「雄也は、お菓子作りとは別にあることを始めていた。」
みたいな感じです。今回でその辺触れたいのに伏線貼り忘れるって…大変失礼致しました。
今回なんですが、ライブのスタンスを書いててハロハピらしくないかな…?みたいな感じで悩まされていました。
が、バンドストーリー1章では漫才やお面を付けてヒーローショーやったり、3章冒頭では花火大会をやってた…みたいな話もあったりするので、やろうとしていること自体は無くはない…無くはない…!と、自分に言い聞かせながら進めました。
…そしてその結果、また主人公が情けない感じになってしまいました…
そんな形ですが、お付き合いくださると幸いです…
雄也視点
『───賽は投げられた…ここから暫しの別れになるが、また共に進んで行こう。雄也。』
『───ゆーくん!みんなでライブ、い────っぱい盛り上げよーねっ!
いこっ!かのちゃん先輩!』
『あ、うん…!またよろしくね。雄也君。』
『────こころ。雄也君こんなだし、送るなら変な寄り道とかしない事。いい?
あと、キミも疲れてるのはわかるけど…明日練習だからね。引きずらないでよ頼むから…』
『心配いらないわ。雄也のお家へはよく行ってるもの。』
『がんばる…』
『…不安だ…けど家までついてくとなぁ…』
作戦会議が終わり、日も暮れた中を弦巻邸から歩いて、最寄り駅から電車に揺られ…1人、また1人と帰る道が別れ…
「───ねぇ、手を繋いでもいいかしら?」
「…!ん、うん…」
最後に残ったのは2人きり。差し出された手に一瞬躊躇うと、ぱっと向こうから掴んできた。幽霊の時からのお約束…みたいな感じになっているけど、今は確かな体温を感じられる。
「…あったかい…」
「今の雄也、ちょっとふわふわしているわね。なんだか可愛いわ。」
「……」
ふふっと笑っている彼女には何も言わず、ぐるぐる巻いてるマフラーへうずもれにいった。ホントにもう…この人はさぁ…
───僕がここまでふわふわ…というか、ヘロヘロになったのは作戦会議の終わりから。原因は…うん。自分だね…
『春休み、皆であなたの路上ライブに参加しようと思ってたの!
その事で前からハロハピで話し合ってたのだけど…』
最初は延期のお願いをするつもりだった。僕とハロハピだと向こうがお客さんも全然多い訳だし、あっちにたくさんあるオリナルソングだってこっちはまだゼロ。パフォーマーとしての格…みたいなものがあるのなら間違いなくこっちが下。そんな気持ちは今だって変わらない。
でも…
『みんなで考えて決めたの。
あたし達ハロハピを知っている人達に今の雄也を、あなたの演奏を紹介したいって!
ハロウィンの時に負けないくらい素敵な演奏をしているもの、延期なんてもったいないわ!』
そう言われて気持ちが揺らぎ…美咲さんに『延々続けたらマンネリ化しない?』と指摘されて『うっ…』となり…
『ま、またよろしくお願いします…』
…結局、延期はなくなったのだった。場所を提供してもらっている立場なのに、本当僕は…
…と言った感じで、また皆とライブがやれる事への楽しさや嬉しさ以上に、情けないやら…恥ずかしいやら…突っぱねてたら…みたいな気持ちがあとから怖くなったやら…
そんな気持ちが処理しきれず、会議終盤から帰り道の道中までずーっと内心でうんうん唸り続け、疲れてきていたのがこころちゃんの言うふわふわの真相だ。なにしてるのさね…もう…
ちなみに、今までの自分に合わせてもらうような提案もあって、向こうのセトリ候補はほぼカバーだし、服装もこっちに合わせてみんな学校の制服。
それでも…
『なんだか新鮮ね!みんなで曲を選ぶのも楽しかったわ!』
だからね…僕のライブを動画で観れたとはいえ、いつかのフラッシュモブ提案の次がここまで…研究されたというか何というか…びっくりだよホントに…ちなみに、ミッシェルの制服は羽丘だった。僕、花音先輩、ミッシェルの動けない組でバランスとりたいからだって…
そして───
「雄也の作る曲、とーっても楽しみだわ!
