海王学園との試合当日
「私、天宮陽菜って言います!よろしくお願いします!」
「白浪傑。まぁ、よろしく」
「私は高咲優菜・・てか普通入っていきなり試合はないでしょ・・」
新たに三人の部員を加えた新生サッカー部。皆それぞれアップを行い、友紀は皆と話ながら何かの最終確認を進めている。
「それにしてもいきなり試合か・・俺の闇に包まれた足が疼くぜ!!」
「・・お前何か面白いな・・」
黒牙に声をかける誠也。何か気が合うのだろう二人とも初対面にもかかわらずかなり仲良く話している。
「・・試合とは聞いていたが大丈夫なのか?」
新しく声のした方を見ると豪炎寺の姿があった。それも雷門のユニフォームを来ている。
「円堂・・俺はサッカーをやめない。そう決めたんだ・・」
「豪炎寺・・これからよろしくな!!」
互いに握手をかわす二人。そこにフットボールフロンティアの観察委員が近付いてくる。
「雷門中サッカー部にこれから行う審査試合の説明を行います。今回の審査試合の対戦相手は海王学園。勝敗は関係無く試合の内容を元に評価を出してフットボールフロンティアの参加資格を与えます。また本日、フットボールフロンティア参加したメンバーの登録も行います。試合後こちらの紙にメンバー表を書いて提出してください。それでは、五分後に試合を始めます。準備をお願いします」
遂に来た審査試合。皆が集まり円陣を組む。全てがこの試合で決まる。
「皆!!今日は精一杯頑張って俺達のサッカーする!!そして・・絶対にフットボールフロンティア参加資格を手にするぞ!!」
円堂の言葉に気合いを入れた皆はそれぞれ友紀の指示の元、ポジションに付き始める。
FW 黒牙 天宮
MF 白浪 友紀 切那 誠也
DF 大山 大那 古島 アリス
GK 円堂
これが今回のスタメンだ。対する海王学園のフォーメーションはFWが四人、MFが四人、DFが二人となっている。
笛がなり雷門ボールでキックオフ。
「皆!!作戦道理行くよ!!」
「任せてください!!」
天宮と黒牙がパスを繋いで上がり後に友紀と切那が続く。
「おい!!海野!!風間!!我ら海王の力を見せてやれ!!」
「「アイアイサー!!」」
DFの海野と風間が黒牙と天宮に接近していく。
「天宮先輩!!」
「いっくよー!!『バウンドフレイム!!』」
天宮がいきなり必殺シュートを打ち込む。
「『ハイドロアンカー!!』」
それに対してキーパー、岸部は必殺技で弾き返す。それを拾ったのは黒牙だ。
「全てを闇に包め!!『ダークトルネード!!』」
直ぐ様シュートを放つ黒牙。そのシュートに岸部は反応しきれずゴール・・とはならずキャプテンの浪川が受け止める。
「こいつ・・」
「必殺技をあっさり・・」
驚くのも無理はない。ダークトルネードを必殺技ではなく普通に止めたのだ。海王学園はかなりの得点率を誇るチーム。ダークトルネードを止めるだけのキック力を持つならそれも頷ける。
「『フライングフィッシュ!!』」
自陣のペナルティエリアからのロングシュート。あまりの事態に皆が唖然としている。それもそうだろう、雷門の多くの選手が小学校まで、中学生となっても外部のジュニアチームでサッカーをやっていた。
ーーレベルが違うのだ。フットボールフロンティアに参加する学校とジュニアチームとでは前者の方がプロに進む率が高い。それゆえにその事態に皆が動けない。数人を除いてはーー
「やぁ!!」
友紀が体を張ってボールを受け止めも弾かれ吹き飛ばされる。だが勢いは落ち円堂の手に収まる。
「・・帝国との試合を見てたが・・」
「・・やはりジュニアチームとはレベルが違う・・」
受け止めたボールを大山に渡す円堂。ドリブルで上がろうとするもかなり遅い。
「ケッ!!素人がよ!!」
それを浜岸がスライディングで奪い取る。
「行かせんぞ!!」
そのボールを古島がタックルで奪い直ぐ様、切那にパス。それを受け切那が上がっていく。
「切那!!誠也にパス!!白浪は・・・切那?」
友紀が誠也と白浪を攻撃に参加させようと指示を出した時、切那の異変に気づく。何かに怯えたように動きが止まる。動きが止まった切那から浪川があっさりとボールを奪うとそのまま上がっていく。
「決めさせて貰うぜ!!『ネプチューンの矛!!』」
ボールに水が集まって槍の形を作り出し浪川はそれをゴールに向かって蹴る。
「やらせるかよぉ!!」
それを止めるため大山がタックルを仕掛けるもあっさりと吹き飛ばされる。
「『ゴッドハンド!!』」
円堂がゴッドハンドで防ごうとするも一瞬で砕かれボールはゴールに・・・
「「「止める!!」」」
大那、古島、アリス、三人が体を張って止めようとするも無意味。ボールはゴールに突き刺さった。
0-1
先制点は海王学園。DF四人が体を張り、円堂がゴッドハンドを使っても止める事の出来なかった浪川のシュート。帝国程とまではいかないがそれでも実力が違いすぎる。
「・・・成る程ね・・」
実力の差に皆が驚く中、友紀だけが不敵に笑う。
「ねぇアリス・・ちょっと頼みたいことがあるんだ・・」
友紀が何かをアリスに耳打ちする。
「うん!!分かった!!やってみるよ!!」
アリスが作戦を承諾する友紀はポジションに戻る。それと同時に試合が再開される。
「まだまだ行くぜぇ!!」
直ぐ様波平がボールを奪い浪川にパス。
「『アイスグランド!!』」
それを直ぐ様友紀が奪い攻め上がり黒牙、天宮が後に続く。
「止めろ!!」
浪川の指示で風間が迎え撃つも友紀はその頭上を軽々と飛び越えシュート体制に入る。
「ボクたちだって負けられないんだ!!天宮!!」
しかしシュートは打たず天宮にバックパス。パスを受け取った天宮はそのままシュート・・ではなく再びパス。受け取ったのは黒牙だ。
「まだ時が満ちてない・・舞埼先輩!!」
黒牙も打たずパス。三人の焦らすようなプレイに岸部が痺れを切らしボールを奪おうと前にでる。
「戻れ!!罠だ!!」
「遅いよ!!」
浪川が気付き岸部を止めようもするも時すでに遅し、友紀は再び黒牙に戻すとそのままシュート。岸部は反応しきれずゴールを許してしまう。
1-1
シュートを打たずに焦らし、耐えきれなくなり前に出てきた山岸が手の届かない場所にシュートを打つ、海王学園の血の気を多さを利用した作戦だ。
「・・キャプテン・・」
「山岸・・お前は悪くない・・それにしてもあの司令塔・・何処かで見たような気がするんだが・・気のせいか・・」
友紀の姿を見て何かを感じるもすぐに頭から振り払いポジションに戻る浪川。海王学園のボールで再開すると同時に前半終了の笛がなった。
海王学園がかなり強いとか書いてますがあくまでも結成一日のチームだからそう感じてるだけです。ちゃんと練習したら海王学園はロングシュートくらいしか打てません。