四葉です!
最近本誌の方は怒涛の展開が続いていますねー!修学旅行編は見ていて本当にマガジンらしさを感じさせられる内容です!気になって久しぶりに買っちゃいました!他に面白い漫画あったら教えてほしいです!
さて今週の五等分の花嫁-上杉風子の場合-は、「人好きのお人好し」と「始まりの写真」「五つ子ちゃんと風子ちゃんは体重を五等分できない」の豪華三本立て!
来週もまた見てくださいねー!じゃん!けん!ぽん!✊
※この導入はpixivでは二乃が担当してます。
『人好きのお人好し』
あの花火大会の日、最後の記憶が無い。
五つ子と一緒にいたから変な事は無かっただろうけど、何か、女子としてはあんまりよろしくない状況だったなーと思う。
でも、柔らかい感触はなんとなく覚えてる。それが何だったのかは分からないけど。
「や。おっはー」
一花か。相変わらずシャツをだらしない着方してんなー。
「おっす」
「あれ?冬服へのコメントなし?」
やっば、さっぱり気付かなかった。シャツには気づいたのになー。
「朝から何?」
「学校まですぐだけど、一緒に登校しようと思って」
「あんたは妙に目立つから嫌なんだけど」
「むふふ、そう?」
まだまだ未熟とはいえ、女優のオーラみたいなのがあるのかな。こないだの花火大会でも屋台の人から『可愛いからオマケ』って余分に貰ってたし。
……私もちゃっかし貰ったけど。
「昨日、あの後皆んなに私の仕事のこと打ち明けたんだー。ビックリしてたなー。三玖なんてサインねだってきたし」
「へえ」
「興味なし?……でも言えて良かった。スッキリした!」
……ったく、もう。馬鹿でメンタル弱い癖して強がるから辛くなるんだよ。ま、あの日あれだけ奔走した甲斐あったってもんかな。
「私が反対なのは変わりないけどね」
「大丈夫、留年しない程度には勉強頑張るからさ。勉強会してるんでしょ?放課後また連絡するねっ」
よしっ。これで三人!最初はどうなる事かと思ったけど、順調に勉強に参加する子が増えてきてくれてる。この調子!
「じゃあ、はい」
一花は携帯を私に差し出した。
え?何?
「くれるの?」
「…………。メアド交換しようって事!」
「あー、なるほど」
あんまり乗り気ではないけれど……。
「家庭教師的にもしておいた方がいいでしょ?」
メアドか……。
仕方ないのでその場は交換しといたけど、他の四人はどう思ってるんだろ。勉強会の時に聞いてみるかなー。
「どう思う、四葉?」
「アドレス交換!大賛成です!」
「そっかー」
ちなみに図書室にいるのは一花、三玖、四葉、そして私。空いた時間も勉強しようって私の提案で集まってもらったけど。
四葉、何さっきから折り紙してんの?
「その前にこれ終わらせちゃいますね」
「……一応聞くけど何やってんの」
「千羽鶴です!友達の友達が入院したらしくて!」
「どんだけかかると思ってんの。ったく、半分頂戴。これ終わったら勉強するんだよ?」
「はーい」
「あはは、やってあげるんだ」
「おお、中野。いいところにいた」
「「「え?」」」
「ああ、いや、四葉。このノート、皆んなの机に配っておいてくれ」
「はーい」
この子、どこまでお人好しなんだよ。
……もしや勉強を避けるために時間を稼いでいるのでは……!?だとしたら二乃なんて目じゃない程の悪女じゃん。
っと、メールだ。一花から?
