カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

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今回の主人公はまさかのあいつです。そしてヒロインというか今回の準主人公は佐天さんです。そして一万字超えと長くなりすみません。後佐天さんが黒子の事を「白井さん」ではなく「黒子」呼びですが原作(とあレー)でも大覇星祭後ら辺から黒子呼びだから時期的にオッケーな筈です

こいつが主人公て誰得だよ、誰も得しねえだろ。そんな事より早く魔神編始めろや、と思った方はすみません。何となく思いついたので…では楽しんで読んでもらえれば嬉しいです。後ナインボール77様二百回目の感想ありがとうございます!


弱者の気持ち

介旅初矢(かいたびはつや)異能力者(レベル2)である。能力名は量子変速(シンクロトロン)。簡単に言えばアルミ缶を爆弾に変える能力でごくありふれた能力である

 

彼は不良達にカツアゲや暴行を受け虐げられていた弱者だ。彼は彼を助けてくれない風紀委員達を逆恨みし「力のある奴はみんな殺す!」と無差別爆破をしようとしたが強度が低い為当然行えず、むしゃくしゃした彼は偶々通りかかった男に鬱憤を晴らすべく超能力を使って襲いかかった…それが超能力者の第一位とは知らずに…

 

「……一人で襲って来たから相当な実力者だと思ったら単なる蹴り1発で撃沈とか…これは流石のていとくんもびっくりだ」

 

「つ、強い…このホスト崩れ」

 

「ホスト崩れじゃねえ、イケメルヘンだ。別名 超能力者第一位 垣根帝督とも言う。覚えとけ」

 

介旅は垣根の蹴りを1発喰らっただけで撃沈した、能力を使わずとも倒したのだ。何処かのもやしと違い垣根は身体能力も高いのだ

 

「く、くそ…強い奴はいつもこうだ……僕はいつもこうして地面にねじ伏せられる…強い奴なんて…みんな死んじまえばいいんだ!」

 

「…………」

 

それは虐げられた者の叫びだ、だがどうせこの男は自分の声に一切応じず何言ってんだお前とかなんとか言って身体を踏みつけて甚振るんだろ…そう介旅は思っていた…だが垣根は何を思ったのか暫く黙り懐から携帯を取り出す

 

「あー、もしもしアレイスター?実は頼みがあるんだが…実は………」

 

(…警備員(アンチスキル)に通報してるのか?)

 

そして通話を終えたのか携帯を閉じ懐にしまう、そして介旅の方を向いて垣根が口を開いた

 

「お前、一日限定で風紀委員になるつもりない?」

 

「…………は?」

 

こうして介旅初矢は1日体験で風紀委員になった

 

 

「いや訳がわからないよ」

 

柵川中学の一室にある『風紀委員活動第一七七支部 JUDGMENT 177 BRANCH OFFICE』と書かれた部屋の前に一人立つ介旅。何故こんな事になったのか訳がわからないよ状態だ

 

「指紋・静脈・指先の微振動パターンの認証登録は既に済んでいるとか…プライバシーのへったくれもないな」

 

介旅はもうここいらで帰ろうかと思ったが逃げ出したとあの第一位に知られれば、何をされるか分かったもんじゃないので意を決して部屋の中に入ってみた

 

「美偉………」

 

「黒妻さん……」

 

「………」

 

ラブコメが目の前にあった、スキルアウトらしきガタイのいい男と風紀員らしきメガネの巨乳が抱き合って自分達だけの世界にゴーしていた。二人の背景は薔薇の花びらが舞い散る幻影が見えた気がした

 

「「………あっ」」

 

「………失礼しました」

 

介旅の存在にやっと気づいた二人、介旅は扉を閉めて帰ろうとした。それを慌てて扉を開けて出て来た

 

「ち、ちょっと待って!貴方が体験しに来た介旅初矢君ね!私は固法美偉よ!今日1日よろしくね!」

 

「お、俺は黒妻綿流だ。よろしくな!」

 

「……よろしく」

 

必死になって呼び止める固法に黒妻。明らかにめんどくさそうな顔をする介旅、第三者がいればこう思うだろう…「こりゃダメだ」と

 

 

介旅を支部の中に入れた後、固法と黒妻は肩を寄せ合いながらデートに行った。窓から二人がバイクに乗って学校から出て行くのを冷めた目で介旅は眺めていた

 

「……風紀委員がスキルアウトと付き合うとかもう世も末だな」

 

そう介旅が呟いたその時だった

 

「いや、でもスキルアウトにも良い方と悪い方がいますから。それに黒妻さんは良い人ですからね」

 

「!?い、いつの間に!?」

 

「最初からです。つまり私はあのバカップルの甘ったるい空間に何分もいた訳です…それを見てすぐに逃げ出した貴方とは違って」

 

「……大変だな」

 

介旅に話しかけて来たのはパソコンをカチャカチャと弄る頭に花飾りを乗せた少女だった。介旅はこの少女を花女と勝手にあだ名をつけた

 

