因みに自分は義理チョコなら女子に貰った事があります(親族ではない)。貰った時は嬉しかったです。味?苦かったです、でも嬉しかった
大抵の男子の初チョコは母親
【簡単☆サンドリヨンのお菓子教室♪】
誰でも簡単に美味しいお菓子が作れるように皆さんにお菓子作りの授業を行うよ♪彼氏の為に、好きな人に、いつもお世話になっている人に、皆さんの大事な人に美味しいお菓子を作ってあげませんか?それにもう時期バレンタインの季節♪彼氏さんや好きな人にチョコレートを送ってもいいかもしれません
作るお菓子 シフォンケーキとチョコレート
場所 第十二学区の高崎大学の調理室
時間 10時から12時まで
用意 特にありません
お金 無料
講師 サンドリヨン
そんなチラシを持って帆風は第十二学区にある高崎大学にやって来た。無論、垣根にチョコレートをプレゼントする為である。なおシフォンケーキは自分が食べる用である
「ここですわね……あら?御坂さんに女王達もいますわ」
調理室に入ると知らない女性達の他に帆風の見知ったメンバーがいた、美琴に食蜂、麦野、アリサ、エステル、猟虎、インデックス…顔見知りが集まっていた
「あ、帆風先輩も来てたんですか?」
「ええ、女王達も来てらっしゃったんですね」
「麦野さん達もいるし凄い偶然力ねぇ」
食蜂と美琴の近くの席に座り、食蜂は知人達の方を向く
「シャケをチョコレートに入れたら美味しくなるかしら?」
「あ、あはは…絶対やめた方がいいですよ」
「日頃のお礼に先生や打ち止め達にシフォンケーキとチョコレートを作ってプレゼントするぞ!」
「……ほっ、見知った方々がいて助かりましたわ」
「私の手作りを普段お世話になってる人達にプレゼントするんだよ!」
麦野はシフォンケーキとシャケの魔融合を作ろうと考え、アリサがやめた方がいいと止める。エステルは一方通行と木原家に日頃のお礼をしたいとちゃんとした理由を述べ猟虎は知ってる人がいて良かったと安堵の息を吐く。インデックスは皆にプレゼントしたいと考えていたがその中に三馬鹿弟子は含まれていない
「で、このサンドリヨンて誰?学園都市外部の人らしいけど」
「サンドリヨン……灰かぶり姫、つまりシンデレラですね…恐らく偽名、となると…魔術関連の方かもしれませんわね」
「もしそうなら…なんで魔術師がお菓子作りを教えるのかしらねぇ?」
そう三人で言い合っていた時だ、ガラガラと教室の扉が開き宝石の様な金色の髪に美しい色白の肌、スラリとした美しいボディラインの整った顔立ちの女性だ。ダイバースーツに似たコルセットを芯とし薄い膜を何重にも重ねた様な身体のラインがハッキリと解る奇怪なドレスを着込んでいる
「本日シフォンケーキとチョコレートの作り方を教えるサンドリヨンよ。よろしくね」
サンドリヨンと名乗ったその女性は軽く挨拶をし帆風達を眺める
「貴女達が何故、何の目的でシフォンケーキとチョコレートを作りに来たのかは聞かないでおくわ。それぞれの理由がありそうだしね…でもこれだけは言っておくわ」
何故かシフォンケーキの筈なのにサンドリヨンは歴戦の猛者感的なオーラを発生させる
「遊び感覚で来たなら帰りなさい……さもないと…死ぬわよ貴女達」
「いやたかがシフォンケーキとチョコレート作りで死ぬ事はないでしょう…」
言い過ぎだと帆風が笑うが後に彼女は後悔する…本当に命懸けなのだと
「……まあいいわ、早速調理を始めましょう。さて先ずはシフォンケーキの作り方から教えるわ」
黒板にシフォンケーキの書き方をチョークで書き綴るサンドリヨン、一通り書いたところで帆風達の方を向き口を開く
「まず最初に卵黄に砂糖を加えたものを湯煎しながらかき混ぜてからサラダ油をなじませながら入れて水を入れるわ。そして
「割と普通の授業なのね」
「魔術師だから怪しい薬みたいな作り方をすると思ったけど案外まともねぇ」
割とまともな説明で美琴と食蜂は拍子抜けだと内心で呟く
