根絶少女   作:栗山飛鳥

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Ex.39「クランセレクションプラス Vol.1」

●序

 

騎士王アルフレッド「誰か! 誰かおらぬか! 今日は『クランセレクションvol.1』の発売日ぞ!」

 

ブラスター・ブレード「はっ。クラセレならここに……」

 

アルフレッド「フッ。知ってるさ。カードが欲しい時には、必ずお前が買ってきてくれる」

 

ブラブレ「イエス マイ ヴァンガード」

 

アルフレッド「ふむ……して、これらのカードはどのように使うのだ? ロイヤルパラディン以外のクランは明るくないのだ」

 

小さな賢者 マロン「では、本日は僕とブラスター・ブレードが、騎士王のため、カードを解説して差し上げましょう」

 

沈黙の騎士 ギャラティン「…………」

 

マロン「おっと、ギャラティンもいたね」

 

アルフレッド「うむ。よろしく頼む」

 

 

●《スペクトラル・デューク・ドラゴン》

 

マロン「まずは騎士王も一時期所属していたゴールドパラディンのカードからですね」

 

アルフレッド「ああ。今はもう懐かしく感じるな」

 

ブラブレ「イエス マイ ヴァンガード」

 

マロン「かつては連携ライドであり、シャドウパラディンと関連深いユニットである《スペクトラル・デューク・ドラゴン》には、それに相応しい能力が与えられているよ。

ソウルに《黒竜の騎士 ヴォーティマー》あるなら、パワー+1000!

アクセルクランでありながら、フォースクランと同じ数値で受けることができるんだ!

相手がG3なら★も+1されるね」

 

ブラブレ「今の環境は、アクセル・プロテクトクランのパンプが+5000刻みである多く、13000と12000の差が顕著に出るようになっている。たった+1000と侮らないことだ」

 

アルフレッド「なるほど」

 

マロン「もうひとつのスキルは、CB1とリアガード3枚の退却をコストに、ドライブ-1でスタンドする!

ここまでならシンプルなVスタンドだけど……」

 

ブラブレ「ダメージ4以上で発動した場合、ドライブ-1するかわりにドライブ+1だ!」

 

アルフレッド「リミットブレイクか!!」

 

マロン「シングルドライブがトリプルドライブって、代わりじゃないよね。もはや別物の何かだよ」

 

ブラブレ「弱点は自らの治トリガーだな。1度目のアタックで治トリガーが発動してしまうと、リミットブレイクが解除されてしまう可能性がある」

 

マロン「テトラドライブがそんなことをよくやらかしてたね!」

 

アルフレッド「ゴールドパラディンは攻撃的なクラン。治トリガーも★トリガーや前トリガーにしてしまう構築もありやも知れぬな」

 

ブラブレ「御意」

 

 

●《幻惑の魔女 フィアナ》 《現の魔女 ファム》

 

マロン「我らがライバル、シャドウパラディンからは魔女が参戦だよ!」

 

アルフレッド「楽しみだ」

 

マロン「まずはG3のフィアナと深い関係にある、G2のファムから見ていきましょう」

 

ブラブレ「スキルはG2ながらV限定のスキルのみ。SB1で相手は自分のドロップゾーンからG0を2枚選び、G1以上のユニットの上にスペリオルコールしなければならない」

 

アルフレッド「ぱんにゃらら~か!!」

 

ブラブレ「1枚もコールできない場合、このユニットはドライブ+1を得る。

序盤からリアガードが展開され、なおかつドロップゾーンにG0が落ちている展開は稀だろう。ライド時は大抵の場合、このユニットはツインドライブとして扱えるはずだ。

同じツインドライブを得ることのできるブラスター・ダークのアホと比較しても……」

 

マロン「今、さらりと暴言吐かなかった?」

 

ブラブレ「ブラスター・ダークと比較して、手札コストを支払わなくてもよい点は非常に優秀だ」

 

マロン「そして、フィアナのスキルは、CB1とリアガード2枚の退却で、手札か山札からファムをスペリオルコール!

さらに、そのコールされたサークルはヴァンガードサークルになる!」

 

アルフレッド「再びぱんにゃることができるわけだな」

 

マロン「相手がドロップにG0を落とせなかったり、盤面のG0を処理できなければ、再びツインドライブできる可能性もありますよ」

 

アルフレッド「ふむ。何だか、そちらの方が強そうだな」

 

マロン「シャドパラの魔女としては複雑ですよねー」

 

アルフレッド「それで他には?」

 

マロン「フィアナの解説は以上ですね」

 

アルフレッド「……なんだこれは! 別に魔女で統一する必要がないではないか!」

 

ブラブレ「わざわざフォドラを4枚揃えて待っていた作者が哀れだな」

 

 

●《神装天機 シン・マルクトメレク》

 

アルフレッド「プロテクト・マーカーのリアガードは退却しない?