「私の名前は初春飾利です、よろしくお願いしますね……えっと、隠キャメガネさん」

 

「おいコラ、誰が隠キャメガネだこの妖怪ラフレシア女。まあ隠キャだけども」

 

「あぁん?誰が妖怪ラフレシア女ですか、まあ確かに腐女子ですけども」

 

介旅は初春の事をラフレシア、初春は介旅の事を隠キャメガネとあだ名をつけた

 

「確か今日1日風紀委員の体験をする介旅 初矢さんでしたね。見かけによらず意外と物好きなんですね。風紀委員の体験がしたいなんて」

 

「好きでやるわけじゃない、不本意だが今日1日よろしく頼む妖怪ラフレシア女」

 

「は、は、は。誰が妖怪ラフレシア女ですかこの隠キャメガネが。メガネカチ割るぞゴラァ」

 

「は、は、は。抜かせラフレシア。その頭の花引っこ抜くぞゴラァ」

 

「これは造花ですぅ」

 

ははは、と笑いながらもメンチビームを目からビームする二人。相性は水と油の様だ

 

「う〜い〜は〜る〜!今日もこの佐天さんがやって来………て、え!?知らない男の人とメンチビーム切ってる!?」

 

初春の親友である佐天が毎回恒例のスカートめくりをする為に支部に入ってくる、だが親友と知らない男がメンチビームを切っているのを見てその考えを吹き飛ばした

 

「ちょ、初春!?何メンチビーム切ってるの!?そっちのお兄さんも落ち着いて!」

 

「佐天さん話してください、そいつ殴れません」

 

「何でそんなに殺意力高いの初春!?そんなキャラじゃなかったよね!?」

 

「佐天さん、こいつはセブンスミストで女の子にカエルの人形を渡してその中にアルミ缶仕込んで私を能力で攻撃する…そんな気がするんです」

 

「いや何訳のわからないこと言ってるの初春!?」

 

佐天が初春を羽交い締めして介旅から距離を置かせる、ふしゃー!と猫の様に威嚇し合う二人。もう何処からツッコめばいいのか分からないと頭を抱える佐天

 

「ふー、ふー……失礼取り乱した。僕は介旅 初矢。1日だけ風紀委員を体験しに来た」

 

「そうなんですか、あたしは佐天涙子ていいます。よろしくお願いします介旅さん」

 

「こいつにさん付けなんて必要ないですよ佐天さん。隠キャメガネで充分です」

 

「黙れ妖怪ラフレシア女」

 

にっこりと笑う佐天を見て「あー、この子綺麗だなー。唯一の癒し」と心の中で呟く介旅

 

「あ、初春。そう言えば黒子は?」

 

「白井さんならピラルクーの散歩です」

 

黒子はピラルクーの散歩中である

 

「で、風紀委員の仕事て何だ?パトロールか?それともパトロールか?」

 

「パトロールしか頭にないんですかこの隠キャメガネは…まあパトロールとか書類整理しかないですけど」

 

「いやそこは嘘でも他にもある、て言おうよ初春」

 

介旅がどうせ風紀委員の仕事なんてパトロールしかないだろ、と皮肉げに言い初春はその通りだと頷く

 

「じゃあ隠キャメガネさん…介旅さんにはパトロールでもお願いしましょうかね。私は外を歩きたくないのでここから指示しますから」

 

「ざけんなよ妖怪ラフレシア女」

 

「うっせ隠キャメガネ」

 

(な、何故にこの二人は初対面の筈なのに犬猿の仲なの?)

 

再びメンチビームを目からビーム、する二人。それを見て佐天が顳顬を抑える。正直言ってこの二人にあまり関わりたくないと思う気持ちが彼女の中にあった

 

(……心配だからあたしも後をついてこうかなー)

 

だが佐天涙子はお節介である、それが彼女の美徳でありトラブルに巻き込まれやすい欠点であるのだが彼女はそれを自覚していない

 

 

初春が支部で買い置きしてあったパフェを貪りながらパソコンを弄る中、介旅は風紀委員の腕章をつけて第七学区をパトロールする。何故か後ろに佐天が付いて来ている

 

『佐天さん、もしそこの隠キャに猥褻行為をされたら股間潰していいですからねー』

 

「おい聞こえてるぞラフレシア」

 

「大丈夫だよ初春、金属バットで撲殺するから」

 

「何それ怖い」

 

二人のインカムから初春が猥褻行為をされない様にと佐天に言い、誰がするかクソボケ、このラフレシアが。と介旅が顳顬をピクピクさせる。佐天は金属バットを振るい回しながらこれで撲殺するからヘキーヘキーと笑っていた

 

「それに介旅さんてそんな事する度胸もなさそうですし…童貞臭は半端ないですけど」

 

「ど、ど、ど、ど、童貞ちゃうわ!」

 

「そんなボケなくても……」

 

初春とは相性は悪かったが自分とはまずまず会話できる様だ。そう佐天は判断した

 