「次に別のボウルを用意してそれで卵白に砂糖を少量入れて角が立つまで泡立てる事。目安はそうね…ひっくり返しても落ちない程度までがベストね。で、用意した卵黄生地に三分の一ずつ分け泡が消えないようにしつつまんべんなく混ぜてから専用の型に入れるわ。大体160~180℃で約40分間焼き上げるの」
「成る程…分かりやすい説明だにゃーん」
「レシピ通りにちゃんと作れば完成出来ますしね」
「レシピをメモしておかねば…もし家で作る時の為に覚えておいてそんはないからな!」
「なんか霊薬を作るみたいで面白いんだよ!」
サンドリヨンの説明を聞いて麦野達はこれなら自分達でも出来ると頷く
「焼きあがったら型を逆さにしてワインボトルなどに中央の穴を刺し込んで常温になるまで置いておくこと。最後にケーキ用ナイフかスパチュラを使ってゆっくりと型から取りはずせばシフォンケーキの完成よ。後は生クリームを添えるなり生地に果実を加えたり、水のかわりに紅茶やジュースを入れて好みの味をつけるのもよし。そこら辺は貴女達の好きにしていいわ」
「……説明を聞いているだけでシフォンケーキが食べたくなってきましたわ」
「これを作れば誉望さん喜んで食べてくれるでしょうか?」
「じゃあ先ずは卵を割る所から始めましょう…」
帆風と猟虎がそう雑談を言い合っているとサンドリヨンが卵を割る所から始めよう…そう言いかけたその時、また扉が開き一人の女性が現れる…その外見は十歳前後の少女でチアリーダーのような服装に背負うタイプの学生カバンという珍妙な服装をしている、サンドリヨンとは違ったベクトルで注目を集める姿だ
「サンドリヨン殿、頼まれた品物を持ってきたぞ」
「ああ、悪いわね手裏さん」
彼女の名は
「ついでになんだけど
「ああ、分かった」
(鶏……?生みたての新鮮な卵を材料に使うのでしょうか?)
帆風は生みたての卵を材料にするのかと考える…そして手裏がその鶏を連れて来た
「グギェェェェェェ!!!!」
『……………』
その鶏は巨大だった、赤いトサカに白い体…これだけなら普通…だが大きさはなんと15メートルも誇り首が四つ生えている鶏じゃなくて怪物だろ、と言っていい異形な鶏だった
「こいつの名前はキングコッコ。捕獲レベルは87だ。こいつの卵は美味いぞ」
「いや「美味いぞ」じゃなくて!何なのよこのモンスターは!?」
「さあ、みんなこの鶏を倒して新鮮な卵を手に入れよう」
「話聞きなさいよ!」
美琴の質問を華麗にスルーしてサンドリヨンはキングコッコを閉じ込めていた檻の鍵を開ける…そしてキングコッコが四つ首からうなり声を上げながら帆風達を睨む
「さあ最初の課題だ。キングコッコを倒してキングコッコの卵を手に入れろ。さあファイトだ」
『これお菓子作りじゃねえ!』
20分が経過した、アリサの奇跡でキングコッコがバナナの皮で滑り、奇跡の代償として食蜂が盛大にこけてパンツ丸見えになった。美琴は即座に食蜂のパンツの色を確認し写メに取りキングコッコに電撃をお見舞いしキングコッコを気絶させた…するとキングコッコの肛門から無数の卵が溢れ出て来た
「さあ卵を割るわよ」
「ま、まさかお菓子作りで戦闘になるなんて考えてもみなかったんだよ…恐るべしお菓子作り」
キングコッコを倒した後は普通に卵を割って、レシピ通りに砂糖とサラダ油を混ぜた卵黄に薄力粉を入れてかき混ぜた。後は食塩を入れるだけだ
「普通は食塩を入れるのだけど私は特別な岩塩を使っているわ」
「岩塩……?シフォンケーキの生地に岩塩て合うのかな?」
サンドリヨンは自分はこだわりで岩塩を入れると告げるとアリサはそれ合うの?と首を傾げる。そして再び扉が開き手裏が岩塩…正確にはその元となる怪物を連れて来た
「ブクブクブクブク……!」
「これは岩塩蟹、捕獲レベルは92。滅茶苦茶硬い甲羅は岩塩で出来ており、ダイヤモンドを鼻で笑う防御力を秘めている」
「だ、か、ら!普通の食材を使いなさいよ!てか92てサラマンダースフィンクスと同じ強さじゃない!」
