかいまいち読めないと垣根が溜息を吐くが何も聞かないでおいた。悪巧みしているわけではないとアレイスターを信じているからだ
「後以前頼まれていた演算補助デバイスが完成した、ついでに持っていくがいい」
「お、すっかりその存在を忘れてたぜ。俺も読者も作者もな」
「メタな発言はやめろ」
アレイスターは垣根に六個の演算補助デバイスを中に入れたアタッシュケースを投げ渡す。垣根はそれを一対の未元物質の翼でキャッチする
「……で、真面目な話をするが…
「……
昨日、冥土帰しが務める病院に百人を超える少女達と一人の少年が緊急搬送された。カエル顔の医者が百人を超える患者のオペを担当し全員の命を奇跡的にも救い、少年と八人の少女達以外は別の病院に入院する事となった
「上里翔流は目を覚ましたようだ…だがそれ以外は…もしかしたら二度と目を覚ます事はないかもしれん…そう冥土帰しは言っていた」
「……そう、ですか…」
帆風が俯く、敵とはいえ思う所があるのだろう…垣根も内心は平常を装いながらと上里に手を出した人物に怒りを向けていた
「……垣根帝督、そして帆風潤子…これは私の憶測だが…上里翔流達を狙ったのは『
「「!?」」
アレイスターの憶測に二人は目を見開く、魔神…魔物達の神ではなく魔術を極め神の領域に至った者。魔術界の金字塔的存在の名が出て垣根はおろか帆風も驚きを隠せない
「恐らく魔神は自分達の脅威となる可能性がある理想送りを潰したのだろう…私の憶測だがな」
アレイスターはそう告げる、これは自分の憶測だと…だが二人にはそれが真実だと思えた
「……チッ、魔神共が…元は自分達が撒いた種の癖に…ムカつくぜ」
「……同感ですわ」
垣根と帆風は怒りを隠せない、元は自分達が勝手に上条に失望したせいで誕生した理想送り…それを宿してしまった、それだけの理由で上里の命を奪おうとしたのだ…許せるものではない
「……兎に角、今は彼女達が目を覚ますまで待つしかないな」
上里翔流が目を覚まして目に映ったのは白い天井だった
「……病、院……か?」
上里は寝ていたベットから上半身を起こす、緑色の病衣を着ている事に気付いた上里はやはりここが病院なのだと理解する
「やあ、目が覚めたようだね」
「……貴方は?」
「僕は医者だよ、皆からはカエル顔の医者だとか冥土帰しだとか言われてるがね」
冥土帰しが扉を開けて病室に入ってきた、本当にカエルみたいな顔だなと失礼なことを思う上里
「ああ、
「……右腕?」
上里はふと自分の右腕を見る、ゾンビと呼ばれる魔神に切断された右腕が綺麗にくっついていた。右手は普通に動いた
「……ぼくはどうしてここに?」
「さあね、気づいたら君
「…………」
上里の脳裏にはあの嗄れた声が蘇った、確かその声の主も魔神と名乗っていた…名は僧正。もう一人の女性らしき声はネフテュスだっただろうか?
