成り行き任せのポケモン世界   作:バックパサー

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第96話:撃墜

 

 

 

 

 無人発電所での伝説のポケモン・サンダーとの戦いは、偶発的な開戦から十数分が経過する中で、俺は苦しい状況に置かれていた。

 

 

 

「ギャオオォーースッ!!」

『バリバリバリーーーッ!!!』

 

「チィッ…!」

 

 

 

サンダーの鋭く甲高い咆哮が闇夜に響き、鼓膜を破らんばかりの雷鳴が轟く。大地を砕く雷の釣瓶打ちに、対抗手段が限られるこちらはジリジリと押し込まれ続けている。

 

まだ決定的な破局はしていない。が、間違いなく消耗はしているし、ちょっとしたことで簡単に崩されてしまいかねない、危険な綱渡りのような状態だ。そんなギリギリの防戦を何とか繰り広げているところで、もしも対抗手段を失うようなことがあればこの均衡は一瞬の内に脆くも崩れ去ってしまうだろう。

 

 

 

「スピィィーッ!」

 

 

 

その数少ない対抗手段の1つが、サンダーの陣取る高度で戦えるスピアー。サンダーに接近戦を挑むことで、ダメージを与えながら地上への攻撃の圧力を大きく減らしてくれていた。

 

しかし、当然のことながらその分スピアーが受けている圧力は大きい。一応“ひかりのかべ”でダメージは軽減されているはずだが、耐久面に不安のあるスピアーでは最悪、掠っただけでも致命傷になりかねない。

 

 

 

「ラフレシア、ヘドロばくだん!これ以上サンダーに撃たせるな!」

「ら、らふ~!」

「レアコイルはもう一度ひかりのかべ!」

「ビビ!」

 

 

 

地上から援護は飛ばしてはいるものの、影響は…少なくともサンダーが大きくダメージを受けているとか、動きを制限されているなんて様子は見受けられない。

 

完全な手詰まりか…と言うと、一応スピアー以外にも可能性が1つある。

 

サンドパンが倒されてから一向に戦闘に参加出来ていないバンギラス。コイツの攻撃をサンダーに叩き込むことが出来れば、一気に形勢逆転も…のハズなんだが、その一撃を叩き込むチャンスがない。物理的に届かない。

 

 

 

「ギャオォスッ!!」

「スピィ…ッ!」

 

 

 

サンダーが低空まで降りてきたのは、戦闘開始直後の攻防時だけ。その時にサンドパン&バンギラスの攻撃を受けたからか、それ以降は“かみなり“と”ウェザーボール”による遠距離攻撃に完全にシフト。地上からの攻撃が届き辛い高度での戦闘に終始していて、バンギラス自慢の火力が全く役に立っていなかった。

 

今も2体が戦っている場所は地上からは遥か上空で、バンギラスの攻撃はどう足掻いても届きそうにない。

 

 

 

 

「ビィ…ッ!」

「スピアーッ!?」

 

 

 

手をこまねいている間に、ついにスピアーが被弾する。サンダーの一撃を貰ってしまったスピアーは、地上に向かって真っ逆さまに墜ちて来る。

 

この勢いそのままに地面に激突してしまえば…さ高さだ、どんなに良くても戦闘不能は避けられない。そうなれば、いよいよ終わりが見える…!

 

 

 

「くっそ…スピアーッ!」

 

 

 

そう思うが早いか、俺はスピアーを助けるため咄嗟に駆け出す。高速で吹っ飛ばされて来たスピアーを、落下地点で受け止めようとした。

 

 

 

「ぐぇ…ッ!!」

 

 

 

…当然と言うか、たかが人間1人で受け止めきれるようなスピードではなく、スピアーの下敷きになるような格好で弾き飛ばされた。たまらず潰れたカエルのような呻きが漏れる。

 

身体のあちこちが鈍い痛みを訴えるが、この状況では些細な事。全然動けるから問題なし。それよりもスピアーだ。

 