現れたのは灰色の甲羅を持つ銀色の蟹だった、大きさは10メートル程だが右手のハサミは刃渡り3メートルと肥大化しており逆に左手は1メートルにも満たない大きさだった
「さあまた頑張って倒してね」
『だからこれお菓子作りじゃ……!』
あえて言おう、お菓子作りでモンスターと戦ったりしない
「ふぅ……やっと倒し終わりましたわ」
岩塩蟹は強かった、麦野の原子崩しを喰らっても甲羅で耐え抜き、美琴の超電磁砲でさえハサミで掴んだ程だった。だが帆風がザフキエルを宿した拳を放つ事により漸くノックダウンした程だ
「さて岩塩を入れた事で次はかき混ぜてみましょう」
帆風達は泡立て器でボウルの中の卵黄をかき混ぜ始める。それが終わったら別のボウルに入れておいた卵白に砂糖を少量入れ同じくかき混ぜる。それも終わったらいつの間にか出来上がっていた卵黄生地に三分の一ずつ分け泡が消えないようにしつつまんべんなく混ぜ合わせる。そして最後に型に入れてレンジでチンした
「なんか描写が雑力な気がするわねぇ」
「そこは気にしないで。さて…出来上がるまで少々時間がかかるし…暇だから私が何故パティシエになったか教えましょう」
「唐突に始まる自分語り」
サンドリヨンは暇だからと何故自分がパティシエになったのかを語り始める
「あれは二年前だったかしらね、私は学園都市に住む
『……ここか』
サンドリヨンが訪れたのは第十二学区のとある教会を模した建物だった。建物の中に入り階段下の隠し扉を通って彼女は昔の鍛冶場の様な場所に入った
『いらっしゃい、アンタがフランスの魔術師 サンドリヨン?』
『お前が黒小人のマリアンとやらか?』
『その通り、私が現存する超希少な黒小人の一人 マリアン=スリンゲナイヤーよ』
『……確か北欧神話の霊装を作る手がかりを私に聞きたいと聞いているが?』
マリアンは黄金製のやっとこを肩に軽く当てながらそう呟く、サンドリヨンはさっさと用事を済ましたいのかマリアンを軽く睨みながら口を開く
『そーなんだよ。私が作りたいのはフレイアの鷹の衣なんだけどさ…服とか鍛冶屋の仕事じゃなくて洋服屋じゃん。だから作れなくてさーだから灰かぶり姫の服装してるアンタから話を聞けばなにかヒントが見つかるかなーと思ってね』
『……そうか、ならさっさとしろ』
『話が早くて助かるよ』
『成る程、成る程。漸く分かったよ』
『……何かヒントが見つかったのか?』
『まあね、鷹の衣は私じゃ絶対に作れない!て事が分かったよ。やっぱり黄金で服を作ろうて自体が無理なんだ。いやーまいったねこりゃ、トールの妻 シヴの為に黄金のかつらを黒小人が作ったて逸話から服も作れるかもて思ったけど…やっぱり服は無理だわ』
『……つまりお前も私も時間を無駄にしたという事だな…帰らせてもらう』
やはり服を鍛冶師が作れるわけがないやと大笑いするマリアン、それとは対照にサンドリヨンは冷たい顔でその場から立ち去ろうとする…それを見たマリアンは慌ててサンドリヨンを引き止める
『いやちょい待ちちょい待ち!折角手伝ってくれたんだからさ一杯くらい飲んできなよ。トールが此間いい酒くれてさー、ミョルニルと飲もうかと思ってたけどアイツ今日はいないんだよねー』
『……酒、か………一杯だけだぞ』
『お、話が分かるね。飲もう飲もう!』
マリアンは蜂蜜酒を取り出し、ワイングラスにその黄金の液体を注ぎ込む。サンドリヨンは暫し考えた末ワイングラスを口元に近づけた
『『ウェェェイ!!』』
二人は完全に出来上がっていた。茹でタコの様に顔を真っ赤にして床には何本もの蜂蜜酒の空き瓶が転がっていた
『っうかよぉ!ペルシの奴はロリコンかよ!鞠亜ばっかり構いやがってよぉ〜生徒に手ぇ出してんじゃえよ変態教師が!』
『そうだーそうだー、もっと言ってしまえ!』
『いやぁ愚痴を言うとスッキリするなぁ!でさでさ!私の特技て何か分かる?』
『え〜?なんだろなんだろ?』