『差出人:中野一花
かわいい寝顔❤️
広められたくなければ
残り四人のアドレスを
Getすべし! 』
添付された画像には、私の寝顔。
………あの時の………。
二乃なんて目じゃない程の悪女め……。
「……皆んなのメアド知りたいなー」
一花のやつ、余計な事を。……こうなったら仕方ない、プラスに考えよっと。
三玖が携帯を差し出してくれた。
「協力してあげる」
「わーい。やったー」
「足は平気?」
「!……も、もう痛くない」
「そ。これで良しっ、と。五月と二乃は今度でいいかな」
「その二人ならさっき見ましたよ。今のうちに聞きに行きましょう!」
「なんであんたも?ってか、四葉!あんたのアドレスは……」
「早くしないと帰っちゃいますよ!」
やっぱこいつ、勉強する気ないでしょ。
「よかったね、三玖」
「……うん」
「お断りよ。お・こ・と・わ・り!」
「確かに、私達にはあなたのアドレスを聞くメリットがありません」
まあ、勉強会に参加してないしね。想定してた通りの反応。でも!
「これならどう?今なら私のアドレスに加えてらいはのアドレスもセットでお値段据え置きお買い得!」
「………」
五月は凛とした顔を崩さない。だめか?
「背に腹は変えられません……」
やったぜ。
「身内を売るなんて卑怯よ!」
「二乃は教えてくれないの?」
「当たり前よ!」
「……そ。仕方ないね。じゃああんた抜きで秘密のお話するよ。女子同士の!秘密の!話を!」
その言葉に周りの男子がざわめいたけど、気にしない事にする。
「………か、書くものをよこしなさい」
「はいよ」
生徒手帳でいいかな。
つーか皆んな携帯でかっ。薄いし。最新の機種はすっごいなー。
「これで全員分揃いましたね!」
「あと一人いるでしょ」
「え?一花、三玖、五月、二乃……あー!四葉!私です!」
やっぱこいつただのアホだ。
「こちらが私のメールアドレスです!」
そう言って差し出されたスマホには着信の文字。
バスケ部部長、ホンゴーさん?
「携帯鳴ってるよ」
「あっ。ああ、私もう一つ頼まれごとあったんでした。失礼しますね!」
ええー。どうした急に。
……バスケ部?まさか!
「え?ちょっと!…………メアド、書いたんだけど………」
「四葉ー!」
走って彼女を追いかけるけれども、私の脚力で追いつく筈もない。
それどころか足がもつれて、近くの人にぶつかってしまった。
「わっ!?」
「ゴメン、急いでるから!」
あー、感じ悪いだろうな私。でもそんな事を気にしてる余裕はない。
さっさと行こう。
「……今の人、って……。間違いない!飾りっ気ないから分かりづらいけれど。あの顔は、絶対!間違いないよ……!」
バスケ部の部室の前で、四葉は何やら話し込んでいるようだった。
(何の話をしてるんだろ……)
「中野さん。入部の件、考えてくれた?」
入部……?
聞いてないんだけど、そんな話。部活に入ったらただでさえ十分にこなしてない勉強がもっと疎かになっちゃう…!
「誘ってもらえて嬉しいです」
……!?もしかして!最初から勉強する気なんてサラサラ無かったっていうの!?この悪女め!