 

 

「ゲホ、ゲホ…ってぇ……スピアー、大丈夫かッ!?」

「スピィ……ッァ…!」

 

 

 

良かった、無事…ではないとは思うが、何とかまだ舞えるだけの力を残せている。身体を張った甲斐があったと言うもの。

 

 

 

 

「ギャオォオォォッ!!」

「ぐッ…ぅぅ…!」

 

 

 

 

サンダーは追撃の手を止めない。俺たちがいる辺り一面に雷が次々と降り注ぎ、地面が爆ぜる。元々サンダーの攻撃で荒れていた発電所周辺が、さらに凸凹に穿(ほじく)り返され、木が何本も真っ二つに裂け、薙ぎ払われていく。戦闘開始直後からバンバン撃ちまくっているのに、一向に威力が落ちる気配が見えないのは伝説のポケモンの面目躍如と言ったところか。相も変わらず心臓によろしくない。

 

幸い天候の影響もあってか、直撃はしなかった。砂嵐様々である。が、スリップダメージでスピアーがトドメを刺されてしまう可能性も出てきた。マズイ。

 

手っ取り早いのはキズぐすり系のアイテムを使う事。ナツメさんに拉致られた時点でほぼ着の身着のままだったとはいえ、最低限のアイテムは持ち歩いているので物はある。しかし、使う事自体に多少時間がかかるし、使ってから回復するまでにも幾分かタイムラグがある。

 

この時間をサンダー相手に捻り出さなくちゃいけないんだが…そんな悠長に待ってくれるハズがない。せいぜい使っている間に雷落とされて、スピアー諸共体のいい的になるのがオチだ。

 

それでも、今のスピアーには回復が必要だ。

 

 

 

「バンギラス!すまないが、少しの間だけ奴の攻撃を引き受けてくれ…!」

「……ギィ」

「ラフレシア!レアコイル!ヘラクロス!お前たちも支援を頼む!」

「らふ!」「ビビ!」「ヘラァ!」

 

 

 

ポケモンたちを集めてスピアーを中心に一塊になり防衛網を構築。バンギラスの背中に隠れる格好で、ポーチからキズぐすり系統の最高級品【かいふくのくすり】を取り出し、スピアーに吹き付けていく。

 

最高級品なだけあってお値段もかなりのものだが、コイツの効き目は抜群。その値段に見合うだけの性能はある。シロガネ山に籠っていた時期とかに何度か使った事があるが、どんなにダメージを受けた状態でも、20秒もあればすぐに前線に復帰出来るまでに回復する。

 

問題は、その20秒という短いようで長い時間を捻り出せるか。

 

 

 

「ギャオォースッ!」

 

 

 

当然のように、サンダーは即座にかみなりを撃ち込んで来る。分かってはいたが、向こうから見れば獲物を一網打尽にする絶好のチャンスだし、見逃してくれるほど甘くないか。

 

 

 

「ビビィ!」

「ギィィィ…ッ!!」

「ぎッ、いっっっ…!?」

 

 

しかし、ここはバンギラスが俺とスピアーを覆い隠すように立ち塞がり、その一身で雷を受け止めてくれた。レアコイルも“ひかりのかべ”を張ってバンギラスを支援している。

 

そこまでしてもなお、サンダーが降らせる雷は強力だった。バンギラスを以てしても全ては防ぎ切れず、受け止められなかった雷の余波で痛みが走る。

 

冬場指先に奔る静電気、それを2、3倍ぐらい強力にした鋭く突き刺さるような痛み。それが身体中あちこちを突き回す。

 

余波だけでこれなのだから、矢面に立つバンギラスへの負荷は想像を絶する。

 

 

 

「いっ…つつ……バンギラス、大丈夫か…!?」

「ギィラァ…ッ!」

 

 

 

心配になりバンギラスに声を掛けるが、その返事は力強く全然余裕を感じさせた。砂嵐下での特殊耐久は流石の一言。かつて明確な弱点は格闘タイプの物理技だけと言われたほどのことはある。

