五等分の花嫁 -上杉風子の場合-   作:悠魔

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結びの伝説 2日目

「まさかこの林間学校で、また君に会えるだなんて、思ってもみなかった!ね、かな子ちゃん」

「あ、あはは……ソーダネ……」

私の方こそ思ってもみなかったよ。

 

以前、私は演劇部に入れられそうになった事がある。その時に金髪のカツラを被らされて、二乃と出くわしてしまった。

だけど彼女は私だと気付かなかったらしくて、私の親戚だと勘違いし、架空の人物の『かな子』だと思い込んだ。

そして、現在。

二乃からしたら『かな子』と再会したような気分なんだろう。だけど……正直私からしてみれば、不可抗力とはいえ、また『かな子』を演じなければならないなんて、って気分だよ。

 

そういえば、このカツラは演劇部に貰った物だっけ。あの時と同じカツラだから、今回も私をかな子だと思ったんだろうね。

……ボロが出る前に戻ろう。

「待って!妹と逸れちゃったの。一緒に捜してくれないかな」

お前いつも逸れてんな。

花火大会でも、本屋でも逸れてたし。

いつもなら断ってたけど、今回は流石に洒落にならない。五月を探さなきゃ。

 

「携帯は繋がらないの?」

「うん。充電するの忘れちゃって……。うち姉妹いっぱいいるから、コンセント足りなかったんだよね」

あー、ありそうだなー…。

兄弟姉妹あるある。服とかご飯とかゲームとか、一つしか無かったら取り合うんだよね。まあ、うちはそんな事ないけど。なんたってらいはだし。

でも携帯が繋がらないのは痛いな。私も充電して無かったし、森の中を直接探さなきゃいけない。

 

「あのね、聞いてかな子ちゃん!班の男子がほんとあり得ないの!飯盒炊さんでご飯焦がすし!こっちは最高のカレー作ったのに、もうやってられないわよ!」

「そ、そっか。それは嫌だね。お焦げは美味しいけど、カレーじゃあねえ」

「そうなの!皆んなの為にせっかく美味しいカレー作ったのによ?まったく、もう!だわ!」

「はは。うん、二乃のカレーは美味しいだろうにね。勿体ない」

「え?う、うん……。ありがと」

どうした急にしおらしくなって。

 

それにしても、何だか凄く懐かれてる気がする。普段二乃は気苦労が多いせいか、頼れる存在が欲しかったのかな。

ほら、一花はこう……絶対に倒れない、強くてかっこいいお姉ちゃんってタイプじゃないし。あの子は寧ろ精神は弱い方だから、弱い子の気持ちが分かる、寄り添えるタイプなんだと思う。

でも、まあ。あんまり頼られても困る。

変に好かれたら後々面倒臭い事になるのは目に見えてるしね。

 

「あー……お酒呑みたい。未成年だけどお酒呑みたいなぁ〜、法律犯したいなぁ〜、酔っ払った勢いで敦盛踊りたいなぁ〜」

「ワイルドで素敵!」

(えーっ、逆効果!?)

そういえばこいつ昨日の恋バナでもダメ男に尽くすタイプっぽかったし!

もうダメだ。早く見つけて帰ろう。

「北斗七星はあそこだから……っと」

「え!星から方角割り出すってやつ?すごい、物知りなんだね!頭良い人って憧れちゃうわ!」

(嘘つけ)

 

「って、あれ?かな子ちゃん、ほら!おでこに傷ついてる!」

言われて気付いた。傷口に触ると鋭い痛みがやってくる。二乃を捜してる途中、木で切ったのかな。

でも、どこぞの闇の帝王に稲妻の形をした傷をつけられた訳じゃあるまいし、こんなのすぐに治るよね。

「ダメ!うちにもすぐ怪我して帰ってくる子がいてさ、はい!これでよしっ」

ハート柄の可愛らしい絆創膏を貼られた。

「あ、ありがと」

調子狂うな〜。

 