「そう言えば介旅さんは何で風紀委員に体験しに来たんですか?」

 

「通り魔してそれが第一位と知らずに返り討ちにあって何故か今に至る。かっこ丸」

 

「……予想外の回答でした」

 

何故風紀委員に体験に来たのかと佐天がさりげなく尋ねると介旅は簡潔にそれを告げる。佐天は予想外過ぎたと頬をピクピクさせた

 

「たくっ、何で僕が風紀委員の体験なんかしなきゃいけないんだ。無能な奴らの無能な所を見て何になるってんだ」

 

「……風紀委員が嫌いなんですか?」

 

「ああ、嫌いだとも。不良にボコられても助けに来ない。そして不良達が立ち去ってから都合よく来て「何かあったんですか?」。そう聞いて来やがる…何で早く来ないんだよ、全然守れてないじゃないか。守るべき弱者を守れずヒーローぶる風紀委員なんか大嫌いなんだよ」

 

まだ一度だけなら偶然、偶々、間が悪かった、運が悪っただけと信じられたかもしれない。だがそれが何回も…3回も4回も5回も続けばそれが偶然なのかと信じられなくなる。虐めは終わらず風紀委員は助けに来ず、誰も自分を助けようともせず、漫画の様にヒーローは現れない…そんな環境が彼の性格を、性質を大きく歪めるのは難しくはなかった

 

「結局は学園都市にとって僕みたいな異能力者なんていなくてもいいのさ。超能力者だとか大能力者みたいなエリートだけがいてもいい街だ。あいつらは自分達より強度が低い奴()を見下しているんだ。そんな奴らばっかりなんだよこのくそったれな街は…」

 

そう介旅が独り言の様に佐天に語っていたその時、佐天が口を開いた

 

「でもそんな人ばっかりじゃないと思いますよ」

 

「………は?」

 

嫌な人ばかりではない、そう佐天が言い目を丸くする介旅

 

「確かに強度(レベル)が高い人達の中にはそんな考えを持ってる人も一杯います。自分の能力()に酔いしれてる人だっています。例えば海原光貴とか海原光貴とか海原光貴とか海原光貴とか…」

 

「海原光貴ばっかりじゃないか」

 

確かに介旅の言う通り、学園都市にはそんな奴もいる。例えば美琴のストーカーしてる変態とか寝取り宣言をして黒子に負けた大能力者とか、自分が大能力者だから、常盤台の理事長の孫だからと周囲を見下すエリートとか…全て海原(ゴキブリ)であるが気にするな

 

「でも全員が全員そんな考えならとっくの前に学園都市は無能力者や弱能力者が今よりもっと虐められて…最悪人死もあったかもしれませんから」

 

「……何故そう言える?」

 

「だってあたし知ってますから、全員がそんな考えを持ってないて」

 

「……なに?」

 

「実はあたし無能力者だから何度もあたしよりも高位の能力者に暴行を振るわれた事がありまして…」

 

「………ぇ?」

 

全員が悪い人ではないと告げる佐天に何故そんな事が言えるのかと介旅が睨みながら尋ねる。佐天はニッコリと笑いながら自分も高位の能力者に虐げられていたと言い介旅が目を丸くする

 

「酷い時なんか強姦未遂された事もあるんですよ。あの時は本当に人生終わったかと思いましたねー」

 

そう笑えない事を笑っていう佐天、介旅は彼女が自分と同じ弱者なのに何故自分と違うのかと疑問に思う

 

「でも、そんな時必ずいつも御坂さんや食蜂さん…それに超能力者の方々が助けてくれたんです。いいえ御坂さん達だけじゃない黒子も風紀委員の方にも、一般人にも、中にはスキルアウトの方にも助けてもらいましたね」

 

「……っ!」

 

自分とは真逆だ、介旅はそう思った。自分とは違い毎回誰かに助けてもらっている。風紀委員だけではない超能力者や自分を助けてくれなかった道行く人とは違い助けた一般人、挙句にはスキルアウトまで…彼女はどれ程運がいいのだろう。自分にはない幸運だと羨ましく思った

 

「もしみんながみんな、「自分より強度が低い奴は見下してもいい」なんて考えなら学園都市はとっくの前に今よりも荒れてますよ。昔の漫画のモヒカンがヒャッハーな世界みたいに…でも、そうならないのはみんなの中には善意の心があるからなんです」

 

「……善意?」

 

「はい、どんな人にも善意がある。ただそれを隠している人もいる…でもいざという時には助けようとする…人の善意なんてそんなものですよ」

 

「………君、妖怪ラフレシア女よりも頭の中お花畑なんだな」

 

「え!?なんでですか!?」

 

誰の心にも善意がある、普段はそれを隠しているか見えないだけできっとある。そうでなくては学園都市が、ひいては世界がただ人の悪意だけしかないならとっくに滅んでいる筈なのだからそうで佐天が笑顔で言う。それを聞いて介旅はお花畑だと呟いた

 

