大日本同盟   作:一般読者

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「この時の彼らの勝利はアジアに存在する植民地を支配する者にとっては悲劇であったことは君達にも理解できるだろう、しかしここで問題なのが欧州各国の温度差だ。
イギリスをはじめとする欧州列強とアメリカが動いていれば歴史は変わった。全ての植民地の消滅という歴史になっていただろう。しかし欧州列強の一部並びにアメリカにロシア容易し、とロシアが負けたのは当然のこと、むしろ勝てない方がおかしい。などの意見が多数出た為なかなか動くに動けなかった事が幸いしているだろう。だがこれは歴史上の出来事が数十年遅れただけであることは歴史が物語っている。ではなぜ数十年後に過ちを犯してしまったのだろうか・・・今回はこのことをレポートの題材とする。提出は来週だ、必ず一枚は書くこと。以上質問は?無い様なので今回はこれで終了とする」
某大学教授の授業の一コマより



第四部 日露講和

ニコライ二世

「さて、諸君たちも知っていると思うが…昨夜旅順・奉天両要塞が陥落したとの報告が入った、それに鉄道もバイカル湖以東一帯が押さえられている…取り戻すには、かなりの犠牲を払わなければならないことは確かである。また今年は不作の恐れありとの報告まで挙がっている。さらに民衆の中には戦争の中止を求む声も上がっているそうだ。この戦争早く終わらせねばこの国は内部から崩壊するかもしれん…」

 

セルゲイ・ヴィッテ

「皇帝、昨夜日本から私に使者が参りました、彼らは我が帝国と和平条約に締結する意思があることを通達してきました。朝鮮半島に手を出さなければウラジオストクなどの占領地域の引き渡し、それに捕虜を引き渡す用意もある、とのことです。皇帝、ここで終わらせれば民衆の不満も抑えが効きます」

 

ニコライ二世

「・・・」

 

セルゲイ

「皇帝、これは敗北ではないのです。むしろ好機と言えます、国内は今やがたがたです。もしこのまま戦争を続けたならば確実に民衆は皇帝に反発します、そうなっては手遅れなのです!しかし、ここで終わらせられれば…少なくとも手遅れにはなりません。手遅れになってしまった時には、この国は終焉を迎えます!

今引き返せねば今後の繁栄を失ってしまいますぞ!皇帝、あなたの処遇は私が彼らと交渉します!」

 

ニコライ二世

「セルゲイ、私のことはどうでも良いのだよ・・・ただ我が最愛の妻と娘たちが無事であれば・・・」

 

セルゲイ

「それも確実にします。この命に代えても・・・必ず・・・」

 

ニコライ二世

「頼んだぞ・・・セルゲイ」

 

 

 

 

1904年 5月 15日

バイカル湖畔

 

日露両代表による講和会議が開かれようとしていた。ロシアからセイゲル・ウィッテ首相を始め随員10名、大同盟からは山村外務大臣や外務省職員5名と陸軍士官3名が出席した。

 

会議のためにシベリア鉄道を用いてバイカル湖畔に来たセイゲル・ウィッテはそこに駐留する陸軍の大軍団(第23・24師団と増援として派遣された第1・2・3師団の全員が出撃を待っている状態であった)に驚愕した。

 

(これには大同盟には侵攻能力がまだあり、今すぐにでも動くことができる。ということをロシア側に表していた)

 

セルゲイは今回の大同盟側の申し出を断っていたらこの大軍団がモスクワを火の海にしサンクトペテルブルグが瓦礫の山と化していたことを悟った。

何しろ相手は二つの要塞を一晩のうちに撃破し自分の元に使者を送るほどの国だ、あの海の先には後どれくらいの兵士がいるのだろうか・・・少なくとも・・・

 

ここまで考えてからセルゲイは恐怖した。

 

あれの何倍もいるとしたら、確実にわがロシアは敗れる。いかに冬将軍が来ようとも確実に敗れる・・・ならば今のうちに・・・そう、今のうちに・・・

 

 

山村

「セルゲイ殿、遠路遥々ご苦労でした」

 

セルゲイ

「いいえ、まずは我がロシア帝国の皇族の処遇を確かにしてもらいたいのですが?」

 

山村

「ええ、本国からは皇族の安全の保障については5億$で身柄の拘束など一切行わないそうです」

 

セルゲイ

「そうですか・・・」

 