『ふふん、正解は人体を改造して家具にする事だよ〜それを私のコレクションにしてそれを眺めたり使ったりして癒されてるんだ〜』
『わぉ、性格歪んでるぅ!』
そうケラケラ笑いながら呂律が回ってない舌ではしゃぎまくる二人、完全な酔っ払いである
『じゃあ私も改造して家具にしてみてよ!』
『えぇー?いいんでござるかぁ?じゃあやっちゃうよぉ〜希望は何?』
『テーブル!テーブル!テーブル!』
『オッケー!じゃあテーブルにするよぉ!』
酒の勢いで自分をテーブルに改造する様に叫ぶサンドリヨンに金の工具を持って改造しようとするマリアン。そして部屋に肉が潰れる音とビチャと何か液体が床や壁に付着する音が聞こえた
『うわぁ!本当にテーブルになってる〜あはは!私はテーブルだぞぉ!』
『うぇい!じゃあテーブルに酒を零しちゃおう!汚せ汚せぇ〜!』
『おいやめろよこの〜』
『『うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!』』
翌日
『………やっちまった』
『……おい、どうしたら元の姿に戻れる?』
正気に戻ったマリアンは昨日自らがやってしまった過ちを後悔し頭を抱える。サンドリヨンはどうやったら元に戻れるのかと尋ねる
『……身体のレシピを作って料理みたいにアンタ自身を組み立て直すよ』
『そんな人を料理みたいに』
「思えばこれがきっかけで料理に目覚めたのよね」
「いや寧ろその流れですと料理を嫌悪するパターンでは?」
「因みに未だにマリアンとは友好を続けてるわ」
「自分解体した奴とよく仲良くできるな」
これが料理に目覚めたきっかけだとサンドリヨンが言うと猟虎が突っ込む。麦野は自分をテーブルに改造した奴と未だに友達続けるとか…と若干引いた
「そして製菓の才能があった私は製菓の道を極め、等々自分自身の肉体すらも分解し、組み立て直す技術を手に入れ自分の身体のレシピを使う事で幼女にも、老婆にもなれる料理人間になったのよ」
「それは製菓とは関係ないと思うのだが」
「と言うかもうそれ人間技じゃないよね」
製菓の道を極めた副作用として自分の体を分解し、組み立て直す事でどんな姿にでもなれるも豪語するサンドリヨン。全然製菓関係ねえじゃんとエステルとアリサは引きずった笑みを浮かべる
「さあ、そろそろシフォンケーキが焼けた頃だ。シフォンケーキは私が出しておくから貴女達はチョコレートを作りなさい」
『はーい』
帆風達は次にチョコレートを作る為の準備をしにかかる
「じゃあチョコレートだけど…カカオの所から始めるわね」
「……ねえ操祈、これってカカオを作る所から始める〜とかじゃないわよね?」
「流石にそれはないわよぉ、多分カカオマスを作る所から始まるんだゾ」
「どちらにしても時間がかかり過ぎですわ」
帆風達三人はシフォンケーキの前例からまた信じられない様なチョコレートの作り方をするのだろうと予測。それを裏付ける様に青いドレスを着た二十代前後の肩まである金髪に白い肌が特徴的な女性が大理石で出来たリング状を後ろで組み立ている
「おーいサンドリヨン!リングはこんな感じでいいかー?」
「ええそれでいいわ、ありがとうサフリー」
サフリー=オープンデイズは仕事を終えたのか扉を開けてその場から去っていく。一体リングをチョコレート作りの何に使うのか全員がツッコミたかった
「じゃあカカオを渡すわ」
「なんだ、やっぱりカカオマスを作る所から…」
サンドリヨンから渡されたもの、それは直径30センチはあろう茶色い丸い球体に血走った目と獣の如き牙が生えた食べ物なのか生き物なのか分からない存在Xだった
「じゃあ調理開始!」
『せんせぇ!?これなんですか!?』
ツッコミ所が多過ぎた
「これはチョコレートの原材料
『私達が知ってるカカオじゃない!?』
「はぁ……貴女達無知なのね…仕方ないわ、私が禍禍滃の歴史について教えてあげる」
