幽霊を笑顔に!!【本編完結】   作:GTP

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お待たせしました!!ハロハピ全員集合です。
長くなってしまったうえに花音ちゃんだけセリフが一言になってしまいたが……

それではどうぞ。


作戦会議は突然に

雄也視点

 

 

遊園地で女の子と二人っきり…ほかの人から見たら完全にデートだ。みんな僕見えないけどね…

 

まぁでも、意識をしたのはそういう言葉だけ。そりゃ…弦巻さんって可愛いとは思うけど、言う事やる事訳わかんないから…

 

そして、そんなデート?の内容は───

 

 

 

「それー!」

 

止めてぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!

 

僕は弦巻さんの回すコーヒーカップの勢いに耐えられず、背もたれをすり抜けて投げ出され。

 

「とっても楽しいわ!!」

 

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!

 

幽霊なので安全バーが意味をなさず、ジェットコースターから放り出され。

 

「ヒャッホー!!」

 

いやぁぁぁもぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!

 

揺れる海賊船から思いっきり投げ飛ばされて宙を舞う……そんな有様だった。

 

ぜ、全然楽しくないよ弦巻さん……これ僕じゃなきゃ死んでるよ……なかなかできない体験だとは思うけどさ……

 

現在僕は浮遊しすぎて疲れてしまったので屋内のフードコートで休憩中。弦巻さんは園長さんと何か話していた。もうかなりヘトヘトなのにまだ昼前なんだよね…持つかなぁ…持たなかったら寝ちゃうんだけど…

 

「…けど…すっごい楽しんでたよね…」

 

そんな状況でも羨ましいような、意外だったような。そんな気持ちが口を動かした。

 

最近ペンキを塗りなおしたせいなのか園内に寂れた雰囲気こそなかったけど、アトラクションは懐かしめのものがやっぱり多かった。

 

弦巻さんの家は財閥なんて言われるくらいにお金持ちだし、もっと広くて立派なテーマパークに行ってそうなものだけど、彼女は全然つまらなそうにしてない。

 

それどころか、普段と変わらず純粋な笑顔でアトラクションを満喫している姿は、陰気な自分には少し眩しかった。

 

「…あれって…もしかして…」

 

ふと、顔を上げるとフードコートの隅っこに黒いシートにかぶさった大きい何かが置いてあった。ちょっと気になるので見に行ってみる。

 

「やっぱりピアノだ…何かのイベントで演奏したのかな?」

 

ポルターガイストで弾くことも出来るけど、周りにお客さんがいるので見るだけしかできなかった。

 

実は幽体離脱したばかりのある時、出来心で楽器店に入り込んでピアノを弾いていたらお客さんがびっくりしてみんな帰っちゃったんだよね…

 

もちろん後でれい姉にばれて、そういう迷惑だけはかけるなと散々怒られた。下手に誤魔化そうとしたから数珠パンチも飛んできたよ…

 

それ以来ピアノには触っていない。制裁が効いたのもあるけど、好きな演奏で相手に怖がられるのがもっと効いたからね…

 

幽体離脱する前から、ピアノに向かっている時と料理してる間は嫌な事を忘れられた訳だし、どこかで誰にも迷惑かけないで演奏出来たらなぁ…とシートの上からピアノを撫でていると───

 

「いいこと思い付いたわ!」

 

「うわ!?」

 

といつの間にか戻ってきていた弦巻さんに声をかけられた。びっくりした…

 

そして彼女は僕の手を掴んで…

 

「作戦会議をするわよ!雄也!」

 

そのまま駆け出していった。

 

いや何の作戦立てるの!?というかまさかこれからやるの!?なんて言う間もなく僕は遊園地を出る弦巻さんに引きずり回されるのであった。

 

 

 

美咲視点

 

最近のこころはおかしい。

 

いやまぁもともと普通じゃないよ?でも最近は何もないところに話しかけたり、黒服さんと人探しのビラをばら撒いたりとなんかますますアレになったというか……

 

そしてさっきCircle主催のハロウィンライブの作戦会議やるってメンバーに召集…やる曲とかが決まってこれから練習ってタイミングで…なんかすっごく嫌な予感がする。まあ時間は空いてるし、あの3バカを放置したらもっとマズいから行くけど……

 

そして───

 

「さあ、ハロウィンライブの作戦会議をするわよ!」

 

始まっちゃったかぁ……

 

「おー!!」

 

「さあ、儚い作戦会議を始めようか……」

 

薫さんとはぐみはいつも通りだ…

 

「ねえこころん、今回ははぐみたちと何を決めるの?」

 

「あたし、今度のライブにキーボードを入れたいの!今回はその作戦を立てるつもりよ!」

 

これまたずいぶん唐突な…

 

「確かにハロハピにはキーボードがいなかったからね…どんな儚いライブになるか今から楽しみだよ。」

 

マズい、勝手に盛り上がり始めた。一回止めないと。

 

「いやちょっと待って。キーボードなんて誰がやるの?」

 

あたし…改めミッシェルにとか言わないよね?あの手じゃ鍵盤弾けないよ?

 

「雄也にやってもらうわ!」

 

「いや誰。」

 

「雄也は雄也よ。そこにいるじゃない。」

 

まって何もない席を指して何言ってるの!?どうしようついにこころが幻覚見るようになっちゃったよ…

 

「どうしましょう花音さん…」

 

思わず花音さんにこぼす…すると───

 

「ふぇっ!?」

 

「うわぁ!?びっくりした!」

 

花音さん?はぐみ?なににびっくりしてるの!?

 

「!?…は、はか…ない……

 

か、薫さん!?なんか顔色悪いけど大丈夫!!?

 

え、待って。本当になんかいるの!?あたしがおかしいの!?再びこころの指していた場所を見ると───

 

「うそ、なにこれ…」

 

自分の目を疑った。さっきまで何もなかったところに学ランを着た男の子がすーっと浮かび上がってきたのだ。

 

「どうしよう…」

 

いやそれこっちのセリフなんですけど…その言葉が喉から先にいくことはなかった。

 




ここまで読んでくださってありがとうございました。

次回の話に苦戦中ですが何とか形にできるように頑張ります。

最後に補足ですが、雄也は高校の制服を着た状態で幽体離脱したので学ラン姿になっています。本体が検査で脱がされても、病院服になってもそのままです。
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