カプ厨がていとくんに憑依転生しました   作:暗愚魯鈍

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衝動で書いた、後悔はしてる。反省もしてる…この人達との出会いはギャグでした。て、感じのお話です。てか最近最初の頃と比べてギャグのセンスとか劣化してる気がする…気の所為か?

所々おかしいかもしれませんが気にしないでください。何せ面接の練習とか忙しいので…では今回はローマ正教との出会いの話です


第十章 反転物質 編
通常攻撃がギャグでイケメルヘンなていとくんは好きですか?


これは出会いの物語、ローマ正教、そして神の右席が垣根帝督と出会った始まりの日の物語である

 

 

「ふぁ〜今日もいい天気ですねー」

 

そうチョココロネを食べながら呟いたのは小柄な体型のシスターの少女 アンジェレネ。彼女は小動物の如くチョココロネを頬張りながら空を見上げていた

 

「本当ですねぇ、今日は雲一つないですし外で思い切りはしゃぎたい気分です」

 

そう返事を返したのはミニスカの様な修道服にチョピンという靴を履いた細かい三編みの赤毛のシスター アニェーゼ=サンクティス。彼女もパンをかじっていた

 

「二人共…何をのほほんとしているのです。もっと気を引き締めなさい」

 

そんな気が緩み過ぎている二人を窘めたのはスカート部分が短い修道服を着こなしガーターベルトに黒ストッキングを履いた背の高いシスター ルチア

 

「そうは言っても〜こんなにいい天気なんですからいいじゃないですかシスター ルチア」

 

「いけません!もし異教徒が攻め込んできたりでもしたらどうするつもりなのですか!」

 

「攻め込むて…そんな訳ねぇじゃねえですかシスター ルチア。昔ならいざ知らず、今時異教徒のカチコミなんてあると思ってるんですかシスター ルチア?」

 

「備えあれば憂いなし、という異国の猿共の言葉があるのをご存知ですかお二人共。異国の猿の言葉を受け入れるのは癪ですがその様な事態も想定しなければなりません」

 

もし何かが起こったらどうするのか、と少し怒りながら二人にガミガミ言い始めるルチア。アニェーゼとアンジェレネは両手で耳を塞ぎながら生返事で返す

 

「シスター ルチアは勤勉ですねー……あれ?あれは何ですか?」

 

「「?」」

 

アンジェレネの目にふと何かが映りそれを指差す、アニェーゼとルチアはその方向へと顔を向ける…彼女達の目に映ったのは学校の机と椅子の足に車輪がつき、そんな不思議な机と椅子が五つも聖ピエトロ大聖堂へ一直線へと迫ってくる異様な光景だった

 

「「「何故に学校の机と椅子!?」」」

 

しかもその椅子に座り机の上で何か書いている人物達がいた。学生服にぐるぐるメガネをかけ、頭には「受験合格」と書かれたハチマキをした垣根とアレイスター、メイザース、脳幹、オティヌスだった

 

「俺達はただ今受験勉強という大海原で悪戦苦闘している侍でござる」

 

「いとおかし、祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり、羅生門…ふ、国語は完璧だ」

 

これはペンですか(Is this a pen)?いいえ、それはキングギドラ(that is a KingGhidorah)です…英語はパーフェクト」

 

「36×86=893、2683×8=19632、π…胸のことだな。数学も完璧だ」

 

「……理科は浪漫だよ」

 

(つ、ツッコミ所が多過ぎて逆にツッコめない!)

 

日本刀を振り回しながら宣う垣根を筆頭に全員受験合格出来ない奴らばかりだった。特にメイザースは全問不正解だ

 

「ここでござるか、羽蟻婆怒(ハーバード)大学とやらは…」

 

垣根達はバチカン大聖堂に到着すると机から降り、聖ピエトロ大聖堂の中に入ろうとする。それを見たアニェーゼとアンジェレネが慌てて垣根達に駆け寄ってくる

 

「ちょっと待ってください!貴方達誰ですか!?」

 

「拙者達はこの大聖堂にて受験合格を祈れに来た侍でござる。ぜひ羽蟻婆怒に合格したくこの大聖堂に祈願しに来たで候。武士道とは()ふは民のため、受験合格する事と見つけたり」

 

「なんだ、単なる祈りに来た連中でやがりますか。変な乗り物出来たから驚いちまったです」

 

「だったら問題ないですね」

 

自分達は受験合格を祈願しにここに来たと垣根が言いそれをあっさりと信じるアニェーゼとアンジェレネ。そのまま垣根達を大聖堂の中に入れようとするが…

 