全員が自分達が知るカカオではないと叫ぶ、サンドリヨンはそれを聞いて呆れながらも帆風達に禍禍滃と呼ばれたチョコレートの原材料らしき何かの歴史について語り始める
「まず禍禍滃の生産地である日本について…」
「ちょっと待つにゃーん!カカオの生産地はアメリカ辺りだろ!?」
「それはフェイクよ」
「フェイク!?」
禍禍滃の生産地は日本だという意外な事実を教えるサンドリヨン、そして更に驚きの事実を語り始める
「豊臣秀吉て知ってる?」
「天下を取ったお猿さんよねぇ?」
「ええ、豊臣秀吉が織田信長に小姓として使えていた頃、寒い朝の事…秀吉は信長の為に懐であるものを暖めてたの」
「知ってますわ、草履ですわよね」
「いいえ違うわ」
「え?秀吉が暖めてたのは草履なのでは?」
「いいえ、秀吉が暖めていたもの……それは」
猟虎があれ?間違ってた?と首を傾げる。他も同じ反応だ。サンドリヨンは「こいつら歴史のテスト赤点だろ」と内心思いながら正解を答える
「この禍禍滃よ」
『ちょっと待てぇぇぇぇ!!!』
「信長は秀吉が暖めていた禍禍滃でチョコレートを作り食べていた甘党なのよ。禍禍滃を暖める事で秀吉は出世していき後にそれを妬んだ明智光秀が「自分も禍禍滃暖められるもんねー!」と調子に乗った結果本能寺の変が起こったのよ」
「どんな歴史改竄!?てかそこからどうして本能寺の変に繋がった!?」
「禍禍滃を竃で焼こうとしたら引火してどかーんしたのよ」
「んなアホな!?」
※本能寺の変については諸説あります
「で、取り敢えず禍禍滃を切って中にあるチョコレート色の体液…液体を採取するのよ」
「体液!?体液て今言いませんでした!?やっぱりこれ生き物なんですの!?」
「……口を動かさないでさっさと切る!」
「誤魔化されましたわ!?」
帆風が自分の手の中で蠢く禍禍滃を見てやっぱり生き物じゃん!と叫ぶ。サンドリヨンはそれをスルーした
「ま。別にチョコレートが作れるのなら構わねえけどな…べ、別に浜面にあげたいから頑張るてわけじゃねえぞ!?フレンダ達のついでだ!ついで!」
「誰に言い訳してるんだ麦野さんは?」
「麦野さんはツンデレなんだよエステルちゃん」
ツンデレな麦野を放置してエステルとアリサが包丁で禍禍滃の皮を剥こうと皮に包丁の刃を当て…そして包丁が刃こぼれした
「「……あるぅれぇ?」」
変な声を出すエステルとアリサ、そんな二人を見てサンドリヨンが口を開く
「あ、禍禍滃は特製の出刃庖丁がないと切れないわよ」
「それを最初から言いなさいよ!」
「あ、包丁が粉砕力されたわぁ」
特製の出刃庖丁じゃないと切れないと事実を告げるサンドリヨン、それを聞いてブチ切れる美琴に刃が折れた包丁を握る食蜂
「ダメです!市販の包丁じゃ歯が立ちません!」
「原子崩しだと蒸発しそうだし………なんだこの食べ物(?)」
どうやって禍禍滃の皮を突破しようか考えたその時。ざくっと音が聞こえ帆風が振り返るとインデックスが七天七刀で禍禍滃の皮を貫き体液をボウルの中に入れていた
「アンギャァァァァァ!!?」
「ふう、いざという時の為にかおりから刀をパクっておいてよかったかも」
「あ、インデックスさん。次私にも貸してくれませんか?」
「いいよ。らっこも使ってね」
『………………』
インデックスと猟虎を覗く一同は顔を見合わせながら頷く。どうやら考えは一緒のようだ
『インデックス(さん)、次その刀貸してくれませんかー!』
「いいんだよ!!」
その頃の神裂火織
「ステイル、小萌さん。私の七天七刀知りませんか?漬物石の代わりにしていた筈がなくなっていて…」
「知らないね、小萌先生は?」
「知らないのですー」
「成る程……なら犯人は……三馬鹿弟子ですね!」
「「「何故そうなる!?」」」
無事禍禍滃から体液(生き血?)を採取した帆風達はそれを入れたボウルを持って大理石のリングの上に立っていた
「これからチョコレート作り最終工程に入るわ」
(((いや大理石のリングがチョコレート作りにどう関係してるの?)))
