この素晴らしくあざとい後輩との冒険者生活はまちがっている。   作:水刀 言心

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連投…………これで、ラァァァァストォォォオオオッッ!!!!

◯トラッシュ…………なんだかもう、ねむいんだ…………。


第5話 この素晴らしくあざとい後輩に約束を!

…………あれから数分。

 

 

「なぁ? いい加減許してくれって。俺が全面的に悪かった。」

 

「…………うるさい。絶対に許しません。この鬼、悪魔、ハチマン。」

 

「だからハチマンは悪口じゃねぇだろ…………。」

 

 

膨れっ面で視線すら合わしてくれない一色を相手に、俺は悪戦苦闘していた。

 

…………文句言うなら、自分の部屋に戻れば良いと思うんだけどなぁ。

 

 

「…………大体、人をアレだけ弄んでおきながら、はいごめんなさい、なんて謝るだけで済むとか、本気で思ってます?」

 

「…………いや、まぁ思わんが、俺に一体どうしろと?」

 

「許して欲しければ、態度で示して下さい!」

 

「…………ふっ、それで気が済むんなら、安いもんだ。」

 

 

俺は立ち上がり、一色の正面に立つ。

 

そして襟元を(スウェットなのに)正し、手を膝の上に揃え、膝を曲げて跪こうと…………。

 

 

「すとぉっぷっ!!」

 

 

としたところ、一色に頭を両手で捕まれ制止された。Why?

 

 

「何一分の迷いもなく土下座しようとしてるんですか!? プライドとかないんですか!?」

 

「媚びる時は、プライドを捨てて媚びる…………それが俺のプライドだ…………!」

 

「良い顔で何言ってくれちゃってるんですか!? ああもう、普通に良い顔だから余計に腹立つ!!」

 

「お、おう。さんきゅな?」

 

「褒めてないですから!? もう! ホントにもう!! そうじゃなくてっ!!」

 

 

そして一色は、俺の頭部から手を離し、まるで何かを招き入れるよう、両手を広げる。

 

…………何ぞ?

 

その行動の意味が分からず、思わずまじまじと一色を見つめる俺。

 

すると一色は、何故か頬を赤らめ、気まずそうに視線を泳がせた。

 

 

「…………普通、見たら分かりませんかね…………抱きしめて、欲しい、です…………。」

 

「…………。」

 

 

時が止まった。

 

何を言ってるんだこの後輩は?

 

 

「…………頭、大丈夫か? 病院行くか? 夜間診療してるか分からんけど。」

 

「うーわそれ先輩にだけは絶対に言われたくないですとゆーかその慈しむような表情やめてもらっていいですかマジで半端なく殺意が湧き上がって来ちゃうんでごめんなさい。」

 

「…………こころがいたい。」

 

 

一瞬で無表情になり、冷たい声で捲し立ててくる一色に、俺の心は折れかけていた。

 

割と本気で心配してやったのに。

 

 

「そうじゃなくて…………わたしが寂しい思いをしたのも、泣いちゃったのも、元はと言えば、先輩の心無い言葉が原因じゃないですか? だから、責任取ってわたしの事、安心させて下さい。」

 

「いやその理屈はおかしい。」

 

 

そりゃ急に見知らぬ土地に送り込まれ、人肌恋しい、とかいうのは分からなくもない。

 

それを求められる相手が、現状俺しか居ない、というのも、まぁ百歩譲って、良しとしよう。

 

だが、俺にそんな事が出来ると思うか?

 

答えはNOだ。紛う事なきNOだ。完膚なきまでにNOだ。

 

 

「どうしても出来ないって言うなら、仕方ありません。」

 

 

俺の気持ちを察してくれたのか、すっと、両腕を下ろす一色。

 

どうやら、分かって貰えたようだ。

 

そして一色は、自分の体を抱き締めるように腕を回し、

 

 

「先輩が抱き締めてくれないなら、きゃあおそわれるぅ、って悲鳴を上げます♪」

 

 

と、無邪気な声で死刑宣告を突きつけて来た。

 

 

「ちょ!? おま!? それは男性に対する即死呪文だぞ!? 早まるな!?」

 

「大体、全部先輩が捻くれてるのが悪いんじゃないですか! 異世界に来て早々にクサいご飯を食べたく無かったら、つべこべ言わずに抱き締めてくれれば良いんです!」

 

「要求と結末がおかしいだろ…………。」

 

 

普通は手を出したから、クサい飯を食う羽目になるんだろうが、何で手を出さなかった所為で、クサい飯を食わされにゃならんのだ。理不尽過ぎるでしょ。

 

