人の考えとは、主に二つある。
一つは性善説、もう一つは性悪説である。
俺は人には悪しかないと考えている。
何故かって?
それは、人の心が分かるからだ。
『生物の心の声を聞き、記憶を見る』
それが俺の個性『悟り』
この個性は生まれつき俺が持っていたものだ。
そして、初めて心の声を聞いたのは父だった。
初めは何を言っているのかわからなかった。
でも、だんだんと何を言っているのかわかってきた。
『こんな子供はいらない。』
『早く死んでしまえ』
それは、俺に対する憎しみの言葉だった。
初めて見た記憶は母だった。
それは、己の快楽のために俺を産んだ時の様子だった。
つまり、俺は望まれて産まれてこなかった。
ただの己の欲望と快楽の末、産まれたにすぎなかった。
俺はこの時、親を信じられなくなった。
その後、親は逮捕された。
逮捕したのは『ヒーロー』だった。
この人たちは善人だと思った。
その期待は裏切られた。
『金が手に入った。』
『早く女で楽しみたい。』
それは、己の欲のために正しい事をしている偽善者だった。
俺はこのとき『ヒーロー』を信じられなくなった。
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「はあ……。」
六道 さとりは深いため息をついていた。桜色の髪は腰ほどに伸ばし、空色の左目に桜色の右目のした女のような顔立ちをしていた。さらに、耳にはヘッドフォンを付け、身長は150cm程しかなく、まるで女の子のようだった。
これだけの要素を持ち合わせているのにモテないのは理由がある。
「あ、さとりさん。おはよう!」
『格好いいなー。付き合いたいなー。』
「……………」
女子生徒が挨拶してきたがさとりは無視して靴箱に行き靴をおき、教室に向かって行ってしまった。
彼はあの一件以降人を信じられなくなってしまったのだ。その為、数人程しか友人がいないのだ。
「あ、おはよう、さと君。」
「おはよう、 出久。」
教室に入ったさとりに挨拶してきたのは、緑の天然パーマの少年だった。彼の名前は緑谷 出久。さとりの数少ない友達のひとりだ。
彼は幼稚園からの友達で「ヒーローになる」という夢を叶えようとひた向きに頑張っているため好感が持てるのだ。
もう一人幼稚園からの幼なじみがいるが、そっちは上昇志向が強く、聞くに堪えない心の声をしているためほとんど無視している。
「ねぇ、さと君は何処の高校に行こうとしているの?」
「俺は雄英高校、かな。でもあそこの試験は精神干渉系の個性に向かないから五分五分かな。」
そんなこんな、話していたら先生がきて、HRがはじまった。