トール「よっしゃ!俺「SSSS.GRIDMAN」の内海将だぜ!まさかの声優で驚いた!てっきりキリトとかの声優だと思ってたけど悪くねえな!」
マリアン「私は「ウルトラ怪獣擬人化計画」のレッドキングだ!中々有名どころじゃん!」
今回の裏モチーフは「彼氏の家の家族に結婚報告をしに行く」です。意味わからん、て思う方があるでしょうが…多分読めばわかります
それと前回の話を送ったら一気にお気に入りが増えたのに驚いた。これは何?シャスタートさんとリビアさん効果?SAOの話題に触れたから?
魔神 娘々。魔神随一の戦闘狂にして快楽主義者、自らの愉悦を追い求める者。その為には他者や世界がどうなろうと知ったことではない。ただ今を楽しみたい、ある意味最も人間らしく、自己中心的かつ傍迷惑な性格な神だ
「……今の俺達にはテメェと構ってる暇はねえんだけどな」
「ええ?まあ、そう言わずに付き合ってよ。カミサマとジキジキに演武できるんだからさ。それに貴方もそこの女の子も神の座に至ってるみたいだし、カミサマ同士踊ろうぜ☆」
そう笑って返す娘々、こういった輩は絶対に何度言っても折れずに構ってもらえるまでちょっかいをかけるタイプだ。しかも娘々は魔神、たかがちょっかいだけで学園都市が消し飛びかねない力を持っている
(チッ、急いでるてのに……こんなタイミングで来るか普通!?これだからカミサマて奴は…!)
「さあどうするの?わたしと遊ぶ?遊ばない?どっちか選んでいいよ?」
選んでいいよて言っているが…実質これは一択なのだ。選んでも選ばなくても彼女と戦うことになる。最初から垣根達に選択肢など……ない
(なら、俺一人が犠牲になればいいか)
だが、被害を最小限にする方法ならある。垣根は一歩前に踏み出し娘々を見据えながら口を開く
「いいぜ、魔神 娘々。俺が遊び相手になってやる」
「!?て、帝督さん!?」
垣根は背中から未元物質を展開、純白の翼が発光し更に輝きを増す。最初から覚醒した状態で娘々に挑む気だ。しかも多才能力も発動し右手からセルピヌスも顕現させる
「お、最初から全力でやつ?いいね、そういう熱いの好きだよわたしィ☆」
娘々は垣根が自分と遊んでくれると知ってニコニコと笑う、その顔はまるで買ったばかりの玩具で早く遊びたいと思っている子供の様に無邪気だった。ただし、
(今の内に潤子達はここから離れろ、娘々の相手は俺がする。その間にお前等は病理を倒せ)
(!?ま、まさかお一人で魔神を相手にするおつもりですか!?いけません!魔神はわたくしと帝督さんの二人がかりでなければ倒せません!)
(別に潤子がいなくても勝てない、て訳じゃない。勝算が低いてだけだ。絶対に負けるわけじゃねえ…それに今は病理の事もある。あいつを放置すればどうなるか分からねえ…だから、あいつを片付けてきてくれ)
垣根は帆風の脳内にテレパシーで自分が娘々の囮になるから早く病理を倒しにいけと伝える、帆風は反論するが垣根は心配ないと返す
(で、ですが……)
(そんなに俺が心配なら早く病理を倒してこい、それで俺の所に帰ってきて一緒に戦えばいい。だから早く行け)
(ーーーッ!…無茶しないでくださいね!もし無茶したら絶交ですからね!)
