絶剣の少女と怪物狩りの少年   作:小説大工の源三

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シュバルト暴走

シュバ「ふわぁ~」

 

目を覚まし大きなあくびをするのは、シュバルトという少年なのだが、彼は一つ問題を抱えている。

 

シュバ「料理スキルを取りたいけど空きがないんだよなぁ」

 

そう趣味スキルである料理スキルを取ろうとしている。

現在シュバルトのスキルは片手剣、軽金属装備、隠密を取っている。

そして朝一番に考えることがこれである。なんとも呑気な少年だ。

 

シュバ「次の層に行ったら少しスキルに余裕が持てるから、それまで我慢かな」

 

装備を整え宿屋の階下のロビーに行く。

 

 

シュバ「まだみんな起きてないんだ」

 

まだ誰もここには知り合いはいないようだ。

 

シュバ「今日って確か攻略会議の日か……」

 

ボスの事や今後の活動方針を考えていると、上から足音が聞こえてきた。

 

ユウキ「おはよう~」

 

シュバ「おはよう」

 

ユウキ「まだ二人は起きてないんだ」

 

シュバ「そろそろ起こしに行こうかな……」

 

ユウキ「そうだね。ボク、フィリア起こしに行ってくる」

 

シュバ「僕はテリーを起こしてくる」

 

少年少女起床中

 

テリー「ふわぁ……眠い」

 

フィリア「今日はどうするの?」

 

シュバ「今日の夕方攻略会議が広場で行われるらしいから、とりあえず午前中はレベリングをして午後は会議まで自由にしようかな」

 

テリー「まぁそれが妥当だな」

 

 

こうして今日の活動方針を決めた僕達。まさか攻略会議で一波乱があるとは予想もしていたのだった。

 

─────────────────────────

 

 

シュバ「テリースイッチ!」

 

テリー「了解」

 

僕達は今迷宮区でコポルドの群れと戦っている。今回のボスの取り巻きの対処の練習の為だ。僕とテリーは感覚を取り戻す為とレベリングだけど。

 

 

ユウキ「うーん難しいなあ」

 

シュバ「確かに片手剣だと刺突が少し難しいからね」

 

基本、刺突属性の武器は細剣、片手槍、両手槍が主だが、片手剣、特に短剣だとなかなか刺突する際にブレたり危険が伴ったりする。

 

フィリア「基本あたしが攻撃をパリィして、ユウキにとどめをさしてもらうのが安全かな?」

 

テリー「まぁそれが良いと思う」

 

シュバ「よしこの調子でお昼までレベリングを続けよう」

 

 

このまま僕達はコポルドを狩り続けた。

結果

 

僕がレベル8

 

テリーがレベル8

 

ユウキがレベル7

 

フィリアがレベル7

 

となった。

 

そろそろお昼の時間帯になり戻ろうとすると、隠し扉のようなものがあった。

 

ユウキ「なんだろうこれ」

 

テリー「一層の迷宮区にこんな扉があったか?」

 

シュバ「なかったね。情報屋からもここの場所の話しは聞いてない」

 

フィリア「行ってみる?」

 

一応安全マージンは取ってあるし、ポーションも余裕がある。行くか行かないか悩む。

 

テリー「行くか?俺としては気になるし、それに……」

 

テリーが少し言いずらそうに

 

テリー「フィリアの目がキラキラしてるし……」

 

そういえばフィリアってこういったお宝探しみたいなのが好きだったっけ。

 

シュバ「よし行くか!」

 

ユウキ「やった」

 

ユウキが喜ぶ後ろでフィリアが小さくガッツポーズをしていた。そんなに行きたかったのか……

僕らは隠し扉を開く。

すると奥に黄色と青の大きなコポルドが出現し、それと同時に扉も閉まってしまった。

 

シュバ「これはマズったか?」

 

テリー「レベル的には問題はなさそうだが」

 

