今回もバトル描写はなし、でもギャグも(殆ど)なしです。ただ重い話が続くだけです。でも重いだけじゃないのでご安心を
「脳幹、垣根帝督の
「ああ、ご丁寧に魔神は頭部だけを綺麗に残しておいた…相手にとっては嫌がらせのつもりなのだろうが…
アレイスターは脳幹の言葉を聞いて軽く頷いた、親友が死んだというのにその顔は普段同様の無表情…そんなアレイスターの反応に苛立ったのかオティヌスが彼の襟首を掴む
「……おいアレイスター、なんだその反応は?盟友がやられたんだぞ?あ"ぁ?」
「落ち着けオティヌス」
「……ッ!?落ち着ける筈がないだろう!?私の盟友が、理解者がやられたんだぞ!?」
「
「ーーーーーッ!!」
アレイスターはそう冷たく言い放つ、だが内心の激情を抑えきれていないのか殺意がその言葉には滲み出ていた。オティヌスは思わずその手を離した
「……彼も怒っているんだよ」
「……オッレルス」
オッレルスがアレイスターを擁護するかの様に自分の妹に言い聞かせる。彼の横にいるフィアンマも感情を出さない様にしているが内心は怒りで沸騰している筈だ
「……脳幹、垣根帝督の様子は?」
「脳を腐らせずに脳の働きを続けられる液体に浸した機械に脳みそを三つに分けて収めてある。それと潰れた体の代用品として冷蔵庫より大きな機材を脳に直接繋いで一応は生命活動を維持してあるよ」
「……能力を吐き出させる為の装着として、か?」
「……まあそうなるね」
脳幹は垣根の現在の状況を説明し、メイザースが反吐を吐く様な声色で軽く脳幹とアレイスターを睨む
「何を考えているアレイスター?垣根帝督はお前の親友ではなかったのか?」
「……………」
「貴様は言ったではないか、復讐よりもお前は娘や親友と共にこの世界を生き「メイザース!」……ふん」
アレイスターを罵る様にメイザースが罵り声を言うが脳幹に大声で遮られ、彼は漸く喋るのをやめた
「……すまない、オティヌス、メイザース、脳幹、フィアンマ、オッレルス…出て行ってくれ」
「……分かった」
脳幹が代表してオティヌス達を先導して窓のないビルの一室から出ていく…去り際までオティヌスはアレイスターを睨んでいたがアレイスターは俯いたまま彼女の視線に気づくことはなかった
「くそっ……!アレイスターめ!一体何を考えている!盟友を無駄死になんぞに使いよって!」
「……無駄死にではないぞオティヌス」
オティヌスの怒声に答えたのはフィアンマだった、オティヌスはフィアンマを睨む。常人なら今の彼女に睨まれたら心臓が止まってしまうかもしれない…だがフィアンマは一切気にせず言葉を続ける
「魔神達は自らの無限の力故に世界を滅ぼしてしまう。だから意図して弱体化している筈だ…それを垣根に探らせたのだろう…何度か攻撃を受けさせて攻撃をさせて、その魔神を弱体化させている術式を探りそれを逆算し利用する事で魔神達を可殺可能にする…それが奴の目的だろう」
「
フィアンマは魔神達の弱体化術式…鏡合わせの分割を逆算し可殺可能にする為だと告げるがそんな事はオッレルスには最初から分かっていた。彼女が怒っているのは何故垣根だったのかだ。自分やメイザースでもよかったのでは?そう言い切る前にオッレルスが代わりに口を開いた
「…結局彼は優し過ぎたんだよ。誰よりもね、良くも悪くもそれが垣根帝督だったんだ」
「……どういう事だクソ兄貴?」
「分からないかい?垣根帝督はね、皆が好きなんだよ。この街もこの世界も…全部ね。彼にとって俺やオティヌス達は日常の一部、つまり大事な人なんだ…だから傷つけたくなかった。だから自分が代わりに傷つこう…それで自分が死ぬ事になっても構わない…それが彼の心情だよ」
「……だから俺はあいつが気に食わん」
オッレルスは垣根は優し過ぎたと称した、それが彼のヒーローとの性質であり…欠点でもあった。それを聞いてメイザースが唇を噛んだ
「俺達黄金夜明並みの才能がありながらもあいつは下らん事ばかりに手を回しおって…俺の様なメイザースの紛い物のタロットまで助ける様な愚者だとは思っていたが……あの馬鹿者め」
