またしても遅くなってしまってごめんなさい。時間はとれないわ思ったように作れないわで大変でした。
今回薫さんにスポットを当てる予定だったんですが。あれもこれもと色々話を膨らませていたら長くなってしまい、彼女のセリフがなくなってしまいました。
その代わりハロハピ以外からゲストが出ますので、よければ読んでいってください。
雄也視点
どうしよう……
街灯に座りながらぼんやりと考える。
以前の作戦会議で僕は弦巻家という演奏ができる環境ができた。彼女は大豪邸に住んでいるので音が外に漏れることはない。おまけに楽器も一通り用意してある。まさかここまで理想的な場所があるなんて……
「雄也ー!降りてきてー!」
その代わりと言うべきか、弦巻さんたちとライブに出ることになってしまった。
それはいいんだけどさ、僕のことを自動キーボードとしてスタジオを通そうって……暗譜でなおかつ本番ノーミスとか無理に決まってるよ……演奏はしたいけどやっぱり今から断って……
「ああもう……降りて来いっての!!」
「いっ!!?」
突然体に電流が走り、僕は街灯から落っこちた。
何とか浮遊をブレーキにして着地するとれい姉が腰に手を当ててこっちを睨んでいた。片足だけ靴下なのはお
「街灯で座ったまま何ボーッとしてんの、返事くらいしなさいって。」
「ごめん、ちょっと考えごと。それで……どうしたの?」
「いやどうしたも何も。薫の練習講演見に行くんでしょ?」
あ、そうだった……
練習講演の場所は羽女の体育館。時間に結構余裕をもって到着したんだけどすでに何人もお客さんが来ていた。れい姉曰くみんな瀬田先輩のファンだそうだ。
よく見ると弦巻さんと同じ制服やどういうわけか私服の人までいる。もともとは部室でのちょっとした練習だったのが、瀬田先輩が人気になりすぎて最終的に体育館を使っての一般公開を時々行うようになったらしい。そんな事になるくらい有名人だったなんて……なんか気絶させた罪悪感が……
ってそうだ、まだ時間あるんだし……
「れい姉、この時間で後輩に会ってきたら?」
開演まで待とうとするれい姉に提案してみた。せっかく母校にまできて僕に付きっきりってうのも難だし、ステージに出入りする人もあまりいないから準備も終わっているかもしれない。
[いいの?]
スマホで文字を打ち込んで返してきた。僕との会話は端からみたら独り言にしか見えないので外ではいつもこんな感じだ。
「うん、開演までのんびりまってるよ。」
[了解。あ、あと薫から伝言。劇の感想聞きたいから終わったら屋上に来て欲しいって。]
そう書き残してれい姉はステージに向かっていった。
美麗視点
雄也に促されてステージに向かうと、舞台袖入り口で懐かしい顔を見つけた。
「あ!麻弥ちゃん久しぶり!」
「駒沢先輩!来てくださったんですか!?忙しいのにありがとうございます!」
TVではなく本人に会うのは久しぶりだ。舞台監督の彼女がここで待機をしているということはもう準備はあらかた済んだのだろう。
「いやいや私よりも麻弥ちゃんのほうが毎日忙しいでしょ。ちゃんと休んでる?」
「まあ、それなりに……」
あなたがアイドルになるなんてね。何も聞かされてなかったから初めてTVで観たとき本当にびっくりしたよ。
「あ、そうそう。こないだの無人島ロケみたよ。大活躍だったじゃん。」
「観てくれたんですか!?いや~恐縮です!」
フヘヘ……と照れ臭そうに笑う麻弥ちゃんと話しながら舞台袖にお邪魔すると、待機していた後輩たちが話に参加して一気に賑やかになった。その中には「おね……先輩……」となんか顔を赤らめてもじもじしている子もいるけど……うん。見なかったことにしよう。
そんな中ふと大道具をみてみると、お城の外壁みたいなのが結構目立った。あれ?これって……
「そういえば、今回の練習公演ってなにやるの?」
気になって質問してみる。おおよそ見当はついてはいるけど。
「いやー……あの王子の話をやる予定だったんですが……」
あ、やっぱり……ってあの話バッドエンドじゃん。雄也を招待するにはどうにもチョイスがずれてるような……
そして――――
「もしかして、なんかあったの?」
一番引っかかったのが麻弥ちゃんたち後輩がどこか浮かない顔をしていることだった。
「実は薫さんが……かくかくしかじかで……」
「うん……うん―――――え、はぁ!!!?」
麻弥ちゃんから顛末を聞いた私は思わず叫んでしまった。
それくらい薫はとんでもないことをやろうとしていたのだ。
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ということで、今回のゲストは大和麻弥ちゃんでした!名前の漢字を間違えまくったり言い回しで苦労したりしましたが、それっぽく書けていれば嬉しいです。
今回は思ったように話を作れず時間がかかってしまいました。でも今はGWなのでこれから思いっきり時間を割こうと思います。
次回は薫さんが大活躍する予定なのでお楽しみに。