(おお、それは困ったな。何が何でも無茶しねえ様に気をつけるぜ)
垣根は戯けたように笑う、帆風は垣根を信じてこの場を離れる事に決めた
「皆さん、今の内に行きますわよ」
「……分かった、無茶すんじゃねえぞ垣根!」
上条達がこの場を走って離れていく。逃げるのではない、垣根を信じてこの場を任せたのだ。娘々は黙って上条達が離れていくのを見ていた
「止めねえのか?」
「するわけないじゃん、全員で逃げるてのなら別だけど…君が遊んでくれるんでしょ?ならそれでいいよ、わたしはカミサマだからね。少しくらいは見逃してあげるさ」
そう笑いながら言う娘々、彼女としては楽しめればそれでいいのだ。一対多と言うのも面白い玩具…一対一の真剣勝負というのも風情がある、そう思っているのだろう
「それに貴方とは前から遊んでみたいと思ってたんだよね〜。この世界にとってのイレギュラー。それに未元物質ていう面白い能力…わたしにとって貴方は玩具箱。どんな楽しい
そう笑う娘々、彼女にとって垣根は敵ではなく遊び相手である。殺す気など毛頭もない。ただ彼女についてこれなければ死ぬ。ただそれだけである
「さあ、神様同士の演舞を始めようか!なんだか盛り上がって興奮してきたぞ☆この胸のときめき…そう!わたしはこれを求めていたんだよ!」
「は、興奮してきた…か。まあ丁度いい。お前にはテストの相手になってもらおうか。今の俺がどれくらい強いかのな。それに俺のダンスは激しいぞ?ついてこられるか?」
神と神の激突、神と神の戦い。それは宛ら神話の様な光景だった。神と神の対立は神話上では珍しくもない。魔神 娘々と魔術と科学が交わった天使 垣根帝督。二柱の神は目の前の敵を倒すべくその権能を振るうのだった
帆風達は垣根と娘々から離れた後、病理の居場所を探るべく美琴は所持している携帯ゲーム機を媒体に監視カメラなどをハッキングし病理の姿が映っていないかチェックする
「………第七学区には…いない、第十三学区にも……いないわ」
「もう既に全部の学区の監視カメラで調べたのに…影も形も見つけられないなんて…くそっ!何処にいるんだ!?」
何処にも病理のなんの痕跡も発見できなかった。まるで木原病理という存在そのものが消えてしまったかの様に…
「あの女は学園都市出身だ。科学の目の欺き方ぐらいは心得てんだろ…たく、厄介だな」
「カメラじゃ無理か…なら、根性出して全員で学園都市全部を見て回るしかねえか!」
「いや、そンな時間はねェ。それよりも早く病理と木原くン達が争った場所に行くぞ」
「?何で数多さん達が戦った場所に行くんだ?」
一方通行はそう言うと数多達が戦った場所である第十学区を目指そうと歩き出す、上条が何故行くのかと問いかける
「食蜂の心理掌握で足取りを探す、それに現場まで行けば僅かに残った病理のヤロウの匂いから帆風の天衣装着で強化された嗅覚で探知出来るかも知れねェだろ」
「成る程……その手がありましたか」
「急ぐぞ、痕跡が消える前にな」
「そうだな…走るぞお前ら!」
上条達は第十学区を目指して走り出す、途中で食蜂がへばって動けなくなったので、上条が食蜂を負ぶって走る事になった
木原病理は昔の思い出に浸っていた。その思い出はまだ垣根が幼かった頃…自分が能力開発を行っていた孤児院での思い出だ
『うん、いいですねぇ帝督ちゃん。随分能力の扱いに慣れてきた様ですね…感心感心』
『いやまだでしょ、慣れたて言っても槍とか剣とか武器系しか作れないし…カブトムシもまだ作れねえし、翼も出てこないから全然ダメだな』
『はい?カブトムシ?翼?』
『ヤベッ、つい口が滑った。今言った事は聞かなかった事にしてくれ』
『……ふふふ、帝督ちゃんは不思議な子ですね〜いや、不思議だからこそそんな能力なのかもですね』
病理は笑いながらその少年…垣根帝督の順調な成長を見て喜んでいた。だが少年は喜んでおらず、変な事を口走っては病理の首を捻らせる。それを必死に誤魔化しそれを見て彼女は笑う
(しかし、科学者として興味が尽きませんねー。この世に存在しない物質を作り出す…いや、引き出す超能力…他の皆さんは