メイザースは垣根が苦手だった、魔術の才能がありながらも能力者で、能力者の癖に魔術を使うわカプ厨やらでツッコミ所が多かったが何よりもメイザースが気に入らなかったのはその優しさだ。自分の様なサミュエル=リデル=マグレガー=メイザースを再現しただけのタロットカードすらも哀れんで救った男…その優しさが気に入らなかった。それと同時に自分にはない彼の何かに憧れていた
「……素直に悲しめばいいのに。君といい、アレイスターといい…本当に
そう脳幹は呟いた、彼は気づいていた。恐らくオティヌス達も気づいているだろう。アレイスターが何故自分達を部屋から追い出したのか…見られたくなかったのだろう。自分がこれから起こす痴態を
「……はぁ、類は友を呼ぶとはよく言ったものだ…君達は変人だよ。垣根帝督、アレイスター=クロウリー」
アレイスターは一人部屋の中で立ち尽くしていた
「………」
思い出すのは一人の親友との思い出だった、最初は自分の
「………垣根、帝督」
思えば初めての友だったかもしれない。脳幹よりも気軽に話せ、
「………ぁぁ」
最後まで垣根は自分の事を友として思っていただろうか?最後は憎んだだろうか…いや彼の事だ。そんな事はない…そう思うのは傲慢なのだろうか?答えてはくれない、今の彼は口が聞ける状態ではない
「……………あ…………ぁぁ」
幼き娘の死を知ったその日、日記に涙の染みを残したその『人間』は。最善しか導き出せない 『計画』を初めて本当に呪った。魔神撃破の為とはいえ友を生贄にする様な計画に、そんな計画を考えた自分自身を呪った
『今日から俺とお前は友達だぜ、アレイスター=クロウリー』
「あ、ああ………あああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァァッ!!!!」
『人間』の叫び声の様な泣き声が窓のないビルに響いた。生まれて初めて彼はこんなにも大声で泣いた。娘の死の時よりも、あの日垣根と友達になった時に流した嬉し涙や泣き声よりもずっとずっと大きな声で子供が癇癪を起こした様に泣きじゃくった
「案外学園都市の
ここは学園都市ではない。隠世と呼ばれる位相の一つだ。魔神達が潜んでいるこの場所でゾンビは垣根など大した事はなかったと呟く
「お〜、お疲れゾンビ少女」
「お、
その謎の空間の奥から少女の声が聞こえた。現れたのは丈の短くぶかぶかの両袖な白のチャイナドレスに完全に青ざめた顔色、帽子を被り額に特異な符を貼っている少女だった…彼女の名は魔神
「まあね〜、暇だったから。で、どうだった?帝督ちゃんとの戦いは?」
「つまんなかったよ?所詮は人間。大した事はなかったな〜」
「でも人間ながらにあそこまで強いんだから少しは遊びがいがあると思うよ?少なくともわたしは遊んでみたかったな〜」
娘々は戦闘狂だ、故に人間ながらも魔神の域に少し近づいた垣根に興味を持っていた
「でも魔神にとって取るに足りない存在だよ☆」
「そうやって馬鹿にしてると足元掬われるよ?」
「平気、平気☆だってゾンビちゃんは強いから♪あたくしにかかれば全員雑魚確定なの」
「……はぁ」
これがゾンビの悪い癖だ、人を見下している。これが元々の性格なのか魔神になったからなのかは分からない…だが有頂天になるのがゾンビの悪い所だ
「まあ気をつける事だね。人間てのは…案外おっかないものだよ」
「ふーん?まあ心の片隅に覚えておくね。じゃああたくしは残りの八つ当たり相手…アレイスター達を殺してくるから☆」
「へいへい、たっく。なんでゾンビ少女なんだか…わたしやヌアダ、テスカトリポカみたいな戦闘向けの魔神が現世に行けばいいのに…チェ〜ジャンケンで負けなきゃ良かった」
再び現世へと消えていくゾンビを尻目に娘々はそう退屈そうに呟いた。あの時グーを出していれば…そうブツブツ呟きながら娘々はその場を後にした
「………垣根さん」
第十三学区のとある病室にて、その病室は照明が一つもなく明かりはその病室に置かれた医療機器が放つ薄い光だけだった。その部屋の中央には一つの機械が…いや一人の患者がいた。ネバネバした液体に脳を三つに分けられ収められており、その機会を置くかの様に冷蔵庫大の機械と接続されている…そんな機会の正面に帆風は立っていた