一体大理石のリングで何をするのかと疑問に思う帆風達、だがその疑問を吹き飛ばすような指示がサンドリヨンの口から出た
「まずは禍禍滃の体液をリングに落とすわ」
『落とすの!?』
「いいから早くしなさい」
サンドリヨンは禍禍滃の体液をリングの床に垂れ流した。帆風達はなんでそんな事するの!?とツッコむが早く同じ事をやれと睨むサンドリヨン。渋々全員が体液を垂れ流す…するとリングの上に落とした体液達がボコボコと泡立ち始める
「こうして体液をリングの上に放置すると…」
そして体液が膨張し始め、全員がばら撒いた体液が宙を舞う。そして空中で全ての体液が一つになり巨大な生物と化す
「ボゴゴボゴ!」
「キングカカオドラゴン。捕獲レベル350のモンスターよ」
『いやキングカカオドラゴンていうよりキングゲスラ!!?』
某チョコ大好き怪獣に似た姿のチョコレート色のドラゴンが黄色く光る眼で帆風達をギロリと睨む
『我を食さんとする愚かなる人間共よ。我が逆に喰ってやろうぞ』
「しかも喋りましたわ!?」
『この世は食うか食われるか…それは我も貴様らも同じ事よ…さあかかってくるがよい。貴様らの骸に死してなお消えぬ恐怖を教えてやろう』
しかも流暢な言葉で喋ってくるこのチョコレート。いやチョコレートなのか生物なのかすらも分からない
「キングカカオドラゴンは攻撃すればするほど甘みが増すわ。頑張って攻撃して痛めつけてやりなさい」
サンドリヨンは攻撃すればせるほど美味しくなると告げると頑張れと親指を立ててゴングを鳴らす。帆風達はもうどうとでもなれと色々と吹っ切ってキングカカオドラゴンに挑む
『はっ!愚かなり!貴様らが食するのは我が極上の血肉ではない!貴様らのその口が味わうのは敗北というなのビターチョコレートだ!』
「チョコ如きが煩いわよ!先輩の為に美味しいチョコレートを作るんだからぁぁぁ!」
「偶然力で落ちてた鉄パイプで叩いてあげるわぁぁぁぁぁ!!」
「関係ねえよ!!カァンケイねェェェんだよォォォォ!!ドラゴンだろうがキングゲスラだろうが浜面の為にやってやんよォォ!」
「先生と数多さん達の為にも勝たせてもらうぞ!」
「私(以外の皆が)不幸になっても構いません。どうかチョコが作れる奇跡を下さい」
「チョコレート風情が生意気かも!私の10万3000冊から編み出した魔術(物理)でコテンパンにしてやるんだよ!」
「誉望さんの為……やらせていただきます!」
「……
チョコレートと少女達の仁義なき争うが今始まった
「ふ……これだからお菓子作りはやめられないわ」
サンドリヨンは少女達の戦いを見てそう呟いた…はっきり言おう。これはお菓子作りではない
三時間後、漸く倒したキングカカオドラゴンはドロドロのチョコレートになった。そのチョコレートを型に入れて各自好きな形のチョコレートを作った
「出来上がりましたわ!」
帆風が作ったのは粒状のチョコ。因みに美琴と食蜂は大きなハート型、麦野はシャケの切り身を中に入れたもの、エステルは板チョコ型のチョコ数枚、アリサはダンベル型、インデックスは恐らくは天使を模したであろう天使像のチョコ、猟虎はチョコクッキーだった
「これで授業は終わりよ、シフォンケーキと一緒に持ち帰ってね」
サンドリヨンはそう言うとドレスをはためかせながら教室の扉を開けて立ち去ろうとする。その前に一度だけ帆風達の方を向く
「あばよ!」
(柳○慎吾?)