 

とは言え、相手はサンダー。バンギラスだろうと無限に攻撃を耐えられるなんてことはあり得ない。急いでスピアーの治療を進めていく。と言っても、怪我してる箇所にスプレー吹きかけていくだけなんだけど。

 

実際に使ったことがあるとは言ったものの、正直これですぐに戦えるようになるというのは不思議な感覚しかない。何時ぞやクチバシティで大会に出た時は、1日再起不能になってたこともあったし。ダメージの質と言うか、真の意味での致命的なダメージでなければすぐに回復させられるってことなんだろうか。よく分からん。

 

 

 

「ス、ピィ…スピィ…!」

「…!スピアー、行けそうか?」

「スピィッ!」

 

 

 

疑問ではあれど、事実としてその効能は確か。考えを巡らせている間に、スピアーが目に見えて元気を取り戻す。あれだけ打ちのめされても、まだ戦意は削がれていない。流石は最上級のキズぐすりだ。

 

 

 

「スピィィッ!」

「ギャオッ!?」

 

 

 

元気を取り戻して、バンギラスの背後から飛び出していくスピアー。“こうそくいどう”も使ってのフルブーストだ。復活して来たスピアーに、サンダーは少し面食らったような鳴き声を上げる。

 

戦いはそのままスピアーVSサンダーのRound2へと移行。雷とエネルギー弾の雨霰を搔い潜って接近戦を挑んでいく。危機的状況は一旦抜け出せた。

 

ただ、これはあくまでも現状維持でしかなく、根本的には何も好転しちゃいない。なんとか事態打開の糸口を掴みたい。サンダーも疲弊している…とは思うが、度合いで言えばこっちだって同じかそれ以上に追い込まれている。スピアーの消耗が目に見えていて、それ以外のメンバーの消耗も相応。砂嵐のスリップダメージも蓄積している。手持ちの薬だってそこまで数はないし、そもそもさっきのようなことが何度も出来る余裕はない。

 

 

 

事態打開でパッと思い付いたことを言えば、スピアーの能力を強化すること。ただ、スピアーには“こうそくいどう”しか積み技はない。持ち物で思い出した【プラスパワー】のような、戦闘中にステータスを上げるアイテムも生憎と持ってない。ゲームではプレイスタイルと言うか、個人的な拘りの関係で使用したことはほぼなかったし、こっちの世界じゃ使用はおろか所持すらしたことがないんだよな。ジムリーダー代行がバトル中にアイテム使うのはちょっと…ね。

 

他に手はないか?ポケモン、環境、場所…何かないか?使えるものなら何だって使うつもりだ。何だっていい、現状を打破し得る起死回生の一手、何かないのか?

 

天候…は下手に雨にされるよりはこのままが良い。技…突然新しい技を覚えでもしない限りは無理だ。持ち物…は薬系とボールと木の実に、バトル用の持ち物がいくつか。あとは……ん?

 

…待てよ?……!これ、いけるか…?

 

 

 

「そうだ、そうじゃないか!いけるぞこれ!」

 

 

 

そうだよ、今は別にゲームでもなければ公式戦でもない。何でもできるし、何だってあり。それはつまり、ゲームでは仕様で出来なかったようなことだって出来てしまうということ。これならいける。

 

それに、勝たなきゃ最悪死ぬからな。

 

 

 

「バンギラス!来てくれ」

「…ギ?」

 

 

バンギラスを近くに呼び寄せると、俺はやや乱暴な手付きでリュックを漁る。

 

 

 

「これじゃない…これも違う…」

 

 

 

前述のとおり、俺は戦闘中に能力を上げるアイテムは持っていない。だがキズぐすり系統とは別の場所、持っていたはず…いや、常に持ち歩いている。

 

 

 

「…あったッ!」

 

 

 