「聞いているのかい?」
「……ええ」
上里は自分がここにいるのは僧正が自分をここまで運んでくれたのだろうかと考える、そして上里は自分の仲間である少女達の事を思い出す
「そうだ…皆は!去鳴や宛那、獲冴達は!?ぼくと一緒にいた筈の女の子達は!?」
「……落ち着いて聞いてね」
上里の質問に冥土帰しは表情を暗くする、そしてゆっくりと口を開ける
「君の友達は…未だに目が覚めないんだ。もしかしたら…二度と目を覚まさないかもしれない」
「………え?」
上里の思考が一瞬消えた。上里は唇を震わせる
「ど、どういう事ですか?」
「分からないんだ、何故彼女達が意識を戻さないのかね。肉体的には問題ない筈なのに目を覚まさない…まるで見えない力が働いているかのように」
上里は冥土帰しが何を言っているのか理解できなかった、そして気付いた。この病室にいるのは自分と冥土帰しだけでない事に
「…………ぁ」
この病室には10個のベットがある。扉に近い方に上里と空きのベットが一つ。そして残りの8個に目を深く閉じたままの去鳴達が死んだ様に眠っていた
「………死んではいないよ、彼女達は息はしてる。だが
「…………」
「医者である僕もこんな症状は初めてだよ、全く理解できない……科学では証明できない
ゾンビが何か細工をした、上里には確信があった。あの魔神が去鳴達に何かしたのだろう…だが上里には何も出来ない、幻想殺しと違いこの右手では去鳴達を新天地に送ることしか出来ない…酷い言い方をするならば上里は無力だった
「………僕も医者として精一杯の事はするつもりだよ…でもこればっかりはね……」
冥土帰しはそう俯いて呟いた、医者以前に患者を助ける事が出来ない罪悪感が顔にでるのを上里に見られたくないが為に
「……ぼくのせいだ、ぼくが復讐を考えたせいで…去鳴達が……」
上里は焦点の合わない目で去鳴達が眠るベットを凝視する。自分の復讐に彼女達を巻き込まなければ…いやそもそも自分と関わらなければ…自分がやってきた事はなんだったのか…上里は頭の中でそれを永遠に自問自答する
「…君のせいではないよ、僕は君の事は知らないが彼女達が…そして君がこんな目にあったのは彼女達をこんな目に合わせた犯人が全て悪いんだからね」
「………違う」
「?」
冥土帰しは上里を気遣ってそう言うが上里は頭を振ってそれを否定する
「全部ぼくのせいだ。ぼくが彼女達を巻き込んだから、魔神に復讐しようとしたから、ぼくが皆の盾になれなかったから、守られる事しか出来なかったから、この右手に全てを頼っていたから…全部………ぼくのせいだ」
上里は目元をその忌まわしい右手で覆った、流れる涙を見せない為に、そしてこの右手で自分という存在をこの世界から消失出来たらいいのにと破滅願望を抱えて…だが上里は新天地に消える事はなかった
「……少し外の空気でも吸って来たらどうだい?幸い君は殆どの傷が完治してる…外を散歩して辛い気持ちを安らげるといい」
「…………」
上里は冥土帰しの言葉を聞くとベットの隣にあったロッカーから自分の服を取り出す。それを着替えてもう一度去鳴達が眠るベットを見って…逃げる様に病室から立ち去っていた
「……………」
そんな彼を冥土帰しは黙って見つめていた
上里翔流はただただ歩いた、目的もなく学園都市の街並みを歩く。目的地やどこに行くかなど決めていない。ただ虚ろな目で街中を歩くだけだ…
(……なんでぼくだけ無事だったんだろう…いっその事ぼくも彼女達と同じ…いやぼく一人だけ皆みたいな状態になってれば良かったのに)
今の上里の中に蠢いているのは自己嫌悪、後悔、嘆き、絶望…この世のありとあらゆる負の感情を混ぜ合わせたかの様な黒い衝動だ。もう死んでしまいたい、上里はそう心の中で呟いた
「………………」
上里は幽鬼の様な足取りでフラフラと歩く、何人か街を歩く人達とぶつかるが彼は気にしない、背後の怒声や心配する声も彼には届かない
(……屋上からの飛び降り、川に飛び込む、首を吊る…どれにしたら確実に死ねるだろうか)