「いやそんな訳ないでしょうがぁぁぁぁぁ!」

 

『痛ぁ!?』

 

ルチアはいつの間にか手に持っていた大きな車輪をちゃぶ台返しよろしく勢いよく地面にぶつける。その車輪が破裂し車輪の破片が垣根達とアニェーゼ達のこめかみにヒット。これは聖カテリナの『車輪伝説』をモチーフとした術式で彼女はそれをツッコミとして扱った。垣根達(ついでにアニェーゼ達)は地面に倒れる

 

「どう考えても不審者でしょうが!こんな受験生はいません!」

 

「くっ……完璧な変装がバレるとは…やるな」

 

「いやどこら辺が変装なんですか!?」

 

ボケ続ける垣根にツッコミ続けるルチア、バレてしまっては仕方ないと垣根達は学生服を脱ぎ捨てて普段の服装になる

 

「自己紹介が遅れたな、俺は学園都市の超能力者(レベル5)の一人 第一位 垣根帝督だ」

 

「私はアレイスター=クロウリー、学園都市統括理事長をやっている」

 

「俺はサミュエル=リデル=マグレガー=メイザース。黄金夜明の魔術師の一人だ。訳あって現在は学園都市に住んでいる」

 

「私は木原脳幹、学園都市の科学者さ」

 

「私は『元』魔神 オティヌス。好きな食べ物はじゃがバターだ」

 

五人はそう戦隊モノの如く決めポーズを取ると、背後が爆発した。別に削板は関係ない

 

「が、学園都市…!?しかも魔神と黄金夜明の魔術師、ゴールデンリトリバーまで!?」

 

「私腹痛なので今日は早退させていただきます」

 

「逃げないでくださいシスター アンジェレネ!おのれ異教徒め、私達ローマ正教を潰しに来たのですか?」

 

アンジェレネは仮病で帰ろうとしたのでルチアは彼女の襟首を掴んで引き止める、そしてルチアはローマ正教を潰しに来たのかと垣根達を睨む

 

「おいおい、そんな眼をしないでくれよ…まさか、お前如きが俺を倒せるとでも思ってんのか?」

 

「………ッ!」

 

垣根に睨まれルチアは一歩後ずさる、悔しいが自分では目の前の垣根(異教徒)には勝てない。不覚にもそう感じてしまう程の威圧感を彼から感じたからだ、そんな彼女らの前に一人の老人がこの場に現れる

 

「……科学サイドである筈の学園都市の統括理事長と超能力者が魔術サイドであるここ、バチカンに何の用だ?」

 

「!?……教皇様!」

 

現れたのは現 ローマ教皇 マタイ=リース。厳格に満ちたその老人は垣根達を睨むのでも、恐れるのでもなくただ見つめていた

 

「アンタがローマ教皇か」

 

「いかにも、して用件はなんだ?単なる旅行というわけではあるまい。魔神に黄金夜明の魔術師、超能力者…そしてその名が偽りないのならあの魔術師 アレイスター=クロウリー…そんな名だたる大物がここにいるのだ…平和的な要件ではあるまい」

 

「ああ、その通りさ。だが安心してくれ、俺らの目的はローマ正教の撲滅でもアンタの命でもねえ。俺らが用があるのは神の右席だけだ」

 

「………神の右席、彼奴らの事か」

 

神の右席、その言葉にマタイは聞き覚えがあった。いや、聞き覚えがあるという表現は正しくない。ローマ正教の中でどれだけの人間が神の右席について知っているか、自分を含めても10人程度しかいないのではないだろうか

 

「……彼奴らに何の用があるのかは知らぬ、だがそれが私達ローマ正教…何より魔術の事も知らぬ無垢な教徒達に被害が及ぶというのなら全力でお前達を止めさせてもらう。例え私の命を引き換えにしてでも」

 

そう力強く宣言するマタイ、その決意に満ちた顔と言葉に偽りはない

 

「………宗教家の鏡みたいな人だな。アレイスター、ここは頼んだぞ」

 

「ああ、任された」

 

垣根がマタイの相手をアレイスターに頼むと四人は瞬間移動でその場から消えた。呆気に取られるアニェーゼ達、だがマタイは顔色一つ変えずアレイスターを見つめる

 

「私の相手はお前というわけか」

 

「ああ、そういう事になる。だが安心したまえ。何も魔術で戦うというわけではない」

 

「……どういう事だ?」

 

