根絶少女   作:栗山飛鳥

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●登場人物

・音無ミオ
根絶者にディフライドされている無表情・無感情の少女。高校2年生。
使用クランはもちろん「リンクジョーカー(根絶者)」
歌はド下手(音楽の教師曰く「彼女の歌声はCDプレイヤーで曲を聴いているようだった」)

・鬼塚オウガ
ケガが原因でアメフト部を引退。ミオに誘われカードファイト部に入部した高校1年生。
熱いハートの持ち主。
使用クランは「スパイクブラザーズ」
友人とカラオケに行くことが多く、歌は意外と上手い。

・藤村サキ
マイペースなメガネっ娘。深い知識を持つミーハー気質な高校1年生。
使用クランは「たちかぜ」
歌は下手でもないが、上手くもない。

・早乙女マリア
居丈高な性格だがそれに見合った実力も併せ持つ、大学1年生のツンデレ金髪お嬢様。
英国人のクォーターらしい。
使用クランは「ロイヤルパラディン」
歌はとても上手く、賛美歌も歌えるとか。

・沈黙の騎士 ギャラティン
常に黙して多くを語らない、神聖騎士団が誇る剣の達人。
口癖は「ノープロブレム」
その歌声は、騎士王すら聞き惚れたと噂される。


Ex.36「DAIGO スペシャルエキスパンションセットV」

マリア「ふーふふふふん♪ ふーふふふふん♪ ふふふふーん♪

みなさまごきげんよう!

いよいよこの日がやって参りましたわ!

『DAIGO スペシャルエキスパンションセットV』の発売日!

このわたくしが『えくすとら』にゲストとして出演する日が!!」

 

ミオ「だからと言って、ゲストが紹介もなしに登場しないでください」

 

マリア「いいではありませんの。

『Chronojet & Altmile & Ahsha』の時も、『The Next Stage』の時も、『スペシャルデッキセット マジェスティ・ロードブラスター』の時も、わたくしが呼ばれる機会はいくらでもあったのに、呼んで頂けなかった意趣返しですわ」

 

ミオ「あの頃はレギュラー登場人物の出入りが激しくて、ゲストを呼んでいる余裕が無かったんです。

『Chronojet & Altmile & Ahsha』はユキさんがレギュラーとして登場する最後の回でしたし、他の2つはそれぞれオウガさんとサキさんの初登場回でした」

 

マリア「ユキの最終回こそ、わたくしをゲストとして呼ぶべきだったのではなくて!?」

 

ミオ「ああ、それが本音ですか」

 

マリア「まあ過ぎた話ですし、それはもういいですわ。

そんなわけで、今回のゲストはロイヤルパラディンを華麗に指揮する美しくも聡明なお姫様(プリンセス)、早乙女マリアが特別に担当して差し上げますわ!!」

 

オウガ「自分で自分を紹介までしだした!」

 

サキ「自分で言っていて恥ずかしくないんでしょうか……」

 

マリア「本日のテーマは『DAIGO スペシャルエキスパンションセットV』ですわね」

 

サキ「は、はい! カードに、スリーブに、デッキホルダー、ストレージボックスと、はじめようセットに似た販売形態を取っていますが、カードは特典とクイックシールドを含めた15枚しか収録されておらず、デッキではないという点には注意が必要ですね」

 

オウガ「はじめられないセット!?」

 

サキ「スリーブまでついてるのにね……」

 

マリア「商品の性質上、ここからはじめたいファイターもいそうなものですけど。

ギャラティンでもいいから、入れておいて欲しかったものですわね」

 

サキ「あ、そんなこと言うと……」

 

ギャラティン「ノープロブレム」

 

サキ「来たあ!!」

 

マリア「あら、ギャラティンですのね。ごきげんよう」

 

ギャラティン「ノープロブレム」

 

サキ「え、それだけ? この前のアラシさんと言い、ファイトで強い人は、どこかヴァンガードに対して達観しているというか、ネジが飛んでいるというか……」

 

オウガ(サキはサキで、結構毒吐くようになったよな……)

 

マリア「いい加減そろそろ解説を始めますわよ。

このセットの見どころと言えば、何と言っても『サンクチュアリガード・ドラゴン』ですわね」

 

サキ「はい! グレード1の扱いに長けたスキルは今回も健在です!」

 

オウガ「相手のヴァンガードがグレード3で、自分の盤面にG1がいるだけで、元々の★が+1されるぜ! って、その条件必要か!?」

 

サキ「G1なんて、普通は1体くらいいるよね……」

 

マリア「もうひとつのスキルは、ブーストされずアタックした時、『CB1』、『後列のG1を3体レスト』、『手札を1枚捨てる』ことで、サンクチュアリガードをスタンドして、前列のパワー+10000しますわ」

 

ミオ「Vスタンドの良心であった『ドライブ-1』のデメリットがどこにも書かれていない点が最大の特徴と言えるでしょう」

 

サキ「捨てている手札は1枚なので、★2のVがスタンドしながら1アド稼ぎ続ける異常事態に!」

 

ギャラティン「ノープロブレム」

 

サキ「ええ……!? そうかなあ……? 問題だらけだと思うけど……」

 