大抵の科学者は垣根にはあまり興味を示さない。何せ
(でも単なる破壊ていう科学の根源を表しているかの様な能力よりも、科学における創造を具現化した様な能力の帝督ちゃんの方が病理さん的には惹かれるんですよねぇ)
破壊よりも創造を好んだ、ただそれだけだ。破壊を齎すだけの能力などいくらでもいる。だが創造を司る能力は垣根だけだ、そこに病理は惹かれたのだった
『帝督ちゃんは超能力者になりたいですか?』
『まあな、強くねえと誰も守れねえしな』
『守る、ですか?帝督ちゃんは誰を守りたいんですか?』
病理は尋ねてみた、この少年は何を守りたいのかと
『全部だよ、全部』
『……全部、ですか?』
『そう全部だ、学園都市の皆も、世界中の人達も、全員悲劇から守れる様な強い能力者になりてえ、誰もが笑ってられる様な世界にして、その世界を守られる様な男になりたいんだよ』
彼が語った理想は夢物語だ、そんなのありえない、そう誰もが一蹴するだろう。だが病理はそれを聞いて微笑みを浮かべる
『……とっても面白い夢ですね、そんな素敵な夢が叶う様に病理さんは祈ってますよ〜』
『おう!絶対に叶えてみせるぜ病理姉さん!病理姉さんの期待に応えて超能力者の第二位にもなってやる!』
『いや、何で第二位なんですかー?そこは第一位て言ってくださいよ〜』
そう言って笑い合う二人、この頃が病理の中で一番暖かな時期だろう…そして、この会話の一ヶ月後、垣根が所属していた孤児院の子供達は皆死に、垣根は病理を恨む事になる
第十学区の外れにある路地裏に辿り着いた帆風達は能力で病理の痕跡を探し始めていた
「
「…………」
食蜂はリモコンを地面に向けてボタンを押しながら病理の痕跡を探し、帆風は目を深く閉じて鼻を地面に押し付けんばかりに病理の匂いを探る
「…………見ぃつけた☆あの女は東に向かったみたいねぇ」
「わたくしもあの人の匂いを見つけましたわ、女王と同じく東へと匂いが続いています」
食蜂が痕跡を見つけたと笑い帆風も彼女の匂いを見つける、これで病理を辿る事が出来る
「東……か、でも何で東なんだ?あっちには特に重要は施設とかは無かったはずだが…」
「ンな事知るかよ、あいつをぶっ潰した後考えればいいだけの話だァ」
上条が東の方向には何も無かった筈と考え込む、一方通行は病理を倒した後に考えろと言って食蜂と帆風に痕跡を辿る様言おうとした、その矢先だった
「!身を守れ食蜂!」
「!?」
紫のレーザーが食蜂の頭部を穿たんとばかりに放たれた、食蜂はリモコンのボタンを押しコールドスリープに似た崩壊現象を発生させ、これにより紫のレーザーによる一撃を防ぐ
「……反転物質で作られた人形…ですか」
現れたのは全身真っ黒な異形の姿をした怪物達だ、エイリアン型にスカイフィッシュ型、イエティ型、ネッシー型…他にも様々なUMAの形状をした反転物質で形成された自律兵器達が路地裏に現れる…その数およそ数十体
「……足止め、ですか」
一体一体が町どころか都市を半壊出来る程の戦略兵器並みの戦闘力を誇るが、超能力者や帆風にとっては単なる少し強い程度の有象無象でしかない。だが厄介なのは病理からの供給で再生してしまう事だ。負ける事はないが先に進むのは難しい…足止めとしてこれ程便利な駒はないだろう
「……どうする?全部ぶっ倒すか?」
「いやそれは時間の無駄だにゃーん、一体一体倒しても元を叩かなきゃ何度でも再生する…でも、元を叩くにはこいつらを倒さなきゃいけない…クソゲーだなオイ」
削板が拳を握るが麦野がそれを制止する、彼女の言う通り自律兵器を倒すには病理を倒さねばならず、病理を倒すには自律兵器から逃れなければならない…
「チッ、仕方ねえ。誰かここに残ってこいつらを食い止めるしか…」
誰かを囮にするしかない、そう彼が言いかけたその時だ
「ならば、私が殿を務めよう」
『!?』
その声は上から聞こえてきた。瞬間、空から男性が落ちてきた、彼は華麗に地面に着地し両手の人差し指と中指の間紅い炎の剣を顕現させる