つまりマルクトメレクとヴァルケリオンを同じデッキに入れることができるというわけか!

素晴らしいファンサービスではないか!」

 

マロン「そうだったらよかったんですけどねー」

 

ブラブレ「ヴァルケリオンがエラッタされ、ヴァルケリオンの退却が優先されるようになった」

 

アルフレッド「なんということだ……」

 

マロン「そもそも、シン・マルクトメレクの『退却しない』と、旧ヴァルケリオンの『退却する』が無限ループを起こしていたらしいですよ」

 

ブラブレ「そのようなわけで、このカードはテキスト通り、マルクトメレクの自爆コストと、ラメド・ザインの退却をまとめて踏み倒せるだけのカードだ」

 

マロン「別にヴァンルケリオンを呼べたからと言って強すぎるわけでもないし、マルクトメレクとヴァルケリオンを並び立たせる方向性で調整してあげて欲しかったよね」

 

ブラブレ「ヴァルケリオンを差し引いても面白い動きをしているはずなのだが、ジェネシス以外でヴァルケリオンが使える(しかもタツヤのカードで!)という初見のインパクトが強すぎて、作者の評価が微妙になっている気の毒なカードと言える」

 

 

●《光戦竜 ギガノブレイザー》

 

マロン「たちかぜからはシンプルなアドの権化が登場だよ!

引く! 出す! 武装!

原始的とも言える単純明快さ!」

 

ブラブレ「これまでのたちかぜは、リアガードでアドバンテージを稼ぎ、ヴァンガードがパンプするのがデザインの根底にあった。

ヴァンガードでもアドバンテージを稼げるようになった点は、たちかぜに見た目以上の強さを与えている」

 

マロン「特化すれば、全クラン中、もっとも手札を稼げるクランになったかも知れないね」

 

ブラブレ「もっとも、ほとんどのユニットがアドバンテージの獲得に武装ゲージを経由する関係上、通常のドローより山札の減りも早い。デッキアウトには注意を払わなければならないだろう」

 

マロン「ギガノブレイザーのスキル1回で山札が4枚減るもんね。コキュートスじゃないんだから……」

 

こっきゅん「呼んだか?」

 

ブラブレ「誰だお前は!」

 

アルフレッド「曲者だ、捕らえよ!」

 

こっきゅん「ククク……お主らのような若造どもに、我は捕らえられぬよ。さらばだ」

 

ブラブレ「くっ、逃がしたか!」

 

アルフレッド「よい。ギガノブレイザーの解説を続けよ」

 

ブラブレ「イエス マイ ヴァンガード」

 

マロン「アドバンテージ獲得能力と引き換えにパンプ効率はあまりよくないね。

特に前後列を+10000するガイアエンペラーと比較すると、効率は実に4分の1!」

 

アルフレッド「むしろガイアエンペラーが強すぎるのではないか、それは」

 

ブラブレ「新たに追加されたG2である《恐渇竜 スピノイクストート》は、そのガイアエンペラーとの相性も抜群だ。レジオドンやブルースプリントを退却させつつ、さらに攻撃回数を増やすことができる。コストがある限りアタックが続くなどということにもなりかねない、非常に危険なG2と言えるだろう」

 

マロン「G1の《サベイジ・シューター》も、ザンディロフォの上位互換と言っても過言ではないほど強いよね。アンガーブレーダーがまた禁止とかされないよね? 問題ないのかな?」

 

ギャラティン「ノープロブレム」

 

アルフレッド「ギャラティンが言うのであれば、そうなのであろう」

 

 

●《幻夢の六花 シラユキ》

 

マロン「制限から解放され、絶賛大暴れ中のシラユキにさらなる強化が!」

 

ブラブレ「シラユキの代名詞となったガーディアンサークルで発動するスキルも健在だ。今回は前回と同じくSB2で、前列ユニット1体のパワーを、そのバトル中-30000することができる」

 

アルフレッド「実質★守護者として扱えるわけか! 『夢幻の風花』とはどちらが優秀かな?」

 

マロン「難しい問題ですね。最近の環境では-10000では雀の涙にしかならない状況も多いので、そういう点では『幻夢の六花』が優勢かも知れませんが……」

 

ブラブレ「『夢幻の六花』は弱体化が永続しないという欠点がある。ユニットをスタンドさせるタイプのスキルに対しては、『夢幻の風花』は単なる-10000以上の効果を発揮する」

 

アルフレッド「ふむ。何事も使い分けが大切というわけだな」

 

マロン「大会などに出場する場合は、環境を見ておくのも大事ですよ」

 

