よく分からないけど頑張るしかない!   作:ぽむぽむ

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しれっと投稿させていただきます


特訓と16連撃

「二年......か」

 

 

キンキンと刃がぶつかり合う音をフィールドに響かせながら俺は呟く。

すると隣で同じように剣をふるうキリトが反応した。

 

 

「ゲームが始まってから、だよな?」

 

「お、おう」

 

 

聞かれてるとは思っていなかったため、少し反応が可笑しくなったがまぁいいだろう。

今は2024年の10月。さっきも言った通り、このソードアートオンラインが始まって二年ほどがたった。

 

そして、俺がこの世界に来てからも約二年がたったことになる。

現在73層まで攻略されており、近づく74層ボス攻略、クオーターポイントでもある75層ボス攻略に向け、最近はこうしてキリトとダンジョンでレベル上げに没頭している。

 

 

サチはいいのか?と聞いてみたら「俺の考えに結構理解を示してくれてるんだ、サチは」みたいな亭主関白じみたセリフを吐くもんだから、こいつらの結婚生活は大丈夫なのか?とか、キリト、なかなか男らしく変わったな、とか考えてたら、つい鼻で笑っちゃってPVPに発展したこともあったなぁ。

 

なんて思い出してたら、俺もキリトも最後の一匹のリザードマンを撃破し息をつく。

 

 

「そうか、もう二年も経つんだよな......変わったよな、俺もサイタマも」

 

「まっ、会ってから二年も経ったからな。いろんな経験積めば変りもするだろ、男の子なんだし」

 

「男子、三日合わざればってやつか?今に関して言えば、そのベクトルの話ではないと思うけどな」

 

「同じようなもんだろ、会うたびに強くなって来るしよ」

 

「んー、この微妙な会話の噛み合わなさ」

 

「まぁ、わざとなんですけどな」

 

「わざとかー.......素だと思ってたけど」

 

「わお、俺ってキリトに結構おバカさんだと思われてる?」

 

「えっ?」

 

「えっ?」

 

モンスターを狩り終わった安心感からか、変なボケを挟んだが、軽めに返事を返してくれたキリトににやけ顔を向ける。

目が合うと笑を抑えきれずに2人して吹き出してしまう。

 

一頻り笑うと、キリトはさっきとは違う、獰猛な笑みを浮かべ俺を見る。

 

 

「もちろん今日も、やるよな?」

 

「当たり前だ」

 

 

もしかしなくても、俺もキリトと同じような顔なんだろう。

全身の血液の温度が上がってきたように錯覚する。

 

少し距離を開け、PVPの通知に迷わずYESを選択する。

カウントダウンが始まった。

 

俺は腰にロストドライバーをあて、端子の青い(・・・・・)ジョーカーメモリを構える。

 

対するキリトは、両手(・・)に剣を構えこちらを見据える。

 

 

残りが10秒を切ったあたりで、俺はドライバーの差込口にメモリを差し込み、横に倒すと同時にある言葉をつぶやく。

 

 

変身!

 

 

joker

 

 

そうベルトからライダーの名を告げられた後、機械音が周囲に響き、俺は装甲を身にまとう。

 

 

「仮面ライダー...ジョーカー......」

 

 

 

どちらともわからない呟きが漂ったのち、両者は全身に力を入れる。

 

 

 

「さぁ......」

 

「行くぞ!」

「行くぜ!」

 

 

そこからはノンストップだった。

 

手を止めることなく、キリトは剣を振り続け、俺はそれをいなしながらカウンターとして拳をお見舞いする。

 

 

 

......何分が経ったのだろう、二人の息はとっくに上がっており、残る力は少ない。

 

 

「なぁ、これで...」

 

「あぁ、これで...」

 

 

「「決めるッッ!!」」

 

 

俺はマキシマムスロットにジョーカーメモリを差し込み、ボタンを弾くように押し込む。

 

キリトはソードスキルの構えをとる。

 

 

 

joker

 