 

「とゆーか、普通はラッキーだって思いませんか? 自分で言うのはアレですけど、わたしって結構可愛いと思うんですけど…………。」

 

 

一向に自分を抱き締めようとしない俺に、業を煮やしたのか、一色はふて腐れたように唇を尖らせ、そんなことを呟き出す。

 

いや、この場合は寧ろ可愛いのが問題というか、寧ろ意識してなかったら、こんなに拒否しないと言いますか。

 

 

「そ、そんなに、いや、ですかぁ…………?」

 

「い、いや、そんなことは…………!?」

 

 

俺があまりに躊躇していた所為だろう、先程の寂しさがぶり返して来たのか、次第に涙目になっていく一色。

 

これが演技だとしたら、アカデミー女優賞ものだろう。

 

今にも泣き出してしまいそうな一色の表情に、俺は覚悟を決めた。

 

 

「せん、ぱぃ…………?」

 

 

待って。ちょっと待って!

 

今覚悟決めたから! お願いだから、頼むから、そんな甘ったるい声で、切なげに呼ばないで!

 

八幡の中の何かがプッツンしちゃうから!

 

目を閉じ、深く、深く息を吸い、ゆっくりと吐き出す。

 

そして意を決して、ベッドに腰掛けたままの一色を、自らの腕の中へと抱き締めた。

 

 

「あっ…………。」

 

「っっ…………!?」

 

 

いきなりで驚いたのか、思わず、と言った風に溢れた、一色の吐息に、変な呻き声を上げそうになったが、必死でそれを飲み込む。

 

…………すごい! やわらかい! いいにおい!(小並感)

 

未知との遭遇に、俺の言語中枢どころか、脳みそ全てがオーバーヒート寸前だ。

 

しかし意外な事に、本当に意外な事に、抱き締めた一色の温もりが、じんわりと伝わって来ると、不思議と高まっていた鼓動が、ゆっくりと落ち着いていくのを感じた。

 

それは一色も同じだったのか、借りて来た猫のように大人しく、身を強張らせていた彼女は、やがてゆっくりと俺の腰に手を回し、俺の体を抱き返して来る。

 

 

「…………ふふっ、せんぱい、あったかいです。それに心臓の音、ゆっくりになって来ました。」

 

「…………いや、言わなくて良いから。自分でも驚いてる。」

 

 

人の温もりは、安心感を与えてくれる。

 

良く耳にする台詞だが、正直眉唾ものだとバカにしていた。

 

しかし、実際に体験してみて、その効果の程に感心する。

 

理性がどうとか、可愛いから意識してしまうとか、そんな下衆な思考を吹き飛ばし、もっと根源的な安心感を与えてくれる、そんな尊さに身を預けているような、不思議な感覚を味わっていた。

 

とはいえ、いつまでもこうしていられるか、と問われれば、そんな事は不可能である。

 

現在俺の中では、温みからこみ上げる安心感と、鼻腔を擽ぐる甘い香りによって急き立てられる劣情が、一進一退の攻防を繰り広げていた。

 

しかも現状、劣情がやや優勢。即時撤退を進言したい。

 

 

「…………お、おい。さすがにもう良いだろ?」

 

 

そう言って、離脱を試みるが、すかさず一色は抱き返す腕に力を込め、俺の体をホールド。

 

特典により、筋力値が上昇している為か、一色が俺を抱き返す力は、その細い腕のどこから出ているのか、という程に強く、ぐえ、と潰れたカエルのような呻き声が溢れた。

 

そんな俺を余所に、一色は俺の胸に顔を埋めたまま、いやいや、と首を振る始末。

 

…………ホント勘弁して下さい。

 

 

「ダメです。まだ許してあげるには、安心感が足りません。もっと強く、ぎゅ〜〜〜〜ってして下さい。」

 

「いや無茶言わないで。俺特典のせいで筋力値高いし、お前細いし折れそうで怖い。」

 

「きゅ、急に嬉しいこと言わないで下さいっ。 照れるじゃないですかぁ…………。」

 

 

…………あ、ホントだ。なんか温くなった。

 

 

「とゆーか、それをいうなら、わたしの生命力値、先輩の筋力値より高いですから、そう簡単に折れませんよ。」

 

「…………そうは言ってもなぁ?」

 

「…………この状況で叫んだら、言い逃れ出来ませんね?」

 

 

こやつめ…………!?