アルフレッド「なるほど。聖域のカードショップではどのようなデッキが流行しているか、配下の騎士に探らせよう」

 

ブラブレ「もうひとつのスキルは、前回のシラユキと同じく影縫を再現したものになっている」

 

マロン「アタックがヒットしなかった場合、CB1で相手前列のユニット1体のパワーを-10000するよ。

むらくものアタックをすべてノーガードで凌ぐのは難しいだろうし、すぐに-10000されることになるだろうね」

 

ブラブレ「なんと欺瞞に満ちたスキルか」

 

マロン「このスキルがヴァンガードで発動した場合、ドロップゾーンから空きサークルにシラユキをスペリオルコールすることができるよ。

『空きサークル』という点がネックで、攻撃回数の増加に繋げるには、同じ条件でリアガードサークルを離れる《忍妖 レイニィマダム》が必須となるね。

その場合、ドロップゾーンにシラユキが2体必要になることから、有効活用できるのは終盤になるだろうね」

 

ブラブレ「ややタイミングはずれるが、ヤスイエ・テンマ、ヴィアメルフドウ、レイコウスラッグあたりもバトル終了時に空きサークルを作ることができる。より確実にアタック回数を増やしたいのなら、採用してみるといい」

 

 

●《ドラゴニック・カイザー・ヴァーミリオン“THE BLOOD”》

 

マロン「なるかみからは“THE BLOOD”が登場!

CB1と手札1枚のソウルインで、パワー+5000、ドライブ+1、前列同時アタック。

ヴァーミリオンをソウルに置いたら、さらに+10000と★+1!

ここまでなら、ヴァーミリオンらしい手堅く強いスキルなんだけど……」

 

ブラブレ「『カイザー』をソウルブラストすることでドライブ+1!

だがその代償として、ターン終了時、このユニットに1ダメージを与える。

そして、このスキルに1ターンに1回の制限は無いため……」

 

アルフレッド「セクスタプルドライブやセプタプルドライブ! 果てはディカプルドライブも不可能ではないということだな!」

 

ブラブレ「このスキルが使われた時点で、勝とうが負けようが対戦相手にもうターンは回ってこない。独りよがりな、ゲームを完全放棄するスキルとも言える」

 

 

●《星輝兵 カオスブレイカー・ドラゴン》

 

ブラブレ「出たな、カオスブレイカー!」

 

マロン「ついに相手ユニットの呪縛が解禁されたね! その代償として、カオスブレイカーはギフトを持たないけど……」

 

ブラブレ「ここからは順番にスキルを見ていこう。

まずは、CB1で相手にフォースを与えつつ、リアガード1体を呪縛する」

 

アルフレッド「ふむ。あの道化師が我々に施しを与えてくれるとは。……何かあるな?」

 

マロン「ご明察です。ユニットの呪縛が解呪される時、そのユニットを退却させ、1枚ドロー。

さらに、サークルのマーカーや手札のプロテクトを2枚除外され、それらが除外された数だけカオスブレイカーがフォースを得ちゃうんです!」

 

アルフレッド「なんということだ! 我々に希望は無いのか……」

 

マロン「ご安心ください。比較的容易な対処手段として、プロテクトⅠがあります。プロテクトⅠなら手札にあるので、処理は簡単。手札交換などで捨ててしまえば、被害を最小限に抑えることができます」

 

アルフレッド「……それはに我々(フォース)とっての希望になってはおらぬな」

 

ブラブレ「盤面を埋めることが得意な我々は、もともと呪縛が苦手だからな。

だが案ずることはない。我々に勇気があれば、必ずや希望は生まれよう! 私がその礎になってみせる!」

 

アルフレット「フッ。よくぞ言った。やはり私には、まだまだお前が必要なようだ」

 

???「《噛み砕く根絶者 バルヲル》を採用することで、手軽にΩ呪縛を仕掛けることもできます。

下手に前列サークルを空けるより、呪縛カードを置いたままの方がよっぽど有効な場面も多いでしょう。

バルヲルはクランセレクションに再録されているので、持っていない人も安心。既に持っている人もRRR仕様なのでコレクション性も十分です。

それにしても、星輝兵の中でも活躍するとは、さすがは根絶者。その強さと魅力はまさしく世界規模……いえ、宇宙規模と言っても過言ではないでしょう」

 

 

●《邪神司教 ガスティール》

 

マロン「カオスブレイカーと並ぶもうひとつの黒幕、ガスティールも動きだしたよ!」

 

アルフレッド「ふむ。ガスティールもギフトを持たないようだが」

 

ブラブレ「ガスティールはバトル開始時、CB1することで1枚引き、自身のソウル5枚につき、相手に以下の選択肢を突きつける」

 