「貴方は……加群さん!?」
彼の名は木原加群、科学者でもあり魔術師でもある木原一族 異端の男。彼は右手に展開した自身の術式
「ここは私に任せろ、お前達は病理の所へ急げ」
ここは自分に任せてくれ、そう彼は言い切ると両手の勝利の剣を構え、自律兵器達に斬りかかる。刹那赤い斬撃が自律兵器達に刻まれ即座に燃え上がり塵も残さず消滅する。反撃にと自律兵器は砲弾やレーザー、核シェルターすら穿つ拳を放つが…加群には通用しない、彼には竜血の鎧がある、大抵の攻撃なら跳ね返し一切の攻撃を受け付けないその防御の前には自律兵器達の攻撃など無力だ
だが加群も強力無比な術式をノーリスクで使っているわけではない。時間制限、それがこの二つの術式の欠点だ。10分過ぎれば魔力が底をつき使えなくなる上、魔力とは生命力。自身も衰弱してしまう諸刃の剣だ…本来は短期決戦向き、自律兵器達の様な長期戦向けは向かない術式…だが彼はそれがどうしたと言わんばかりに攻め続ける。全ては帆風達をここから逃がし病理の元へと辿り着かせる為の捨石になる為に
「早く行け、あの女の所に!」
「加群さん……はい!」
帆風は深く頷く、加群の覚悟を無駄にしない為に、彼女は加群から背を向けて走り出す。上条達もそれに続く。加群を心配して振り返ることなど一切ない。そんな無駄な事をする事自体が命をかけて自分達を逃がした加群に申し訳ないからだ
「…………」
加群はそれを見届けるた後、自律兵器達に斬りかかる。燃え尽き消滅していく自律兵器達。ならばと自律兵器達はアメーバの如く分裂して数を増やしていく…加群は両手の炎の剣を更に激しく燃やし威力を更に上昇させる
「来い化け物。私は死なんぞ、帰りを待つ生徒達がいるのでな」
そう言って加群は分裂して増殖していく自律兵器達に斬りかかる、彼の心は折れない。
ここはとある孤児院の廃墟だ、そこに病理は車椅子に座りながら廃墟内を見て回っていた
「……何年振りでしょうか?懐かしいですねぇ〜」
廃墟内を見てそう呟く病理、彼女にとってここは昔の我が家の様なものだ。車椅子を動かしながら廃墟内をぶらつきニコニコと笑っている
「懐かしいですね〜、ここで皆とご飯を食べて、あそこの部屋で本を読み聞かせたり…今となっては昔の話ですが」
そう笑みを浮かべながら呟く病理、彼女の脳裏には楽しかった昔の出来事が思い浮かぶ…
「………まあ、私がこんな記憶を思い出してはいけないんでしょうけどねぇ」
だがそんな思い出を彼女はすぐに掻き消す。昔の記憶に浸っている暇などないのだから、何より思い出の中で楽しげに笑う子供達が死んだ原因である病理がこんな事を思うのも失礼なのだから
「さて、早く来てくださいね
そう怪しく笑って……彼女は目的の人物が来るまでの間、暇潰しに廃墟を徘徊するのだった
「こっちから匂いがします!」
帆風達は走っていた、帆風が地面から僅かに臭う病理の痕跡を追跡し食蜂がリモコンを地面に向けてボタンを押し残留思念を読み取る。それを繰り返して病理へと確実に迫っていく
「……!匂いが濃くなって来ました!近いです!」
帆風がそう叫ぶと全員気を引き締め直す。相手は自分達が一度負けた相手だ。全力で行かねばこちらが負ける可能性もある。油断せず全力を出し切って倒す、上条達がそう考えていたその時だった
ーーーオ"オ"オオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッ!!!ーーー
『!?』
それは唐突に現れた、その声はまるで地獄からの怨嗟の咆哮だ。アスファルトがひび割れそこから手が突き出る。地面から這い出て来たのは一人の女性だ…その女性を見て帆風は目を見開いた
「ーーーー!?魔神、
その物の名は魔神 ゾンビ、つい先日垣根と共に帆風が倒した魔神だ。だが彼女は上里によって新天地に追放された筈…現世にいる筈がない。落ち着いて帆風がゾンビを観察するとある違和感に気づく
(……いや、力の質が違う…ゾンビ本人ではない?という事でしょうか?)