もう魔神に対する復讐心も薄れた、守りたかった人達も守れなかった。もう生きる理由が見つからない。上里のありとあらゆる表情は死滅し心は折れ目は死んだ。そんな彼が死に場所を求め彷徨っているとふと声がきこえてきた
「おい、お前無能力者だな?」
「な、なんですかいきなり!」
「………」
上里は声が聞こえた方に首を動かす、そこには4、5人程度の高校生くらいの男女達が12歳くらいの少女を囲んでいた…上里は知らないがこの男女達は無能力者狩りという
「いやなぁ、今がチャンスなんだわ。あの忌まわしい第一位達も此間の事件のせいで手が回らねえと思うからよ…このチャンスに俺らのゲームを久しぶりにやろうと思ってな」
「てか、此間の事件でも無能力者は役立たずだったじゃん?だから学園都市に要らないゴミ達を掃除しておこうと思ってさ」
「わたし達て本当にボランティア精神に溢れてるよね〜進んでゴミ掃除をしようとしてるんだからさ」
そう言って下品な笑みを浮かべながらケラケラ笑う無能力者狩り、それを見た上里は無意識に彼らの元へと動いていた。別に上里の心の中の負の感情が消えたわけではない、だが目の前に困っていて助けを求めている人がいれば助ける…腐ってもそのヒーローの性質は変えられない
(………は、女の形をしていれば何でも救ってしまう…ぼくのクソッタレな性質は…変わらない…のか…)
そう思いながらも上里は無能力者狩りの一人である男の肩に右手で触る、その男が訝しげな顔をして振り向くと同時に上里はその男の顔面に右ストレートを食らわした
「が、っあ!?」
突然の不意打ちを男が避けられる筈もなく2、3メートル吹き飛ばされて男は地面を転がった。突然の出来事に目を丸くする4人だがすぐに怒りの目を上里に向ける
「テ、メェ!何しやがる!」
「……弱い者いじめをしようとしてた不良を殴っただけだ」
「……上等よ、そうやって正義ぶってるその面がいつまで続くか見ものだわ」
女は頭上に巨大な氷の塊を形成する。その女の
『な………!?』
「……ぼくの能力は触れた物体を有機・無機関係なく消す力…とでも言っておこうか」
驚く無能力者狩り達に上里はこの能力は触れた物体を消す力だと宣告する。それを聞いた無能力者狩り達は顔を青くする…つまりあの手に触れられれば自分達の命はないと察したのだ
「どうする?きみ達は…
「………ッ!に、逃げるぞ!」
勿論ブラフだ。いや実際上里の理想送りならそれが可能だがこれは超能力ではない。だが氷の塊を消した事、これを事前に見せておくことにより信憑性を増す…あっさりと嘘を信じた無能力者狩り達は怯えながら足早に立ち去っていく
「……」
上里はそれを無表情で眺めながら踵を返しその場から立ち去ろうとする。そんな彼に無能力者狩りに囲まれていた少女が声をかける
「あ、あの……!」
「……何かな」
上里は見る者が見たらゾッとしそうな程冷たい虚ろな目を少女に向ける。だが少女は怯えずに和かに上里に笑いかけた
「助けてくれてありがとうございますお兄さん!お姉さんやマークさん達がいない時に悪そうな人達に囲まれてどうしようかと悩んでいたので助かりました!」
「……気をつけた方がいい、世の中いい人だらけとは限らないからな」
「ええ、テオドシアさんにも言われましたよ。「貴方は純粋無垢過ぎて人を疑う事を知らない」て、失礼しちゃいますよね。一応その人が悪い人がいい人かぐらい見分けがつくのに!」
……この少女は何なのだろう、上里はそう思った。一度喋り出したら止まらないのか?空気が読めないKYなのか、それとも自分の様な変人にまで声をかける優しい子なのか…上里には分からなかった…だが関わるべきではないと判断しその場から立ち去ろうとする
「あ、ちょっと待ってください!せめてお礼だけでも!お姉さんやマークさんを呼ぶまで少し待っ…」
「お礼なんていらない、きみを助けたのもぼくのクソッタレな性質の所為なんだ。それにぼくは感謝されるほどの善人でもない」
「え?クソッタレな性質…?て、足早に立ち去ろうとしないでください!助けてもらったらお礼をする!そう
