この鬼畜姫に祝福を!   作:パイン村

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糞駄文の誰得二次ですが、頑張れるところまで頑張ります。


第7話

 唐突ですがレベルが上がりました。この前のクエストでカエルを四匹も狩った私はレベルが4になりました。

あまり、強くなったという実感はわきませんが。

それとともにスキルポイントというものを手にいれました。

これを使えば魔法や必殺技などの特殊な技能が習得できるそうです。

こういうところはゲームそのものですね。

...こういうところだけは。

 

 私は目の前にいる、パーティーメンバーを見ます。駄女神、一撃魔法使い、変態聖騎士。

....どう考えても魔王を倒す勇者パーティーのメンバーではないです。

おかしい、私はどこで間違えたんです?私の待ち望んでいた異世界転生生活は一体どこに?

 

 私たちは、ギルドの酒場で初クエスト成功の祝勝会を兼ねたダクネスのパーティー加入の歓迎会をしていました。

私は全く歓迎していないのですが。

因みに、会費はダストと名乗る冒険者がだしてくれました。先輩冒険者から後輩への祝い金だそうです。

...それを名目にセクハラをしてきたので顎に一発食らわせて眠らせましたが。

しかし、お金に罪はありません、ただ飯最高!

 

「ねえ、めぐみん。スキルって具体的にどうやって覚えるんです?」

 

 私のとなりで、一心不乱にご飯を食べていためぐみんにたずねます。

せっかく異世界に に来たのです、なにかひとつぐらいはスキルを覚えませんと。

 

「スキルの習得ですか?冒険者カードにある現在習得可能なスキルという項目が...。そうでした、カズハは職業が冒険者なんでしたね。冒険者は誰かにスキルを教えてもらわないとスキルは習得できません。そうして、初めてカードに習得可能なスキルが表示されます。それにポイントを使えば習得なのです」

 

 確か、冒険者は全てのスキルが習得可能。つまり...。

 

「じゃあ、めぐみんに教えてもらえれば私でも爆裂魔法が?」

「その通りです!」

 

 私のさりげない一言がめぐみんのスイッチをいれてしまったようで、めぐみんは、赤い瞳を爛々と輝かせ、私に顔を近づけてきます。

 

「冒険者はアークウィザード以外で爆裂魔法を覚えることができる唯一の職業!カズハが覚えたいというのならいくらでも教えてあげますとも!というか、爆裂魔法以外に覚える価値のあるスキルなんてありますか?いえありません!さあ、ともに爆裂道を歩もうではありませんか!」

 

爆裂好きが狂気の域に達してらっしゃる。怖いです。

 

「落ち着きましょう、めぐみん!」

「落ちついてなんていられますか!さあ、いきましょう!今、いきましょう!実はですね、街の近くに丁度良い廃城を見つ」

「落ち着いてください!ちび..ロリッ子!」

 

私の言葉を聞いた、めぐみんが持っていたフォークを落とします。

 

「...この我がロリッ子...」

 

どうやら、つい口から出てしまったロリッ子という言葉にショックを受けたようです。

うなだれたまま、新しいフォークをもらうため、カウンターにいってしまいました。....事実を言っただけだと思うのですが。

 

「あらカズハ、爆裂魔法を覚えたいの?」

 

 さっきまでの話を聞いていたらしい、アクアが話しかけてきます。

めぐみんに完全に同意するわけではありませんが、あの威力の魔法が撃てたら気持ち良さそうではあります。

それにせっかく全スキルが習得可能なら、色々と覚えたいですしね。

 

「まあ、興味はあります。でも、私のスキルポイントって今、3ポイントしかないんですが。」

「全然足りないわね。冒険者が爆裂魔法を覚えようと思ったら莫大なポイントが必要よ。それだけのために十年くらいかけてポイントをため続けないと無理よ」

 

やはり、めぐみんには一人で爆裂道を歩んでもらいましょう。私には爆裂魔法のためだけに十年を捧げる気にはなれません。

 

「そんなことよりカズハも見てなさい!パーティー結成のお祝いに私のすばらしい芸を見せてあげるわ!」

 

 そういうとアクアは頭に水のはいったコップをのせ、どこからか取り出した植物の種を指で弾きます。

すると種は見事に頭のコップに入りました。

見ていた、ダクネスや冒険者達が拍手を送ります。

 

