彼女たちの日常(短編集)   作:_Aster_

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矢来美羽ちゃん可愛い()
ひさびさにドラクリで書いたらワンライ(1h30m)ですし内容もガタガタですしめちゃくちゃドラクリ本編を確認しながら書きました()
ネタバレはあまりないはずです!


気丈な彼女(矢来美羽)

ある日の放課後。授業の終わりを知らせるチャイムが鳴る。

 

「ねぇ、佑斗? 」

「すまん美羽、行かないと……」

 

 俺は近づいてきた美羽に軽く頭を下げ謝ると、教室の外へ向かった。

 俺は急な風紀班からの連絡で、支部へと向かうことになっていた。しかも男だけ、と言う連絡内容だったので布良さんと美羽は一緒でなく、休みになっていた。

 

(ごめん美羽。埋め合わせはするから……っと)

 

 美羽へのケアを忘れないよう、歩きながらメールを送る。この手のことで嫉妬させてしまったことは何度もあるので、今回は気をつけよう。

 俺は携帯を閉じると、支部へと向かった。

 

 

 

「……ねぇねぇ、美羽ちゃん大丈夫かな」

「いや……佑斗君のあの反応はまずかったね。せっかく話しかけようとしてたのに振り切って行っちゃうんだから……」

 

 私たちが話していると、美羽ちゃんがこちらへ振り返る。

 

「さて、布良さん? 一緒に帰りましょう? ニコラはカジノだったわよね? 」

「あっ、あぁ、うん! それじゃあボクはそろそろいくね……」

 

(あれ、美羽ちゃん怒ってない……? )

 

 至って普通な美羽ちゃんと一緒に、私は寮へと帰った。

 

 

 

「意外とかかるもんだな……」

 

 俺は、風紀班の支部から解放されて帰路へとついていた。既に空がうすら明るくなり始めている。

 

(まさかここまでかかるとは……)

 

 急な呼び出しは連絡ミスで俺にだけメールがきていなかったのが原因だった。今日は健康診断と、その空いた時間に書類の整理をしてほしいとのことだった。

 男の俺だけ呼ばれたのは、健康診断の日程が男女で違うからだったらしい。それと空いた時間の書類整理ならそんなにかからないと思ったのだが……風紀班の一人のミスから始まった。

 仕事も終わりになる頃、必要なはずの書類が足りないことに誰かが気がついた。どこかに紛れてしまったらしい。結局整理したものをまたひっくり返すように探してまた戻して……

 

(美羽、大丈夫かな……早く終われば直接謝っとこうと思ってたが……)

 

 こんな時間では流石に起きていないだろう。俺は、少し気疲れしたまま寮の玄関を開けた。

 

「ただいまー……」

「佑斗。おかえり」

「美羽? 」

 

 リビングには、美羽が座っていた。

 

「不思議そうな顔をしているけれど、恋人の帰りを待つのは自然でしょう? お疲れ様」

「あぁ、ありがとう……」

 

 確かに美羽が言ったことはそれほどおかしいことではない。それよりも、美羽が怒っていないことに気が向いてしまっているのだが……

 

「あの、美羽? 」

「私は、もう寝るから」

 

 部屋へと向かおうとする美羽の手を掴む。

 

「なに? 」

「ちょっと、話がしたいからさ。……いいか? 」

「…………わかった」

 

 俺が引き止めると、美羽はソファへと腰をかけた。俺もその隣へと腰をかける。

 

「…………」

 

 体感的には数分。実際は数十秒だろうが、沈黙が流れる。

 

「ねぇ? 」

 

 沈黙を破って話しかけてきた美羽。

 俺は意を決して、すぐ近くにある美羽の手の上に自分の手を乗せる。

 

「っ、佑ーー」

 

 驚いたような顔でこっちを向いて、何か言おうとした美羽の言葉は、途中で遮られた。

 

「んっ……急に、キスはずるいわよ……? 」

「すまん。卑怯だとはわかってるんだが……美羽、好きだ」

 

 俺は、唇を話すと同時に愛の言葉を囁く。美羽の顔が少し朱に染まるのが見えた。

 

「もう……ばか……」

 

 そういって美羽は俺の胸へと顔を埋める。俺のせいで寂しかったのだろう。それを正直に言えない性格なので、無理に平気なふりをしていたのだろうが。

 

「今日は、ごめんな」

「……許さないわよ。私は、Mなの。もっとギュッって抱きしめて? それで……離さないで」

 

 俺は、美羽に言われた通りその身体を抱きしめる。

 

「もっと強く」

「わかった」

 

 強く、痛いくらいに美羽の身体を抱きしめる。

 

「佑斗……あったかい。それに、良い匂い。大好きな人の匂い」

 

 満足そうに顔を綻ばせる美羽。

 

「……今日は風紀班でなーー」

「言い訳はいいから。もっと近くに来て」

 

 俺の声は遮られ、さらに要求が増える。俺はさらに美羽と密着し、美羽を膝の上に乗せるような体制になる。

 

「私、幸せよ? 」

「……俺もだ」

 

 美羽と付き合ってから何度も抱いたその感情を、俺は繰り返し、強く感じていた。

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