(こいつは運が良かったからそう信じたるだけだ、善意なんてない。都合よく人は助けてくれないんだ。あったとしても心の中では何か考えている…そうに違いないんだ)

 

介旅はこいつは運が良かっただけだ、無能力者だがこいつは偶々強い奴らと知り合いだったから助かったんだ。そう介旅は考え佐天の話を切り捨てた

 

「…この町の奴らは君が思ってる程綺麗じゃない」

 

「そんな事ないですよ、誰だって悪い所もいい所もあるんですから。あたしだって初春のスカートいつもめくってパンツ見てますし」

 

「いやそれはおかしい、というか性犯罪だ」

 

「だが私はやめる気はありません(キリッ)」

 

「ダメだこの子……」

 

佐天は絶対に初春のスカートをめくるのをやめる気は絶対にない!と宣言する。介旅はこの子はもうダメだと空を仰いだ

 

「まあ僕には一生縁のない言葉だ、誰も僕を助けてくれなかったし僕も誰も助けるつもりはない…というか僕は生まれてから一度も人助けなんかした事がない」

 

「うーん、でもそんな事ないと思いますよ」

 

「……どういう意味だ?」

 

「貴方が人助けをした事がない、て思っていても無自覚で助けてる事はあると思うんです。例えば道を尋ねられてに道を教えたりとか、落ちてた消しゴムを拾ったりだとか、空き缶を拾ってゴミ箱に捨てたりだとか…そんな小さな事でも人助けなんです。例え貴方が人助けをしてないと思っても影で誰かを助けてるかもしれません。人生なんて案外そんなものかもしれませんよ?」

 

「……馬鹿馬鹿しい」

 

普段の何気ない行動やさり気ない行動が人助けに繋がっているかもしれない、そう佐天が笑う。彼にとってその笑顔は太陽の様に明るく直視できず顔を背ける

 

『あ、隠キャメガネさん。聞こえてますかー?』

 

「なんだ妖怪ラフレシア女」

 

『実はですねー、貴方がいる学区の近くに小学生が買ってる犬ちゃんが逃げ出したみたいでして…見つけて保護してくれませんか?』

 

「それ完全に風紀委員の仕事じゃなくて何でも屋かスケット団、勇者部の依頼だな」

 

『いいから早く動けよ隠キャメガネ』

 

「黙れ妖怪ラフレシア女、花毟り取るぞ」

 

初春からの通信で犬を見つけて保護してほしいと連絡が入り、口喧嘩する初春と介旅。兎も角、介旅と佐天は犬を探す事になった

 

「確か名前はガーディーでしたっけ?おーい、ガーディーちゃーん!」

 

「…呼んでも来るわけないだろう」

 

佐天は大声で犬の名前を叫ぶ、介旅は呼んでも来る筈がないとアホを見る目で佐天を見るが…

 

「ワフッ!」

 

「あ、この子がガーディーちゃんですかね?名札にもガーディーて書いてあるし」

 

「うせやろ?」

 

マジで犬が呼び声に応じてやって来た。この犬マジチョロ犬である

 

「確保ー!この脱走犯めぇ!後は飼い主の所に連れて行くだけですね!」

 

「ワフッ?」

 

「……まあ、探し回るよりはさっさと見つけた方が楽か」

 

探し回るよりはマシだと納得したのか介旅は何もツッコまなかった

 

 

「はい、お嬢ちゃん!逃さない様にね」

 

「お姉ちゃん、お兄ちゃんありがとう!もう逃げ出したらダメだよガーディー!」

 

「ワフッ!!」

 

女の子に佐天が抱えていた子犬を渡す、少女の腕の中で子犬がパタパタと尻尾を振りながら女の子の頬を舌でペロペロ舐める

 

「じゃあねお姉ちゃん!お兄ちゃん!」

 

「ワフッ!」

 

手を振りながら二人から走り去って行く女の子。子犬も尻尾をパタパタさせていた。佐天も手を大きく振りながら笑顔で女の子が立ち去る所を見守っていた

 

「うぅーん、やっぱり人助けて気持ちいいですね」

 

「……そういうものか?」

 

「そういうものなんです、誰だって「貴方の行動のお陰で一人の命が救われました」て言われたら嬉しいでしょ?少なくとも「貴方の行動の所為で一人の命が失われました」て言われるよりは」

 

「……極論だがそうだな」

 

佐天は「役に立たない」、と言われるよりも「役に立った」と言われる方がいい。そう極端な事を言う呟き、それに介旅は思わず賛同してしまった

 

「なんかあたしずっと偉そうな事ばっかり言っててすみませんね。無能力者の私がこんな事言えた義理はないかもしれないのに…別に介旅さんを馬鹿にしてるとかじゃないんですよ!」

 

「……ああ、分かってるさそれぐらい。それに分かった。君にあって僕にないものが」

 

