やはり俺が部隊を率いるのは間違っている。   作:コノハアサシン

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ワートリ20巻良かったなぁ


第六話

戸塚とのテニスから数日、学校生活と防衛任務は特に異常はなかった。

それなのに、迅さんに出会った。

 

「よぉ比企谷、奇遇だなぁ元気してたか」

 

迅さんは軽く手を振ってこちらにやってくる。

 

「…用件があるのは分かりましたから、早く言ってください」

 

「流石は比企谷隊長、話が早い」

 

「俺、ラーメンが食べたいです」

 

「よーし、実力派エリートが奢ってやろう」

 

「奢り…という事は相当重要な案件ですね……。」

 

ボーダー本部で人気のない通路で支部のエリートとバッタリ。この人に限ってこの状況が偶然で起こる事はない。

サイドエフェクトで俺が一人になるタイミングを見つけて、ここに来たのだろう。

言葉にされるまでもなく「暗躍するから手伝ってくれ」という意思が俺に伝わる。

 

ーーーーーーーーーー

 

迅さんオススメのラーメン屋さんに入り、注文をしてからすぐに本題に入った。

 

「明日の夜、防衛任務についてきてほしい」

 

「迅さんだけじゃ手に負えない敵でも?」

 

正直、迅さんが手を焼く状況なんて俺が介入してもあまり力になれない気がするが……。

 

「いや、未来でボーダー隊員と一緒にいるから味方…というか隊員になるよ」

 

「今はまだ民間人なんですか?」

 

「あぁ、そいつはなんらかの理由で警戒区域に入ってくるから、保護してやってくれ」

 

「分かりました」

 

話の終わりとほぼ同時にラーメンがやってきて、そこからは軽い話をした。なんでも学校の知り合いが増えるかもしれないとか?厄介ごとが増えるとか?

「それじゃあ、ラーメンご馳走さまでした」

 

「おう、んじゃ明日は頼んだぞ〜」

 

「任されました」

 

こうして、俺と迅さんの極秘会談は終わった。あとは明日、依頼を実行するだけだ。

 

 

 

ーーーーーーーーーー

 

警戒区域・夜

 

パチンッ、パチンッ……。

 

「お、来たな」

 

「来ましたね」

 

「比企谷もう行っていいぞ、というか行ったほうがいい」

 

「えっ?」

 

バチバチィィ

 

『迅さん、比企谷さんゲートです。座標誘導誤差0.11お願いします』

 

「「(迅)比企谷、了解」」

 

「俺が民間人に近い方をやるんで、迅さんは逆のを頼みます」

 

「はいよっ」

 

バムスターは今にも民間人を口の中に入れようとしていたが、そのおかげで弱点の目を丸出しにしていたので一瞬で十字に切り刻んでやった。

バムスターはそのまま前のめりに倒れてくるのですぐさま俺は少年を抱えて民家の屋根の上に飛んだ。迅さんもバムスターを片付けてこちらに向かってきた。

 

「よう、無事か?メガネくん」

 

「あ、はい」

 

「じゃあ比企谷、あとよろしく」

 

「終わったら説明に来てくださいよ?」

 

「あぁ、時間になったらそっちに行く」

 

「じゃあ、えっと…」

 

「三雲修です、助けていただきありがとうございました」

 

「三雲、付いてきてくれ、ウチに用があったんだろう?」

 

「あ、はい分かりました」

 

ーーーーーーーーーー

 

「それで?何をしにきたんだ?」

 

「僕はこの前の隊員採用試験を受けたんですけど…落ちてしまって」

 

「あーテストもできたし体力試験もそれなりだったのに…ってやつか?」

 

「はい、それで試験担当の方に話を伺ったのですが…才能がないと言われて……」

 

なるほどな、トリオン量が少なかったから落とされたのか……。

 

「事情は理解した。安心しろ、さっき俺の隣にいた実力派エリートがなんとかしてくれる」

 

しばらく採用部署の隣の個室で待機していると迅さんが入ってきた。

 

「お待たせ〜、メガネくん良かったな採用になったぞ、これから君は訓練生だ」

 

「ホントですか⁉︎」

 

「じゃあ、迅さん俺はもういいですか?」

 

「あぁ、助かったよ、明日も学校だろうに悪いな」

 

「この行動がいつかの未来で俺の周囲の人をを守れるなら、俺はいつでも手を貸しますよ」

 

「安心していいぞ、比企谷。コイツは必ずお前の助けになるよ。俺のサイドエフェクトがそう言っている」

 

「そうですか…なら期待してるぞ三雲」

 

「えっ?は、はい!頑張ります!」

 

三雲は話に付いていけず、戸惑っていたが、俺は少しカッコつけて部屋を後にして家に帰った。

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーー

 

三雲が入隊してから数日たった。今日は夕方の防衛任務だったため、報告書を出した帰りにC級の合同訓練を覗くことにした。今は戦闘訓練が行われている。

 

三雲…三雲…お、いた。

 

時間切れ……うん、弱いな!