 

一色の脅迫にあっさりと屈した俺は、ため息一つ、彼女を抱き締める腕に、より一層、それこそ目一杯に力を込めていく。

 

な、なんか腹に! 腹に柔らかい感触がががががっ!!!?

 

 

「…………んっ、せん、ぱいっ、くる、しい、ですっ…………。」

 

 

ちょっ!? 変な声出すのやめて! 危ない性癖に目覚めそうで怖い!

 

反射的に両腕の力を弱める。

 

 

「あっ…………むぅ、まだやめて良いなんて言ってないですよ?」

 

「いや、苦しいっつってただろ。」

 

「それはそれです。…………ほら、もういっかい、ですよ。」

 

 

甘ったるい声でそう言いながら、まるで甘えるように、一色は腰に回す腕に力を入れる。

 

既に俺は安心感など感じておらず、伝わって来る感触や、香り、熱に、くらくらと目眩すら感じ始めていた。

 

だから、上手く働かない思考の中で、言われるまま、彼女の身体を強く、強く抱き締める。

 

 

「…………んはっ、ふぅ…………このっ、くる、しっ、のが、いい、ん、です、よっ?」

 

「…………やっばい事言ってない?」

 

「しつっ、れ、しちゃ、ますっ…………だっ、て、せんっ、ぱい、も…………わた、しもっ、いき、て、るっ、て…………こ、こにっ、いっ、るっ、て、あん、しんっ、すっ、るんっ、ですっ…………。」

 

 

喘ぐように、途切れ途切れそう口にする一色。

 

これは、死んだ、生まれ変わった、などと聞かされ、何処か夢見心地だった自分を、自分の現実を、正しく認識する為の、彼女なりの代償行為だったのかも知れない。

 

…………とは言え、流石にもう良いだろう。

 

彼女の呼吸も、俺の理性もそろそろ限界だ。

 

一色を抱き締めていた腕を離し、その肩に手を掛けて、そっと距離を取る。

 

当然、視界に飛び込んで来る一色の顔。

 

息苦しさのせいか、それとも別の理由か、その頰は上気し、息は荒く、どこか視線の定まらない様子だった。

 

そんな彼女の表情に、色香を感じてしまい、息が止まる。

 

衝動的に伸ばしそうになった腕を、理性を総動員して押し留めた。

 

…………何考えてんだ俺!? ステイ!!

 

気まずさと気恥ずかしさから、俺は明後日の方向へ、視線を逸らした。

 

徐々に冷えてきた思考の中、何で彼女を抱き締めていたのか、その原因を思い出した俺は、この妙な流れをかき消す為に、敢えてそれを口にする。

 

 

「…………あー、その、なんだ。満足、したか?」

 

 

ちら、と一色の表情を伺うと、何故かダラシないニヤケ顔を晒していたのだが、俺が見ていると気づいた瞬間、憮然とした表情を浮かべる。

 

 

「ま、まぁ少し物足りない感じですけど、悪く無かったですし、またわたしが不安になったりしたときに、してくれるならよしとしましょう。」

 

「マジでか…………。」

 

 

今回限りではない、と匂わせて来る一色の発言に、俺はがりがり、と自分の精神が物理的に削られていく幻聴が聞こえた。

 

 

「それから、まだ許してあげるには少し足りませんね。だって後輩美少女を抱き締めるとか、やっぱりどう考えたってご褒美ですし。」

 

 

…………ご褒美、という部分に、あっさりと納得してしまった自分を殴りたい。

 

次は何を要求されるのか、とげんなりとする俺。

 

そんな俺の様子などお構いなしに、一色は先程と打って変わり、自分から俺の胸に飛び込んで来た。

 

くぁwせdrftgyふじこlp!!!?

 

不意打ちに、声にならない悲鳴をあげる。

 

しかし、縋るように力の込められた両腕が、俺を逃してはくれなかった。

 

 

「…………だから、約束、してくれたら、許してあげます。相談無しにパーティを解散しない、勝手にそばから離れない、わたしを1人にしないって。」

 

「いやお前それは…………。」

 

 

適当なことを言ってはぐらかそうとしたが、俺は直ぐに言葉飲み込んだ。

 

自分の胸の中で、決して窺い知れない一色の表情。

 

しかし力強く発されたその言葉が、酷く真剣なものだったから。

 

それはかつて、俺が思わず零してしまった感情を、『忘れない、忘れられる訳ない』と、そう言った時と同じ、強い意志を感じる声色。

 

そんな彼女の声に、俺はいつのまにか、魅せられていたのかも知れない。

 