山村

「それではこのたび極東ロシアにて起こった戦闘の責任はそちらにある、という認識で構いませんね?」

 

セルゲイ

「構いません」

 

山村

「それでは、捕虜についてですが階級に関わらず一人当たり1万$、捕虜は凡そ35万人とのことですので請求金額は35億$です」

 

セルゲイ

「そっ、それはいくらなんでも…」

 

山村

「それでは彼らには今現在各地で行っている鉄道敷設を25億$分手伝ってもらいましょうかね…」

 

セルゲイ

「すみませんがそちらの要求を紙面でもらえませんか?どうにもいくら全権大使といっても決められないことが多々ありますので…」

 

山村

「ええ、いいでしょう。今紙面にして持ってこさせます」

 

 

 

このとき山村がロシア側に渡した要求書は

 

一つ、5億$にて大日本同盟はロシア皇族を拘束などしないものとする。

 

一つ、極東ロシアで戦闘勃発の責任はすべてロシア側あるとする。よって賠償金15億$を請求する。

 

一つ、捕虜は階級に関わらず一人あたり1万$でロシア側に引き渡す。本人が帰還を断ったら支払いをせずに大日本同盟に帰化できるものとする。

 

一つ、今戦争勃発の原因としてロシア側に30億$を請求する。

 

一つ、ロシア帝国および大日本同盟は朝鮮半島および樺太を非武装地帯とする。

 

一つ、大日本同盟は講和条約締結と同時にロシア領より撤退を開始する。

 

一つ、戦闘および戦争勃発の原因に対する賠償の半額は同等のものとの交換でも良い事とするが、大日本同盟が同等としたものに限る。

 

一つ、支払期限は定めないものとするがロシア帝国が滅びたとしても大日本同盟が後継国とした場合未支払分の賠償金を相続する。

 

の八項目からなっていたため対露基本八項目要求書と呼ばれた

 

 

 

バイカル湖畔での講和会議より二週間後、バイカル湖の臨時作戦司令部にロシア帝国から戦闘および戦争勃発の原因に対する賠償の半額をバイカル湖より以東のロシア領の割譲、ロシア領内に存在する資源の優先獲得権にしてもらえないか、という文章が届いた。

 

大同盟政府はこれをバイカル湖畔の東側沿いに割譲ラインを引いた地図と永久割譲および資源の永久優先権にて戦闘および戦争勃発の原因に対する賠償金の半額とするという条文にしてロシア帝国に送った。

 

 

1904年 6月 10日

バイカル湖畔の大同盟陸軍基地において日露講和条約及び各種条約が締結された。

これにより凡そ半年間続いた戦争は終結したのである。

 

そしてこのとき大同盟はロシア帝国と国交を正常化、その後ロシア帝国の仲介の下イギリス、フランスなどの列強と国交を正常化させていった。

 

 





さて、本日は8月15日終戦記念日です。終戦と言っていますが実際には敗戦なので記念日とは言い難いのですが戦争という悲劇が終わった日、という解釈ならば記念日という表現でもよいのかなという気がします。

さて国内だけでなく海外にも目を向けると隣の半島では解放記念日だとか、ですが史実の日露戦争時に日本派、ロシア派に分かれていたことを知る人は少ないのでは?ほかにもインドやコンゴの独立記念日だそうです。
韓国といえば何やら文献などの返還を要求しているようですが、いまさら併合時代の文献などを返還しても保存費がかさむだけで意味がないと思うんですよね。

終戦より早60数年日本という国家は長い間平和というぬるま湯に浸かっていましたがそろそろ、なぜ日本が長い間平和であり続けられたのか、考えることが大切になってきました。なぜならぬるま湯は長く浸かっていると冷たくなって風邪をひいてしまいますからね、このあたりでもう一度沸かし直した方が良いのではないでしょうか?

ですが私は戦争をしろと言う訳ではありません、ただ今の平和は砂上の楼閣でしかありません。それは案外もろいものなのです、周りを警備するものが居なければ誰かが不用意に触ってしまい崩れてしまうかもしれません。

軍事力がいらないという人は家を留守にするときにいつもドアや窓を全開にしていってくださいそうすれば我々を守る者の大切さが理解できると思います


世界には平穏が戻ったしかしそれはすぐに崩れてしまった平和は新たなる争いの準備期間でしかないのだから…

次回『小休止』


とりあえずここまで
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