マタイがアレイスターに言葉の意味を訪ねる、するとアレイスターは懐から何かを取り出す…一瞬銃か霊装かとマタイは考えたがアレイスターが取り出した物は…3DSだった

 

「一緒にモ○ハンで一狩りしに行かないか?」

 

 

垣根達は聖ピエトロ大聖堂の通路を走る、神の右席達がいる場所まで走り続ける

 

「侵入成功と、案外楽には入れたな」

 

「魔術による空間転移ならば侵入は不可能だったかもしれないが、超能力である空間移動(テレポート)なら侵入は容易いだろうな」

 

そう軽口を言いながら通路を走る四人、そんな彼らの前に一人の男が立ち塞がる

 

「待てい!ここから先はこのビアージオ=ブゾーニが通さんぞ!」

 

メノラーを両手に携えた男 ビアージオ=ブゾーニが垣根達を睨む

 

「この異教徒の猿共と犬畜生め、このビアージオ=ブゾーニが来たからにはここから一歩も通さん!」

 

そう息巻くビアージオ、そんな彼に垣根達は構わず駆け抜け…彼の横を通り抜ける

 

「……………」

 

ビアージオはスルーされた、まるでいないものの様に扱われた。完全スルーされたビアージオは黙りこくる

 

「………ぶるぁぁぁぁぁ!!!」

 

そして怒りに身を任せてメノラーを地面に思い切り叩きつけるのであった

 

「…ねえ、さっきの人無視してよかったのかい?」

 

「あの様な雑魚に構う必要はない」

 

「中々手強そうだが俺達からすれば一撃で倒せるスライムだ」

 

「コットンキャンディーソーダ美味ぇ」

 

そんな会話をしながら走り続ける垣根達、そんな彼らだが突如として暴風が彼らを襲い、垣根は未元物質の翼を一翼だけ展開し暴風を防ぐ

 

「へぇ?その翼…科学も等々天使を工場で作り始めたの?」

 

「……その黄色い服、お前が前方のヴェントか」

 

「その通り、私は前方のヴェント。フィアンマの野郎からアンタ達を殺して来る様言われて来たの」

 

全身真黄色の服装をし、片手にハンマーを片手に持ち舌にはピアスをした異様な格好の女性…神の右席が一人 『神の火(ウリエル)』前方のヴェントだ

 

「さて…さっさとお仕事済ましちゃいますか」

 

ヴェントはそう言ってハンマーを振るい暴風が横薙ぎに放たれる、それをメイザースが短剣を振るう事で暴風の壁が形成されヴェントの攻撃を相殺する

 

「あらぁ、私の風を防ぐとは中々やるようね…でも、すんませーん!私には「天罰」がある!人間(・・)である貴方達には私に絶対に勝てないのよ!」

 

そう言いながら舌ピアスを見せつけながらベロを出すヴェント、まるで垣根達を挑発する様に…だがそこで彼女は訝しげに首を傾げる

 

「……ァ?何で昏倒しないのよ?」

 

そう呟くヴェント、彼女の術式は「天罰術式」。自身に悪意、敵意を抱いた者を距離・場所を問わずに問答無用で昏倒させる魔術。「何処の誰だろうが、神様に唾吐くものは許さない」という理屈で成り立っており、後遺症も無く無条件で大量の敵を無力化でき、大規模制圧には非常に理想的な術式。写真越しであれ、カメラ越しであっても人間(・・)であれば効力を発揮し敵味方関係なく無力化する強力無比な術式…なのに垣根達は昏倒する気配がない

 

「まさかアンタ達、悪意を抱いてないの?」

 

「いや私はお前のその格好を見て正直キモッて思ったぞ」

 

「俺も同感だ」

 

「というか攻撃をされた時点でいい感情は持ち合わせていない」

 

「ていとくん怒ってないよ?」

 

「じゃあ何で気絶しないのよ?」

 

ヴェントが何故気絶しないのかと問いかける、それに関して垣根達は簡潔に答える

 

「私元とはいえ神だし」

 

「俺人間じゃなくてタロットカードだし」

 

「私は人間じゃなくて犬だからね」

 

「俺はメルヘンだからな」

 

「おい!一つだけおかしいのがあるぞ!?他は納得したけど!」

 

脳幹は犬だから人間にしか効かない術式は通用しない、オティヌスは元 神だから通用しない、メイザースは人間ではないから通用しない。垣根はメルヘンだから通用しない、これが世の中の法則である

 

「俺はメルヘン、俺はメルヘン、未元物質にアンタの常識(術式)は通用しねえぜ、yo-yo」

 