介旅は短い時間だが佐天と関わってなんとなく彼女のことを理解した、彼女は確かに無能力者だ。だがそれを理由に彼女は悩んだりしない。友達の為になれるのなら無能力者だろうが何だろうが御構い無しに自分の持てる力全てを出し切るのだろう。ただ強度が低いから、自分が弱者だからと最初から諦めている介旅(自分)とは違うのだと介旅は気づいていた

 

「結局僕はずっと弱者なんだ、君みたいに強くなれない」

 

「……そんな事ないですよ」

 

「慰めはいらない」

 

「慰めじゃないです。だってあたしも介旅さんの気持ちは多少なりとも分かるんですよ?」

 

「………え?」

 

介旅の気持ちが分かると佐天が言うと介旅は驚きのあまり目を丸くする

 

「あたしも無能力者ですから能力の事で悩んだ事もあります。無能力者て存在に価値があるのかとか、あたしは無価値なんじゃないかって…でも御坂さんと食蜂さんはこう言ってくれたんです」

 

 

『無能力者が無価値…?そんな訳ないじゃない。そもそも超能力なんて力の一種よ。私は超能力者(レベル5)だけど万能な人間じゃない。私には私なりのいい所があって、佐天さんには佐天さんのいい所がある…例えば胸とか…(ボソッ)。それにたかが能力や強度なんかで人を無価値扱いする訳ないじゃない』

 

『その通りなんだゾ、所詮超能力は超能力。一種の才能みたいなものよねぇ。佐天さんには運動神経がいいとか料理が上手とか私達にはないいい所が一杯あるじゃない。それにお胸なんか私が中1の頃より大きいしぃ(ボソッ)。少なくとも私と美琴、初春さん達は貴方の事を無価値だなんて思ってない。だからそんなつまらない事で悩む必要はないんだゾ』

 

 

「その一言であたしが悩んでたものがどうでもよくなったんです。強度だとか能力だとかどうでもいい。あたしはあたしだ、一生無能力者でも構わない。ただ友達と仲良く遊んで馬鹿やれればそれでいいんです」

 

「…………」

 

そう朗らかに笑う佐天を見て介旅は呆然とした、そしと同時に理解した。これこそが彼女と自分の違いなのだと

 

「さ、早くパトロールに戻りましょう!」

 

「………ああ」

 

もしかしたら、第一位は自分にこれを教える為に風紀委員の体験をさせたのかも知れない。そう彼が思うほど彼女は介旅の価値観を塗り替えた。佐天が早くパトロールに行こうといい介旅がそれに頷きかけたその瞬間、街の建物の一つが爆発を起こした

 

「「!??」」

 

突然の爆発に背後を振り向いて驚く佐天と介旅、街行く人々も大パニックを起こし悲鳴を上げながら逃げる…爆発したのはとある無人の貸しビル、そこから武装した集団が現れる…その姿は学園都市の平和を守る警備員に似ている…だが何か違う。いうなれば警備員の闇が凝縮した様な連中だ

 

「我々はDAアラウズ!垣根帝督に壊滅させられたDAの生き残りにして、それよりも完全なる『絶対正義』を掲げる組織!我等はこの学園都市の闇なる部分を滅ぼし悪の化身である垣根帝督を滅殺する!」

 

DA、その構成メンバーは過剰な制圧活動で学生を半身不随にした後に行方不明になっていた者、 『警備員』の兵器をテロリストの敵対組織に横流し、テロリストの殲滅を図った者と言った行き過ぎた思想や行動理念に傾倒した正義を履き違えた屑共の集まりである

 

「我等はこの第七学区にて垣根帝督を討ち滅ぼす事を決めた!諸君らにはその為の人質、もとい生贄となってもらおう!だが心配する事はない!これは『正義』の為なのだから!我々は『悪』の象徴たる垣根帝督を殺す事でこの街の膿を消し去るのだ!」

 

「な、何言ってるんだあいつら……?」

 

狂っている、そうとしか言いようがない。あいつらの言っている事は間違っているとしか断言出来ない、なのにDAアラウズはさも自分達が正義の使者だと思い込んでいる様だった

 

「我等は正義を執行する!その為にこの少女は誉れな生贄となるのだ!」

 

そう言ってDAアラウズの隊員は一人の少女を右手で持ち上げる…それは先程子犬を抱き抱えていた少女だった

 

「さっきの子!?」

 

佐天が思わず叫ぶ、恐らく子犬と一緒に帰る途中でDAアラウズの奴らに捕まったのであろう

 

「離してよ!」

 

「ワフッ!ウゥゥゥゥ!!!」

 

「ええい暴れるな!お前は大人しく垣根帝督が来るまで待っているがいい!そして犬っころ!獣畜生には我々の崇高なる正義が理解出来ないと見えるな!」

 

暴れる女の子の腹に拳を叩きつけ強制的に黙らせる隊員、呻き声を上げて涙を流す少女を助けようと子犬が隊員の足に噛み付く…だが隊員はその子犬を蹴りつけ壁に激突させる

 

「ひ、酷い…あ、警備員の癖に…横暴過ぎる」

 