リュックの中からお目当ての品を掘り当てた。手に取ったのは、モンスターボールを模したカラーリングの円柱状の物体。それは、技マシンをまとめて入れておくための専用ケースだ。ここまで言えば、俺がやりたいことはもうお分かりだろう。

 

ケースを開き、目的の技マシンを抜き取ると、そのままバンギラスに近付けた。

 

 

 

「どうだ、バンギラス?いけるか?」

 

「…ギィ」

 

 

 

技マシンで技を覚えさせるのは、ゲームよろしく1,2のポカンであっという間だ。バンギラスの方も、とりあえず急に新しい技を覚えたことに対しての問題はない。

 

空を見上げれば、スピアーがサンダーの激しい攻撃を躱しながら、攻撃の機会を窺っている。スピアーの負担を考えれば、一刻でも早く助けてやらないといけない。

 

 

 

「いくぞ!バンギラス、れいとうビーム!」

「ギィラァーーッ!」

 

 

 

技マシンを使ってまで覚えさせた打開の一手は“れいとうビーム”。威力・命中率ともに使い勝手のいい氷タイプの特殊技だ。物理主体なステータスのバンギラスではそこまでの火力は出ないかもしれないが、サンダーに確実に届く可能性があるという一点だけで、今この瞬間では価値がある。

 

バンギラスが開けた口元へ、靄を纏った青白いのエネルギーが収束したと思った次の瞬間、上空へ向けて放たれた。その目標は当然、サンダー。

 

 

 

「ギャォォッ!?」

 

 

 

闇夜を切り裂いて伸びる一筋の青白い光線。この一撃は、サンダーの至近距離を掠めるに留まった。

 

直撃はならず。しかし、攻撃は確かに届いた。そして、この一撃を受けてかサンダーの攻撃の手が緩む。

 

 

 

「スピアー、やれェッ!!」

「スピィィィッ!!」

「ギャォォッ!」

 

 

 

その僅かな隙を逃さずスピアーが反撃に転じた。が、これは寸での所で躱される。サンダーは反撃してくることなく、そのまま離れて距離を取った。警戒か、様子見か…どちらにせよ、俺たちは安定してサンダーまで届く新たな攻撃手段を手に入れた。

 

 

 

「バンギラス、じゃんじゃん撃て!」

「ギラァァッ!」

「ギャォ…!」

 

 

地上から容赦なく狙い撃つバンギラスと、その隙を縫って近接戦を仕掛けるスピアー。即席ながらも絶え間ない攻撃のコンビネーションを前に、ここまで伝説のポケモンとしての力をこれでもかと言うほど見せつけて来たサンダーが防戦一方だ。

 

合間合間で雷は飛んでくるが、そこにさっきまでの迫力はない。また、こっちもバンギラスの“れいとうビーム”も、覚えたてであるが故か精度が荒いんだが…

 

 

 

「そこだ!スピアー、どくづき!」

「スピィィーッ!」

 

 

 

それでも、スピアーが攻撃出来る機会は明らかに増えた。それだけでも十分だ。

 

 

 

「ギャォォースッ!」

「スピャアーッ!!」

 

 

 

全身から電気を迸らせ、甲高く鋭い鳴き声を上げて威嚇するサンダー。が、俺のスピアーはその程度で止まるような玉じゃない。怯むことなく両手の槍をサンダー目掛けて突き出して行く。

 

スピアーの刺突をサンダーはその長い嘴で受け止めた。

 

 

 

「ギュララァッ!」

「スピィ…ッ!」

 

 

 

短時間の鍔迫り合いの後、この一撃は跳ね上げられる形で防がれた。反動で僅かに弾かれるスピアーと、そこから追撃の姿勢を見せるサンダー。上に意識が向けば、当然下への注意は疎かになる。

 

 

 

「撃てェッ!」

「ギラァァッ!」

「ギャォォ…ッ!」

 

 

 

その動きに対して“れいとうビーム”が突き刺さる。サンダーの一瞬の隙を突くことに成功し、ついにその翼を撃ち抜いた。大きくバランスを崩したサンダーが高度を落とす。

 