「何でラップ口調なんだよ!くそ、兎に角私とお前らは相性が悪い事だけは分かった!」

 

ヴェントはこのままでは不味いと舌打ちする、そんな彼女の前に一人の男性が現れる

 

「どうやら苦戦している様ですねー、手を貸しましょうかヴェント?」

 

「!テッラか!」

 

全身緑のエリマキトカゲみたいな襟がある服を着た中年の男性 神の右席の一人 『神の薬(ラファエル)』 左方のテッラが壁をすりぬけて現れる

 

「丁度いいです、私の術式は未だに未完成なので貴方達を的にして調節するとしますかねー」

 

「的…だと?誰がボーリングのピンだ!」

 

テッラは小麦粉の粉をばら撒くとそれがギロチン状へと変形する。テッラは笑みを浮かべながら言葉を呟く

 

「優先する、小麦粉を上位に、人体を下位に」

 

ギロチンが垣根達に放たれる、垣根は未元物質の羽を盾にしてギロチンを防ぐ

 

「ほう?その翼…面白いですねー。ならば、優先する、小麦粉を上位に、翼を下位に!」

 

そう言ってギロチンを再度羽へと放つ、鈍い音を立ててギロチンが未元物質の羽へと命中し未元物質の羽に斬撃の後を刻む

 

「おや?切断できないとは…これはどういう事でしょう?」

 

「悪いな、俺の翼は単なる翼じゃねえ…純度の高い未元物質で形成されてんだよ」

 

「ふむ…成る程単なる翼ではありませんでしたか…それにしても科学の天使とは…存外、学園都市の能力者開発というのも私達 神の右席と同じなのかも知れませんねぇ」

 

そうニコニコと笑うテッラ、どう垣根を倒すか考えている様だ。だが敵は垣根一人ではない

 

「彼に気を取られている所悪いけど…チェックメイトだよ」

 

「んん?」

 

テッラが声が聞こえた方に首を動かすと、そこにはA.A.A.を装備した脳幹が葉巻を吸いながらテッラにドリルやレーザーの銃口など様々な武器を向けていた

 

「何のつもりですかー?まさかそんな玩具でこの左方のテッラを倒せると思っているのですかー?」

 

「まさにその通りだよ、君の術式は一つしか設定できないみたいだからね。それにこれは単なる科学の兵器じゃない。アレイスターに接続し彼の力を借りている…つまり魔術でもあるから君の術式じゃあ防げないよ?」

 

テッラの術式 「光の処刑」は優先順位を変更させるという極悪な性質を持つ魔術。単なる小麦粉で人間を輪切りにし、単なる小石で要塞を破壊し、核爆弾を落とされても無傷でいる…そんな事すら可能とする術式だ。だが未完成ゆえ一つしか優先順位を設定できず二つの異なる攻撃は防ぐ事が出来ないのだ

 

「成る程……ふふふ」

 

テッラは脳幹に武器を向けられながらでも笑みを崩さない、まるで秘策がある様に…そして彼はこう言った

 

「……降参なのですー」

 

「て、おい!」

 

降参するんかいとヴェントがツッコミを入れる、これで神の右席は二人倒した。だがここからが本番だった

 

「何をしているのであるか二人共」

 

「その声は…アックアですか」

 

現れたのは青系の長袖シャツを中心にゴルフウェアを連想させるスポーティな格好をした茶髪の逞しい肉体の持ち主男性 神の右席の一人 『神の力(ガブリエル)』 後方のアックアだ

 

「……私が相手になろう」

 

アックアは影から全長5mを超す巨大な金属棍棒(メイス)を取り出す、その先端を垣根達に向ける

 

「今ここで引くのなら見逃してもいいのである」

 

「へ、ハイそうですか。てこっちも引くわけにはいかねえんだ。そっちが引けば?」

 

「……ならば、力による解決をするまでである」

 

そう言ってメイスを構えるアックア、垣根は未元物質の六翼をアックアへと向け、槍の如く刺突しようと動かそうとするとオティヌスが垣根の肩に手を置く

 

「待て盟友、あいつの相手は私に任せろ」

 

「お、オティちゃんがやるのか?」

 

「ああ、対あいつ用の切り札があるからな」

 

そう言って一歩前に出るオティヌス、アックアは目を細めながらオティヌスへとメイスを向ける

 

「切り札…であるか」

 

「ああ、対お前専用のな」

 

