申し訳ない‥‥
俺ーレイ・キンジーはその新型駆動兵器に乗り込んだ。
周りを見てもどれをどう動かせばいいのかわからないがキーボードがあったのでとりあえず
目の前の画面を起動させた。
画面にはGeneral Unilateral Neuro-Link Dispersive Autonomic Maneuver Synthesis Systemと書いてある。
多分この機体の正式名称とか何とかなんだろう。
俺はこんな長い横文字を一々読む気になど慣れないのでこれを一時期的に『ガンダム』と呼称する。
理由は簡単、頭文字のG.U.N.D.A.Mを取ってそのまま読んだだけだ。
ひねりがないと言われるかもしれないがこの際仕方ないだろう。
俺はキーボードをタイプしてこの機体の隅々を調べていく…が
「なんだよコレ…こんなOSでこの機体を動かそうとしていたのかよ…」
これに積まれているOSはどんなにオブラートに包んでいても酷いとしか言いようのない物だった。
だが、これはまだ完成されていないからこんなに酷いんだと自分を納得させる。
だって自分が目指していた技術者と言う職業がこんなものしか作れないなんて考えたくもない。
俺はまずこのOSを何とかすることにした。
自分の運動能力を計算に入れてOSを創り上げていく。
数分立つと元の酷いOSの原型は無くなり、この機体は初めてその一歩を踏み出した。
この機体のOSを組み立てていくうえでこの機体の名前もわかった。
多分G.U.N.D.A.Mはこの機体たちの共通した名称なのだろう。
この機体の名はGAT-X404イオフィル
多分、『旧約聖書』に登場する智天使の一人イオフィエルからとったんだろう。
俺は機体を立ち上げて周りを見回すと他にも立っていく機体が見えた。
俺はその機体にオープンチャンネルで話しかける。
「おい、聞こえるか?二人とも」
『あぁ、こちらは良好だ』
『こっちも、OSをくみ上げるのに苦労したよ』
二人とも機体のOSは組み上げたようだ。
因みに最初に話したのは、刹那・F・セイエイ、次がハレルヤ・ハプティズムと言う名前だ。
「なぁ、これからどうすればいいと思う?」
『多分、地球連合の艦に乗せてもらえばいいんじゃないかな?』
俺の疑問に答えたのはハレルヤ
一番模範的な答えだがそこには問題点が一つある。
『お前たちがコーディネーターだと知れたらどういう目に合うかわからんぞ』
「そこなんだよなぁ~」
そう、ナチュラルはコーディネーターに対していい感情を持っている奴は少ない。
地球連合となればなおさらだろう。
そんなところに俺たちが行けば裏切り者やらZAFTのスパイやら謂われるのは確実だろう。
「だけど、それしかないってのも事実」
『なんだよね…どうする刹那?』
『あぁ…まぁ地球軍の艦に乗ろう‥‥だが借りをつけてな』
「成る程ね…さっすが刹那!俺たちには考ええつかないことを考える、そこに痺れる、
憧れるぅ~!」
俺たちは今後の方針を決めてこのコロニーを後にした。
多分だがこのコロニーに戻ることはもうないだろう。
だからこそ俺たちはこの目に故郷をしっかりと焼き付けここを去った…
ここはZAFT艦内部、そこには一人の男が苛立だし気に座っていた。
「クソッ、何でこんなに時間がかかっているんだ!」
声の主は此処に座っている男ーホーキンス・リザルトーのものだ。
彼はZAFTの中でもクルーゼ隊と言う名誉ある部隊に配属された…それを糧に否それだけを糧に
ここまで戦い抜いてきた。
だがしかし、何故自分の命令する部隊から何の連絡もない?
(因みに彼の指揮していた部隊は最初の銃撃戦でほとんど戦死しており残っているのは別働隊と
ジンのパイロットのみである)
これではこの隊から外されてしまう…この隊を率いる彼…ラウ・ル・クルーゼはそう言う男だ。
じぶんは彼に才能を見いだされここに座っている。
だが…だがもしこの作戦に失敗しそれが彼に知れたら…多分この艦をはずされることとなるだろう。
それだけは…それだけは避けなければいけなかった。
だからこそ…だからこそ彼は思い切った決断をする。
それが後々自分の首を絞めるとも知らずに…
「すべてのジンを発進させろ!艦の防衛より優先すべきは新型の方だ‼」
彼の副官はホーキンスの言う通りに指示を出す。
少しも不安はなかった。
自分はコーディネーターだから大丈夫だと慢心があった。
だからこそ…だからこそ彼らはこの戦域で命を落とす羽目になった。
丁度そのころレイ、刹那、ハレルヤは近くに地球連合の艦を見つけていた。
「おし、あの艦に連絡を取ろう」
『大丈夫?あの艦で本当に』
彼のいう事は尤もだ。
これで反コーディネーターの感情が高い艦であれば二人はすぐに死ぬか、それよりもひどい
仕打ちを受けるだろう。
「ならアークエンジェルまでノンストップで行けると思うか?」
『まずアークエンジェルの居場所さえ分からないんだ、どんな艦であれアークエンジェルに
着いたら逃げればいいだろう』
刹那の言う通りだ。
俺たちはあの艦に執着する必要はない。
この機体をアークエンジェルまで届けるのが仕事なんだ。
その中で戦闘があれば本職の人間に任せればいいのだ。
「よしつなげるぞ…」
そうして彼らはこの戦乱の世を生き抜く知恵を授けてくれた人間に出会うことになる…
「おい、アレじゃねぇか」
『だろうな…別働隊の信号もないから失敗したんだろう』
『俺らであの新型を捕獲してクルーゼ様から直々に赤服もらうぞ!』
陰から彼らの敵が迫ってきていた。
『どうだった?レイ』
「成功、カマ掛けてみたけどあそこの艦には艦長が知る限りでは反コーディネーター思想を
持ってる奴はいなさそうだ」
『わかった、あの艦に合流すればいいんだな?』
あぁ、と言おうとしたとき機体からアラートが鳴り始める。
最初に機影に気付いたのはアレルヤだった。
『あれ…ZAFTのモビルスーツじゃないか!』
「クソッ、ここの距離じゃあの艦が応援を出しても間に合わない」
『俺たちで迎撃するしかないか…』
俺たちはそれぞれの機体の装備を思い出す。
まず俺の機体GAT-X404イオフィルの武装は
背中にツインビームキャノン「フォートレス」
腰にビームライフル、ビームソードがマウントされ腕には耐ビームコーティングシールドと
ビームクロウが装備されている。
刹那の機体GAT-X406エクシアの武装は
腰にレールカノン「ニードル」、ビームサーベルがマウントされ腕には耐ビームコーティング
シールド、斬艦刀「セブンスソード」、超高速運動体貫徹弾「ランサーダート」が二本シールドの
中に隠されている。
アレルヤの機体はGAT-X501キュリオスの武装は
腰にビームサーベル、ビームライフル、ビームマグナム
背中にはビームスナイパーライフルが装備されておりMAへの変形も可能だ。
「戦うことになるとは思わなかったけど…やるしかない!」
『あぁ、行こう二人とも!』
『刹那・F・セイエイ、目標を駆逐する!』
みんながみんな三者三様の気合いの入れ方で気合を注入し死地へと向かっていく。
その三人が乗っているMSの後ろ姿はさながら戦場に舞い降りた天使のようだった…