「よかった、じゃあ」
「でもごめんなさい。お断りさせてください」
「バスケ部の皆さんが大変なのは重々承知の上ですが……放課後は、大切な約束があるんです。も、勿論!試合の助っ人ならいつでも大丈夫ですので!」
部長はふー、とため息をつき、
「なら、仕方ないね。せっかくの才能が勿体ない気もするけどね」
「才能がない私を、応援してくれる人がいるんです」
…………。
「ぬわっ!上杉ちゃん!?なぜここに……」
「あー…図書館に行くとこ。……あんたの用事は終わった?今日もしごいたげるから、覚悟しなよ」
「………!はいっ!覚悟しました!」
まさか四葉が、人の頼みを断るなんてね。
「ってことが今日あってねー」
「だから遅かったんだ」
「……あいつ……結局、生徒手帳取りにこなかったじゃない」
「?二乃、何か言った?……あれ、メール」
「あっ、フー子からだ」
「私も!」
「一斉送信でしょうか」
「あはは、上杉ちゃんたらメアド交換したからって浮かれちゃって……」
「…………すごい量の文字………」
「何?何て書いてあるのよ?」
「………これ全部、宿題だって」
「………」
「……やっぱり断った方が良かったね……」
▽▽▽▽▽▽
『始まりの写真』
「憂鬱だ……。テストの日が近付いてる」
「へー、お姉ちゃんが試験を嫌がるなんて珍しいね」
「私じゃなくって、あの子達。試験がある事自体知ってるのか疑わしいよ」
「風子!家でまで勉強の話はやめなさい!」
どんな教育方針だよ。
「お前だって昔は勉強できなかったろ。心配しなくてもあの子達も変わるさ」
「えー!前はこんな勉強オバケじゃなかったの?」
「こいつ昔は、服も髪も俺を真似してる可愛いやつだったんだぞー」
「お父さん!」
「そうそう、あの頃はカッコつけて親父とか言っちゃってさー」
「お・父・さ・ん!」
やめてってば、そんな昔の話。
「あの子に会ってからか。その頃の写真なら生徒手帳に忍ばせてるのを知ってるぞ」
「えっ……」
「見せてー!」
「やだよ……あれ?」
生徒手帳がない。
そういえば、二乃に貸して、その後返して貰ってない……。
やばい、あの中が見られたらと思うと……。
居ても立っても居られなくなって、早起きして中野家に行って、三玖に言ってマンションの中に入れてもらう。いやあ、携帯最高だね。
「どうする?フー子。二乃の部屋の鍵、開けよっか?」
「……いや、朝起きて、枕元に誰かがいたらビックリするよ。女子なら尚更……。部屋の前で待たせてもらうね」
「そっか」
聞いた話によると、中野家は二乃が食事係を担当するらしい。って事は、この子は割と早起きするはず。三玖も、いつもはもうちょっと寝てるって言ってたし……。悪いことしちゃったな。
程なくして、ガチャリと扉が開かれた。
「ふぁ〜あ……今日の朝ご飯は何にしようかしら……っっ!?!?」
「生徒手帳を返して」
二乃は絶叫した。
「信じられない!こんな朝から家にやって来るなんて!」
「私が許可した」
「あんたに何の権利があるのよ!」
「二乃、今日の朝ご飯は何ですか?」
「上杉ちゃん朝ご飯食べていきますかー?」
ご飯たかりに来たみたいだし、いいよ別に。
因みに私は今正座させられてる。
私なりに気を遣ったつもりだったんだけど、どうやら逆効果だったみたい。人間関係って難しいなー。
「ごめん。私が悪かったよ。一刻も早く生徒手帳を返して欲しかっただけなの」
「やけに素直ね。……何かこれに隠してるんじゃないの?」
「……………」
この子達に私の昔の写真を見られたらなんて言われることやら。絶対隠さないと。
「二乃ー、これピアッサーね。部屋探してたら見つかったよー」
「一花、ありがと」
「一人でできる?」
「で、できるわよ!馬鹿にしないで!」
目、泳いでるけど。
「上杉、これ返してほしかったら付いてきなさい」
え?なんで?
案の定と言うべきかなんというか、二乃の部屋はファンシーな可愛らしいヌイグルミや家具で埋め尽くされていた。それでいて一花みたいに乱雑じゃない、女の子らしい部屋。
「まさかあんたを部屋に入れる日がくるとは思わなかったけどね」
「何?早く生徒手帳を……」
「ピアス。開けてくれたら返してあげてもいいわ」
急に何言ってんのこいつ。
「さーて何が書いてあるのかなー。深夜のノリで書いたポエムあたりだと踏んでるけど」
「やめてぇ!」
「返してほしいんでしょ?やりなさいよ」
くそぉ……。ダメだ、この子のペースに呑まれちゃいけない。ここからは私のペースだ。
「動かないで」
「っ………!」
「いくよ」
「………ちょ、ちょっと待って!心の準備ってのがあるでしょ!」
「じゃあ自分でやりなよ」
「嫌よ!怖いわ」
じゃあ何で開けるんだよ。
「言っとくけど、しばらく痛いよ」
「やったことないのに適当言わないで!」
いや本当に痛いって。あれ以来付けてないから穴が塞がってるし、また穴開けようとも思えないだけで。
「理由なんてないわ。皆んながしてるからしたいだけ」
あっそ。ま、私も花嫁衣装着る時にもしかしたらやるかもしれないけど。
「ってか!あんたも私に穴開けるんだから、少しは躊躇しなさいよ!」
躊躇?
