五等分の花嫁 -上杉風子の場合-   作:悠魔

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お待たせしましたー。
悩みに悩んでこの作品がどういう方向に向かうか、どういう展開になっていくのか、つーかぶっちゃけ誰が花嫁になるかが粗方決まりました。原作との相違点が出てくる所もあると思いますがお付き合いいただけると幸いです。


スクランブルエッグ 一玉目

 

 

 

 

 

 

 

『結びの伝説 XXXX日目』

 

 

 

 

 

 

 

 

『結婚する気はない』

 

 

 

 

 

『っていうより、興味がないの』

 

 

 

 

 

『だって、私達は────……』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

▽▽▽▽▽▽

 

 

 

 

 

 

誰かに、好き、と言われた事は少なくなかった。その度に断り続けてきた。

付き合う覚悟がなかったんだ。

もし愛想を尽かされたら。

もし他に魅力的な人がいたら。

それが怖くて、怖くて。

跳ね除けて、逃げてしまってる。

不要な人間だと思われるのが一番辛い。

それならいっそ、最初から会わなければいいんじゃないかって思ってしまう。

思えて、しまう。

……思ってたんだけどなー。

 

「はぁ」

「何度目だよ風子のため息」

「さっきからずっとあんな調子だよね」

 

聞こえてるぞー。

夜眠れなくて、ご飯も喉を通らなくて、どうすればいいのか分からなくて他にやる事がないから勉強してる。

だけど全然、あの子の事が頭を離れない。

なんでいきなり私なんかに……。いや、まあ二乃の場合はまあ、分かるか。

分からないのは私だ。

私のコレはどういう感情なんだ。

 

「ははあ、ありゃあ恋だね」

「何ッ!相手はどこのどいつだ風子!」

「うるさいなー!別にお父さんには関係ないでしょ!」

「昔はパパと結婚するとか言ってたろ!」

「何年前の話!?」

「えっ、本当にお姉ちゃんがそんな事言ってたの?」

「おう。俺が何するにもついて回って、パパと一緒がいいって言っててなぁ」

「わー!!や、やめてってば!」

 

昔の私はそんな事言ってたの!?

恥ずっ!めっちゃ恥ずっ!

ああいや、集中、集中だ!

二度とつまんないミスして満点を逃さないように、今はこれだけに集中!

 

「コラ!」

「わひゃあ!?」

「いつまでも引き籠もってないで買い物行ってきなさい!今日はお姉ちゃんが当番の日でしょ」

「ええー、今日はちょっとこう……外に出る気分じゃなくて……」

「五月さん達に言っちゃうよ」

「え、な、何を!?」

「パパと結婚」

「すいませんすぐ行きます!」

 

弱味握られちゃったよ。

はー、面倒臭いなぁ…。

まあでも気分転換にはなるか。

空はカラッと晴れてるのに風は冷たい。

一般的な冬の気候だなー。

信号を待っていると、後ろで外国人カップルらしき二人組が肩を並べてイチャイチャしてた。

うざー…。

 

「好きだ」

「私もよ」

「私の方が好きだ」

「私の方が好きよ」

「私には負けるさ」

「私が勝つわ」

「アハハ」

「ウフフ」

「………………」

 

どこもかしこも。

理解不能だよ。まったく。

………つーかよく見ると二人とも女だし!

同性カップルかー。

……最近、同性に告られたから他人事とは思えない。

あー。なんか、恥ずかしい。いや、全然恥ずかしがる必要はないんだけど。……二乃と付き合ったらこういう事するのかな。

………想像つかないなー。

ってあれ?

 

「三玖?」

「あ!フー子……ぐ、偶然……」

 

三玖もスーパーに用事があるらしい。

彼女と連れ立って歩く。

うーん、こういうのも本当に久しぶりだ。

 

「三玖も今日は買い物……だよね。スーパーに用事って、それしかないか」

「そう、当番」

「あれ?ここよりもっと近いお店あるでしょ?ほら、コーヒー屋さんが近くにある」

「!べ、別に最近フー子と会ってないなー会いたいなーもしかしたらスーパーに行ったらフー子に会えるかもしれないと思ったから前に迎えに来た記憶を頼りに少し遠回りして信号を迂回して二回の右折と三回の左折でこのお店まで来たわけじゃなくてたまたまその辺の並木道を小春日和エンジョイしながら歩いてたら自然とこのお店に来ちゃったわけで」

「長文!」

「あの……あっ、これ目当て!」

 

三千円以上お買い上げレシートで豪華景品ゲット?へえ、こんなのやってるんだ。

私の買い物も丁度三千円くらいだし、やってみようかな。

 

「狙うなら勿論E賞の商品券だね!いや、このB賞は売ったらいくらだろう」

「フー子には当たらない気がする」

「ええー?やってみないと分からないでしょう。会計行こっ」

「あ、待って。二乃に頼まれた買い物がまだあるから」

「!に、二乃………」

 

………逃げてばかりもいられない、か。

 

「二乃何か言ってた?」

「?何かって?」

「い、いや、いいの!うんうん、だよね。なんでもない」

「???」

 

逃げちゃったよ!