魔神 ゾンビそのもの、という訳ではない。単なる彼女の姿を模した人形…なのだろう。虚仮威しか、そう帆風が判断した直後、無数の手がアスファルトから突き出る
「!?」
ーーーオ"オ"オオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッ!ーーー
ーーーア"あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!ーーー
ーーーヴあ"あああぁぁぁぁぁ……!!ーーー
現れたのは数多くの人型、かつて撃破したガブリエルや他の四大天使達、応竜・蚩尤、アウレオルス=イザード、
(とはいえ……全員何かしらの能力を持っている様ですが)
だが単なる姿形だけを真似た人形…というわけでもない。どうやら全員能力が備わっている様でガブリエルは氷の剣を、ミカエルは炎の剣を、シェリーは土塊を形成し、応竜・蚩尤は風や雷を発生させる…どうやら全員オリジナルを模した能力が備わっているらしい
「まあ、魔術を再現している訳ではなく、科学でそれを再現している様に見せかけているだけの様ですが」
備わっているのは科学の能力…つまり超能力だ。一体一体に個別の能力を付加しさもオリジナルと同じ力を振るっている様に見せかける為のフェイクだ。ガブリエルなら氷を操る能力、ミカエルなら発火能力、シェリーなら大地を操る能力…そういった風に超能力を実装しているのだ…だが、だからと言って無力という訳ではない
(恐らく人形達は反転物質製…大元を叩かない限り何度でも再生する)
そう、先程加群が引き受けてくれたUMA型の自律兵器と同じで病理を倒さねばこいつらは倒せない。だがこいつらは帆風達を足止めする為に病理から指示を受けた人形達だ…帆風がどうしようかと悩んだ時、上条達が一歩前へ出る
「ここは俺達に任せとけ」
「ーー!?」
上条の一言を聞いて帆風は目を見開いた
「俺達がこいつらの相手をする、代わりに潤子ちゃんが病理を倒すんだ」
「任せたわよ潤子先輩、私達の事は気にしないで先に向かって」
「だから安心して潤子先輩は先に進んで欲しいんだゾ」
上条達はそう言って人形達を見据える、自分達が人形の相手をする事で帆風を病理の元へ向かわせる為に
「チッ、雑魚の相手すンのは面倒だが……ここは俺らに任せとけェ」
「てな訳でお前はさっさとあのクソ女の所に急ぐにゃーん」
「逃げる時間を稼ぐ為に足止めしようと考えるとはな…凄え根性なしだ」
一方通行と麦野、削板は背中に翼を顕現させ、その翼で人形達を薙ぎ払う。薙ぎ払らわれた人形達は宙を舞いバラバラに砕け散るが再び結合したり足りなくなった部分を再生させる…だが、道は開けた
「行け!」
「………はい!」
上条のその一言に深く頷きながら帆風は走る、天衣装着を発動し全力疾走を行った。風の如く大地を駆け一瞬で遠くまで走り抜ける帆風…それを見届けた上条は仲間達と共に反転物質で作られたかつての強敵や魔神を模した人形達を見据え右手を強く握りしめる
「行くぞ!」
『おう!』
ーーーオ"オ"オオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォッ!ーーー
ーーーア"あああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!ーーー
ーーーヴあ"あああぁぁぁぁぁ……!!ーーー
人形達へと迫る上条達、対する人形達も叫び声の様な声を上げて上条達へと迫る。ガラスの砕け散る音が周囲に響く、雷撃が地面を破壊する、黒い翼が人形を叩き潰す…超常の戦いが今ここに始まった
彼女は廃墟の地下にある実験室にいた。そこはとても広い真っ白な空間だった…所々長年の手入れがされていなかったせいか誇りや汚れが酷いが彼女は気にしない
「ここも懐かしい、ここで帝督ちゃんの能力のテストをしたものです」
この空間は対能力者用のテスト空間だ。能力の強度を確かめる部屋で病理は主に垣根の能力の練習に使っていた。全力で能力を発揮しても
「まあ、同時に帝督ちゃんにとっても、私にとっても忘れられない場所でもありますが」
そうここで孤児院の子供達は全員死んだのだ。子供達は垣根が殺したのだが直接の原因は病理の様なものだ…彼女は苦笑する
「皮肉なものですね、大事なものを守ると誓った彼が守れなかった後悔の念で翼を発現するとは…皮肉なものです」
彼女は車椅子を部屋の中心まで進ませる、そこまで進むとふと彼女は立ち止まり、背後の人物に声をかける
「貴方もそう思いませんか潤子ちゃん」
その人物はたった今病理の匂いを辿って地下室までやって来た帆風だ。彼女は病理を睨みながら口を開く
「……貴方の目的はあの時と同じ帝督さんですか?」