「………帝督?垣根帝督か?」
上里は無視を決め込もうとしたが彼女が言った帝督という単語に反応してしまう。そしてタイミングがいいのか悪いのか…上里の腹からぐううぅ〜と音が響く
「………………」
思わず立ち止まってしまう上里。彼が病院に搬送されて数日経つ。その間何も食べずに眠っており今の今まで何も口にしていない…腹が減っても仕方ない
「……お腹空いてるんですか?」
そうキラキラとした目で尋ねてくる少女、さもお礼が出来るチャンス!と言わんばかりに。上里は面倒な事になったと天を仰いだ
「私美味しいお店を知ってるんです!助けてもらったお礼にそこに連れて行きますね!」
「いやいい……」
「遠慮しないでください!こう見えても私お金持ちですから!」
いや幼女にご飯を奢ってもらうなど男としての尊厳が…と上里が心の中で呟くが彼女は一切気にしない。学園都市の住人は変人しかいないのか。上里はガチでそう考えた
「あ、私はパトリシア=バードウェイていいます。こう見えても博士号も持ってるんですよ。今は唯一先生の所でお勉強中ですけど…あ、お兄さんは?」
「……上里、上里翔流」
そう素っ気なく言葉を交わす上里、目の前の少女が実は学園都市の理事長の妹だとか、木原一族の中で1、2を争う優秀な科学者の助手だという事を彼は知らない…そしてパトリシアはその美味しい料理を出すお店に向かう為に笑顔で右手を上げる
「へい、タクシー」
「!?」
幼女が普通にタクシーを呼んで、タクシーを止めてタクシーに乗った。そして困惑する上里をパトリシアが手を引っ張ってタクシーに乗せてタクシーは目的地までタイヤを走らせる。タクシーのゲシュタルト崩壊である
なお辿り着いた場所は第十学区。因みにタクシーの初乗り運賃は560円で500メートルごとに200円プラスされる。合計金額は約6000円オーバーだったがパトリシアは顔色一つ変えず6000円を運転手に渡した。それを見た上里は最近の幼女は金持ちなのかと驚愕した
第十学区…学園都市の中で一番治安が悪い学区であり、配送業者がわざわざこの学区を迂回して目的地に向かうという逸話すらある危険地帯…歩く人達も髪色がド派手な赤だったりピンクだったり、髪型はスキンヘッドやモヒカンと奇抜なファッションだったり、耳ピアスは当然として肩パットや鼻ピアス、舌ピアスをしていたり、メガネやコンタクトレンズ感覚で傷痕やタトゥーが普及しているヤベー学区でもう学園都市と言うよりヒャッハーなバイクを乗り回している汚物は消毒だー!な世紀末といった方が適切かもしれない
だが、そんな世紀末真っしぐらなヤベー場所をパトリシアは和かな笑顔で街行く人に手を振っている
「あ、スキンヘッドさん髪切ました?」
「お、分かるか嬢ちゃん。此間髪切ったんだよ」
(何故普通に話しかけれるんだ…と言うかよく髪切ったて分かるな、と言うか切るだけあるか?)
そう上里は疑問に思うも彼女はコミ力モンスターなのかと上里は無理やり納得する
「着きましたよ、ここが美味しい料理がある場所です」
着いたのは立体駐車場だ。第十学区の隠れた名所 別名屋台尖塔。立体駐車場に停まっている車全てがワゴン車やキャンピングカーを改造した屋台で一棟のビル内に400~500もの店舗が詰め込まれている。万が一の為に排ガスを逃がすための換気扇や空調ダクトなどは必要以上に増設され不規則に並ぶLED電球の照明と合わせてビル自体がどこか手作り臭の漂うジャンクな雰囲気で満ちている
「……明らかにヤベー場所に見えるんだが」
「ええ、ヤベー場所ですよ?拳銃(モデルガン)の取引からヤベー白い粉(砂糖)。汚れ仕事のボディガードからお薬キメたねな人もいますから」
「お薬飲めたね、のリズムで言わないでくれ」
そう言いながら二人は設置されている緩やかなスロープを使って階層を移動する。目指すは最上階、燕尾服を着こなしたマスターが営むコーヒーショップや屋台なのに着物のお姉さんが懐石料理を出してくる店、漫画肉を提供する店など珍しい店が立ち並ぶ場所だ