「あれ?なんか変な声聞こえない?」

えっ。変な声って。

まさかこの森、出るの?そういえば四葉が何か言ってた……ような……。

「そういうの、やめ、やめてよ。あ、そうだ!私にはこれがあるし、大丈夫!」

「?」

「このお守り!どんな魔も跳ね除けるお守りで、手首と足首の二つセット!これさえあれば……」

 

「ああぁぁ………」

 

聞こえた。何かいた。やばい、え?本当に出るの?やめてよそういうの。

居ても立っても居られなくなって、とにかく森から出たくって、その場から逃げるように走った。

「かな子ちゃん!?置いてかないで、一人は怖いわ!」

「は?私は怖がってないけど?」

「普段頼りになるのにこういう時に女の子っぽい反応見せるのは可愛いけどっ!待って……あら?この道の方が楽そうだわ、こっちから行こうよ」

 

近道?そんなのがあるなら願ったり叶ったりだ、早くこの森から出たいし。

……?あれ、そっちはたしか……

嫌な予感が頭をよぎった。全速力で二乃の下へと走る。

そこにあったのは、案の定、崖だ。

二乃が崖から今にも落ちそうになっているところ、いや、崖下に吸い込まれるように落ちていっている最中だった。

全部の力を右手にかけた。後先なんてのはもう考えてなかった。二乃の袖を引っ張って無理矢理引き戻す。

その拍子に、代わりに私がバランスを失ってしまった。ああ、これは、まずった。

 

「やば…………」

「手っ!」

 

二乃めがけて、必死で手を伸ばす。だけどその手はすんでのところで合わさる事は無かった。

 

だけど。

 

らいはが作ってくれたこのお守りが、私達を繋いでくれた。ミサンガってのは頑丈にできていて、滅多な事では千切れない。二乃が私を崖上に引き戻した。

二人とも、必死だった。汗びっしょりだった。心臓の音がうるさい。さっきまで自分達が崖から落ちそうになっていただなんて、全然信じられない。

 

「プッ」

私達は、誰からともなく、笑った。

「あははははははは」

「あはははは!助かったよ、ありがとう」

「こちらこそ、ありがと。……ふふっ」

うわー、もう。びっくりした。

ちょうど二乃に覆い被さるような体勢だ。さっさとどいてあげたいけど、ああ、腰が抜けちゃってすぐには立てないや。

 

「………ふふ。ねえ、かな子ちゃん。いいえ、お姉様って呼んでもいいかしら」

「えっ。……えーと、一応同学年だし、名前呼びがいいかなー……」

「そ、そうよね!ごめんなさい」

………。

二乃の手、震えてる。

もしかしてこの子、今の、とっても怖かったのかな。……当たり前か。私だってさっきから脚の感覚が無くって、手の震えが収まらないんだから。

手でも握ってあげる?いや、それじゃ私も怖がってるのバレちゃうな。

らいは、許してね。

 

「はい」

「え?」

「そのお守り、あげる。たった今証明されたけど、それは持ってるだけで旅行安全間違い無し!特別だよ」

「で、でも……いいの?」

「ん!脚にもあるからだいじょーぶ」

「そ、そっか。……ありがとう」

二乃は手首にはめたそれを見て「お揃いだね」と笑う。らいはには申し訳ないけど、二乃なら、彼女も納得してくれるだろう。

 

「かな子ちゃん。キミは明日もここにいるのかな?」

「え?うん」

「私たちの学校、明日やるキャンプファイヤーに伝説があって。フォークダンスのフィナーレの瞬間に手を繋いでいたペアは結ばれるらしいの。同性でもね」

「へ、へー。初めて知った」

それにしても、最初聞いた時も思ったけど同性もアリって凄いね。

 

「手を繋いでるだけで叶うって話もあったりで、割と大雑把なんだけどね」

オイオイ。それでいいのか。一気に伝説の凄みが失われたよ。私にしては珍しくすごいなーって思ってたのに。

「かな子ちゃん。……私の妹ね、女の子なのに、女の子に恋してるみたいなの。最初は女子に、しかもあんな奴に恋するだなんてありえないって思った」

……妹?あんな奴?一体、何の話?