 しかし、アクアは

「私の芸はこんなもんじゃないわ!」

そう言うとコップに入った水がどんどんと減っていき、種がにょきにょきと根をはやし、つぼみを付け最後には見事な花を咲かさせました。

 

「「「うおおおおおおっ!」」」

 

ギルドは万雷の拍手に包まれます。

 

 この前、覚えたとか言っていた宴会芸ですか...。

この駄女神はスキルポイント使って何をおぼえてるんでしょうか。

...確かに、すごいですが。

 

 その時、私の冒険者カードに文字が浮き上がってきます。

ああ、これも教えてもらった範疇にはいるんですね。どれどれ、《花鳥風月》...。

宴会芸の癖になんでこんな大層な名前を!?しかも、5ポイント!?1レベルあげて1ポイント手に入れられるかどうかなのに!

...しかし、あの宴会芸のタネは気になります。どちらにせよ今はポイントが足りないので覚えられないのですが。

 

「なんだ、カズハ。スキルが覚えたいのか?私でよければ何か教えてやろうか。なに、今日の礼だ。こんな楽しい催しは初めてだからな」

ダクネスがそう言って話しかけてきます。

 

「いえ、いいです。というか話しかけないでもらえます?私、変態とは口聞きたくないので」

「んんっ...!く...っ!」

 

うわぁ...。この変態、頬を赤らめて喜んでます。気持ち悪いです。一瞬でも憧れたという事実を抹消したいです。

 

「おーい、ダクネス!パーティー加入記念に新しい剣を買ってきてあげたよー!」

おや、ダクネスの知り合いでしょうか?ギルド入り口で革の鎧を着た、銀髪の少女がダクネスを探していました。

 

「へえー、キミがダクネスが言っていた子か。確かに面白そうな子だね」

 

ダクネスの知り合いらしい彼女は私の顔をまじまじ見てきます。

うーん、まともなそうな人ですがダクネスの知り合いというだけで身構えてしまいますね。

 

「私は佐藤和葉といいます。よろしくお願いします」

「うん、よろしく。あたしはクリス。盗賊をやっているよ」

 

 丁度いいです。ダクネスの相手はこの人に任して、私は誰かスキルを教えてくれそうな人を探しますかね。

そう思い、冒険者カードを見ていると、クリスがこちらを覗きこんできます。

 

「キミ、冒険者なんだ。もしかして何のスキル覚えようか迷ってる?だったら盗賊スキルなんてオススメだよ。」

 

ほう、盗賊スキル。

 

「えっと、どんなのがあるんです?」

「よくぞ聞いてくれました!盗賊スキルは使えるよー。罠解除に敵感知、潜伏に窃盗。持ってるだけお得なスキルが盛りだくさんだよ。習得にかかるポイントも少ないしね。どうだい、いまならシュワシュワ一杯でいいよ?」

 

安いですね!ってよくよく考えたらこの子には何のリスクもありませんしね。

 

「では、お願いします。すみませーん、こちらの人にシュワシュワ一つ!キンキンに冷えたのお願いします!」

 

 

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 そんなわけで、祝勝会からぬけだし私たちはギルドの裏手の広場にいました。何故か、ダクネスも呼んだおぼえもないのにいますが、まあ、いいです。

 

「では、まずは《敵感知》と《潜伏》をいってみようか。じゃあ...ダクネス、ちょっと向こう向いてて?」

「ん?わかった。」

 

ダクネスは言われた通り後ろを向きます。そうするとクリスが少し離れた樽のなかに入り、ダクネスの頭に小石を投げつけると、樽のなかに完全に身を隠しました。 

 

...えっ?これが潜伏スキル?

 

石をぶつけられたダクネスは、無言のまま、樽の前まで来ると樽ごとクリスを持ち上げます。

 

「敵感知!ダクネスの怒気を感じるよ!ダクネス?これはあくまでスキルを教えるためにやっただけでええええええええ!」

 

そのまま、クリスは樽ごとダクネスに横に転がされていきました。

...やっぱり、ダクネスの知り合いだけあって、あの子も少しおかしいですね...。

 

「さて、仕切り直してっと。あたしの一押しのスキル《窃盗》を教えてあげよう!これは、対象の持ち物をランダムでなんでも一つ奪いとるスキルだよ。成功率は幸運値に依存する、相手の武器を奪ったり、お宝だけ取って逃げたり、色々と使い勝手の良いスキルだよ」

 

なかなか、よさげです。私唯一の取り柄である幸運を活かせそうですし。

 