「ふ、面白いのである。その切り札とやらがどの様なものかは知らないが…私に通用するといいのであるな」

 

「通用するさ、そして宣言しよう。お前は切り札を見た瞬間尻尾を巻いて逃げる」

 

「……ならば試してみよう」

 

そう言ってメイスを携えながら突進するアックア、その速度は音速を優に超える。神裂と同じ聖人であると同時に、聖母と同じ身体的特徴を持つ「二重聖人」。更に神の右席の術式として振るう「聖母の慈悲」。これにより魔術の講師を可能とし聖人としての超強力な肉弾戦と魔術戦を可能とする。だがオティヌスは骨船でとある女性を移転させる…その女性とは

 

「………会いたかったですよウィリアム」

 

「ーーーーーーッッッ!!!?だ、第三王女(・・・・)

 

現れたのは英国の女王の娘の一人である 第三王女 ウィリアン。物語のお姫様の様な容姿と格好の姫君が現れた事に動揺を隠せないアックア

 

「……あ、ありのままの事をお伝えしましょう!突然イギリスの王女が現れました!これは単なる空間魔術ではない…これが、魔神なのですねー!?」

 

「何で説明口調なんだ?」

 

アックアは何故ウィリアンが現れたのかと考える、目の前の彼女は幻覚ではない。本物のウィリアンだ。では何故ここに彼女が…?そう考えるアックアにウィリアンが口を開く

 

「……ねぇ、ウィリアム。久しぶりですね」

 

「え?あ、そ、そうであるな」

 

「私ずっと待ってたんですよ貴方が帰ってくるのをずっと、ずっとずっとずっとずっと…ずぅぅぅぅぅっと」

 

「え……?」

 

テッラとヴェントは理解した、「あ、この娘ヤベー奴だ」と

 

「なのに貴方は帰ってこない、ずっと私は貴方を待っているのに…」

 

「だ、第三王女?」

 

「だから私決めたんです、ちょっと恥ずかしいけど勇気を出す事にしました!」

 

そう彼女は顔を赤らめて体をもじもじさせながら熱っぽい声でアックア…ウィリアムにこう宣言した

 

「ウィリアムをボコボコにして上下関係をしっかりと体に理解させて、もう何処にも行かせない様に首輪をつけて飼う事にします♪」

 

「お、王女ぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!?」

 

目に光はなかった、深淵の闇の如くドス黒い彼女の目を見てウィリアムは恐怖した。いや、これは誰でもビビる。魔神が素足で一目散に逃げるレベルである

 

「でも安心してくださいウィリアム、きっと貴方も痛みに慣れてその痛みが快楽になる筈です…で、貴方を家で飼ってそのまま式を挙げて籍を入れて…初夜に……キャ♪」

 

「全然安心できないのである!?」

 

両頬に両手を当てて身体をクネクネさせて頬を赤く染めたウィリアンを見てウィリアムは対照的に顔を青く染める

 

「だから……今からウィリアムに行う事は全て愛の鞭なので勘違いしないでくださいね♪」

 

ニッコリと普通から可愛らしい、今は絶望感半端ない笑みを見てウィリアムが後ずさる…そしてその場から音速で離脱した

 

(無理なのである!あれの相手は無理なのである!早くバチカンから逃げ出さねば!今の第三王女は絶対にヤベー奴である!)

 

そう音速を超えた速度で逃げるウィリアム、二重聖人である彼には誰も追いつけない。そうウィリアムは安堵していたが

 

「もう、何処に行く気ですかウィリアム?もしかしてデートのお誘いですか?」

 

「ッ!??」

 

ウィリアムの横にウィリアンがいた。音速を超える速度で走っているウィリアムの真横に、だ。流石の彼も彼女を化け物を見る目で見てしまう

 

「な、何故私についてこれて…」

 

「愛成せる技です♪」

 

「い、いやそれは…流石に無理…」

 

「愛成せる技です♪」

 

「い、いやでも……」

 

「愛成せる技です♪」

 

「それしか言えないのであるか!?」

 

そ音速を超えた速度で走りながらそんな会話をする二人

 

「さあウィリアム……私と一つになりましょう」

 

「ヒッ……!た、助け……アッー!?」

 

「「…………」」

 

テッラとヴェントは手を合わせて黙祷した。仲間の死を無駄にはしない

 

「まさか俺様以外の神の右席の全員を倒すとはな…成る程、科学サイドも侮れないな」

 

そんな声が聞こえた、垣根が背後を振り向くといつの間に現れたのか、全身赤い服を着た青年が笑みを浮かべ立っていた

 