 

「今でも、あいつに恋する気持ちはよく分からない。……だけど、少なくとも女の子を好きになるっていうのは……いえ。他の誰かを好きになるっていうのは、こういう事なんだな、こういう気持ちだったんだなって。今なら分かる気がするんだ」

好きになる、って。

なんでそんな話になるの。

「あーっ、えーと。まあ、要するに。かな子ちゃん」

 

 

 

「私と踊ってくれませんか?」

 

 

 

それは、事実上の、告白だった。

「…………ぇ、っと」

「待ってるから」

間違いない。 この子、私の事を、女の子だと知ってて、その上で誘ってる。

フォークダンスの誘いは二回目。

前田君は断ってしまったけれど。この子はたぶん、私が言っても止まるようなタイプじゃない。

 

「………に、の……」

 

「わあぁあぁん!二乃ぉ……どこ行ったんですかぁ〜」

!?誰だよこんな時に!

「い、五月!?」

「ふぇぇ……」

お前かよ紛らわしいな!

泣くなよ!さっきちょっとお前のせいで怖くて泣きそうだったわ!

「ーーハッ。い、今のうち!」

五月に気を取られているうちにその場から逃げ出す。……どうしよう。二乃の為を思うなら、私はどうするべき?

 

「待ってるから……」

「っ」

やめて。私はそんな人間じゃない。

私はまだ、人の役に立てるような人間にはなれてない。まだ……

「痛っ!」

ズボンの裾に木が引っかかって、破れてしまった。やばっ。衣装貸してくれた演劇部に謝らなきゃ……。

 

(とにかく、林間学校が終わるまでに、何とかしなきゃ!ボヤボヤしてたらすぐ終わっちゃう……!)

 

 

▽▽▽▽▽▽

 

 

「あ〜、林間学校がいつまでも続けばいいのに!」

「……げ、元気良いね。何か良いことでもあったのかい」

「それがねー!聞いて、上杉!実は……」

「実は?」

「……やっぱ教えなーい!明日驚かせてあげるわ!」

やっばい。まさか、かな子として踊る事になるなんて。最悪、変装して二乃と踊るしかないのかな。

……いや、演劇部に見られたらバレる。

人目のつかないところでやるしかない……の、かな。

 

あれ?二乃、どこ行った?

見ると、女友達と何か喋ってる。……もしかしてかな子の事だろうか。

「私、キャンプファイヤーの相手見つけたかも」

「え?」

「っていうか、好きな人できたかも」

「嘘でしょ?どんな子なの??」

「あー、その……もしも、女の子、だったりしたら笑う?」

「女の子?そりゃちょっと驚きだけど、前にも言ったじゃん。女の子同士の恋愛って素敵だって」

「素敵じゃない恋愛なんてないけどね。ウチら友達じゃん、応援するって」

「………そっか。ありがとね」

 

何を話してるかは聞こえないけど、私がかな子だって言いづらくなっちゃったな。

こういう時、誰に相談すれば……。

………そうだよ。五つ子の皆んなに相談すれば良いんじゃん!

「三玖!ちょうど良いところに!」

「!フー子……?」

「あなたを探してたんだよ」

「え、わ、私を……?」

「うん!……実は二乃の事で相談が……」

「………。知らない」

え?

あれ、二乃だけじゃなく三玖も無視?

 

……もしかして私って思ったより好感度低くない……?

「ああ、上杉さん。こんなところで何をしているのですか?」

「なんだ五月か。……あんたさっきまでボロ泣きしてた癖に………」

「!?な、何故知っているんです!?二乃ですか!二乃に聞いたんですか!他の人に言っちゃダメですからね!?」

別にわざわざ言わなくてもあんたのポンコツっぷりは皆んな薄々気付いてるって。

 

「?上杉さん、らいはちゃんから貰ったお守りはどうしたんですか?」

「ああ、右手のこれはね、ちょっと今友達に貸してて……」

「?いえ、脚の方も無いようですが」

「…………!?」

マジで?あ、マジだ。

いつ失くしたんだろう。二乃に手首の方をあげた時にはあったのに……。そういえば、森を出る時に走ってたらズボンが破れちゃったけど……もしかしたら、その時に?