 

「よ、よう三雲」

 

「比企谷先輩!おつかれさまです」

 

「さっきの見てたぞ」

 

「お恥ずかしいところを……。」

 

「ま、まぁ、まだ入隊してばかりだからな?慣れてないってのもあるかもしれないし…な?」

 

「……。」

 

「……。」

 

しばらくお互い無言になってしまった。

 

「あの!」

 

「うぉっ!びっくりした」

 

「あ、すいません」

 

「お、おう、でなんだ?」

 

「僕に戦い方を教えてもらえませんか?」

 

「俺?」

 

「はい」

 

ぶっちゃけこのままの状態だと俺の助けにはならないのが確実だ。それは俺が困るし、コイツが訓練生まま時間が過ぎていくのは入隊させた俺と迅さんの責任問題になりかねん。

 

「はぁ、少しだけだからな」

 

「ありがとうございます」

 

「今日の合同訓練は?」

「さっきので終わりです」

 

「そうかじゃあついて来い」

 

俺は三雲を連れて作戦室に帰った。

 

何故わざわざ作戦室に行くかというと、作戦室のトレーニングルームなら目立つ事もないので俺が教えやすいからだ。

 

「戻ったぞ」

 

「失礼します」

 

「はーい、三雲くんだね、話は聞いてるよ〜、それにしてもまさか八幡が人を連れてくるなんてねぇ…」

 

「お帰りなさい八幡さん、いらっしゃい三雲くん。トレーニング頑張ってね」

 

「とりあえず対バムスター戦闘訓練を俺がやってみるから一回見てくれ。御深、設定頼む」

 

「は〜い、C級戦闘訓練だね」

 

俺はレイガストをセットして二人でトレーニングルームに入った。

 

「じゃあ、お前の使ってたレイガストでやってみる」

 

「お願いします」

 

『訓練、開始!』

 

俺はアナウンスと同時にレイガストを肩に掛けてバムスターに向かった。

 

まずは左から!

 

次っ右!

 

レイガストを振り下ろしてバムスターの左前足を切断した。

バランスを崩したバムスターに遅れを取るわけもなく、振り下ろした剣の勢いをそのまま利用し右前足も切り上げで切断した。

支えのなくなったバムスターの頭は地につくしかなく、弱点の目を真横に斬りつけて終了。

 

『記録、16秒』

 

「レイガストってやっぱ重いな、村上さんとかレイジさんとかこんなもんよく振り回すなぁ」

 

「す、すごい」

 

「あー、なんだ、堅実な動きだとレイガストならこんな感じになると思う。レイガスト使わないから知らんけど……。」

 

『スコーピオンでもやってみたら?』

 

「そうだな、御深頼む」

 

『訓練、開始』

 

ふんっ!

 

サイズを小さくして強度を高めて、思いっきり投げたスコーピオンがバムスターの目に突き刺さる。

 

『記録、1.9秒』

 

バムスターは動きが遅いからスコーピオンなら投剣で充分だ。

 

「と、まぁ、得意トリガーなら極めればこんな感じになる」

 

俺のレベルは極めたうちに入るのか知らんけど……。

 

「僕にもできるでしょうか」

 

「すぐには無理だな、アレは目標だ。一般人が初めて剣を触って、振り方を覚えるのにはそれなりに時間がかかる。戦う才能がなければなおさらな」

 

「……。」

 

三雲は少し辛そうな顔をしていたが、真面目に聞いていたので話を続けた。

 

「まぁでも、なんだ、努力すれば一定レベルの技術は身につけられるし、身につけられるまでは教えてやるから、な?」

 

「はい、頑張ります!」

 

三雲は立ち直り早ぇな……。

 

「よし、じゃあ次はお前の番だ。ちなみにレイガストというのは盾機能がーー。」

 

結局、今日は2時間ほどで練習を終えた。

 

「今日はありがとうございました」

 

「おう、訓練頑張れよ」

 

ちなみに一連の流れで三雲と比企谷隊は連絡先を交換した。

 

やったね!

八幡は三雲修の連絡先を手に入れた!

三雲修の連絡先が電話帳に登録されたよ!

 

「ほら、八幡、帰るよ?」

 

「おう、悪いすぐ支度する」

 

俺が変なことを考えてる間に御深と白沢は帰る準備を済ませていたらしく急かされたので慌てて荷物をまとめて隊室を出た。

 




ワートリ1巻からの話は秋ですが、春にずらそうと思います。
ご了承ください。
6/29追記
UA(ユニークアクセス)というものが10000を超えておりました。
どのぐらいの数字が凄いのかよくわかりませんが、少なくとも読んでくれたみなさんのおかげで数字が増えているんだと思います。
本当にありがとうございます。
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