介旅は隊員が今行なった非道を見て驚きの目を向ける、これが大人の、警備員のする事なのかと

 

「ふん!我等の正義を理解出来ないガキと犬っころめ!ガキは殺す訳にはいかないが…獣畜生なら死んでもいいだろう!」

 

ガチャ、と銃口を子犬に向ける隊員。子犬はよろけながらも立ち上がり少女を助けようと隊員に近づく…それを見て隊員が口元を歪めた

 

「馬鹿め、逃げればいいものを…やはり獣は愚かだな。自らの悪行を地獄で悔い改めるがいい!」

 

「ガーディー!逃げてぇぇぇぇ!!」

 

隊員は迷わず引き金を引こうとする。少女の懇願など知ったことか、何故ならこれこそが正義(・・)なのだから。自分達に刃向かう者こそ悪、自分達の行いは全て正義。その歪んだ考えの元隊員は引き金を引き子犬の脳天を撃ち抜こうとした…その瞬間だった

 

「やめ、ろぉぉぉぉぉ!!!!!」

 

「な……!?げぶぅ!?」

 

『な!?』

 

「………あいつ!」

 

佐天が隊員へと何かを投げた、隊員は佐天の声を聞き佐天の方へと振り向いた瞬間…その何かが頭部に思い切り激突し一瞬で意識を刈り取る。少女を掴んでいた手が力を失って少女を離し少女は地面に落ちる…その何かとは金属バットだった

 

「な!?おのれ!小娘!我等の正義の執行を邪魔しおって!」

 

DAアラウズ達は佐天へと銃口を向ける。佐天は予備の金属バットを構えて恐れずに大声を上げる

 

「正義、正義、正義、正義…………何処が正義だって言うの!?女の子を痛ぶって!子犬を殺そうとして!そんな奴らの何処が正義て言うの!」

 

「我等は絶対正義!それに刃向かう者達は悪!何故そんな事も分からない!」

 

「そんなの絶対に分かりたくない!貴方達なんか正義じゃない!単なる暴力を振るう情けない大人よ!女の子を助けようとした子犬の方がよっぽど正義て思えるくらいにね!」

 

「ち、畜生以下だと!?このDAアラウズがか!?巫山戯けた事抜かしやがって!ならば貴様も悪だ!我等が断罪してやろう!」

 

ガチャと銃口を佐天へと一斉に向けるDAアラウズの隊員達。怒りに震えながらも自分達が駆除すべき悪を見つけてご満悦と言った表情だった…佐天は恐怖で足を震えさせながらも未だ呆然としている少女に向かって叫ぶ

 

「早く子犬を連れて逃げて!」

 

「!。う、うん!行こうガーディー!」

 

「ワフッ!」

 

子犬を抱いて逃げていく少女を見て安心した顔をする佐天、そんな彼女の横にいる介旅は銃口を向けられて冷や汗をダラダラと垂らしているが

 

「お、おい!なんでこんな真似をした!?と言うか僕を巻き込むな!」

 

「……だって放って置けないじゃないですか。女の子の目の前でペットが殺されるなんて…絶対にそれを阻止しなきゃ、て思ったら思わず身体が動いていたんです」

 

怯える介旅に佐天はそう告げる、佐天は天使騒動の時も臆せず天使達に金属バットを振るう度胸があった。だが介旅はその時は体を震えさせて逃げ惑っていた…そんな彼が銃口を向けられて恐怖しない訳がなかった

 

「な、何でだよ…何で人の為に、他人の為に命を張るんだよ」

 

そんな介旅の問いに佐天は簡単に、さも当たり前だと言うようにこう答えた

 

「助けたい、てあたしが思ったから。それ以外の理由なんてありませんよ。確かにあたしは無能力者だけど…人を助けられない理由にはならない!あたしは、例え力がなくても!誰かを助けたいんです!」

 

それが彼女の確固たる意志……自分だけの現実(パーソナルリアリティ)だった。例え能力が使えなくても誰かを助けたい…それが彼女の行動理由だった

 

「……だからあたしは」

 

佐天が金金属バットを構える手の力を強める。DAアラウズ達は何が来ると身構える…ごくっと唾を飲み込む介旅…そして佐天はカッと目を見開いて叫んだ

 

「全力で逃げます!」

 

ビュオオオオ!と擬音が似合いそうな速度で彼女は猛ダッシュでDAアラウズから逃げた

 

「………へ?」

 

『……………え?』

 

思わず固まる介旅とDAアラウズ。そしてハッとした顔で介旅は佐天を追いかける。その後でDAアラウズ達も二人を追いかける

 

「おぃぃぃぃ!!!?戦わないのかよ!」

 

「無理無理!金属バットで銃持ちの大人を倒せると思います!?」

 

「うん、無理だな!でもあの流れで逃げるか!?散々カッコいいこと言っておいて!?」

 

佐天は勝てる筈がないだろと最初から逃げの一択だった。散々カッコつけてたのに逃げるのかいと介旅はツッコむ

 