森の中が怖かったから脚が震えちゃって、そういえば感覚が無くなっていたから、気付かなかった。結び方が甘かったのかな……。

 

「たぶん、肝試しの時かな。森の中で失くしちゃったかも……うわー……らいはが折角作ってくれたのに……」

「それは……残念でしたね。上杉さん、あんなに喜んでいたのに……」

「いや、私の管理が甘かったよ。もっと気を配っておくべきだったよ。……ごめんね、らいは……」

「辛いのは分かりますが、失くしてしまった物は仕方ありません。今日はもう、明日に備えて寝ては?」

「や、これからちょっと仕事があってね。そっちを終わらせてから寝るよ。ありがと」

 

仕方ない、らいはには帰ったら謝るとして、今のところは仕事をして忘れるとしよう。

四葉と合流して、キャンプファイヤーに使う材木を運ぶのを手伝う。昨日の雪から一時的に倉庫の中に避けていたみたい。

よし、やるぞ!

 

「お、おもっ………!?ぜ、ぜんぜんっ、持ち上がらない、し!」

「上杉ちゃん、箸しか持てないとかそういうタイプですか?」

「そんな、事はっ、無いと思うんだけど…」

やばい。手伝うとか言っておきながら、足手まといになってるんじゃなかろうか。

ま、まあ、四葉と一緒に持ってるから、彼女の負担を減らせてる……筈だと信じたい。

 

「そういえば、あの後二乃達とは合流できたんですか?戻るの遅かったですけど」

「………それが、私が捜してる間に二人とも正規ルートに戻ったらしくて……」

「えーーっ!そんなぁ!まあ、二人に何ともなくて良かったですけどぉ!」

何ともなくはないけどね。かな子の件、ホントどうしよう。

そ、それにしても、こんなに体力無かったっけ?しんどい。でも、次っ!

 

「よいしょ!」

「わっ、重っ。………おや?よく見たらフー子ちゃんだ。さっき肝試しで皆んなを脅かしてたよね?」

「一花?ああ、四葉を手伝ってたの」

一花もキャンプファイヤーの係だったんだ。

これは、いつのまにか下がっている私の好感度を上げるチャンスだ。よし!今こそ必要とされる人間になれ!

こう……明るく!話してて楽しい人になれ!

 

「さぁ、一花☆運ぶょ(^∇^)」

「…………えっ」

「肝試しは楽しかった?(`・ω・´)」

「えっ。う、うん。ドキドキしたよ」

「それは上々*重畳☆YEAH!実行委員として嬉しいかぎりDeath」

「フー子ちゃんが実行委員をしっかりこなせるかは別の意味でドキドキしたけどね」

「言うねえ!HAHAHAHAHA!一本取られてバッチコイだZE☆(=´∀`)人(´∀`=)」

 

「……、いや、何言ってんの」

「…………うん、自分でも薄々感じてたけど、なんだこれ」

「フー子ちゃん、何か空回りしてるね。何を気にしてるのか教えてごらん?」

「……………あのね、一花」

多少躊躇いつつ、もう一人のお姉ちゃんに私の今の現状を余す事なく伝える。一花はそれを聞くとムフフと笑った。

 

「なるほど!つまり皆んなに嫌われたくないってことね。あのフー子ちゃんがねぇ〜」

「そういうんじゃないってば。でも、三玖に避けられたり、四葉に迷惑かけちゃったのは反省しなきゃって思うし……」

「三玖は、君を避けてる訳じゃないと思うけどね。まあ、これはお姉さんの口から言うのはやめておこうかな」

「?」

「お姉さんが練習相手になったげる」

一花はこほん、と咳払いを一つすると、

 

「フー子、ちゃんと持って。私、あんまり力ないから、落としちゃうかも……」

「三玖!」

「上杉ちゃーん!もっと元気出していきましょう!」

「四葉!」

すごい、さすが女優!演技力すごいな!