①前列ユニットの★+1

②ヴァンガードのパワーを1にする

③自動能力はすべて発動しない

④手札1枚をダメージゾーンに裏で置く

 

マロン「ガスティールと聞いて、てっきりソウルの能力を吸収するかと思いきや、かのゼロスドラゴン、ダストを彷彿とさせるラインナップだなんて!」

 

アルフレッド「この中では④が一際強力だな……!!」

 

マロン「はい。かつて『非常に不快な効果』と言われ、発売前にエラッタまでされたような効果ですからね」

 

ブラブレ「基本的にソウル20枚を達成できなければ、④は発動しないものと考えていいだろう。とは言え、ソウル15枚から①②③をすべて適用されるのも、非常に強力な組み合わせだ」

 

マロン「ところがソウルが14枚以下になると、プレッシャーは大きく落ちるね。例えば、すべてノーガードでスルーできるのなら②と③を選べばいいし、手札のガード値が高ければ①と③を選んで、すべてガードしてしまえばいい」

 

アルフレッド「つまり、ヴァンガードとして脅威を発揮するのはソウル15枚からか……」

 

マロン「はい。ガスティールはソウルチャージする能力を持たないので、序盤はブルブファスを運用し、ソウルが15枚を越えたらガスティールに再ライドするといいでしょう」

 

ブラブレ「ソウル20枚の能力は非常に強力だが、その状況ではデッキも残り少ないだろう。二度目はまず無いだろうし、最悪、1ドローが自らに引導を渡しかねない点には注意が必要だな」

 

マロン「完全無欠に見える④にも弱点があってね。プロテクトやクイックシールドは、ダメージゾーンに置いても消えちゃうんだよ!」

 

アルフレッド「なんと!」

 

マロン「情報局でガスティールが『そううまくいきますかねえ』とか言っていたけど、うまくいくでしょ!? プロテクトはともかく、クイックシールドは後攻取るだけで誰でも手に入るんだよ!?」

 

アルフレッド「ふむ……こうして見ると、弱点だらけではないか?」

 

マロン「そうなんですよね。デザインだけなら良作揃いのクランセレクションの中でもトップクラスだと思うんですけど」

 

 

●《時空竜 タイムリーパー・ドラゴン》

 

アルフレッド「ふむ。これはかっこいいな」

 

マロン「作者も、ヴェノムスティンガーと並んでお気に入りのイラストらしいですよ。

曰く、白と金の色合いがすばらしい。白の割合がもう少し多ければ完璧だった、と」

 

ブラブレ「そのスキルは、名の通り、細部こそ違うがタイムリープを再現している。アタック時にユニットを1体、ひとつ上のグレードにタイムリープさせて連続アタックだ」

 

マロン「コストを消費しないので、クロノジェットで先行を取った時の一手目に相応しいね。

超越時能力のコストが重いロストレジェンドなら主力としても運用できそうだ。

ライバルはアドを稼げるトリプルドライブのメタリカ・フェニックスかな」

 

アルフレッド「登場時のスキルではないので、手札からライドしてもスキルを使い続けることができる点も面白そうだ」

 

 

●《メイデン・オブ・スタンドピオニー》

 

マロン「ネオネクタールも単純明快! アタック時にリアガードを4体退却させ、盤面を+10000されたプラントで埋め尽くし連続アタック!」

 

ブラブレ「悪く言えば面白みのない。よく言えば抜群の安定感を誇る、作者が最も好むタイプのカードだ」

 

マロン「除去にはもちろん、プラントは呪縛されると消滅するので、カオスブレイカーにすら強いよ。相手が誰であろうと動きがブレない、安定性に関しては本当に随一かもね」

 

ブラブレ「比較的構築自由度の高いデッキになるだろうが、《共栄の騎士 クレイグ》だけは投入し、V裏に置いておくことを勧める」

 

マロン「治トリガー1枚で捌かれる30000アタックと、35000アタックには天地の差があるからね」

 

 

●《お化けのリーダー べあとりす》

 

マロン「グランブルーからは、お化けがついにカテゴリ化だね!」

 

こっきゅん「くくく……我の深淵なる知識が必要なようだな」

 

ブラブレ「またでたか! 悪に借りる知恵などない!」

 

こっきゅん「我を悪と断じるとは。程度が知れるな、小僧。

我は『死』そのものであり、死は『悪』に非ず。やがては誰もに訪れる、還るべき場所よ。

我はその時計を少し早めてやるだけの存在にすぎぬ」

 

マロン「やれやれ。君とは解り合えそうにないね」

 

こっきゅん「最期の瞬間、貴様らにも我の正しさが自ずと理解できよう。

して、下位の怨霊を引きつれてお山の大将を気取っている小娘の話であったな」

 

ブラブレ「貴様! 仲間すら侮辱するか!」

 