「俺様は右方のフィアンマ、神の右席のリーダーであり、最も神上の座に近い者だ」

 

神の右席のリーダー 『神の如き者(ミカエル)』 右方のフィアンマ。彼は不敵な笑みを浮かべて垣根達を見据えていた

 

「成る程…お前は科学の天使か。実に興味深い」

 

「へ、ラスボスの登場てか」

 

魔術サイドにおいて最も天使の肉体に近い男と科学サイドにおいて最も天使の肉体に近い男。フィアンマは自らの力の象徴たる聖なる右が空中分解した姿である第三の腕を右肩から顕現させる。対する垣根も六翼の未元物質の翼を展開させる…こうして魔術の天使と科学の天使が激突した

 

 

「お、意外と上手いなマタイ。ミラルーツ相手にノーダメとは」

 

「わー、ローマ教皇てゲームお上手なんですね」

 

「まだまだ若い者には負けんよ。ほれ、尻尾切断だ」

 

「メイスて現実でもゲームでも割と使いやすいですね」

 

「……何仲良く異教徒とゲームしてるんですか貴方達は!?」

 

アレイスターとマタイ達は仲良くモ○ハンで一狩りしていた

 

 

聖なる右と未元物質が激突した、その衝撃で半壊する聖ピエトロ大聖堂。垣根は翼を広げ空中にて静止、脳幹達も華麗に着地する。フィアンマはいつの間にか地面に立っておりヴェントとテッラは瓦礫に埋もれた

 

「うぉ…やっぱ旧約のラスボスなだけはあるな。誰だよ高速回転ニキて言った奴」

 

垣根がそう愚痴を呟く、フィアンマは不敵に笑みを浮かべる

 

「さあ本当の力の意味を知ってもらおうか」

 

フィアンマが再度第三の腕を振るおうとしたその瞬間、溶ける様に第三の腕が虚空に消えてしまった

 

「…………しまった。使用制限を超えてしまった」

 

「何してんだフィアンマぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

 

うっかり聖なる右の使用制限を超えしまったフィアンマはてへと舌を出す、全然可愛くない

 

「説明しよう!右方のフィアンマの聖なる右はどんな相手も一撃で倒す、そんな能力なのだが人間であるフィアンマには聖なる右の力を完全には引き出せない、だから使用制限があるのだ!」

 

「お前誰だ」

 

「ローマ教皇だ!(大嘘)」

 

「嘘つけ、お前枢機卿だろ。顔が枢機卿ぽい顔だもんな」

 

「どんな顔だ!?」

 

ローマ正教の枢機卿 ペテロ=ヨグディスが聖なる右について説明しオティヌスがツッコミを入れた

 

「くそ……肩揉みや部屋の掃除、部屋の模様替え、ここへの移動、それに部屋に出たゴキブリを退治したりと使い過ぎのが原因か」

 

「肩揉みと掃除くらい自分でやれよバカヤロー!」

 

無駄遣いの所為で聖なる右が使用不可になってしまったフィアンマ、ヴェントが怒るのも無理はない

 

「へぇ、聖なる右はもう使えないのか〜?なら…」

 

(ま、不味いのですねー!フィアンマの聖なる右が使えない今こそチャンス!汚いのです!さすが異教徒きたない!)

 

普通はここでフィアンマを拘束するなり殺すなりしているだろう…だが垣根にはその常識は通用しない

 

「じゃあ皆で縄跳びしよう!」

 

『なんでだぁぁぁぁぁぁ!!!?』

 

思わず全員がツッコんだ。何故この状況で縄跳びに繋がるのか。多分彼がメルヘンだから

 

「さあ、縄跳びするぞぉ!皆であちょぼ、ウヘヘヘヘイィィィ!!」

 

「ごめん、失礼な事聞くけど…こいつマジで何だ?人間なのか?」

 

「学園都市の恥晒しこと超能力者 第一位 垣根帝督。ただのメルヘンだ」

 

「メルヘンというか単なる精神異常者なのですねー」

 

ヴェントとテッラも流石にドン引きだ、脳幹は単なる恥晒しですと簡潔に述べる。脳幹さんキツイや

 

「な、縄跳びだと……くっ、俺様が運動が苦手だと知っての行いか!俺様が日常生活の大半を聖なる右に頼りぱなしだから筋力が此間幼稚園児に腕相撲で負ける程と何故知っている!?」

 

「いや初耳よ!てか幼稚園児て、お前どんなか力がねえんだよ!?」

 