 

「えーと……三玖が可愛くてぇ、力が入らないよぉ☆」

「フー子ちゃん、それ封印しよ?」

「………ごめん」

難しいなー。自然に、相手を気遣うって。

「三玖には少しくらい強く言うくらいでも良いけど、四葉は笑顔を見せること。あの子は他人のそれが何より大切だから。皆んなに優しくってのは基本だけどね」

「や、優しく……か」

でもやっぱ、お姉ちゃんだね。私は視野が狭いけど、この子はちゃんと他の四人や私も分け隔てなく見てる。

 

「最後の一本だね。これで明日キャンプファイヤーできるね」

「明日、かぁ……」

かな子になるしかないのかな。あまり気は進まないけど……。

「フー子ちゃん、意外に男の子から密かに人気みたいだけど。誰かからダンス誘われたりした?」

「あー、まあ、うん。断ったけど」

「えっ?フー子ちゃん、断ったんだ?」

「うん。よく知らない子だったし、大して話した事もなくってさ。それなのに踊っても申し訳ないかなーと思って」

「………、ふーん?」

 

正確には、二乃からも誘われたけど。

まあ言ってもややこしくなるだけだしね、やめとこう。

「じゃあ、知ってる子なら良いんだ?」

「?あー、まあ知らない子よりは……」

「もしかしたら、身近に君の事を好きな人とかいたりしてね。三玖……当人は否定してるけど」

「?そんな人、いるわけないでしょ。……まあ、いたとしても、断るけど」

「……………えっ?」

「私なんか、恋愛する価値もない。その人の人生を使わせちゃ駄目だよ。私は、恋愛はしないって決めてるし」

「…………」

「それに私なんかと付き合ってるところなんて見られたら、その人も……」

 

ぽかん、と。呆気にとられた。

一花は泣いていた。

いつもお姉さんぶって余裕綽々といった笑みを浮かべる、あの一花が。笑いながら、悲しく諦めたように泣いていた。

一瞬その状況が理解できなくって、たっぷり数秒使ってようやく意味のある声が出た。

「……ど、うしたの。急に……」

「違うの。ごめん……一旦置いていいかな」

動揺を隠せないまま、木材を、近くの壁に立てかける。これって……もしかしなくても、私が何かやったせいだよね。

私、また何かやっちゃいました?

 

「よーし、もう全部運んだねー」

どきりとした。

倉庫の中には、私と一花だけ。なんだか一花の泣き顔を見せたくなくって、彼女を引っ張って陰に隠れた。

……なに、やってんだろ。

「もう木材ないよね?」

「つかれたー」

 

「あはは……前にもこんな事あったね」

花火大会の時も、こうして隠れたんだっけ。あの時に初めてこの子を『五姉妹のお姉ちゃん』じゃなくて『中野一花』として理解できたような気がする。

この子には、優しさを。

「誰も見てないから」

って、やば!また私は変な感じに……!

 

「じゃー、もう運ぶものもないし、締めちゃおうか」

「そうですね」

ガシャン、ガチャ!

「えっ」

ま、待って、まさか……え?

一抹の不安を胸に、今しがた入ってきたドアを叩く。反応はない。いつの間にかキャンプファイヤーの班はどこかに行ってしまったようだ。

 

「「……………」」

「「HAHAHAHAHAHA!」」

一本取られたね。(物理)

 

 

 

 

 

 

 

 

「五月ー、上杉ちゃん知らない?キャンプファイヤーの準備もうできてるから、お礼言いたかったのに!なんか急にいなくなっちゃって」

「上杉さん……?いえ、私は知りません。でも彼女は肝試しの担当の筈じゃ?」

「二乃と五月、途中で正規ルート外れちゃったでしょ?上杉ちゃんったら二人を捜しに行って、なかなか戻ってこなかったんだー。だからその代わりにキャンプファイヤーの準備を手伝う事になったんだけど……」

「………、え?私を捜して……?」

 

「二乃は、森の中を一人で彷徨っていた私を捜してくれていました。上杉さんも……。でも、上杉さんはそのせいでらいはちゃんのお守りを………」

「私の、せいで………」

 




髪を切りました。
その日はもう金を使うのはやめようと思っていたのですがそういう日に限って友達にご飯に誘われるったいうね。

闇の帝王に稲妻の形をつけられた主人公の話も書いてます。

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