黄色のコポルドナイトゲルプと青のコポルドナイトブラウのレベルは11倒せないレベルではないが、HPゲージが二本、少しばかりきつい。

 

シュバ「まず二手に別れよう。僕とユウキが黄色、テリーとフィリアは青を狙って行こう」

 

相手の武器は黄色が曲刀、一層のボスと同じ武器だ。

 

シュバ「全員相手の様子を伺ってチャンスだと思ったら攻撃!なるべく隙を作らないよう注意して!」

 

「「「了解」」」

 

 

 

 

─────────────────────────

 

シュバside

 

 

こうして黄色の動きを観察してみると、スピードは遅いが攻撃力は高い、だが単発のソードスキルしか使って来ないのでソードスキルは容易にパリィできる。

 

シュバ「とりあえず僕が攻撃をパリィするから、その隙にユウキはソードスキルを叩き込んで」

 

ユウキ「わかった!」

 

ゲルプが曲刀ソードスキル『リーパー』で切りかかってくる、それを『スラント』で切り上げゲルプの体制を崩しユウキとスイッチをする。

隙だらけとなったゲルプの体めがけて『ホリゾンタル』を放つ。直ぐさまスイッチをし『バーチカル』で追い討ちをする。それを繰り返し、ゲージが残り一本になると2体は大ジャンプし下がる。

 

シュバ「パターン変わるぞ!注意!」

 

─────────────────────────

 

テリーside

 

テリー「フィリア!俺が攻撃をパリィする。その隙に攻撃を叩き込め!」

 

フィリア「うん!」

 

俺はブラウの動きは、スピード方で攻撃力は高くないようだ。その分通常攻撃が連続して振るわれる。

そこまでSTR値は高くないのでソードスキルで弾ける。

俺が『バーチカル』で弾きスイッチでフィリアと交代し『アーマー・ピアス』で怯ませ、その隙を『ホリゾンタル』で追撃。これを繰り返し、ゲージが残り一本になるとブラウは大ジャンプし下がる。

 

シュバ「パターン変わるぞ!注意!」

 

─────────────────────────

 

シュバside

 

「グルルルァ!」

 

ゲルプが唸り声を上げると目が紅く光り、2体の持つ武器が変わる。2体同時にこちらへ走ってくる。

黄色が片手斧、青が片手棍と一撃が重い武器となる。

 

 

シュバ「2体連携か……」

 

ユウキ「これきついんじゃない……」

 

確かにボスが連携してくるのはかなりきつい。

 

テリー「切り離してくのがセオリーだが。どうする」

 

確かに切り離して戦うのがセオリーだが、この場合は1体、1体が重い武器になりパリィすることが困難になる。

それが同時となると確実にこちらが削られる。

 

シュバ「僕が黄色の方を引き受ける。三人は青い方を頼む」

 

ユウキ「大丈夫なの?」

 

シュバ「ソードスキルの対処さえすればいける」

 

フィリア「死なないでよ」

 

シュバ「当たり前だ!」

 

僕はそう叫びゲルプへ剣を振るう。

ゲルプの重単発ソードスキル『グラウンド・ショック』を放つがそれを、斧の柄を『ホリゾンタル』で反らし『レイジスパイク』で反撃をする。『ログスラッシュ』は『スラント』で弾く。

ソードスキルを弾いては反撃、かわしては反撃を繰り返していると、突然青い方がこちらへ跳んできた。

 

まさか三人が殺られた……?

 

後ろを振り向くと、三人はスタンの状態異常になっていた。

 

テリー「ぐっ………」

 

不味い今ゲルプがテリー達の方へ向かおうとしている。HPゲージを見るとイエローゾーンに突入していた。

 

このままだと三人が殺される……

一人で抑えなければならない状況となってしまった。スタンの時間は5秒、それだけあれば僕のHPゲージをゼロにするのは容易い。

僕は足下にある小石を黄色に投げつけタゲをこちらに向ける。2体の同時攻撃が僕を襲う。

青い方の攻撃のスピードがこちらの反応速度を上回り、黄色の方の攻撃が僕の武器を弾き飛ばす。

僕のHPゲージがイエローゾーンへ突入し同時ソードスキルが放たれる。

 

 

 

死ぬのか?僕はこんなところで。何も出来ずに終わるのか?

