久々の連日投稿。スケジュールとかはかなりカツカツですが頑張ります。
ホームルームが終わり、授業までの少しの時間。
俺は先生に配られた1枚の用紙を見つめていた。
と言っても、間違い探しとか理不尽なことが書いてあるわけではないけど。
「何変な顔してるの?」
決め顔の練習? と隣の席の蘭が俺の手元を覗き込む。
いや、決め顔の練習ってなんだし……
「さっき渡された『部活見学の案内』じゃん」
「うん。そうなんだけどね……」
「何? 部活入るの?」にやに
ニヤニヤとこちらを見ながら俺の反応を楽しんでる赤メッシュさん。
「いや、分かってて聞いてるよね?」
「さぁ? 何のこと?」
あくまでもしらを切るつもりらしい。
俺はため息を1つつく。
さて、何度目になるかは分からないけど、羽丘は元女子校で『今年から』共学になった。
つまりは男子生徒は同学年にしかいないわけで、どの部活に入ったとしても先輩は当然女子だけである。
「俺、部活見学行って不審者扱いされたくないんだけど……」
「夕輝なら大丈夫じゃない? 女子に見えなくもないし」
「それは嬉しくない評価だね」
「そうじゃなくても、歓迎されそうじゃない? 特に2年の先輩からは」
否定したいところだけど、否定出来ない。
毎日とは言わないけれど、かなりの頻度で日菜ねぇから連行されてるからね。もはや恒例行事どころか――
『いやぁ、氷川姉ま……姉弟のやりとり見ないと、午後の調子が悪くてねぇ……』
という先輩もいる。いや、日菜ねぇとのやりとりに体調をどうこうする効果とかないから。……無いよね?
ってか、この先輩、『姉妹』って言おうとしたよね!? 俺、男だから!スカート穿いてないからね!?
ともあれ、何とも不本意ながら週に2、3回連行されていることもあって、顔はしっかり知られているらしい。
見学に行ったら、本当に歓迎されそうだ。
「ところで、蘭はどこか入るの?」
「いや、あたしは入らないよ」
予想通りの答えが返ってきた。まぁ、家のこともあるだろうし、入らないとは思ったけど。
「しかし、羽丘が部活強制じゃなくて良かったよ」
「ホントに? 実は残念とか思ってない?」
「蘭、そろそろ俺も怒るぞ?」
「ごめんごめん」
ちなみに、Afterglowのメンバーとは数回一緒にお昼を食べた辺りからお互いに名前で呼ぶようになった。コミュ力が高いメンツで助かったよ。
「まぁ、それはさておき私立だからかいろいろあるんだなぁ」
体育会系では、ソフトボール、女子サッカー、バレーボール、テニス、バドミントン、剣道、薙刀なんてのもある。
一方文科系では、演劇、写真新聞部、ダンス部、書道、華道、茶道とメジャーなものがずらり。
「ん?」
そんななか、1つの見慣れない部活を発見した。
「天文部……」
見えないものを見ようとしたり、彦星様を探せなくて
ひとりぼっちの人だったり、星の産声を大なり小なり聞いている人たちなのだろうか。
そうだとしたらすごいけど。
冗談はさておき――
一般的に考えて『天文部』の活動といえば天体観測だろう。と、するなら活動は自ずと夜に限られる。
それ以外の活動って何をしているんだろう? また、一体どんな人が所属しているんだろう、と気になってしまった。
※
「天文部って、変人の巣窟だって聞いたよっ!」
今日は学食で、Afterglowの5人とお昼を共にしている。
前回、Afterglowとお昼を食べたことで日菜ねぇは拗ねてしまった。家に帰ってからしばらく構ってあげても、
「つーん!」
とあからさまに拗ねていたので、日菜ねぇとAfterglowで交互にお昼を一緒に食べるようにしたのだ。
今さらながら、拗ねていたときの日菜ねぇは可愛かった。
それはそれとして、朝の時に気になった天文部の話をすると、早速、交友関係が広いひまりから情報がもたらされた。持つべきものは交友関係の広い友人だね。
「ちなみに今は部員が1人しかいないらしいよ」
お、謎に包まれていた天文部の実態がだんだん白日の下にさらされてきたね。
「で、肝心の唯一の部員は?」
「それが……」ゴクリッ
「「「「「それが?」」」」」ゴクリッ
「分からないんだよね~」アッケラカーン
「分かんないのか~い」
俺は額に手を当て、天を仰いだ。期待させておいてそりゃないよ。