某有名人のセリフを言った後サンドリヨンは扉を閉めて立ち去って行った。ともあれこれで全員プレゼントする品物が完成したわけだ
「後はこれをプレゼントするだけですわ」
「先輩に渡したらどんな反応をするか楽しみね」
「絶対に驚く筈なんだゾ」
「……浜面甘い物平気…だよな?」
「ダンベル型なら喜ぶかと思ったけど…軍覇君なら間違えて筋トレに使って溶かしちゃうかも」
「きっと打ち止めと番外個体は喜ぶぞ!先生はどうか分からないが!」
「美味しそうなんだよ…じゅるり。ハッ!?ダメだよ私食欲に負けたら!これはステイル達の分なんだから!……でも一口だけなら(ボソッ)」
「早速誉望さんの所に持って行きましょう」
「あぁ…ドキドキしますわ…垣根さんに無事に渡せるでしょうか…その前に心臓が破裂しないか心配ですわ」
帆風は公園にて垣根との待ち合わせをし彼が来るのを待っていた。手には綺麗に包装をしたチョコレートの容れ物がある
「はぁ…ファイトですわわたくし!」
そう意気込んだ所で垣根が歩いてやって来た
「おーす潤子ちゃん。おまたー」
「あ、垣根さん!来てくれたんですね!」
「いやそりゃ呼ばれたから…で、何の用?」
「えっと……ですね、それはその……あの…えっと。ち、ちち…チョコを…バレンタインなので…垣根さんに…その…ごにょごにょ」
「?」
帆風が垣根にどうなって渡せばいいか悩む。それを見て首を傾げる垣根…そこで帆風は気づく。垣根が大きな紙袋に沢山の何かを入れている事に
「……垣根さん、それなんです?」
「ああ、これか?
「………はい?」
垣根が笑いながら言うと帆風はん?と固まった
「ほら俺って自分で言うのもなんだけどイケメルヘンじゃん?だから女の子に凄くモテるんだよ。だから今年
「……………」
ブチィ、と帆風の中の何かがキレた。恐らく100個は貰っているであろうチョコレートを自慢げに見せびらかす垣根の事など一切忘れ帆風は手に持っていたチョコレートの容れ物の包装を破く
「……あ?それチョコレートか?あ、もしかして俺にくれ……」
帆風は垣根の目の前で自らが作った粒状のチョコを全て口の中に入れ込み、ハムスターの頬袋の如く様にチョコを頬張った
「え!?何やってんの潤子ちゃん!?」
「煩いですわ!垣根さんにあげるチョコレートなんてありませんわ!ええ、ありませんとも…ないんですよぉぉぉ!!!」
「え!?ガチで泣いてる!?え!?え!??おい!誰だ潤子ちゃんを泣かした奴は!?」
(((お前だよお前)))
泣きながらチョコレートを頬張る帆風に困惑しながらもきっとこれは何者かの謀略に違いないと垣根が誰が犯人だと叫ぶ。街行く人はお前だよとツッコんだ。チョコレートの味は塩っぱかった
ていとくんはイケメルヘンだからバレンタインデーとかチョコ沢山貰ってそう。上条さんも意外と女子から貰ってそう。一方さんとソギーは論外です
次回もギャグ編です。まさかのあのモブと言っても過言じゃないあのキャラが主役に!?ヒロインは佐天さん!?な感じのお話で提供します
次回もお楽しみに!