オウガ「デッキ(いのち)を削って、ようやくアドを稼げるVスタンド(ただしドライブ-1)を実現したクラレットソードが割と立場無いぜ!?」

 

マリア「もはや強さに関する解説は不要のようですわね。

では、あえて欠点を申し上げますと、現状のロイヤルパラディンでは、G1を後列に3体という条件は、決して安定して実現できる条件では無いという点が挙げられますわね」

 

サキ「そうなんですか?」

 

マリア「ええ。スタンダードが導入されてからのロイヤルパラディンは、これまでヴァンガードが何らかの展開能力を所持していたので容易に展開ができていたのですが、サンクチュアリガードは展開能力を持ち合わせておりません。

それどころか、アルトマイルの影響でしばらくクラン全体のコンセプトがG2に傾倒してしまっていたので、G1を展開できるカードは極端に少ないんですの。

このような状況で、後列にG1が安定して3体揃うかと聞かれると、はっきり言いまして未知の領域ですわ」

 

サキ「な、なるほど……」

 

ミオ「ちなみに、G1を山札から展開できる既存カードは『ハイドッグブリーダー アカネ』のみです」

 

マリア「サンクチュアリガードが毎ターンアドバンテージを稼げるのは、あくまでスタンドできた場合の話。

条件がひとたび満たせなかった場合、そのままカードが揃わずズルズル負けてしまうシチュエーションは想像に難くありませんわ。

そのような事態を避けるためにも、デッキはしっかりG1に寄せた構築にしなければなりませんわね。

G3はサンクチュアリガード4枚、G2は新規カードの『制覇の騎士 ウィグスタン』と、『ハイドッグブリーダー アカネ』4枚ずつにすることで、G1を21枚投入できるようになります。

ひとまずそれで試してみて、そこから微調整していくのがいいと思いますわ」

 

サキ「デッキを回してみたら、そこまで極端にしなくてよかったとか、もっとG1を増やさないと安定しないとか、見えてきますからね」

 

マリア「ええ。ヴァンガードは、そうしてデッキを強くしていくのが楽しいんですのよ」

 

オウガ「あとは、そのG1の枠に何を入れるかっすね」

 

マリア「そうですわね。サンクチュアリガードのG1に求められる要素は主に2つ。

『ブーストやレストしなくても仕事ができること』

そして

『前列でも戦えるパワーがあること』」

 

サキ「前者は当然として、後者はG3やG2を減らした構築になりがちなので、G1もある程度前列を担当してもらわなくてはならないからですね」

 

ミオ「新規カードのG1である『厳然の騎士 ベイザール』は前者ですので、後者は特に重要ですね」

 

マリア「まず前者の代表として挙げられるのは『小さな賢者 マロン』。ドローソースとして見るなら今でも一級品ですわね。

サンクチュアリガードはソウルを使わないので、SB2でドローできる『清爽の騎士 グルヒル』も使いやすそうですわね」

 

ミオ「……ドローばかりで普通ですね。せっかくロイヤルパラディンのエキスパートとしてゲストにお招きしたのですから、もう少し面白いカードはないのですか?」

 

マリア「ぐっ……! 注文が多いですわね。というか、わたくしのヴァンガードに面白さを要求しないでくださいまし。

……強いて言うなら『希望の剣 リシャール』かしら。同列のユニットにインターセプトを与えるので、前列のG1もインターセプトができるようになります。

まあ、このユニットが除去されたらそれまでですので、わたくしはオススメしませんわ」

 

オウガ(なんだかんだリクエストに応えてるあたり、人が好いよな……)

 

マリア「後者のユニットに関しては、フォース相手にトリガーを引かれても、アタックが止まらない単体パワー13000が目標値になりますわ。

まずは安定の『月桂の騎士 シシルス』! G3の不確定サーチで前者の仕事も兼ねる、説明不要の必須カード!

カウンターコストはアカネとマロンとサンクチュアリガードが消費してくれますので、ほぼほぼダメージも全裏になっていることでしょう。

アカネが呼んでくる『ぽーんがる』も、不確定とは言え、13000でアタックできる可能性がありますわ。

この2体が優秀なので、他にアタッカーを投入する場合は、パワー13000を越えたいところですわね。

アタック時にSB1で+10000される『奮発の騎士 キュネイルス』なら、毎ターン安定して18000でアタックできますわ」

 

サキ「なるほど! よくわかりました」

 

マリア「こんなものでよろしくて?」

 

サキ「はい! さすが、1年から聖ローゼのレギュラーとして活躍を続けた早乙女マリアさんです!

大学生の大会でも次々と結果を残していると聞きますし!

もう、そんな凄い人から教えを受けられたというだけでも感激ですよ!」

 

マリア「うふふ……もっと褒めてくれてもよろしくてよ」

 

ミオ「では、今日はこのあたりで終わりとしましょうか」

 

オウガ「それじゃ、また次回も……」

 

ギャラティン「ノープロブレム」

 

マリア「ですわー」




冒頭のマリアの鼻歌はYAIBAの最後のところです。
DAIGOの歌うヴァンガード主題歌は、どれもアニメ映えしていて、トップクラスに好きです。

次回は12月の本編でお会いできれば幸いです。
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