「あんたへの鬱憤を晴らす絶好の機会。私が躊躇う理由はないでしょ」
「ちょっ、待っ……」
「待たないよ。いくよ?」
「んっ………!う、うえすぎぃ……!」
「3、2、1……!」
「0!で開けますからねー」
「さっさとやりなさいよ!」
蹴られた。少し楽しみすぎたか。
「てか私だけ痛い目みるのに腹立ってきた!あんたも開けなさい!」
は?
「大丈夫、優ーしくやってあげるから!」
「言ってること無茶苦茶だよ!きゃあ!?」
ベッドの上に押し倒された。
私の両腕をがっしり掴んで、二乃はしてやったりと言った顔をする。
「にーのー!」
「逃がさないわよ、上杉っ!」
「うるさいですよ」
「二乃、フー子!二人して何を……」
「三玖、五月!ちょうどよかった、二乃を止めて……」
「…………………」
「え?」
ハッと我に返って自分の体勢を見る。
二乃に押し倒されて、服や髪も乱れてる。それに部屋に二人っきり……。
「………またですか?前にもこんな事がありましたけど」
「二乃……フー子に何してるの」
「ちょっ……」
「さっきから『穴を開ける』とかなんとか聞こえてきたけど」
誤解だ。三玖、やめて。その顔。怖い。
「二乃が遅いので、四葉が朝ご飯を作ってます。早く来てください」
「騒いだのは悪かったわよ……」
「フー子、何もされてない?」
「されてないって」
はー。何か変な空気になっちゃった。
「あれ?これって……」
まったくもう。さっさと生徒手帳回収して学校行こっと。
「上杉、この写真って」
「!?」
しまった!
あの時の金髪の私が見られちゃう!
「めっちゃかっこいい!」
「は??」
「まだ小学生とかなんだろうけど、物凄い良いじゃない!この子!あー、私もこんな感じになりたいわー」
ウソでしょ。こんなのに憧れるとか。
つーか、それ私なんだけど。
「アンタの親戚かなんか?紹介してよ!」
「あー、いつか、いつかね……」
永遠に来ないよ。そんな日。
「ほ、ほら、これはもういいの?」
「……ま、まあ。あんたを脅す材料も無くなっちゃったし、今回はやめといてあげるわ」
汗ダラッダラじゃん。
「それにしてもこんな子がアンタの親戚とはねー。アンタなんかよりよっぽどイケてるわ。私達これくらいの時可愛かったのよ、ほら!」
(はー、良かった)
「見なさいよ!興味なしか!ま、いいわ。久しぶりあの子達にも見せてあげよっと」
ま、変な具合に勘違いしてくれたようだし、半分だけでよかった。
五年前か。少し色褪せてきたな。
髪の長い、天真爛漫な女の子。
ちょうど二乃くらいの髪の長さ。
(また会えるといいな)
『五つ子ちゃんと風子ちゃんは体重を六等分できない』
「私達の体重って何kgなんだろ?」
「計ってみましょー!」
『300kg』
「なんと綺麗に六で割り切れますね!一人50kgはほぼ女子の平均体重で健康的です。それでいいですよね?」
「………でも五月あんた……」
「それでいいですよね?」
おわり。