「俺様の腕力に常識は通訳しないのだ、へけっ☆」

 

「キモっ、死ねよ」

 

「すんませーん!」

 

「私の真似すんなフィアンマ、ぶっ殺すぞ」

 

右方のフィアンマ(○○歳 独身)、幼稚園児に腕相撲で負ける人生だった

 

「さあ、早く飛べよ!やらない奴は処刑!」

 

『怖ぇ!』

 

目ん玉つながりのお巡りさんが拳銃を乱射する様にガトリングガンから銃弾を乱射する垣根、ぶっちゃけ本官さんの方がマシ。一同渋々縄跳びに参加する

 

「ただしペテロ=ヨグディス、テメェはダメだ」

 

「何故に!?」

 

「煩え、さっさと失せろ。3秒以内だ。蜂の巣にされたくなければ3数える内に消え失せな」

 

「理不尽!?」

 

ペテロは逃げる、死にたくないからだ。自分はローマ教皇になる。その野望を叶える為に生き延びようと走り…

 

「1……はいゼロ!」

 

「ぎょえーーっっ!!」

 

『2と3はぁーーーー!!?』

 

「男は1だけ覚えてればいい。そうどっかのハードボイルドが言って気が……多分する」

 

ペテロは死んだ(死んでない)、何やかんやあって縄跳びは始まった

 

「いいかテメェら!縄に引っかかた奴は死刑だぞ、死刑!引っかかんなよゴラァ!?」

 

(((ぼ、暴君…)))

 

「誰が暴君怪獣タイラントじゃ!?じゃあ俺の相方と言ってもいい縦ロールちゃんは極悪のヴィラニアスかいな!?」

 

「今時誰も極暴ダックの事なんか知らないよ」

 

垣根は半壊した聖ピエトロ大聖堂の柱に縄を縛り、白いカブトムシの角にも縄を縛りカブトムシが縄を動かせる様にする

 

「行くぞテメェらぁ!引っかかったらぶっ殺すからな!?分かったか!返事はどした!?」

 

『おー』

 

いつもに増して壊れ気味な垣根、まるでブレーキの効かない暴走列車である。そしてカブトムシが角を動かせ縄もそれに連動して動く。縄を避ける為にフィアンマ達はジャンプ…だが早くも誰が足に縄を引っ掛けたらしく縄の動きが止まる。誰だとフィアンマ達が足を引っ掛けた人物を見ると……垣根が足を引っ掛けていた

 

「………………」

 

『………………』

 

押し黙る垣根とフィアンマ達、重苦しい沈黙が流れる。カブトムシも冷や汗を流している。汗なんてかかない筈なのに。すると垣根は未元物質の翼を展開

 

「悪・即・斬!」

 

「ぎょえぇぇぇっ!何故私ぃ!?」

 

『理不尽過ぎる!?』

 

垣根の理由なき暴力が既に死に体だったペテロを襲う。1分と経たずにペテロはモザイクがかかった

 

「さあ二回戦行くぞぉ!」

 

(((まだ続くのかよ……)))

 

帰りたい、そう全員思っていた

 

 

 

「メアド交換しよう」

 

「ああ、私のメールアドレスはこれな」

 

「今度はアレイスターさんの学園都市に私達が遊びに行ってもいいですか?」

 

「いいだろう、特別に私が許可を出そう。ついでに学園都市で使える商品券も渡しておこう、これでゲーム機でも買うといい」

 

「流石でやがりますね。よ、太っ腹!」

 

「……もうすっかり友達になってません?」

 

 

「成る程、アンタ達はローマ正教を潰しに来たのではなくイギリス清教の最大主教 ローラ=スチュワート…大悪魔 コロンゾンを倒す為にローマ正教に協力しに来た所、何故か大乱闘十字教ブラザーズになってしまったというワケ…いや、それなら普通にそう言えば…いや、普通に大乱闘十字教ブラザースになってたわね」

 

ヴェントがやれやれと首を振る、何故か同盟を結びに来た筈が大乱闘十字教ブラザースになってしまったのかと流石のテッラも呆れた

 

「アンタも苦労してるのね犬っころの癖に」

 

「まあね、それにしても君達の拠点を破壊してすまないね。修理代は学園都市から支払うよ」

 

「いい奴ねアンタ、いえいい犬かしら…それに比べ飼い主もとい仲間達と来たら…」

 

ヴェントが軽く脳幹の頭を撫でた後、ジト目を垣根達に向ける

 

「ウェェイ!俺一位!」

 