 

 

Maximum Drive

 

 

「ラアァアァァ!!!!」

 

「スターバーストストリーム!!!」

 

キリトの二刀流から放たれる連撃をいなしながら、必殺の一撃を繰り出す隙を見極める。

連撃のスピ―ドが下がった瞬間、右手に入める力を最大限にまで上げる。

 

 

 

「!!、今ァ!!!!」

 

「ァグッッ」

 

 

鳩尾へと突き刺さる俺の右手に、声にならない声を出すキリト。

 

それと同時にレッドに入った両者の体力だが、キリトの方が多く削れており、勝者は俺となった。

 

 

「また、負けか」

 

「今回は、俺も、危なかった」

 

 

肩で息をしながら会話をする俺達。

 

 

「帰ろうか」

 

「そうだな」

 

 

疲れ切った俺は、もちろんキリトの提案に賛成し、帰路に就く。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

迷宮区を出てしばらく森を進むと、キリトとは道が少し違うため別れることになった

 

 

 

 

今日の試合でも使っていたキリトのユニークスキル、二刀流。

あれは圏内事件の数週間後、キリトに打ち明けられたものだ。

 

 

 

 

 

~3ヶ月ほど前~

 

 

「サイタマ、来てくれて助かった」

 

「まぁ連絡くれたら行くだろ、普通」

 

「それでもだよ」

 

 

今日はキリトに呼ばれて、キリトの泊ってる宿まで来ていた

 

 

「んで、用ってなんなんだ?」

 

「サイタマってさ、スキル持ってるよな。他の人にはない。」

 

「あー、変身の事か」

 

「そう。そんな一人しか持ってないスキルを持ってるお前だからこそ話を聞きたい」

 

「そんな改まってどうしたんだ?」

 

「えーとだな、周りの目って言うのはどんな感じなんだ?」

 

「周りって言われても、俺公表してねぇしなぁ......」

 

「あ、ああ。そうだったな、変なこと聞いた」

 

 

なんだ?今日のキリト、焦ってるというか冷静じゃないというか......

回りくどい事聞いてくるなぁ。

 

 

「結局なにが聞きたいんだ?」

 

「......サイタマには変に隠そうとしない方が良いよな、これを見て欲しい」

 

 

キリトが見せてきたスキル欄、そこには二刀流の文字があった

 

二刀流...なんで俺は忘れてたんだか、キリトと言ったらこのスキルだよな。

 

 

「サイタマはこのスキル見たことあるか?」

 

「俺は無いな......アルゴには?」

 

「聞いてみたけど同じだった」

 

「つまりこれは俺と同じ、ってことだよな?」

 

「多分、そう言う事だと思う。」

 

「そうか......ちなみにキリトはこのスキルについてどのぐらい理解してるんだ?」

 

「両手で剣を持ってもソードスキルを使えるってことぐらいかな」

 

「なるほどな...」

 

 

折角こんなに早くユニークスキルがあることを俺に教えてくれたんだ、少しぐらいは力になってやりたいな......

よし、俺にできることは一つだけだよな!

 

 

「よしキリト!特訓すっぞ!」

 

「......え?」

 

「だから、特訓だよ特訓。いつまでもウジウジしててもしょうがないだろ?そのスキル、モノにしちゃおうぜ」

 

「......ああ、そうだよな、こんなに後ろ向きなのは柄じゃなかったよな。お願いするよ、特訓」

 

「よっしゃ、決まりだな。んじゃ早速迷宮区行くぞ~」

 

「え、ちょ、今から行くのか!?まっ、サイタマ!?」

 

「はよ行くぞ~」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

うーむ、思い出すと結構に強引だった気がするけど、まぁ今更か。

 

あれから結構立つけどキリトは相当二刀流スキルを使いこなしていると思う。

考えてみろよ、仮面ライダーに対して剣二本でいいとこまで行くんだぞ?人間から半歩ぐらいはみ出てると思うんだが。

 

って、あそこに居るのキリトじゃね?なんでここにいんだ?