「そうだ!妖怪ラフレシア女なら逃げ道を教えてくれるかもしれない!」

 

「その手があった!初春ーー!助けて!」

 

介旅は初春にDAアラウズから逃げる道を教えてもらおうと叫び、佐天がそのアイデア頂きとインカム越しに初春に助けを求める

 

『………スピー』

 

「「寝てんじゃねえよこのクソラフレシア!」」

 

寝ていた、肝心な所でつかえねー野郎だった

 

「だぁー!しかも漫画でよくありがちな路地裏に逃げ込んだら行き止まりだと!?」

 

「こんな展開は漫画だけでいいのに!こんなの現実で起こると絶対に死んじゃうんだから!」

 

しかも逃げ込んだ路地裏は行き止まりだった、当然DAアラウズ達が逃げ場のない佐天と介旅を見て笑みを浮かべる

 

「ネズミが自分から罠に入ったか。愚かだな。だがそれが悪の末路なのだ」

 

DAアラウズは迷う事なく銃口を二人に向ける

 

「ちょ、そんなもの食らったら死ぬだろ!?一応は警備員じゃないのか!?」

 

「安心しろ。銃弾に当たってもお前達が死ぬ事はないからな」

 

「……は?」

 

「そう安全なんだ。なにせ性能試験では何発浴びせても的になった生徒は死ななかった!ちゃんと生きたまま罪を全身で理解できる安全な武器だ!」

 

それはつまり、それだけの苦痛を与えてもその生徒は死ななかった(・・・・・・)と言うことになる。死ぬ程の激痛を与えながらも決して死ぬことが出来ない生き地獄を与えると言うことだ

 

「正義を理解できない悪め、お前も我々が正しい導いてやろう!」

 

「…………ッ!」

 

殺される、介旅はそう思った。こんな所で、こんな変な理由で自分は死ぬのかと

 

(死にたくない……!こんな所で…終わりたくない!なんでこうなった!?弱者は生きる価値もないのか!?巫山戯るな!)

 

だが頭の中でいくら叫ぼうが結果は同じだ、介旅はDAアラウズに殺される。もう彼は心の何処かで諦めた…だが

 

「……諦めない」

 

彼女は、佐天涙子は諦めなかった

 

「こんな所であたしは死なない!」

 

彼女は最後の瞬間まで希望を捨てない、それがどんなに薄い糸でも、叶う確率が低くても…諦めたりしない

 

「あたしが死んだら初春も黒子も、御坂さん達も、アケミ達が悲しむから!絶対にお前らなんかに殺されてたまるかぁぁぁぁ!!」

 

「………!?」

 

その諦めない心に介旅は突き動かされた、隊員達は醜い足掻きだと嘲笑う

 

「安心しろ、死にはしない。自らの罪を理解させる為に痛みしか感じない身体してやろう」

 

そう言って隊員達が引き金を引こうとした瞬間、介旅はポケットに入れておいたある物体を空中へと投げた

 

『……?』

 

それはスプーンだった、目くらましのつもりかと隊員達は思う。だが彼らは忘れていた。超能力の中にはアルミを爆弾へと変えてしまう能力がある事を。そのアルミ製のスプーンは空中でぐにゃりと曲がり爆発を起こす

 

『なっ!?』

 

「……僕の強度は異能力者だ、爆弾並みの威力は出ない…でも大人を吹き飛ばすくらいの爆発は起こせるぞ」

 

「介旅さん……」

 

覚悟を決めた、この少女と共に助かる為に(・・・・・・・・・・・・)。どれだけ醜くても、悪足掻きでも最後まで諦めない

 

「さあ来いよ…スプーンはまだいくらでもあるぞ」

 

懐からスプーンを大量に出す介旅、一つ一つは弱くともこれだけの数なら大人を吹き飛ばすくらい訳がない…それを見て一歩後ずさる隊員達…いける。そう二人が希望を持ちかけたその時

 

「落ち着け同志たちよ」

 

その男は黒い鎧の様なアーマーを装着した巨漢だった、他の隊員達とは比べ物にならないほどその威圧感は桁違いだった。男は量子変速など恐れることはないと隊員の前に立つ

 

「私にはこのアーマーがある。複合金属で構成された装甲に内部に詰めた衝撃吸収ジェルでどんな攻撃も無効化できる。たかが爆風など恐るるに足らず。さあ目の前の悪を排除しよう」

 

そう言って男が取り出したのはサスマタだ、ただし通常とは違い人が感電死する量の電気を放っているが

 

「さあ悪よ、我々に断罪されるがいい」

 

「「……!」」

 

これまでか、そう二人が考えた…

 

「よお、面白そうだな。俺も混ぜてくれよ」

 

『!?』

 

そのヒーローはやって来た、白き翼を広げ路地裏へと降り立ち二人を守るように前へと立った。彼を見たDAアラウズ達は怒りの形相となる

 

「垣根、帝督ゥ!?」

 