「いえ…残念ながら目的は帝督ちゃんてはないんですよこれが。まあ、帝督ちゃんが全く関係ない事もないんですけどね」
帆風は垣根にちょっかいを目的かと尋ねるが病理は首を横に振る、今回の目的は垣根と関係があるはあるが彼自体が目的ではないと笑う
「今回の目的は……潤子ちゃん、貴方です」
「………わたくし?」
「ええ、そうです。これはテストです、テスト。私は貴方に個人的な興味を抱いています。ですから貴方はどれだけ強いのかを確認する気でここに来ました…
「……最初、は?」
彼女の目的は帆風、彼女がどれぐらい強いのか、彼女の能力は本当に自分にとって魅力的なのか、それが本当に自分の興味対象なのか…確認しに来たのだ。だが、その目的よりも重大な事が出来たらしい
「……貴方、帝督ちゃんとお付き合いを始めたそうじゃないですか」
「……それが何か?」
もしや、「私の
「そう怖い顔しないで下さいよ、私は喜んでるんですよ?あの帝督ちゃんと付き合ってくれて」
「へ?」
「だってお似合いじゃないですか、美男美女とはまさにこの事。おめでたい事です。いよ、お似合いカップル。ヒューヒュー!」
「あ、えっと……ありがとう、ございます?」
何故か付き合った事を祝ってくる病理に帆風は思わず感謝の一言を言ってしまう。もしこの場に上条達がいたらツッコミ間違いなしである
「何せ私は帝督ちゃんの母親みたいなものですから、息子がこんな綺麗な彼女ができて喜ばない親はいると思いますか?いないでしょう?」
「は、はぁ……」
もし垣根が聞いていたら「お前は母親なんかじゃねえ」と冷たい声で言いながら攻撃していた所だろう
「いやー、お母さん感激です。潤子ちゃんなら私も文句はありませんよ。親公認です、良かったですね潤子ちゃん」
「え……?そ、そうですね…」
帆風は今の病理についていけなかった、まさか病理がこんな反応をするとは考えても見なかったのだろう
「籍を入れたら垣根潤子ですか…いや、帝督ちゃんが帆風帝督になる可能性も…いや、でも両方とも変な名前になってしまいますね…」
「…………」
もう帆風は喋る気にもなれなかった、目の前のおばさんは何がしたいのかと頭を抱えそうになる
「いや嬉しいですよ、これはアレです。科学者的に言えば好きな動物と好きな動物が交尾して新種の動物が生まれて来たみたいな感じです。それを考えると帝督ちゃんと潤子ちゃんの子供がどんな子になるのか気になってきますねぇ」
そうニコニコと楽しげに笑う病理、だがふとその笑みを消し不気味な笑みを帆風に向け彼女は緩みかけた気を引き締め直す
「だから今回の目的は貴方が本当に帝督ちゃんに相応しいのか。それを確かめに来ました」
「………は?」
「貴方が帝督ちゃんの伴侶に相応しいか、帝督ちゃんの相棒として相応しいのかこの病理さんが直々に見定めてあげましょう」
帆風は病理が何を言ったか理解できない。いや、このマッドサイエンティストがなんでドラマでよくありそうな
「私の息子に相応しいか試してあげる」
みたいな事をするのかと
「てな訳で……病理さんも本気でいかせてもらいます」
「ッ!?」
直後空間全てが大爆発を起こした、反転物質を爆破されたのだ。帆風は即座にカマエルを降ろし身体能力を強化し無傷で済んだ。そして爆煙が消えるとそこには三対の黒い翼を生やした病理が立っていた
「貴方とは二人きりで話したいと思っていたんですよ潤子ちゃん」
病理はそう帆風に向かってにこやかに言った。帆風は拳を強く握りしめ構える
「ここなら誰にも邪魔されません。女同士の一対一のガールズトークと行きましょうか☆」
「……貴方みたいな人とのガールズトークはお断りしたいです」
そう言葉を交わし……病理は翼で大気を叩き帆風へと直進、帆風は床を足で蹴りつけて病理へと猛進。直後黒き翼と神の拳が激突し、ソニックブームが生じ床や壁、建物に亀裂が走る
「ふふふ、さあ、帆風ちゃん。お義母さんに貴方の全てを見させてくださいね」
かくして黒い聖母は笑った。その狂気的な笑みと深淵の如き眼はただ純粋に帆風だけを見つめていた…
今回の出来事を簡単にまとめるとこんな感じ
帆風「息子さんを私にください!」
病理「いいですよー、でも本当に相応しいか見定めるのでかかってこいなのですー」
帆風「分かりました!」
垣根「あれ?俺の出番は?」
大体合ってる(合ってない)、因みにもしていとくんが縦ロールちゃん以外の子を選んでたら病理さんは問答無用でその子殺してた。たてろーるちゃんは病理さんのお気に入りだからセーフでした
さて次回は物理での話し合いことガチの戦闘、娘々さんが演舞したり病理さんが怪獣になったり、ていとくんがメルヘンだったり、帆風ちゃんがガチで殴り合う予定