 

 

「おーい、キリト?」

 

「おっ、サイタマ。いいとこに来てくれたな」

 

「良いところといいますと?」

 

「これ、見てくれよ」

 

 

そこに書いてあったのはラグーラビットの肉だった。

 

 

「......マジ?」

 

「まじなんだな、これが」

 

「始めて見たわこんなレアアイテム......」

 

 

ラグーラビットの肉ねぇ、こいつラック高すぎだろ。

ニヤニヤしながら自慢してきやがって。

 

 

「どうせ奥さんに手料理振る舞ってもらうんだろ?」

 

「ま、まぁ。今さっきメッセージ送ったところだな」

 

 

ハァ...まったく、羨ましいやつだ。

 

って、おろ?あそこにいる白い毛玉は...

 

 

 

あるものを見つけた俺は小声でキリトに話しかける。

 

 

 

「あれって、もしかして噂のラグーラビットだよな」

 

「あれは、もしかしなくてもラグーラビットだな」

 

 

それを聞いた俺は、投げナイフを構えた。

 

ソードスキルを発動させ、勢いよく俺の手から離れた投げナイフは、一直線にラグーラビットへと向かっていく。

 

 

「キュゥゥゥゥ!」

 

 

俺とキリトの間に、何とも言えない空気が流れる。

 

 

「ラ、ラグーラビットの肉。ゲットだぜ!」

 

「勢いでゴリ押したな」

 

「うるさいわい!あの空気感は耐えられんわ!」

 

「まぁ、それは俺も同感だけどさ」

 

 

2人して、手に入れたラグーラビットの肉を見つめ、黙ってしまう。

 

 

「今度こそ帰るか」

 

「そうだな」

 

 

さっき別れたばかりなのに、もう一度さようならを言う状況に、心の中で笑みをこぼしつつも宿に向かっていく。

 

 

 

 

 

 

 

宿に着いた俺は、アイテム欄にあるラグーラビットの肉を見つめる。

 

 

「どーすっかなぁ、これ」

 

 

料理スキルを育てていない俺は、ラグーラビットの肉を料理できるはずもなく、ただただ見つめ時間がすぎてゆく。

 

最悪キリトに頼んで、サチさんになんか作ってもらうか?

でもなぁ、結婚してる人にそれ頼むのは流石に無いよなぁ.....

うーん、でもそれ以外に方法は

 

 

バンバンバンバン!!!!

 

 

そんな事を考えていたら、突然ドアを叩かれる音がした

 

 

「ねぇー!居るんでしょー!サイタマ君ー!」

 

 

俺には聞こえない。

ドア越しに話しかけてきてるアスナの声なんて、まったく聞こえてない。

ないったらない!

 

 

「ね~え~、いるんでしょ~!サイタマ君ってば~!......はぁ」

 

 

そろそろ諦めてくれるか?

 

 

「スゥ....」

 

 

息を吸い込む音が微かに聞こえてくる

 

 

ラグーラビットの肉を手に入れたサイタマく~ん!

 

「おいいいいいい!!!なに言っちゃってんのおお!!こんな声の響くとこで叫ばないで!!!」

 

「だって~、サイタマ君出てきてくれないし......」

 

 

それを言われると、完全に俺が悪いから反論できないんだよなぁ。

 

 

「分かった分かった、いいから入れよ」

 

「やった!」

 

「そんなに喜ばれても何もねぇぞ?......いや、ラグーラビットの肉はあるな」

 

「そゆこと~」

 

 

全く、現金なやつだよ......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




待ってる人が居るかはともかくとして、大変お待たせしました。


言い訳はしません、ただただやる気がありませんでした。

これからも完全に不定期投稿となりますが、よろしくお願いします。

誤字脱字報告、感想、お待ちしております。


あと、今回出てきたジョーカーに関しては、いつか説明となる内容を書くつもりです。
.......覚えてたら(ボソッ)
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