「まーだ、生き残りが嫌がったか。自分を正義だと勘違いしてる悪党以下の連中が。正直お前らみたいな存在が一番の悪だよな、だからさっさと刑務所で一生を終えろ」

 

「ほざけ!同志たちよ!この悪の化身を我等の手で断罪……」

 

「煩えよ」

 

垣根はそう言って翼を横に振るった、ただそれだけで謎の爆発が発生し数十人はいた隊員が吹き飛ばされ一瞬で意識を刈り取られる

 

「が、ッはァ?!」

 

リーダー格であろう巨漢は辛うじて意識を保ったままだったが何が起こったか理解できなかった。地に倒れ臥す彼に垣根が歩み寄り笑みを彼に向けた

 

「よお、お前の事は覚えてるぜ。俺がDA本部を壊滅させた時真っ先に俺の強さにビビって逃げ出した腰抜けだよな?」

 

「ヒッ……?!」

 

「あの頃とは違って俺の姿を見てビビって逃げなかったのは評価してやる…だがな」

 

そう言って彼は三対の翼を顕現させる

 

「ここでもう一度絶望しろコラ」

 

翼で人体を殴打した音が響いた、垣根は翼を消して介旅と佐天へと歩み寄る

 

「よお、無事かお二人さん」

 

「ど、どうして垣根さんがここに?」

 

「実は最初からストーキングしてました」

 

「「犯罪だぁ!?」」

 

垣根には常識は通用しない

 

「………で、風紀委員の体験やって見てどうだった?面白かったか?」

 

「………」

 

そう言ってニヤニヤ笑いながら聞いてくる垣根に介旅は暫し無言になりながらもその問いに答える

 

「……まあ、悪くはなかった…かな?」

 

「……そうかい。それは良かった」

 

そう言って垣根はくるりと踵を返し、翼を展開して空へと飛翔する。そのまま飛んで行って消えて行った

 

「……警備員に通報してこいつらの身柄確保したら支部に帰るか」

 

「……ですねー」

 

二人は警備員に連絡し、警備員が現場にやって来てDAアラウズを逮捕し二人から事情聴取した後、佐天と介旅は支部へと帰る為に道を歩いた

 

「いやー、今日は災難でしたねー」

 

「軽いな、あんな目にあったのにノリ軽いな」

 

「いやこれでもあたし天使から友達守ったり、魔術師と出会った事ありますから。あんなもの序の口ですよ。いや本当にマジで」

 

「君の人生は凄いな」

 

そう軽口を言い合う二人

 

「……今日はありがとう」

 

「何ですか突然?」

 

「君のお陰で勇気が持てた。今度僕を虐めてくる奴らにこのスプーンを投げつけて爆発を起こしてやるよ。さっきのイカれ集団と比べたら不良なんて可愛いもんだしな」

 

「おー、いいんじゃないですか?ガツンとやれば不良達ももう二度と手を出して来ないかもしれませんしね」

 

この一件で前とは変われた気が介旅にはあった、今度不良達に脅されても逆にこのスプーンを爆破して撃退してやろう…そんな気概を彼は考えていた

 

「まあ、これも風紀委員の体験なんかさせた第一位のお陰だと感謝してやらん事もない…だけど僕をボコボコにした事は一生恨み続ける」

 

「あはは……」

 

それはそれ、これはこれだ。今度会ったら全力でドロップキックしてやる。そう介旅は決意した

 

「あ、そうだ。介旅さん、あたしとメアド交換しません?」

 

「……いいけど」

 

佐天が携帯を取り出しメアド交換しようと笑いながら言う、介旅は頷きながら自身のメアドを教え彼女のメアドを登録してある事に気づいた

 

(あ、そう言えば人生初のメアド交換だ。しかも女子と…なんか嬉しい)

 

「これでよし、と。また何かあったら連絡してくださいね!」

 

ニッコリと微笑む佐天に内心ドキッとした介旅はその感情を隠す様に彼女から目を背ける

 

「さ、早く支部に帰りましょう!帰って寝て仕事をサボってた初春のスカートをめくりましょう!」

 

「いやそれは犯罪……まあいいか」

 

介旅は夕日に染まる大空を眺める…雲一つないその大空を眺めて初めて介旅は世界の広さについて知った気がした

 

「……風紀委員か……僕でもなれるかな?」

 

汝の欲する所を為せ、それが汝の法とならん…介旅 初矢。彼の変化が学園都市に何を齎すのか…それは誰にも分からない

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




まさかの介旅初矢とか誰が予想しただろうか?こいつが主人公とか誰も得しねえだろ。て書いてて思いました。ただ幻想御手が起きないこの世界では彼はどうなるのかと思い書いてみました。そして書いてて思った、佐天さんカッコいい

こういったマイナーなキャラを出すのは好きです。さて次回は等々始まった『魔神』編です。初っ端からシリアス、かと思わせてギャグ…と思わせてやはりシリアスな展開な予定です。ただ今執筆中なのでお楽しみに待っていて下さい

次回もお楽しみに!
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