柄じゃないと、そう思いながら、俺は彼女の小さな背中に、もう一度自分の腕を回した。

 

 

「…………ったく、こんな口約束、俺が守るとは限らないだろうが。」

 

 

思わず溢れた憎まれ口に、しかし一色はやけに確信めいた言葉でこう返した。

 

 

「大丈夫です。だって先輩、約束は守ってくれますから。」

 

 

それは無邪気な信頼か、それとも彼女の策略か。

 

生憎と、俺の少な過ぎる対人経験では、判断がつかなかった。

 

 

 

 

 

どれくらいの時間が経っただろうか。

 

一色と約束を交わし、俺たちはしばらく無言のまま抱き合っていた。

 

いろいろと刺激的過ぎて、感覚が麻痺していたが、側から見たら、酷く犯罪臭漂う光景なのでは無いだろうか?

 

恐らく雪ノ下当たりがいれば、通報される事は確実だし、由比ヶ浜がいれば、キモいキモいとブーイングの嵐だろう。

 

不思議なことに、先程と違って、2人の事を思い出しても、俺はもう何ら痛みを覚える事は無かった。

 

これがこの抱擁の効果なのか、一色と交わした約束のせいなのかは分からない。

 

しかし、それは悪いものでは無いと自然にそう感じていた。

 

…………それはそれとして、このままいつまでも抱き合っている訳にもいかない。

 

明日からの事を考えれば、今日はそろそろ休んだ方が得策だ。

 

 

「おい一色、流石にそろそろ離れ…………。」

 

 

声をかけようとして気がついた。

 

背に回された彼女の両腕に、既に微塵も力が入っていない事に。

 

嫌な予感を覚えつつ、俺は恐る恐る、耳を澄ませる。

 

すると…………。

 

 

「すぅ…………すぅ…………。」

 

 

一色から、何とも気持ち良さそうな寝息が聞こえてきた。

 

子どもか!? と、思わずツッコミそうになったが、ぐっと飲み込む。

 

考えてみれば、今日はいろいろと起こり過ぎた。

 

精神的な疲労で言えば、きっと一色の方が大きかったろう。

 

この小さな体にそれだけ詰め込めば、寝落ちしてしまう事にも頷けるというもの。

 

俺は溜め息を零しながら、彼女を起こさないことを決め、ゆっくりと自分のベッドに彼女を横たえた。

 

が、これが問題だった。

 

俺、どこで寝よう?

 

結局、散々迷った挙句、宿の人にお願いして、一色の部屋の鍵を開けて貰い、彼女を起こさないよう細心の注意を払いながら、俺が抱えてベッドまで連れて行った。

 

筋力値の補正が入ったおかげか、対して苦労せず運べたのが不幸中の幸いだった。

 

なお、宿の人には、次痴話喧嘩をしたら追い出す、と釘を刺された。

 

…………痴話喧嘩じゃないけど、本当にスンマセンっした。

 

そしてようやく眠りに着こうとした俺だったのだが、ここで再びの問題発生。

 

寝入ってしまった一色を、どうしようかと迷っていた時間が長引いた為、俺のベッドには、すっかり一色の香りが移ってしまっていた。

 

そんなベッドに横たわった結果、抱き締めた時の感触やら、あいつの苦しそうな吐息やら、上気した色っぽい表情やらを思い出し、眠気なんて吹き飛んでしまう俺。

 

結局、熟睡することなど叶わず、朝方まで、殆ど眠れずに過ごすこととなった。

 

…………端から放り出すつもりはなかったし、迷惑なんかじゃ無いと言った。責任を取るとも言ったし、側にいる、1人にしないと約束もした。

 

しかし、それでも、それでも、敢えて言わせて欲しい。

 

 

 

やはり、この素晴らしくあざとい後輩との冒険者生活はまちがっている。

 

 

 

そう思わずにいられない、転生初日の夜だった。

 





最後までお読み頂き、ありがとうございます。

今回は連投となりましたので、3〜5話の後書きを一括とさせて頂きました。

前回投稿より、お気に入り登録数、UA数ともに急上昇し、喜びに咽び泣いております。

皆さまのご期待に添えますよう、今後も精進して参りますので、どうかお付き合い頂けると幸いです。

さて、早速恒例の言い訳コーナーに参りましょう。

今回は長文駄文注意です。読み飛ばして頂いても一向に構いませんので、悪しからず。


① 説明回
実を申しますと、今回更新した3話は、当初の予定では1話にまとまるはずだったのです。
しかし書いているとあら不思議、気付くと文字数が7,000字を越えており、前後編にするか、と分割。

しかし再び気付くと文字数は8,000字を突破。前中後編にするしかあるまいと、再度分割。

それでも文字数が5,000字を越えているあたり、作者の実力不足を痛感した次第でございます。

そういった事情で、キリのよい所で分割をした結果、第3話は犠牲となった訳です。

ご了承下さい。


② いろはすスパークリング
言い訳、というのも変な話なのですが、やらかしたという自覚はあります。

だが私は後悔しない!