どんな物語なのかしら?」
「……歌詞の内容きいてるんだよね…えっと…」
やる曲全てが他の誰かの作ったものではない。せめてラストは一曲ずつ、オリジナルをやりたい。そう皆には伝えている。
で、その尋ねられた歌の内容なんだけど…これ言うの…?いや言えなきゃダメだよね…皆の前で歌うかもなんだし…
「…暗闇が怖くて、そんな中で昇ってきた太陽に沈んでほしくなくて、ずっと走って追いかけ続ける…みたいな…そんな内容…
……い、いやだってさ…!地球は丸いし回ってるわけでしょ?だから…」
途中からわたわたしながらジェスチャーで説明する。空元気からか疲れが遠のき、こんがらがった気持ちは少し小さくなったけど、代わりにとっても恥ずかしい…
…あと、言葉に出してて思ったけど、これだと結構独りよがりな歌詞だよね…始めた動機の変えようはなくても、僕はいろんな人に支えられてやってこれてた訳で…どこかにそういう部分も書き足せないかな…最後のサビ前とかならまだ…
「それなら実際にやってみましょう!どのくらいの速さなら太陽を追いかけられるかしら?」
「いっ…いやいやいやいやっ!本当にやっちゃダメだしやれるかもわかんないから!!」
疲れも恥ずかしさも…あと考えかけてた歌詞も消し飛んだ。スピード的に地上じゃ難しそうだし…やれそうなのはロケットとか…?僕の作詞が世界規模で問題になるところだった…
「というかそもそも…!歌の中で太陽を追いかけてるのは今の僕なんだって…っ!
太陽だって本物じゃなくて…そう見立てたものがあるというか…!」
「あなたのお日さまはお空以外にもあるの?」
「ま、まぁ…そんな感じ…
で、でもこれ以上は内緒っ!ライブが成功したら教えるからっ!…あ…」
し、しまった…!勢いで自分から逃げ道を…あー…こころちゃんすっごくわくわくしてる…もう変更は出来そうにないや…
「───って…もう家だ…」
「あら、本当だわ。やっぱり誰かと過ごす時間はあっという間ね。」
駅から歩くのに、割といっぱいっぱいなのに…やっぱり長くは感じなかった。
そこから玄関に着いて、また明日を言って…手が離れて…
「────ごめんっ!ちょっと待ってっ!!」
帰ろうとしている背中を前に、ようやく切り出せた。
「こころちゃんに渡したいものがあって…!これなんだけど…」
手提げの中を大慌てで探り、取り出したのは手のひらより一回り大きくて、ラッピングをした平い箱。
「わぁ…!ねぇ雄也、この箱には何が入っているの?」
「チョコレート…バレンタインだから…」
形までは言えなかったけど、縦に割れてたらがっつり落ち込むそれだ。走ったりとかしてないし、大丈夫だと思いたい…
上手くいくかな…そんな不安は、驚きから変わっていく笑顔にみるみる塗り替えられていった。
「もう一つ贈り物を貰えるなんて思わなかったわ!
けれど、あたし以外にはないのかしら?」
「うん…これを渡すのは、こころちゃんにだけ。」
「このチョコの意味も…僕にとっての太陽の答えと一緒にわかるはずだから…」
ここまで読んでくださってありがとうございます。
雄也のオリジナルソングですが、バンドリだとPopIn'Partyの『切ないSandglass』やMorfonicaの『Daylight』みたいなイメージ…ですかね?疾走感がある感じです。
ただ、問題は歌詞で…短いですが出すならサビだけ。と、決めているのですが…
センスとかその辺にまっっったく自信がありません!
…ので、ダサかったりイマイチだったらごめんなさい。この話を投稿する数分前まで書かないつもりでした…
さて、この先の展開ですが、次とその次の途中まで箸休めで考えています。
次回は前のお話に書き足した「買い出しに飛び入り参加してくる人」についてです。お待ち下さい。