青年の手を掴むのは誰?   作:寡黙なる詐欺師

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なのはルート
望まなかった再会


 

「あれ…もしかして、ゆっくん!?」

 

聞き覚えのあるメゾソプラノ

管理局のエースオブエース、高町なのはが其処にはいた

何でよりにもよって、こういう時ばかり…俺はそう思わずにはいられなかった

 

 

だが、そのまま無視するわけにはいかない

はぁ〜しかたない

 

「よう、なのは。久しぶりだな」

 

「…やっぱり、ゆっくんだったの」

 

「逆に俺じゃなかったらお前が恥ずかしいだろ」

 

「確かに恥ずかしいの」

大声で名前を呼ばれた俺はどちらにしても恥ずかしいんだけどな

ちなみに『ゆっくん』とは、なのはが俺を呼ぶときに使う呼び名だ

 

「……ねぇ」

 

「ん?」

 

「ちょっと話さない?」

あまり時間を気にしないといけないってわけでもないし…

 

「…別にいいぞ」

 

「じゃあ場所を移すの」

 

 

俺達は本局から少し離れた公園へと足を運んでいた

昼時だからか、どうかは知らないが、公園には人は全くおらず俺達二人しか姿はなかった

ベンチに腰かけた俺達は、両者無言の状態だった

 

「良かったの?」

 

「何が?」

 

「何か用があったから本局まで来てたんじゃないの?」

 

「ああ…大丈夫だ、別に大したことじゃないし」

 

「…で、話って?」

 

「う、うん。あのね…」

俺は次に来る質問が分かっている

 

「―――何で六課が解散した日から私達の事を避けてたのかなって」

…ビンゴ

出会ったらまず最初に来ると思っていた質問

だからこそ答えも用意している

 

「…別に、避けていたわけじゃないさ」

 

「…嘘」

 

「嘘じゃないさ。六課の次に派遣さえた所が凄く忙しかっただけ」

 

「…本当?」

 

「ああ、本当だ」

 

「じゃあ何で六課が解散した日、ゆっくんの姿はなかったの?」

 

「俺みたいな奴は早く次の所に行っておかないと、ロクな所に入れられないのさ」

 

「そう、なんだ」

 

「そうだよ。だから別に疑うとこなんてないよ」

 

「…そうだよね」

 

「……これで終わりか?終わりならもう行くぞ」

あまり長く話し込んでいると、俺の決心が揺るぎそうだからな

 

 

そういって、封筒のあるポケットに手を突っ込み俺が立ち去ろうとすると

 

「待って!!」

 

なのはが急に俺の手をつかんできた

急な事で反応できなかった俺はポケットの中身を出してしまった

ポケットから出てきたのは、封筒と大量のカプセル剤が入った袋

 

「あっ、ゴメン!今すぐ拾うね」

 

「あっ…!」

 

俺はカプセル剤の入った袋を拾いながら封筒に書いてある文字の事を思い出した

なのはは拾った封筒に書いている文字を見て、目を見開いている

俺は慌てて、なのはから封筒をもぎ取る

…しまった。

次の一言は予想がつく

俺は本当に神様を呪ってやろうかと思った

なのはの口が開く

 

 

 

 

「―――これ、どういう事?」

 

 

 

 

どうやら転移魔法の用意が必要そうだ

 

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