「くっ!この俺様が二位だと!?あり得ん!この右方のフィアンマが二位!?」

 

「優先する、メイザースを五位に、左方のテッラを四位に」

 

「なっ!?テメェコウラは卑怯だろテッラぁ!」

 

「むぅ、やはりレースゲームは苦手だ」

 

マ○オカートをしていた、すっかりフィアンマとテッラとも意気投合する垣根達にヴェントは呆れる

 

「なんなのあいつ、一応テッラて凄い異教徒嫌いなんだけど」

 

「まあ、それが垣根帝督と言う男さ」

 

苦笑する脳幹、それを見てヴェントは肩を落とす

 

「おい垣根帝督!次こそは俺様が勝つぞ!無論ゲームでも実力でもな!」

 

「ははは、返り討ちにしてやんよ。あ、そういえばお前世界を救いたいて言ってたじゃん?これ、バチカンの地域清掃のボランティア応募の紙。世界が救いたいならゴミ拾いから始めたら?……あ、無理ならいいぞ?まあ、ゴミ拾いも出来ない奴が世界救えるわけねーけど」

 

「何だと!?上等だ!ゴミ拾いだろうが何だろうがやってやる!」

 

「あー、私もう異教徒を的にするのやめてパン屋でも開きましょうかねー」

 

「案外お前パン屋向いてるかもな、まあ私はじゃがバター派だがな」

 

もう十年来の友かというぐらいの仲良しになった垣根達とフィアンマ達。今の状況を軽く説明するとこうである

 

 

右方のフィアンマ…ボランティア活動によりプロジェクト=ベツレヘムを断念

 

左方のテッラ…パン屋設立

 

後方のアックア…ストーカー被害続発

 

前方のヴェント…胃に穴が開きそう

 

 

ざっとこんな感じである。ともあれ今日のこの大騒動のお陰で本来起きる筈であったアビニョン事件や第三次世界大戦がなくなったのだが…それを知る事は垣根以外誰もなかった

 

「むきぃぃぃ!また二位だと!?この俺様が!?聖なる右を持つ俺様が!?」

 

「パン屋設立の資金は今まで溜め込んでいた給料で立てられるのですねー」

 

「……短時間で人てこんなに変わるもんだっけ?まあ私には関係ないけど」

 

コントロールを持ったまま憤るフィアンマ、パン屋を開く気満々なテッラ。そんな二人を見てヴェントは溜息をついた

 

「そういえば…誰か忘れていないかな?」

 

「あぁ?……確かに誰か忘れてる気が…まあ忘れるくらいなら大した事はないわ。それよりもアンタの連絡先教えなさいよ」

 

「おや、君電話を使えるのかね?」

 

「弟のせいで科学嫌いだけど皆持ってるから仕方なくよ、ほらこれ私のメアド」

 

何か忘れている気がしたがヴェントは忘れる程度なら大した事ではないと判断し、脳幹とメアドを交換する

 

 

 

「今度の金曜日には遊びに来るからな、菓子用意しとけよ」

 

「おK、絶対来いよ。約束だからな」

 

「科学の住人も案外話し合えるもんですね」

 

「ゲームは偉大です!ゲームさえあればどんな相手でも心が通じ合えるんですね!」

 

「……もうツッコミませんよ私」

 

こっちもこっちで凄く仲良くなっているアレイスターとマタイ達。ルチアは考えるのをやめた

 

 

その頃の忘れ去られたアックア

 

「ウィリアム……さあ、私と合体(意味深)しましょう」

 

「す、ストップなのである!合体はアクエリオンだけで充分なのである!」

 

ウィリアムはウィリアンに服を裂かれ、貞操を狙われていた。果たして彼は無事逃げ切り貞操を守りきれるのか?次回、「激走 逃亡生活 二十四時 アックアの貞操死す!?」来週の日曜の午前10時から放送予定、お楽しみに!(嘘予告)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




アレイスターほんと何もしてない(小並感)、ただおじいちゃんと孫(そう見えなくもない3人)と一緒にゲームしてメアド交換して今度遊ぶ約束しただけです。これにはルチアお姉さんも頭抱え

ヴェントさんが数少ないまともな人、アックア?ヤンデレに追っかけられてるよ。フィアンマも最初は挑発されてゴミ拾いしてみたらそれが段々楽しくなってボランティアマンに、テッラさんは多分パン作りしそうなキャラだと思う

さて次回はあの子ですね、あの子がウィリアン枠になるだけのお話の予定です

次回もお楽しみに!
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