「……わたくしがもっと早くついていれば…貴方はこんな事にはならなかったのですか?」
垣根帝督、いや垣根帝督の脳と言うべきか。彼は一先ずは生きていた。だが人としては死んだも同然だった。喋る事も出来ずただ電気信号に命令されて能力を吐き出すだけの機械となれ果てたのだ
「………また来ますね」
帆風はそう言ってその機械から離れ病室の扉を開ける。病室を出た先には帆風を待っていた上条達がいた
「……垣根の様子はどうだった?」
「どうもなにも…垣根さんは喋れないんですよ?」
「……そうだな」
上条はそう言ったまま俯いた。全員なにを言ったらいいか分からない様だった。もしこの場に垣根がいたらなんとか場を盛り上げようとすることだろう…そう帆風はなんとなく思った
「……で、結局誰が垣根さんをあんな目に合わした訳?」
食蜂が口を開いた、誰が垣根を倒したのかと。この病院の医者であり統括理事会のメンバーである薬味も教えてくれなかった事だ。いや正確には彼女でさえも知らないのだ。一方通行も数多に聞いて見るも彼も知らず、削板もアリサを通してレディリーに聞いても知らない様子だった…つまり、統括理事会のメンバーや一応は暗部に関わっている木原一族でさえ垣根が何の為にその敵と戦ったのか知らなかったのだ
「……私も浜面に裏のつてを使ってもらったけど分からずじまいだったにゃーん」
「私も書庫にハッキングしてみたけど分からなかったわ」
「俺は土御門に聞いたが…あいつも初めて知ったらしくて混乱してた…多分演技じゃないと思う」
誰も誰が垣根を倒したのかと手がかりすら掴めなかった。帆風だって家族なら知っている筈と思い、風斬に連絡を入れた…だが彼女すらも義兄が何をしていたか知らず帆風から初めて義兄が今どう言う状況が知り混乱していたのだから
「……真相は闇の中…と言うことですわね」
恐らく知っているのはこの学園都市の支配者 アレイスター=クロウリー、またはオティヌスなどの存在だけだろう…そう帆風達が考えていたその時だった
「マスターを殺したのは魔神 ゾンビ。魔術を極め神の座へと至った魔術師です」
『!?』
誰かが廊下を歩いて来た、そして垣根を襲った敵の名を告げた。だが上条達が驚いたのはそこではない。今喋りかけて来た声が今あの機械の中で能力を吐き出すだけの道具となっている少年の声と全く同じだったからだ
「初めまして皆さん、この姿で会うのは初めてでしたね」
その少年は白かった、肌が白いとかそう言う次元ではない。全身が服を含めて真っ白なのだ。その色に見覚えはある。未元物質だ。垣根が扱う垣根だけの能力。そしてその少年の容姿は垣根帝督そのものだった
「……お前、は…?」
「カブトムシ05…いいえ、私は学園都市超能力者の第一位 『未元物質』
垣根帝督、そう彼は名乗った。その『垣根帝督』はにこやかに、帆風達が知る彼がしなさそうな表情と丁寧な言葉遣いを続ける
「性格には2代目…と言った方がいいですかね?私はマスターが…初代垣根帝督が死んだ、もしくは活動できなくなった時に垣根帝督として活動する様に造られたんです…そうまさにこの時の為に」
『垣根帝督』は告げる。自分は垣根がいなくなった時の為の2代目の垣根帝督だと。『垣根帝督』はニコニコと笑いながら上条達に近づく
「マスターの命令通り、今日から私が『垣根帝督』を引き継ぎ……」
ダンッ!と上条が床を蹴り飛ばした。その右手が、幻想を打ち砕く右手が、真っ直ぐ『垣根帝督』へと伸ばした。異能で造られたその『垣根帝督』を殺す為に
「………危ないですね」
『垣根帝督』はその右手を軽々と避けた。その未元物質の根源である三対の翼を広げて避けたのだった
「……垣根じゃない」
「…………」
「お前は、俺が、俺達が知ってる…垣根帝督なんかじゃない!」
上条は目の前の『垣根帝督』を垣根帝督とは認めなかった。こんなのは自分達が知っている垣根とは違うと
「あいつは馬鹿だ!人のデートをいちいちストーキングするし、ラッキースケベ起こそうとするし、頭いいくせに馬鹿だし、メルヘンだし、カプ厨だ。他にも残念な所があり過ぎるし、とにかく馬鹿だ…でもな、それが、それこそが垣根帝督なんだ!お前みたいな紛い物とは違う!」