「ここです、ここが美味しい料理を提供してくれるお店ですよ。で、あの人がこの出店の店主です」
「………」
その店の店主は邪悪なウド鈴木じゃね?とでも言うべき長い顔に身長2メートル越えの巨漢だった。ほぼ全身に刺青をした料理人と言うよりカジノのボスと言われた方がしっくりくる風貌だ
「あら、また来たのねパトリシアちゃん」
「お久しぶりですライブベアラーさん」
ライブベアラー、オカマ口調で麻薬なバナナ食べてフェラ顔になるヤベー料理人である
「いつものください」
「ええ、分かったわ。前菜のエレキバナナにスープの腸詰めワームの煮込みスープ、肉料理は般若パンダの蒸し焼き、魚料理はゴールドシュリンプの天ぷら、メインディッシュのメテオガーリックの餃子、サラダはポイズンポテトの煮物、デザートはニトロチェリー、ドリンクは太陽酒のフルコースで良かったかしら?」
「ええ、お願いします」
「おい、ちょっと待て。色々待って」
ライブベアラーは上里の声を聞く事はなくフルコースを作る為に厨房に行く。暫し二人でフルコースが出来上がるのを待つ
「ここの料理、全部美味しいのにお値段はなんと千円ポッキリなんですよ」
「…………手放しで喜べない値段だな」
寧ろここまで安いと逆に不安になるレベルである。一体この値段でどうやって元を取っているのか気になるが上里は聞いて見たりしない。世の中知らない方がいい事がある
「ライブベアラーさん、毎回疑問に思うんですけどこの食材てどうやって仕入れてるんですか?」
(やっぱりこの子はKYだな)
「サニーちゃんに依頼してるのよ」
(そしてあんたも普通に答えるんだな)
なんやかんやあって上里とパトリシアははフルコースを食べた。言葉で言い表せられないぐらい美味かったら、三つ星レストランのディナーがこのフルコースと比べるとカップラーメンとステーキの差があるくらいに美味しかった
「ご馳走様でした!また来ますね!」
「ええ、今度はマークちゃんとレイヴィニアちゃん達も連れて来てね」
なお、ライブベアラーは毎回マークが来る度に口説いている。そしてその度にマークは毎回最上階から飛び降りて逃げている
「美味しかったですか上里さん?」
「……美味かった、だがあの安さのせいで色々と不安なんだが…」
「大丈夫です、帝督さんはもっとヤベー食べ物食べてますから」
「……具体的には?」
「毒化したフグ鯨を此間やけ食いしてましたよ。翌日下痢して学校を休んだとか」
「逆に下痢で済んだのが凄いな」
毒化したフグ鯨を食べても垣根は死なない、何故なら常識が通用しないからだ。なおその時一緒に食べていた帆風はケロッとしていた
「………まあ、悪くなかったかな」
上里はそう言って少しだけ口元を歪ませる。それを見たパトリシアが笑った
「あ、やっと笑ってくれましたね」
「………え?」
「上里さん、私を助けてくれた時から怖い顔してましたから。今初めて笑ったんですよ」
「………」
確かに今日初めて笑ったかもしれない、去鳴達が目覚めないというのに、先程まで自殺でもしようかと考えていた筈なのに…何故笑えたのか……それは自分に向かって笑いかける純粋無垢なこの少女のお陰だろう
「………きみは凄いな」
「?何がですか?」
「……いや、何でもない」
上里はそう言ってパトリシアから目を離した、パトリシアは首を傾げる…スロープを使って階層を降りる二人、何分かかけて地上へ到着した
「……ご飯を奢ってくれてありがとう」
「いえ、最初に助けてもらったのはこちらですから」
「……君のお陰で少し冷静になれた、感謝するのはこちらの方だ」
上里はパトリシアに礼を言いながら冷静になった思考で現在の状況を理解する。去鳴達がなぜ目覚めないのかは分からないがゾンビが関与しているのは分かる。ならゾンビを見つけだし倒す。そうすれば去鳴達の目も覚めるかもしれないと上里は考える
「あ、大学に行く時間ですね。こう見えて私は今学園都市でも結構重要なプロジェクトの責任者なもので…」
「君本当に12歳?」