こっきゅん「我に仲間などおらぬよ。我の命令に従うだけの意志無き傀儡をそう呼ぶのなら、話は別だが。

さて、この小娘はライド時にSB1でドロップゾーンからユニットをスペリオルコールすることができる。

この程度は、グランブルーを名乗るのであればできてもらわねば困るな。

そして、ここからが『お化け』を従えるお山の大将の本領よ。

リアガードサークルと、ガーディアンサークルの『お化け』にインターセプトを与え、パワーとガードに+5000する」

 

アルフレッド「なるほど。お化けは守備的なデッキなようだな」

 

こっきゅん「王を名乗るだけあって、多少は賢いようだ。

『お化け』はもともと守備的な能力が多かった。治トリガーの《お化けのりっく》を25000ガードとして扱えるのを筆頭として、《お化けのしりる》《お化けのちゃっぴー》も条件を満たせば25000ガードになり、ドロップゾーンからガーディアンサークルにスペリオルコールできる《お化けのぱっと》も20000ガードとなるため、俄然使いやすいカードとなろう」

 

マロン「ぱっとは、ヴァンガードのアタックしか防げない割にガード値が中途半端で使いにくかったからね」

 

こっきゅん「あとは完全ガードである《お化けのどるふ》も、5000ガードとして扱える点は念のため覚えておくとよかろう」

 

ブラブレ「だが、今の環境は守ってばかりで勝てるほど甘くはないぞ!」

 

こっきゅん「その通り。現環境に必須なアタック回数を増加する術も、この小娘は心得ておる」

 

マロン「3回しかアタックできない君よりはよっぽど仕事できてない!?」

 

こっきゅん「我はナイトローゼの小娘を利用してやればそれができるので、大した問題にはならぬ。

カードの能力でリアガードが退却した時、CB1でグレードが低いお化けをスペリオルコールすることができる。

このスキルには1ターンに1回の制限は無く、さらには、今回追加されたお化けである《お化けのじぇしー》、《お化けのだみあん》は、アタックしたバトル終了時、自身を退却させ、さらにカウンターチャージを行う能力を持つ」

 

ブラブレ「ということは、

だみあんでアタック→じぇしーでアタック→りっくでアタック

の動きを毎ターンノーコストで行うことができるのか!?」

 

マロン「それも最終的に残ったりっくは25000でインターセプトが可能だなんて!」

 

こっきゅん「くくく……他のカードと組み合わせれば、より面白きことが可能ぞ?

例えば《ストームライド・ゴーストシップ》ならば、退却時に1ドローができるので、上記の動きに1枚のカード・アドバンテージが加わる。

《不死竜 スカルドラゴン》であれば、G3なので、上記の動きにアタック回数がさらに1回加わることとなる。

もちろんこの動きは左右のラインで可能なので、コストある限り、リアガードだけでも8回のアタックが可能となる」

 

マロン「な!? そんなの……勝てるはずがない!」

 

ギャラティン「ノープロブレム」

 

こっきゅん「くくく……貴様は小娘の虚構に惑わされなんだか。

+5000の補助があるとは言え、お化けは全体的にパワーが低い。

ダメージトリガー1枚でも引かれれば、アタックの効率が大きく低下するのだ。

ゴーストシップやスカルドラゴンなどでは初撃のパワーが高くなりがちなので、それはより顕著なものとなろう。

特にべあとりす本体は、ブースト無しではフォース相手にアタックすら通せぬ、非力極まりない小娘よ」

 

マロン「なるほど。全体的なパワーが低くなりがちなのか」

 

こっきゅん「もっとも、プレイングや構築で何とかする術も無いではないがな。

イマジナリー・ギフトはプロテクトⅡを選択すれば、火力の低さは大きく改善する上、りっくのインターセプトは35000にまで達する。

マルクトメレクのように除去耐性があるわけではないので、どうしても相手は選ぶがな。

べあとりす自体も、我のような安定してユニットをスペリオルコールできるヴァンガードではないので、スカルドラゴンやゴーストシップに頼りすぎると、ユニットを安定して展開できなくなる。コロンバールやネグロボーンは最低限入れておきたいものよな。

トリガーのお化けはりっくだけなので、序盤はドロップゾーンに落ちないこともあり、さりとてコロンバールなどで落とすには惜しい。G0のお化けとして、ちゃっぴーも1枚だけ入れておくとよかろう。

我からの助言はこのくらいか」

 

アルフレッド「御知恵を感謝する。グランブルーの死霊術師よ」

 

こっきゅん「くくく……貴様の配下も、それくらい礼儀正しければよいのだがな」

 

マロン「くっ! 何故、僕達に協力する? お前は何を考えているんだ!」

 

こっきゅん「我としても、小娘ばかりに手柄を立てさせるわけにはいかんのでな。

では、さらばだ。せいぜい足掻くがよい、生きとし生けるものよ。

我は汝らが死に抗う様子を、せいぜい楽しませてもらうとしよう」

 

 

●《蠱毒怪人 ヴェノムスティンガー》 《挟撃怪人 イントルードシザー》

 

???「お前のトリガーは俺のもの。俺のトリガーも俺のもの。

メガコロニーに登場した新たなG3は、ジャイアニズム溢れるサソリの怪人!