「………ええ、自分も理解してますよ」
そう断言する上条に対し『垣根帝督』は、カブトムシ05は頷いた
「私はただ垣根帝督の名を継いだだけです。ですが皆さんと過ごした垣根帝督にはなれない。それくらい分かってますよ、ですがこれはマスターの遺言です。自分に何かあったら学園都市を、『当麻達を頼む』。そう言われてましたから」
「……あの馬鹿が!」
上条は壁を強く殴りつける、結局自分は垣根のなんの助けになれなかった。友達なのに、彼を助けに行く事すら出来なかった
「……ゾンビ、それが垣根さんをあんな目に合わせた張本人ですのね?」
「ええ、ですが貴方方が手を煩わせる事はないと思います」
「……どう言う意味です?」
帆風がゾンビという奴が垣根を倒した輩なのかと尋ねる、それに頷く05だが帆風達が復習する事は出来ないといい帆風が眉をひそめる
「既に統括理事長達が動きました。アレイスター=クロウリー、サミュエル=リデル=マグレガー=メイザース、木原脳幹、オティヌス、オッレルス、右方のフィアンマ、上里翔流、魔神 僧正、魔神 ネフテュスら9人が魔神 ゾンビを討伐するべく出陣しました…貴方方の出番はないでしょう」
「……ンだよそれ、なンで最初から全員で戦わねェンだよ!ていとくンが無駄死にしたみてェじゃねえか!」
「いいえ、それは違います一方通行さん。マスターが魔神のパラメータを手に入れていなければ魔神 ゾンビは倒せないのです。マスターは自らを囮にして統括理事長達を必ず勝たせる為にあんな目にあったのですから…」
「………馬鹿野郎が!」
アレイスター達が討伐に行ったと伝えると一方通行が最初からそうやれと叫ぶ。05は垣根が負ける前提で戦った事で魔神を倒せる様になったのだと言うと削板が叫んだ
「帝督は根性あるけど馬鹿だ!根性出して仲間の為に活路を見つけても…死んじまったら意味ねえだろうが!本当に、本当に…馬鹿野郎だ!」
「……そうよ、死んじゃったら終わりじゃない。そんなので勝てても…全然、全然嬉しくないわよ!」
削板のその叫びに美琴も同調する、上条達もそれに同意するかの様に真っ直ぐ05を見る。だが05の表情は能面の様に変わらない
「…私に言われても困ります。私は『垣根帝督』で合って皆さんが知る垣根帝督ではありませんので」
「……分かってんだよ、分かってるから怒ってるんじゃねえか!お前にじゃなくて垣根に!」
05はただ与えられた指示に従っているだけだ。ならばこの元凶は病室で機械に繋がれてただ未元物質を吐き出すだけの装置となった垣根だ
「………落ち着きましょう皆さん」
そう言ったのは帆風だった、全員が彼女を見入る。垣根があんな状態になって一番悲しいのは彼女の筈なのに、彼女は一番落ち着いていた
「……わたくしだって怒っています。垣根さんにもアレイスターさん達にも…ですがここで何を言っても無駄です。ですので垣根さんが起きたら皆さんご一緒に垣根さんをボコボコにしましょう」
そうやってにこやかに彼女は笑った、後半部分だけ聞いているとボコデレ風のヒロインに聞こえるがつまりはこう言う事だ。垣根帝督は死んではいない。その内またカップリングがどうのとか言って自分達に話しかけてくる。そう言っているのだ
「どうせ未元物質を使って肉体を作ってわたくし達の目の前に現れるとかしそうですし、そうなった時に全員で馬乗りになって半殺しにすればよろしいんですの」
「ほ、帆風先輩もしかして…ブチギレ力限界だったりするぅ?」
「は、は、は…何当然の事を言っているんですか女王?わたくし血管がブチ切れそうな程怒っているんですよ?プンプンです」
『お、おう』
帆風の背後に般若が見えた、全員がドン引きする程のイイ笑顔な帆風。普段怒らない人ほど怒らせると怖い。はっきり分かるね
「………ですからわたくしもこんな所でしょんぼりするのはやめて何処かでストレス発散でもしましょう。そして垣根さんが目覚めたら半殺しにしましょう」
「……そうだな、垣根が元に戻ったらぶん殴るか。右手じゃなくて左手で」
