銀の剣の物語   作:ボード

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続きです。
スマホから投稿してるので変なところがあるかもしれません。


『白の戦士』

 逃れられない死を感じつつ、男はせめてもの抵抗として相手を最後まで睨みつける。

 そして男の前で相手が口を開き-----

 

「魂と数理に」

 

 そう言って、男の首から手を離した。

 

「え......?」

 

 呆然とする男の前で立ち上がった相手は、その顔を覆うフードを取り払った。

 

「本部から派遣されてきたコナミだ。

 ......すまないな、こんな手荒な真似をして」

 

 申し訳なさそうに苦笑し、倒れたままの男に手を差し出す。

 目の前で起きていることが理解できないのだろう。思考停止した男は差し出された手を掴み、呆けた顔で立ち上がった。

 

「ところで、どこか怪我はないか? 一応、ダメージは与えないようにしたつもりなんだが」

 

 相手---コナミはそう言って、見える範囲に怪我が無いかを調べる。それを見てようやく我に返ったのか、男は慌てて口を開いた。

 

「えっ、あっ、はい、大丈夫です! ......と、というか、あなたが増援のコナミさんですか?」

「ああ、そうだよ。ほら、認識証」

 

 懐に手を入れ、コナミが何かを男に向けて掲げた。

 中央に盾を模したレリーフが彫られ、白の塗料で槍を持つ人間が描かれている銀のメダル。それは相手が自分の味方であり、なおかつ自分よりも上位の人間であるという証拠だ。

 つまり自分は、謂わば上官に向けて槍を振るったということで......

 

「し、失礼しました! 先に現地入りして、調査を行っていたトレロです!」

「ああ、そんなに畏まらなくていいさ。第一、失礼したのは俺の方だ」

「す、すみません......」

 

 どうやら御咎めは無いらしい。ほっと息を吐いたトレロの前で、コナミが「あ、忘れてた」ともらした。

 

「おーい、カイダ。もう出てきていいぞー」

 

 トレロの後ろの藪に向かって声をかけると、そこから一人の子供が出てきた。

 年は10歳に満たないほどだろうか。葉っぱを被ったその顔はどこか不満そうな顔をしている。

 

「先生、オイラの事を忘れてたでやんすね?」

「いや、悪い悪い。思ってたよりもトレロが強かったから、つい、な」

「......あの、すいません」

 

 とそこでトレロが口を開いた。

 

「どうしてここに、子供がいるんですか?」

「オイラ、子供じゃないでやんす!」

 

 子供らしく言い返すカイダ。そんなカイダの台詞を、コナミとトレロは柳のごとくスルーした。

 

「俺の弟子のカイダだ」

「......弟子? 弟子をつれてきたんですか!? 

 危険ですよ、あの空中に浮かんでいる城には、間違いなく魔族が関係して...」

「トレロ!」

 

トレロの言葉を、コナミが鋭い呼び声で遮る。

 

「外で余計なことは喋るな」

「あ......、すみません」

 

 誰が聞いているのか分からない。それを省略したコナミの重たい口調に、トレロは結社の一員としての心構えがなっていなかった自分を恥じた。

 俯くトレロを一瞥して小さく頷き、コナミは雰囲気を変えるように声をかける。

 

「とりあえず、移動だな。宿はもうとってあるのか?」

「あ、はい。客が少ないので、間違いなく空いてます。案内しますね」

「ああ、頼む。行くぞ、カイダ」

「了解でやんす!」

 

 降りしきる雨の中。

 これから待ち受ける苦難を想いながら、一行はベルデン(魔物の巣窟)へと足を向けた。

 




 前話を読んでくださった人がいたようで、とても嬉しいです。

 
 そして少し報告を。いや、我ながらどうかと思うんですが、実は書き置きこれで終わりです。全体を通しての大まかなプロットはできてるんですけど、文章化をしてなくて......。
 そのためここからは文章ができた時点で投稿する感じです。 
 生憎と今年受験生なもので、だいたい週1くらいの更新になると思いますが、よければ付き合っていただけると嬉しいです( ≧∀≦)ノ

追記
 すみません週一は無理でした!
 スマホを触れる時間が予想以上に無くて......
 エタらないようにしますので、ゆっくりお待ちください
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