Aqour(s)   作:ナメクジ次郎

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劇場版から始めてサンシャインに入ったんですが、友人に連れられて見た初回で虹の音を感じたのでずっと書きたいと思っていたクロスオーバーです


NEXT LIVE!

「春祭り……?」

「うん、四月の終わりに毎年やってる大きいお祭りなんだけど、そこの特設ステージでライブをやって欲しいんだ」

 

 新しい学校に来て少しだけ時間が経って、仮入部期間が終わったその頃に、月ちゃんからライブのオファーがありました。

 でも少しだけ気まずそうにしているような気がして、いつもの自信のある彼女じゃないみたい。

 曜ちゃんもそう思っているみたいで怪訝な顔をしているけど、理由まではわからないみたい。

 

「あのお祭りね、私も何度か行った事あるけど.……」

「けど……?」

「あのお祭りまでもうそんなに期間無かったわよね? 二週間無いんじゃないかしら?」

「ええっ!? それじゃあ……」

「衣装や曲を作る時間があるかも怪しいずらね」

「それに確かあのお祭りのステージって本当は……」

「うん、そうなんだ。本当は……」

 

 善子ちゃんがそう言い終わる前に、少しばつが悪そうな顔をして月ちゃんが言葉を切り出した。

 

「本当はうちの学校の吹奏楽部がステージに立つのが伝統だったんだけど、少し前……ちょうど仮入部期間が終わった頃にトラブルがあってね」

「それで、ステージに出れなくなっちゃったの?」

「それどころか、もしかしたら部そのものがバラバラになっちゃって、コンクールや呼ばれてるスプリングコンサートに出るのも難しいかもしれないんだ」

 

 月ちゃんはとても苦しそうな顔でそう語った。

 部そのものがバラバラになってしまう、そんな事が起こってしまうのを見るのはとても辛い事だし、生徒会長として止められなかった責任感もあるんだと思う。

 

「うちの吹奏楽部ね、去年は全国には出られなかったけど今まで獲れなかった東海大会金賞に手が届いて、皆に信頼された新部長も決まってこれからだ! ってところだったんだ」

「それなのに、どうしてそんな事に……」

「僕にも詳しい事はわからないんだけど、突然部長から退部届を提出されて……理由は聞くなって言われたし、他の吹奏楽部の子に聞いても話してくれなくて。生徒会長なのに力になれないって、ちょっとだけ悔しかったな」

「月ちゃん……」

 

 そう言って俯く月ちゃん、こういう時にどう声をかけていいのか私にはわからなかった。

 でも……。

 

「そういう訳だから、急な話でごめんね……もう練習の時間でしょ? 返答は今日じゃなくてもいいから。僕はもう行くね」

 

 

 ******

 

 

 今日は体育館や講堂が使える日じゃなかったから、いつもの砂浜に移動しての練習、ストレッチをして走り込みが終わった辺りで……。

 

「千歌ちゃん……?」

「聞こえる……」

「何が?」

「海岸で聞こえる呼び声には着いて行ったらダメずらよ?」

「こっち!」

 

 そう言って突然凄いスピードで千歌ちゃんが走り始めました、花丸ちゃんがちょっとだけ怖い事を言っていたけど、きっとそういうんじゃ無くて。

 このパワーはきっと……。

 

「この音って?」

「何かの楽器みたいだけどこの曲……確か千歌ちゃんの家で聞いたことあるかも」

「これって……SUNNY DAY SONGだよ!」

 

 千歌ちゃんが向かっている方に着いて行くと聴こえてきた音、その答えはルビィちゃんがすぐに出してくれた。

 あぁ……やっぱり、スクールアイドルに関連する事だと、凄いパワーを発揮する、それが高海千歌って女の子だものね。

 

「はっ……はっ……」

 

 すっかり息を切らせた様子の千歌ちゃんが、一足早く音の主の元へと到着する。

 綺麗な黒髪を短く切り揃えた、クールな印象を持たせる女の子、そしてその子は……静真高等学校、今私達が通っているその場所の制服を着ていた。

 

「あなた達は、Aqoursの」

 

 向こうも私達を知っているみたいで……まあ、新学期前のライブであれだけ多くの生徒に手伝って貰ったんだから珍しい事ではないのだけれども。

 

「今の曲……スクールアイドル、好きなんですか?」

「はい、好きですよ、μ'sもA-RISEも、Aqoursも。私と違ってみんな、いい匂いがしますから」

「匂い……」

「忘れてください」

 

 少しだけ、変な事を言う人だなと思いつつも、千歌ちゃんと話しているその人に、私は聞かなければならない事があった。

 私の記憶が正しければ、この人はきっと……。

 

「その……吹奏楽部の人、ですよね」

「はい、元ですが」

「……やっぱり」

「えっ、どういうこと?」

「つまりね千歌ちゃん、この人は」

「件の吹奏楽部の部長さんずらよ」

「はい、元部長の氷川です」

 

 それは、この意外な出会いから始まった、大きいような、小さいような、そんな事件の幕開けだった。




静真高等学校吹奏楽部部長
氷川真央(ひかわ まお)
誕生日 1月1日
身長 梨子より少し低い
メイン楽器 トランペット
好きな食べ物 辛いもの
好きな音楽 いい匂いのするもの(特にアイドルソングを好む)


というわけでついに書いてしまいました、一応梨子ちゃん視点で書いているつもりですが、ちゃんと書けているか不安ですね……
ラブライブの二次創作は初めてで至らないところの方が多いと思いますが、頑張ります
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