サソリのパーツを余すところなく使用して人型に仕上げたデザインは、まさしくイラストレーター様の職人芸!

シンプルに見えるのは、それだけ完成されてるって証よね!」

 

アルフレッド「?」

 

???「そんな《蠱毒怪人 ヴェノムスティンガー》のスキルは、相手のダメージトリガー効果を奪う、驚きの効果!

まず序の口として、自分ターンに相手のダメージゾーンにカードが置かれた時、このユニットのパワー+10000!

どれだけダメージトリガーを引かれようとも、じわじわと相手のパワーに追いつき、決して離されることはない。もちろんダメージトリガーが引かれなかった場合は、圧倒的パワー差をつけてくれることになるわ。

地味ながら、優秀な効果ね」

 

マロン「?」

 

???「そして、ここからが本番! ちょっとややこしいので、関わりの深い《挟撃怪人 イントルードシザー》と一緒に動きを解説していくわよ」

 

まず、大前提としてイントルードシザーは必ずコールしておくこと! その際、イントルードシザーはユニット1体をスタンドすることができるけれど、ソウルに余裕が無ければ使わなくてもいいわ。

余裕があるなら、《怪人紳士 ハイクラスモス》や、《マシニング・メテオバレット》でレストしたユニットをスタンドさせてあげましょ。

 

バトルフェイズ! まずはイントルードシザーを含めたリアガード2体でアタック!

その後はいよいよヴェノムスティンガーでアタック! CB1とリアガード1体のソウルインでスキル発動! その際、ソウルインするユニットは必ずイントルードシザーにすること!

するとまず、そのバトル中、ダメージチェックでめくれたダメージトリガーは発動せず! 自分のトリガー効果として発動する! 相手のダメージトリガーを丸パクリよ!

さらに! G3をソウルブラストすることで、相手のダメージゾーンから2枚まで選び、ドロップゾーンに置き、置いた数だけ相手にダメージ!

相手がヴェノムスティンガーのアタックを受けてくれなくても、最低限、2回は追加でダメージチェックが行われるって寸法ね。

コストは、さっきソウルに入れたイントルードシザーがいるから、問題無く支払えるわね。

 

ヴェノムスティンガーのアタック続行!

大抵の場合、2枚のカードがダメージゾーンに置かれているはずだから、パワー+20000されていて、単体32000でアタックができる、メガコロ屈指の大火力!

このアタックがヒットすれば、さらに相手のダメージトリガーを奪えるわ。

少しでも実入りを多くするため、デッキには★トリガーを多めに入れておきましょ。

 

実はここからが本番!

ヴェノムスティンガーのアタック終了時、ソウルブラストされてドロップゾーンに置かれたイントルードシザーのスキルが発動!

このターン、相手のダメージゾーンにカードが置かれているなら、イントルードシザーはCB1でドロップゾーンからスペリオルコールされる!

そして、スペリオルコールされたイントルードシザーのスキルも発動! アタックを終えたもう1体のリアガードもスタンドさせちゃいましょ。

 

次のターン、イントルードシザーが生き残っていればそのまま。

イントルードシザーが退却していれば、適当なG3をコールすることで②から繰り返すことができるわよ。

 

???「どう!? 相手のトリガーを奪うという妙ちきりんなスキルの裏に潜む、高パワーかつガード強要までできるヴァンガードに、安定して4回アタックできるリアガード!

イロモノに見えて、押さえるべきところはしっかり押さえた傑作よ!

イントルードシザーがソウルインするや、ドロップゾーンに転がり落ちて、そこからすぐリアガードに這い上がってくるあたりは、芸術的というか、もはやギャグの域に達しちゃってるわね」

 

ブラブレ「?」

 

???「とまあ、そんなかわいいヴェノちゃんなんだけど、弱点もあるの。

相手にダメージを与える過程で、裏のダメージを表にしてしまう可能性があるってこと!

ギャンブルばっかして誰も傷つけないメガコロの次は、相手を癒す優しいメガコロ!!