 

プツン

 

その時何かが僕の中で切れた

 

─────────────────────────

 

テリーside

 

ブラウの相手をしていると突然『サイレントブロウ』を放ち俺達は壁まで殴り飛ばされる。すぐに反撃をしようとするも、スタンの状態異常が左上に表示されていた。

 

不味いこのままだとシュバルトが殺される

 

状態異常が早く治れと祈るなかシュバルトの様子が変わった。まるで別人のようにボス2体を攻撃し始めた。

 

テリー「あいつ、動きが変わった……」

 

ユウキ「何があったの……」

 

俺達はスタンが終わっているのにも気づかずシュバルトの戦いを見続けていた。

 

─────────────────────────

 

殺される?んなことさせねぇ。

あのモブ2体の動きは全部見切った今度はこっちの番だ。

 

「グルルルァ!」

 

シュバ?「うるせぇよ……モブはモブらしく蹂躙されてりゃいいんだよ」

 

シュバルトの雰囲気が普段のふんわりとした時とは一転して、不良のような口調になり戦い方も、台風の如く周りを吹き飛ばすように武器を振り回す。

ゲルプの斧を叩き上げ、ブラウの棍に飛びのりソードスキルを放つ。

2体のコポルドナイトの表情が若干怯えの色に変わる。再びゲルプが吠える。その咆哮に怯む事なく突撃をするシュバルト、その戦いは20分にも満たない時間だったが、彼の戦いを見ていた三人にとってはとても長い時間に感じられた。

 

 

HPゲージをすべて削りきり、戦闘が終了すると同時に彼を暴れさせていた意識がなくなった。

 

─────────────────────────

シュバルトside

 

シュバ「はぁ……はぁ…ふぅ」

 

コポルドナイトを無事に倒すことができたようだ。

ラストアタックボーナスを確認する前に三人の様子を見に行ったら、目の焦点が合っていなかったので、おもいっきり手を鳴らした。

 

テリー「シュバルトお前大丈夫か……」

 

シュバ「うん、生きてるよ」

 

ユウキ「突然動きが速くなって、攻撃が当たらなくなって」

 

フィリア「そしたらボスのHPがなくなってて」

 

反応は三者三様のようだ。

確かに僕の動きはキレを増して動いた気がする(・・・・)。自分でもどう動いたか覚えていなく、記憶が曖昧でどうなったのかすら理解してない。

 

テリー「そういえばラストアタックボーナスはどうだった?」

 

テリーに聞かれ、メニューを開きアイテム欄を確認する。

 

シュバ「えっと『シルバーガントレット』と『コポルドファーマント』だね。性能は五層まで使える」

 

これを誰に装備させたら良いか考える。籠手はテリーで、マントはどうしようか。

マントにはある程度の打撃、斬擊耐性がある。

 

ユウキ「どっちもシュバルトが装備したら?倒した本人なんだし」

 

シュバ「でもあれは僕が無茶をしたから……」

 

フィリア「良いんじゃない。シュバルト次の層でかなり難しいクエスト受けようとしてるみたいだし」

 

テリー「そうだな。お前が次の層で、高難易度のクエストを受けるのはβの時に知ってる」

 

三人からの意見に僕はこの装備を利用することにする。

 

シュバ「わかった。次の層で死なないようにこの装備を使わしてもらうよ」

 

もう昼を過ぎていたので迷宮区から出て町に戻ることにした。道中は問題無く進み、何事もなく大きなハプニングがあったものの午前の予定を無事終えることができた。

 

 

 

 

 

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