だってこれがやりたかったんだもの!!(開き直り)

最初からタグに用意していたので、『何ぞこれ?』と思われた読者様もいらっしゃったかと思いますが、ようやく伏線(?)回収が叶いました。

八色でイチャラブを書こう、と思い立った際、いかに2人の距離を(物理的にも精神的にも)縮めるか、という点は、最初から悩みの種でした。

恐らく八幡から近づく事はなく、いろはもいろはで、一定以上の距離を詰める事を諦めている節があり、恐らく奉仕部が存在する限り、この2人が、作中以上に近づく事はあり得ないのだろう、というのが作者の見解でした。

とはいえ、作者的には原作時間軸の2人をイチャコラさせたい訳で、かといって原作再構成にしてしまうと、原作で築かれた、2人の絶妙な関係を活かせない、と、毛根が死滅する程に葛藤しました。

その時天啓が降りました。

『クロスオーバーすればいいじゃない、だって妄想だもの。 』さくしゃお

そんな訳で、非日常的な現象で2人を追い詰め、精神状態に変化を与え、なおかつ奉仕部の2人も合法的にフェードアウト(作者は奉仕部アンチではなく、むしろ2人は2人で結構好きです。敢えて言うならゆきのん派。でも敬虔ないろはす教の信者なのでごめんなさい)させ、いろはが八幡に対して、距離を詰める事への遠慮を排斥、八幡に近づくため拵えたと思しき「生徒会選挙の責任」「葉山隼人へのアピール」という大義名分を棄却、さらに見知らぬ土地で2人きり、という吊り橋効果で2人に必要以上に寄り添う為の、新たな大義名分を与えようと、このすば!とのクロスオーバーを選択しました。

共依存? 上等だゴラァ!!!!(錯乱)

恐らく八幡は、そこまで追い詰められたところで、他者との壁を壊そうとはしないと思い、満を持して(?)、今回はいろはに弾けて頂きました。

とはいえ、この2人の場合(というか、八幡の場合相手が誰であろうと)、物理的な距離がいくら近づいたところで、すぐに告白だとか、付き合うだとか言う話にはならないと思うのです。

お互いに意識はしながらも、精神的な距離を測りかね、不安から必要以上にスキンシップを取りたがるいろはに振り回されて、徐々に物理的な距離感(いろは限定)が麻痺していく八幡。

そして周囲から「え? あいつら付き合ってないの? そマ?」とか言われる八色が、作者的には大正義なのです。

もっともどんな形であれ、愛があればどんな八色も美しいと思うのですよ。

あくまで作者個人は『面倒臭がりだけど、何だかんだで面倒見の良い先輩と、小悪魔的であざといけれど、実は健気で頑張り屋な後輩』という2人の関係性が好きだなぁ、というだけのお話です。

話を拙作に戻しますと、今回の布石によって、八幡といろはの距離(物理)は一気に縮まります。

そちらをお待ち頂いていた読者の皆様、大変お待たせ致しました。

ようやくイチャつく2人を描くことが出来そうで、作者も一安心しております。

③ 問題のシーン
R−15タグ付けときました。

深夜テンション怖いですね。

初稿だと至る所に「♡」飛んでたんですが、あまりに薄い本過ぎたんで、作者自身が引いて、書き直したものの、やっぱりいかがわしさが拭い切れず、結局タグを追加することになりました。

正直スマンかった。


以上、今回の言い訳でした。

長文、お目汚し大変失礼致しました。

冒頭でも申し上げました通り、想像以上の数の方々にお読み頂き、またお気に入り登録を頂きまして、本当に励みになっております。

あくまで趣味、しかも二次創作で、ぶっちゃけ作者の妄想垂れ流しのような拙作ですが、皆様からのご感想や評価、様々な形での反響を頂き、公私ともに活力を頂いております。

描きたいもの描く、というスタンスで始めた拙作ではありましたが、ご期待頂いている以上、少しでも楽しんで頂けるよう努めていく所存です。

今後とも、是非ご愛読頂けると幸いです。

それでは、また次回の更新でお会いしましょう。


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