かつては相手のダメージを裏にする禁忌にまで触れたメガコロが何やってんの!?」

 

アルフレッド「この少女は?」

 

マロン「さあ?」

 

 

●《挟撃怪人 イントルードシザー》

 

マロン「よくわからないけど、続いた!?」

 

???「イントルードシザー単体でも考察の価値は十分すぎるほどあるからね。イントルードシザーを傑作とする最大の理由は、ヴェノムスティンガーの動きに合わせただけのデザインというだけでなく、既存のメガコロともことごとく噛み合っているからよ!」

 

アルフレッド「ふむ。とりあえず話を聞いてみよう」

 

???「まずは女王陛下(グレドーラ)! 女王陛下のスキルでバトルフェイズ中にイントルードシザーをスペリオルコールすることで、ユニットをスタンドさせることができる。要するに、ヘルデマイズ枠ね!

ヘルデマイズと比較すると、自身をパンプできる反面、スタンドさせるのにソウルが必要になった点が大きな違いね。

ただ、女王陛下のソウルコストは、あればあるだけスティッキー・ボーラスでドローできる、重要なリソースでもある点は注意が必要ね。

ヘルデマイズのスタンド封じも便利だし、ヘルデマイズをまるっと入れ替えるよりかは、使い分けするためのカードと言えるかしら」

 

アルフレッド「なるほど」

 

???「コレオやマシニングでも採用の余地はありそうよ。どちらも3回のアタックが限界だったデッキだけれど、イントルードシザーを投入することで5回アタックできるようになるわ!

事前にダメージを与えておかないとならない点も、コレオはG0封じが成功したターンならダメージも与えやすく、G0封じがかかったまま2回追撃ができるという理想的な噛み合い!」

 

 

●《怪人紳士 ハイクラスモス》

 

???「しれっと登場したトンデモカード!!

こてんと寝かして、ドロップゾーンからノーマルユニットを1枚山札に戻すだけで、何故かカウンターチャージ!! インターセプト封じまでついてくる!

毎ターンCB2を消費するヴェノムスティンガー一連の動きも、この方さえいれば大丈夫!

ヴェノムスティンガーは単体でも十分なパワーが出せるので、V裏に置いておくのが基本かな?」

 

マロン「ヴェノムスティンガーは少しでもガード要求値を上げていきたいから悩ましいよね」

 

???「女王陛下軸では、カウンターチャージはもちろん嬉しいけれど、デッキから尽きたヘルデマイズやイントルードシザーをデッキに戻す役目も担うわ。

ただ、全体的にパワーが低めな女王陛下軸でブースト要員を寝かしてる余裕はあんまり無いし。手札のヘルデマイズで起こしてあげたり、ここぞと言う時には上書きする勇気も必要かな。

そしてマシニングであれば、そんなレストのデメリットなんて無いも同然! 念願だった、毎ターンの安定したカウンターチャージを実現!」

 

アルフレッド「ふむ」

 

???「さらに! 山札やソウルではG3として扱う永続スキルまで!

マンティスやホーネットで手札に加えることもできるし、アントリオンやレインボースタッグのコストにもなってくれる!

スパークヘラクレスのスキルで、G3を実質ソウルインできるようになった点からも、マシニングとは特に相性がいいように見えるわね!」

 

 

●《マシニング・ブラックサターン》

 

マロン「月ブシの付録まで!?」

 

???「だってー。あまりにもカッコいいんだもん!

クレセレ発売記念のカードらしいし、問題無し!」

 

ギャラティン「…………」

 

???「こういう時こそノープロブレム言ってよ!?」

 

ギャラティン「…………」

 

???「まあいいわ。今のあたしなら、何でも許せちゃう。

月ブシって、たまにメガコロにものすごく優しいよねー」

 

マロン「アベェクトロゼウスもフラッフィー・ビーフライも良作だったよね」

 

???「蚊トンボも忘れないであげてねー。

それはともかく、《マシニング・ブラックサターン》もそれらに勝るとも劣らぬ超良作!!

付録としては珍しいヴァンガード専用のG3で、スキルはたったひとつ!

CB1&SB1で、リアガードを全員スタンドさせつつパワー+5000!

そして……自身のドライブ+1して、相手ヴァンガードのドライブ-1!!」

 

ブラブレ「ドライブを吸収しただと!?」

 

???「あー、その反応いいわー。やっぱりメガコロはこうでなくちゃ!