「それじゃあ、『スティール』ッ!」

 

そう、クリスが叫び手を突きだした瞬間、彼女の手のなかに小さなものが現れます。

 

「あっ、私の財布!」

「っと、まあこんな感じで使うわけさ。これで、冒険者カードにあたしの教えたスキルが表示されてるはずだよ。」

 

 確かに、《潜伏》《敵感知》《窃盗》の3つのスキルが新たに習得可能スキル欄にのっていました。

わたしは3ポイントを消費し、それらのスキルを覚えました。

 

「ありがとうございました。では、財布をかえしてください。」

 

しかし、クリスは財布を返そうとせず、にんまりと笑みを浮かべます。

 

「...ねえ、あたしと勝負しない?せっかく、盗賊スキルを覚えたんだ、自分のものは自分で取り返してみなよ。なにとられても文句は言わないしさ。」

 

 さすが、盗賊です。さらりと、とんでもないことを言ってきます。

しかし、クリスが身に付けている装備などは確実に私の財布の中身よりも価値があります。

何故なら、今朝しばらく分の宿代払ったせいで今日の昼食代1000エリスしか入ってませんからね!

 

早く、稼がないと死にますね、私...。

 

 失敗すれば文無しですが、運が良ければしばらくの生活費ぐらいは稼げます。

私は運だけはいいんです。きっと、最低でも財布は取り戻せるでしょう。

それに、こういうのっていかにも荒くれた冒険者っぽくって憧れます。

ようやく、冒険者っぽいことができるんです、のらないわけにはいきません!

 

「乗りました!何取られても、文句はなしですよ?」

 

私の言葉に、クリスは不敵に笑います。

 

「いいね!あたし、ノリのいい子は好きだよ!何が、盗れるかな?特賞はこのマジックダガー、40万エリスは下らないよ!」

 

40万!それだけあれば、しばらくは遊んで暮らせます!

 

「そして、残念賞はさっき拾った小石だよ!」

「ああっ!ずるいです!」

 

 クリスが取り出した大量の小石を見て、つい、私は抗議の声をあげます。

確かに、こうすれば大事なものをとられる確率は減ります、やられました。

 

「どんなスキルにも、対抗策がある。一つ賢くなったね!」

 

 やられました、ここは日本ではありません。騙されるマヌケが悪い弱肉強食の世界です。確かにいい勉強になりましたよ。

 

「まだ、ハズレと決まったわけではありません!私は運だけはいいんです!『スティール』ッ!」

 

 そう叫ぶと、私の突きだした手のなかには何かが握られてました。

よし、成功ですね。しかし、なんでしょう、これ?布のようですが、なんだか生暖かい?

 

「...返して」

 

 クリスがもじもじしながら小さく呟きました。

よく見ると顔がすごく赤くなっています。どうしたのでしょうか?

 

 困惑する私を見てクリスは

「私のぱんつ返してえええええええっ!」

そう、絶叫しました。

 

 私は手にあるものを太陽にかざしてみます。確かにパンツですね、これ。

....白ですか、盗賊のわりに以外と純情派ですね。

さすがに要りませんし、返しましょう。

私が男の子だったら大喜びで振り回しでもしたかもしれませんが。

 

「はい、どう...」

 

 そこまでいいかけて、私は言葉を止めました。

あるアイデアが浮かんだからです。

ここは弱肉強食の世界、しかも、何取られても良いといってましたしね。

 

「どうしたの?早く返して。」

「嫌です。これは約束どおり、私のものです。欲しければ対価を払ってください。」

 

 クリスは私の提案を聞き、唖然とします。

その後ろの変態は何故か顔を赤らめてますが無視です、無視。

 

「財布、財布は返すから!」

「そうですか、ではこの話はここまでです。このパンツは銀髪美少女のパンツと書いてギルドに飾っといてあげます。」

「わかった!わかったから!いくらなら、いくらならいいの!?」

「あなたが出せるだけのお金を。そんなに大切なものなら、出せますよね?」

 

 クリスは無言になり、自分の財布の中身を覗きます。

しばらく、悩んでいたようでしたが、私の財布と彼女の財布の中身、そのすべてを渡してくれました。

今日はただ飯が食べれた上にこんなに稼げるなんて、最高の日です!

 

 




カズハさんは初めて会った時にダクネスにあこがれを抱いた分、本性に気づいたときの侮蔑度が大きくなってます。
嫌ってるわけじゃないんですよ、本当。
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