「アッハッハ、ひまりらしいな」
「ひっど~い!! 私が忘れたんじゃなくて、誰も分からないんだもん!!」プクーッ
「まぁまぁ、ひまりちゃん。落ち着いて」
巴に豪快に笑われたことで、膨れるひまりと、それを宥めるつぐ。うん。Afterglowならではの『いつも通り』だ。
「で、ゆーくんは天文部に入るの~?」
「ん~……まぁ、天体観測に興味があるかといわれると少し分からないけど、ここまで謎の多い天文部自体に多少興味はあるかなぁ」
それでも、活動内容が不鮮明だから入ることはないと思うけど。
「まぁ、天文部のことは姉さんにでも聞いてみるかな」
「日菜先輩に?」
「一応、何か知ってるかもしれないしね」
蛇の道は蛇。変人、といわれる人達のことなら日菜ねぇが興味を持たないわけがないと思うしね。
「ところで、みんなは部活入るの?」
とりあえず、蘭は無所属、つぐは生徒会ってのは知ってるけど……
「私、テニス部!」
「あたしはダンス部!」
「あたし、帰宅部~。全国目指しま~す」
と、2人は体育会系らしい。モカ、帰宅部に全国大会はないからな。分かってると思うけど。
「巴はともかく、ひまりって運動出来るんだな」
「夕輝くん? それはどういう意味?」
「いや、なんとなく苦手なのかなって。偏見だけど」
「ひーちゃんは意外と出来るんだよ~。その分糖分補給が必要になるけど~」
「も、モカァー!!」
食堂にひまりの怒号が木霊した。
※
放課後、校門をくぐったところで――
「だーれだ?」ドーン
「日菜ねぇ、それは普通目を隠すところだからね?」
後ろから日菜ねえが追突してきた。
「一緒に帰~ろ♪」
うん。頭の中がるん♪ として聞いてないな。
この状態の日菜ねえに小言を言ったところで聞きはしない。
「まぁ、帰る場所は一緒だしね」
「手、つないでい~い?」
「恥ずかしいからイヤ」
高校生にもなって、姉と手をつないで下校って……
「えー! いいじゃん。つなごうよ~」
今日の日菜ねえは妙に甘えんぼだ。あ、いつもか(呆れ)
「好きにしてくれ~」
「うん。るるるるるん♪ってする」ギュッ
「それは良かった(棒)」
久しぶりに手を握った気がする。手の大きさが同じなのは少し泣けてくるが。
「ところで日菜ねえ。天文部の部員って分かる? 1人しかいないらしいんだけど」
「あ、それあたしー!」
「……そうか」
うん。なんとなくそんな気はしたんだよね。日菜ねえ、星見るの好きだしね。
ただ、身内が変人って言われるとね……うん。なんも言えねぇ~。
「なに、ゆーくんも天文部に興味ある?」
「いや、あんまり」
「えー! 一緒に天文部やろうよ~ 天体観測しようよ~」
ブンブンと握ってる方の手を振り回す日菜ねえ。痛いっす。ただ純粋に痛いっす。
「キラッとして、ピカッとしてフワッとするんだよ?」
「星がキラキラ輝いて、眺めてると、星空の一部になったような気分になるのね」
「だから、ゆーくんもやろうよ~!」
「えぇ……」
ちなみに、現天文部員の勧誘(物理)は家に帰るまで続いた。
※
「姉さんは部活とかしてるの?」
夜、いつものお約束の通り紗夜姉さんの部屋を訪れた時に訊ねる。
「弓道部に所属してるわ」
袴姿の姉さん……かなり似合いそう。ポニーテールにしてるんだろうか? かなり凜とした雰囲気になりそうだな。
「ちなみに何で弓道部?」
「日菜がやらなそうだからよ」
「あぁ……」
納得してしまう。
日菜ねえなら当たったら、『るん♪』とか日菜語が飛び出しそうだからね。残心とか出来なさそうだし。
「姉さん。部活の写真とか無いの?」
「? どうしたのよ、急に」
「姉さんの部活、見てみたいなぁって」
「な、何言ってるのよ!」
顔を真っ赤にして怒られた。
「ご、ごめん」
「……今度の土曜日、部活があるから見に来るといいわ」
目線を逸らしながら告げる姉さん。
「ありがとう」
あぁ。週末が楽しみだ。
感想、お待ちしております。
ポピパ、ハロハピ編も書いた方がいい?
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許す! 書くことを許す!
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ただでさえ話進まんのだからやめーや!!