エリス紙幣とかちゃんと舞台背景に合わせて中世の証書っぽくて描かれていて作中世界の考証がきちんとなされているのがわかります。
私は、めぐみんとアクアを大衆浴場に連れていくと成功報酬を受けとるため一人、ギルドに来ていました。私もお風呂に早く入りたかったですが、二人の入浴費でお金がつきました。....私、一番の功労者なんですが。しかし、粘液まみれのあの二人を放置しておくと何を言われるかわかったもんではありません。
そういえば、めぐみんに消滅させられたカエルって討伐数に入ってるんですかね?これで報酬もらえなかったら、私、泣きそうです。
「はい、確かに。クエストの完了を確認しました」
お姉さんは私から冒険者カードを受けとると、そう告げた。
どうやら冒険者カードには倒したモンスターも記録されるらしく、報酬がもらえないのではないかというのは私の杞憂だったようです。
「では成功報酬とジャイアントードの買い取りのお金です。どうぞご確認を」
ひーふう、みい、よーっと、....十一万ですか....。等分して、今回は一人頭、三万六千エリスほど。やはり、命がけでこれでは割りに合ってない気がします。
しかも、ショートソードの代金や昨日、めぐみんにおごったお金などの経費をいれると私の取り分は一万も残りません。
あれ、おかしいな...?私が一番頑張ったはずなのに。もう、なんか日本に帰りたくなってきました。
いえ、ここで諦めたら負けです。きっと、私たちでもできるクエストがあるはず...!そう信じ、私はギルドの掲示板に貼られた依頼書を見ました。
【暴れ竹の伐採】
報酬は出来高制
※注意 暴れ竹は爆発するので大変危険です。
【廃城の探査】
街の近くにある廃城に何者かが住み着いた様なので調査をお願いします 。
追記: 調査に行った冒険者が五人、行方不明となっています。
...うん、無理!もう、本当に冒険者やめて商人でも目指しましょうかね...。
「...すまない、ちょっといいだろうか...?」
「なんでしょうか?私は疲れているので手短に...お...願い」
私は言葉を失いました。そこには言葉にならないほどの美人がいたからです。
鎧を身に付けているところを見るに女騎士というものでしょうか。
同性とはいえここまでの美人だと見惚れしてまいます。
身長は私よりも10cm近く高く、体は鎧で隠れていますが出るところは出てそれでいて引き締っています。
グラマーな体型とでも言えばいいのでしょうか。年も私より、2つか3つは上ですね、きっと。
正直、憧れます。私も将来はこういう気品溢れるお姉さんになりたいものです。
しかし、なぜでしょうか?彼女を見ていると、こう、私のなかのなにかが目覚めそうというか....なんだか、いじめたくなるというか....。
ハッ、こんな綺麗な人を前に何を考えているんでしょうか、私。やはり今日の疲れの所為ですかね?
「あの、すまない聞こえているだろうか?」
「あっ、すみません。つい、ボーっとしてしまって。ご用件は?」
どうにも、こういう綺麗な年上相手は緊張しますね。...なぜでしょうか、お姉さんの顔が少し赤い気がします。
「私の名前はダクネス、
彼女はそう言って、あの落書きのような求人の貼り紙を見せました。
...なんという奇跡!あの内容でこんなまともそうな人がくるなんて...!
しかし、だからこそ、だからこそ、こんなろくでもないパーティーに入ってもらうなんてできません。
ここはやんわりと断りましょう、きっとそれが彼女のためです。
「ええ、まだ、大丈夫ですが...色々と問題がありまして、あまりオススメできないというか....やめといた方がいいですよ、本当」
「いや、ぜひ、私をパーティーに加えてくれないだろうか?貴女のような方をずっと探していたのだ!」
え!なんです、この人。急に手を握ってきて、私の様な人を探していた?百合の方なんでしょうか?なんにしても何かがおかしいです。ここは、やはり断りましょう。
「いえ、私、最弱職で役に立ちませんし、仲間も本当にポンコツで!さっきも、粘液まみれに、っ痛い、痛いです!」
粘液まみれと言った瞬間、お姉さんの手にとてつもない力が、もうなんかこの人、怖いです!
「やはり、先程の粘液まみれの二人は貴女の仲間だったのか!一体何が合ったらあんな目に...!私もあんな風に...」
「えっ....」
やばいです、頭のなかで危険を知らせる警報が鳴り響いてます。この人は関わっちゃいけない手合いの人間です。
「いや、貴女達のような年端もいかない少女だけのパーティーというのが心配でな。騎士として見過ごせない!ぜひ、パーティーに!」
お姉さんの目がすごく怖いです!おかしいな、さっきまで美人で憧れのお姉さんだったのに。
もはや、一瞬でも憧れたことに後悔しかありません。なんとしても、ここは断らないと!
「うちなんて本当、ろくなパーティーじゃないですよ、
私が言い終わる前にお姉さんが顔を私に近づけてきます。同性とはいえここまで近づかれると緊張するというか...ドキドキするというか。
って、どうした私!これじゃあ、本当に百合っ子と思われ...いや、これは引きこもり生活が長すぎて人とのスキンシップに慣れていないだけ、惑わされるな私!いつものように仮面をかぶり続けるんだ!
「いや、問題ない。むしろ都合がいい。....実は言いづらかったのだが、私は力と耐久力には自信があるのだが、なんというかだな...その不器用で、攻撃が全く当たらないのだ」
やっぱりですか。ええ、わかってましたよ。
よくよく考えれば、あの求人でまともな人が来るわけないんですから...。
「という訳で、是非とも盾代わりとしてガンガン使ってほしい」
「といわれましても、さすがに気が引けるというか」
あの駄女神ならともかく、このお姉さんを盾代わりするのはさすがに罪悪感があります。
「毎回モンスターにボコボコにされるかもしれませんよ!」
「望むところだ!」
「粘液まみれになるかも」
「むしろ望むところだ!!」
お姉さんは顔を赤らめ、声をあらげ、興奮していました。その様子を見て私は理解します。
ああ、わかりました。....この人、変態なんだ。
「カズハー、どこにいるのよ!成功報酬もらったんでしょ。早く、分け前を寄越しなさい!」
最悪です!なんであの駄女神、今日に限って早風呂なんです!?
ここでアクアが来たらなんやかんやで、この変態がパーティーに入ることになります。それだけは阻止せねば!
「今日はここまでにしましょう!採用については明日」
「カズハ、その子だれ?もしかしてパーティーの面接に来てくれたの!」
ちくしょう!見つかりました!
「私は、ダクネス。
▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼
私は、ダクネスのパーティー入りに反対しましたが、アクアとあの後に来ためぐみんに押しきられました。
私は悟りました。ああ、この世界でまともな冒険なんて無理です。
これで、原作一章終わりです。令和が始まるまでには一巻の終わりまで書けたらいいな・・・。