「なら俺は血流逆流させて花火みてェに破裂させてやンよ」
「×××を原子崩しで焼き切ってやるにゃーん」
「電気あんま喰らわせましょう。電気がついてるから私が使ってもセーフよね」
「なら私はギ酸を垣根さんの顔につけてボコボコに腫れさせてやるんだゾ☆」
「兎に角本気で100発殴る!」
(上条さん以外殺す気ですね)
帆風の一言で上条達はなら垣根が元に戻った時にボコボコにしようと呟き合う、05はそれを若干引きながらも場の雰囲気が多少和らいだ事で微笑みを浮かべ病室の扉を見る
(マスター、こんかにも貴方の無事を祈っている人達がいますよ。無論私もです…だから、死んだりしないでくださいよ?垣根帝督は貴方だけなんですからね)
「うーん、やっぱり現世の空気は気持ちいいねー。さて今更だけど挨拶しますか」
ゾンビは第十七学区に姿を現れた。偶然にも垣根を倒した場所と同じコンテナ集合地帯だった。彼女は両手を広げ呟く
「ハロー世界、そしてグッバイ世界」
ゾンビは何者かと気配に気づき、視線をその気配の主へと向け…歪んだ笑みを浮かべる
「やあアレイスター=クロウリー、それに元魔神オティヌス。オマケに何人かのモブもいるわね」
アレイスター達がゾンビを睨みながら歩み寄る。それを面白そうに、愉快そうに歪んだ笑みを浮かべるゾンビ。フィアンマは第三の腕を出現させゾンビの背後のコンテナの上に出現。オッレルスは跳躍してゾンビの左のコンテナへと、オティヌスはいつの間にかゾンビの右へと移動していた。四種の象徴武器を空中に携えたメイザースとA.A.A.を装備した脳幹、そして
「あらら〜?垣根帝督じゃ歯が立たなかったから今度は大勢でいじめですか?かっこ悪い〜♪でもゾンビちゃんは負けないのだ☆」
「黙れよクソビッチが、死体は死体らしく地面の中で眠ってろクソが」
巫山戯るゾンビに対し唾を吐き出さんばかりに睨みつけるアレイスター。その目は絶対零度の氷河の如く冷たく、その眼の奥には火山の様な怒りで染まっていた
「あらん?そんなにお友達が死んじゃってショックなのかしらん?でもあたくしに当たるのは逆恨みじゃなくて?」
「知った事か、
「ワォ〜ゾンビちゃん怖くてビクビクしちゃう〜。うえーん…ま、貴方みたいな魔神になる事をやめた人間如きがあたくしに勝てる筈はなくてよ?てな訳でごめんなんだぞ☆」
普段の冷静な言葉遣いをかなぐり捨てる程アレイスターは怒っていた。これが自分が計画した通りだとしても、親友をあんな姿にしたゾンビを、そしてそんな目に合わしたアレイスター自信を許す事など出来ない
「お前はここで殺すよ魔神 ゾンビ。私の親友の仇を取る為にな」
「私もだ魔神 ゾンビ。盟友の尊厳をグチャグチャにしたお前をここで殺す」
「俺は垣根なんぞ正直どうでもいい…だが舐められっぱなしは性に合わんのでな」
「私もアレイスター程じゃないが怒ってるんだ。悪いが許す気はないよ」
「俺様も怒ってるんだ、ライバルを勝手に倒されて怒っている。簡単に死ねると思うなよ」
「俺も彼には借金をいつか返そうと思ってたんだ。こんな形での踏み倒しなんてごめんだよ」
「はぁ…こんな熱い展開……好み♪」
濃い殺意をゾンビへと向けるアレイスター、だがゾンビは意に返さない。寧ろ楽しそうにケラケラと笑った
「さあ遊ぼうか。精々楽しませてね?
ゾンビはそうケラケラ笑う、そして両手を大きく広げる。こうして学園都市の最大戦力達と魔神との戦いが始まった
「ぼくらもいつでも動ける用意をしておくか」
「そうじゃな」
「ゾンビが油断した瞬間に作戦通り不意打ちしましょう」
そのすぐ近くで上里達はその戦いをビルの上から観戦していた、
垣根帝督の脳が収められたネバネバとした液体で浸してある機械…その液体の中から白い物体が誕生した…それは
様々な思惑が交差する盤上、果たして笑うのは魔神か、それとも人間か…それとも……………
ていとくんは帝蔵庫君に進化した!どんな世界観でも帝蔵庫ルートなていとくんは泣いていい。さて次回は魔神vs.アレイスター+αです。白熱のアレイスター達の戦い、そして最後は衝撃な展開に…
次回もお楽しみに!