もっとも、再ライドが当たり前の現環境じゃ、ドライブ-1はオマケ程度に考えておいた方がよさそうね。

アニメや小説で悪役が使ってこそ映えるスキルだわ」

 

アルフレッド「スパークヘラクレスと比較してどうであろうか?」

 

???「難しい問題ね。まず全ユニットをスタンドさせて+5000という点はスパーク・ヘラクレスとまったく一緒。

マシニングで最低限押さえておいて欲しかった部分だから、そこについては合格だけど、相手を-5000できなくなっている分、パワーはさすがにスパークヘラクレスが上ね。

細かい部分だけど、相手をレストできなくなってしまったから、リトルドルカスが安定しなくなった点も地味に痛いわね」

 

マロン「ブラックサターンが勝っている部分は、カウンターコストが安くなった点かな」

 

???「それはそうなんだけど、カウンターコストが浮いたからと言って、メガコロがそれを使ってアドを取る手段って限られているのよね。

むしろ、マシニングでアドバンテージに絡んでくるのはソウルなのよ。

ソウルから2体スペリオルコールできるスターグビートルをはじめ、スティッキー・ボーラスもマシニングでなら、女王陛下以上の容易さでドローが可能なの。

今はハイクラスモスもいるし、正直言って、『CB2』より『CB1&SB1』の方が重く感じるわ」

 

アルフレッド「となるとブラックサターンの強みは、ドライブ吸収に集約されそうだな」

 

???「そうなるわね。

けど、強い弱いを語る以前に、ドライブを増やしたり減らしたりするエンターテイメント性こそがブラックサターン最大の魅力だと思うわ。

運がよければ大物食い(ジャイアントキリング)も可能! それでいいじゃない!

雑誌付録であることを考慮すれば、それでも破格の待遇だと思うわよ。

まさしくアベェクトロゼウスの遺伝子を受け継いだ超良作! 月刊ブシロード様、今回も面白いカードをありがとう!」

 

アルフレッド「で、君は誰なのかな?」

 

???「通りすがりのメガコロ使いよ。

それじゃ、まったねー」

 

 

●終

 

アルフレッド「皆の者。大儀であった」

 

ブレブレ「イエス マイ ヴァンガード」

 

ドーンッ!!

 

ブラブレ「何事だ!?」

 

兵士A「帝国軍(かげろう)の襲撃です! ドラゴニック・オーバーロードが、『ブラスター・ブレードを出せ』と!」

 

ブラブレ「オーバーロード!? おのれ、性懲りもなく!」

 

兵士B「あと、門の破壊に巻き込まれて、死霊術師殿が粉々になっておりました!」

 

マロン「カッコつけて去っていったばかりなのに!?」

 

ドドーンッ!!!

 

ドラゴニック・オーバーロード「ブラスター・ブレード!! 今こそ我らの決着をつける時!!」

 

ブラブレ「ヴァンガードファイトでなら受けてたとう!」

 

オバロ「……よかろう!」

 

マロン「いいんだ!?」

 

ブラブレ&オバロ「「スタンドアップ ヴァンガード!!」」

 

オバロ「《純朴な贈り物 アリーチェ》!」

 

ブラブレ「《バミューダ△候補生 シズク》!」

 

オバロ「……やるな!」

 

ブラブレ「フッ、お前こそ」

 

マロン「いや、せめて自分のクラン使いなよ!?」

 

アルフレッド「惑星クレイの住民であれば、バミューダ△が嫌いなものなどおらぬ」

 

マロン「それはそうですが!」

 

オバロ「ライド。《マーメイドアイドル セドナ》

山札から5枚見て、《ベルベットボイス レインディア》を手札に加える」

 

マロン「あ、しかもレインディア推しだ、この人」

 

ブラブレ「私はルピナ推しだ」

 

マロン「聞いてないし、知りたくもなかったかな!」

 

アルフレッド「マロンよ。我がPR♥ISMデッキと対戦せぬか?」

 

マロン「我が主まで!?

……仕方ありませんね。

本日の『えくすとら』は、このあたりでお開きということで!」

 

アルフレッド「では、我が親愛なる民よ……」

 

オバロ「さらばだ」

 

マロン「何で乱入してきたやつがシメるんだよ!?」




えくすとら in 惑星クレイ。
本当は次のロイヤルパラディン収録時にとっておいたネタなのですが、世情がロイヤルパラディンどころじゃなくなってきたので、慌てて今回のパックで採用しました。

こっきゅんの扱いからもだだ漏れてますが、
『本来なら絶対にカードゲームをやらないようなキャラクターが、普段のノリで大真面目にカードゲームをやっている』
というギャップが大好物なものでして。
趣味全開で書けたので、私は楽しかったですが、読者の皆様にも楽しんで頂けましたら幸いです。

次回「クランセレクションプラス Vol.2」においても、別のクランで『えくすとら in 惑星クレイ』を行う予定です。

併せて、次回以降の根絶少女の予定ですが。
私の予定と、パック発売ペースの兼ね合いで、本編は2月中旬。クラセレ2のえくすとらは2月下旬となる予定です。
これまで月初の土日にはアップしてきた本編の掲載ペースがずれてしまうのは心苦しいですが、引き続きお付き合い頂けますと幸いです。

【デッキログ】
ヴェノムスティンガー軸:LDTV
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