 

「……あのさ、三玖」

「うん」

「好きな人とかいる?」

「…………」

「…………」

「ええっ!?い、いないよ!」

「ほら、あれから同じクラスに気になる人とかできたんじゃないの!?ね、恋バナしよっ!恋バナ!」

「ど、どうしたの急に!」

「………あー………っと………」

 

「その……私の、知り合いがね。二………同級生に告白されたらしくて。返事はいらないって言われたらしくて。だから……その……正直、戸惑ってる」

「……知り合いいたの!?」

「そこ突っ込む?」

「ふふ。でも、なんか意外。フー子でもそんな事考えるんだね。なんだか普通の女の子みたい」

「あくまで知り合いの話だかんね!………それと、その知り合いと、告白してきた同級生は同性だよ」

「………、珍しいね。しかも学生で」

「うん。だからすごく、悩んでるの」

 

なかなか無い。

と同時に、難しい。

現実の恋は、アニメや映画のように簡単なものではないとは思っていたけれど、実際目の当たりにすると如何ともし難い難解さがそこにはあった。

しかも、同性からの告白という要素が、それに拍車をかけていた。

 

「でも、そういうの一蹴するタイプだと思ってたから、嬉しいな」

「………実際に恋愛事情を目の当たりにすると、ね」

「私の知り合いの話だけど。告白しようとしたけれど、自信がなくなってできなかったの。……らしい。したら最後、元のように戻れないから。それくらい勇気がいる行為なんだよ、告白って」

「………そうなの?」

「そうなの。本気であればあるほど、ね。大博打だよ、本当に」

 

そうなんだ……。

あの時の二乃は、誰よりも勇気がある人だったのかな。

それなのに私は未だ答えを出せないまま。

あの子にどんな顔して会えばいいんだろ。

…………分からない……。

問題を先延ばしにしている事は分かっているけれど、問題解決のためのメソッドが足りないようではお話にならない。

ひとまず春休みだ。

考える時間はいくらでもあるし。

春休み……かぁ……。

そういえば家族皆んなでどこかに旅行したいだなんて話もしたっけなー。

はは、このA賞の温泉旅行なんてピッタリだったりして。

 

 

 

▽▽▽▽▽▽

 

 

 

「「ヤッホー!!」」

「…………」

「わぁ!声が遠くまで届いてる!凄い!」

「………………」

「お姉ちゃんも早くおいでよ!」

「………………まさか本当に当たるとは」

 

私達はフェリーに乗って山を歩いて、昔ながらの旅館目指して歩いていた。

うわー、怖い。

これってもう今年の運使い切っちゃったんじゃないかな。怖いなー。

その内死ぬんじゃないコレ?

 

「いやー、絶景絶景。一人分は自腹で来た甲斐があるってもんだ」

「そう?商品券の方がよっぽど実用的だと思うけれど」

「これもお姉ちゃんのおかげだね!ありがとー、お姉ちゃんっ!」

「旅行最高!」

 

はは。

何かこの急展開に頭がついて来れてなかったけれど、そうだ、旅行ってのは楽しいものなんだ。満喫しないとね。

 

「お姉ちゃん、写真撮ってー」

「うん。……あっごめん、携帯使わなさ過ぎて充電忘れてた」

「もー!」

「予備の充電器もないな…。ごめんね」

「しゃーねー、次行こうぜ」

 

昔はお父さんの仕事道具の中からカメラをこっそり取ってきた事もあったけどね。

ま、いっか。

どうせ誰からも連絡来ないんだから。

そうだ、ここには二乃もいないはず。

これであの子達の事を一旦忘れられるかもしれないしね。

今はこの家族旅行を楽しもう!

よーし!私もっ!

 

「「やっほーーーー!」」

「わぁ!五月、楽しいね!」

「そうですね上杉さん!」

「アハハ!」

「ウフフ!」

「「……………!?」」

 

なぜここに!?

 

「こっちの台詞です!どうしてここに…」

「五月早いよー。……って、あれぇ!?上杉さんじゃないですか」

「はぁ……はぁ……ふぅ、フー子も当たったんだ」

「………嘘………」

「…………」

 

皆んないるし!

どういう事だよ!ここには五つ子はいないんじゃなかったのかよ!

え、ま、まさかの家族旅行!?

あり得ないし!

 

「おーい、皆んな待ってくれよ。ははは。気をつけて歩くんだよー。旅にトラブルは付き物だから………ね………」

「あ…………」

 

あのシルエットは。

あの、細身だけど威圧感のある男性は!

 

(お父さんついて来てるーッ!)

(ななな何でいるのぉ……?)

 

この時、私達は。

お互いにお互いの顔を見て、お互いにガタガタ震えてた。




◯マルオのどうでもいい裏設定
マルオがこの小説だとすごく人当たりの良さそうな人になってる!なのに他の人はぞんざいに扱ってる!可哀想!って思う人がいるかもしれませんが、この人が喋ってる時に何か他のインパクトある出来事が起きてたり、何か他の事でいっぱいいっぱいだったり、唐突に難聴になったりとまあ色々理由があるんです(苦しい言い訳)
マルオの本性に気付いてるのは現時点で零奈さんと勇也と江端さんと下田さんくらいですねー。あれ、意外と多い…?

◯何か最近恒例になってきたジャンプ感想
やっべえおでん様かっけえ!
ドクターストーン帰ってきた!おかえりー!!
わー伊之助!善逸!カナヲ!!超久しぶり!!
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