最近の幼女て凄えな、上里はそう思った
「では上里さん、また会えたらいいですね」
「………ああ」
パトリシアはそう言って上里から背を向けて走っていく、途中でスキルアウトの男性に話しかけその男性のバイクに一緒に乗って上里の視界から消えていく…やっぱり彼女はコミ力モンスターだった
「……あの魔神、ゾンビの手がかりを探さないとな」
上里はそう独り言を呟いて何処かへ歩き出そうとした瞬間、背後から声をかけられた
「ここにいたか上里翔流」
「……………きみは…」
そこに立っていたのは一人の少女だった、魔女のような服装にマントを着た眼帯をつけた金髪緑目の少女。 その少女の名前を上里は知っていた
「魔神……オティヌス」
「性格には
かつて上里が狙い、そのついでに学園都市を滅ぼそうと考えた元凶がそこに立っていた。だが不思議と怒りの感情はでなかった
「お前と話をしに来た」
「………話?」
「ああ、お前は私を憎んで学園都市を滅ぼそうとした…つまり事の元凶は全て私にある」
「………それがどうした?」
「なに簡単な事だよ上里翔流」
オティヌスは淡々とした口調で上里にこう告げたのだ
「お前と和解をする為に話し合いに来たのさ」
『いひひ。ひひひひひひひ』
暗闇から笑い声が聞こえる。その場の雰囲気は異様だった。まるで戦中での余計な悲壮感や形のないデマの様な人をおかしくさせる空気で充満していた。
『いひ、いひひ』
その暗闇にいたのは変色した新聞紙、ダクトテープ、酒瓶の破片、押しピン等で構成された奇怪なドレスを着こなし小柄ながらも豊満な肢体と魅惑の姿だが翼、尻尾、七色の髪、大きく裂けた口、額に大穴と非人間的な異形さを秘めている少女だった。彼女は生命ではなく器物、「命に似た何か」だ。生命の樹の逆位置たる邪悪の樹をなぞり構成されたその命に似た何かはある存在をその眼で見つめていた
「あ、もうここら辺でいいですよ。乗せてくれてありがとうございます」
「いいってことよ。俺らスキルアウトは子供には優しくしねえといけねえしな!じゃあ大学の仕事頑張れよ!」
「はい、お気をつけて〜」
それは金髪碧眼の少女だった。歳は12歳くらいで純粋無垢な顔をしている。悪魔は笑った。この少女を自分の手で汚さねばならないのかと
「ひ。ひひ……いひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひひ!」
それが悪魔にとって楽しみで、面白くて、愉悦で、狂った様な笑いを上げるのが仕方なかった。そして虚空に溶ける様にゆっくりと彼女の姿は透明になっていき…そして最初からなにもいなかった様に彼女は姿を消した…その場の異様な雰囲気は消えない
やっぱりとあるの主人公のヒロインは幼女だよね(とある科学の未元物質のヒロインも幼女、一方通行も打ち止めという幼女がヒロインだし上条さんや浜面にもレイヴィニアやフレメアという幼女が…ああ、かまちーはロリコンなのか(失礼))。まあ何気に原作でもこの二人関わりあるし違和感ゼロですよね。ライブベアラーをご存じない人は是非検索を、あの人滅茶苦茶濃いキャラですから…
因みに個人的にパトリシアのCVは「ウルトラ怪獣擬人化計画」のマガジャッパや「俺が好きなのは妹だけど妹じゃない」の永見涼花役の近藤 玲奈さんですかね。妹キャラて点で似合いそうですしとあると双璧なす作品SAOでも出てきたからとあるにも出て欲しいと個人的に熱望しています。因みに上里君達をボコボコにしたゾンビの個人的CVである本渡楓さんとは乃木若葉は勇者であるで共演しており、タマっち先輩とあんずん(近藤玲奈さんの役)とは姉妹みたいに仲いいのにこの作品だとあんずんが上里君のヒロインでタマっち先輩がボスキャラという意外な展開になっている…因みに作者が一番好きなキャラは犬吠埼姉妹です(関係ない)
そして次回は上里とオティヌスの話し合い。今まで隠してたあの人物とかの裏話とかを説明…そして最後に現れた謎の存在の正体とは?そして狙われた少女とは?
次回もお楽しみに!