 

 

「スピアーッ!」

「スピィーーッ!!」

「ギャォ…!」

 

 

 

姿勢を立て直そうとしているサンダーに、俺が指示を出すよりも早くスピアーが逆落としに突っ込んでいき、一足遅れてそれに気づいたサンダーも反応。周囲に“ウェザーボール”らしきエネルギーを集めて迎撃しようと試みていた。

 

 

 

「スピャアァァーーーッ!!」

「ギャァ…!」

 

 

 

この攻防の決着は、一撃でついた。サンダーが攻撃を放つよりも早く、スピアー渾身の一刺しがサンダーを貫いた。

 

錐揉み状態で真っ逆さまに墜落してくるサンダー。ついにサンダーを向こうの土俵から引き摺り下ろせたということであり、同時にこっちが全力全開で攻撃出来るまたとないチャンス!

 

 

 

「ギャ…ッ!」

「決めるぞ!バンギラス、いわなだれッ!」

「ギィ、ラァアァーーーッ!!」

 

 

 

俺たちの目と鼻の先、墜落したばかりのサンダー目掛けて大岩の雨を降らせるバンギラス。

 

 

 

「ラフレシアはヘドロばくだん!レアコイルはトライアタック!」

「らふーーッ!」「ビビビーッ!」

 

 

 

ラフレシアとレアコイルの2体も、これまで散々嬲られ続けた我慢に対する鬱憤を晴らすかのように、力の籠った返事とともに攻撃を撃ち込んだ。3つの攻撃技が合わさるように、いっぺんにサンダーに襲いかかる。

 

激しい爆発、巻き上がる砂煙、吹き抜ける衝撃…

 

 

 

「………ギャ、ギャォ、ギャォオォーースッ!!

 

「あれだけ撃ち込んでも足りないかッ!?」

 

 

 

全てが過ぎ去った後に残ったのは、ボロボロの状態で岩石に埋まってしまったサンダー。伝説のポケモンと言えど流石にどうにもならなかったか…という考えが過ったのも束の間、自身を地に縫い付けている大岩をどかして立ち上がり、雄叫びを上げる。

 

この集中砲火を受けてもまだ動けるその能力(ステータス)、傷だらけでもなおも戦おうとするその闘争心は凄まじいの一言に尽きる。これが伝説のポケモンか、と改めて思い知らされた気分だ。

 

だが、今のサンダーは発電所復旧のために必ず取り除かなければならない脅威。足りないなら、足りるまでやるだけだ!

 

 

 

「スピアーッ!」

「スピィィッ!」

「ギュラ……!?」

 

 

サンダーにトドメを刺すべく、獲物を狩る猛禽類さながらの急降下でスピアーが突撃を敢行する。

 

その姿を視認したサンダーも相対すべく動き出しているが、その動きは如何にも緩慢。流石に動けはしてもダメージ自体は大きかったようだ。

 

 

 

「いっけぇぇーーーッ!!」

「スッピィィィーーーーッ!!!」

「ギャォォォーーーッ!?」

 

 

 

重力、速度、怒り、鬱憤…これまでの全てを乗せて突き出したであろうスピアーの2本の槍は、大地に直角で真っすぐサンダーを打ち抜いた。一際大きな鳴き声を上げたサンダーは、今度こそ完全に大地に沈んだ。

 

両翼を地に広げたまま動かないサンダーの姿。今度こそやった、そう思った。

 

 

 

「………ギャ、ォォ……ッ……!」

 

「まだ動けるのか…!?」

 

 

 

だが、スピアーが全身全霊を込めた一撃をモロにくらってもなお、サンダーは立ち上がろうとしていた。やはり、伝説のポケモンはただ者ではない。

 

しかし、感心はしても指を咥えて見ている理由はない。サンダーは必ず除かねばならない脅威であることは前述のとおり。そしてサンダーがほぼ戦闘不能に近いこの機会…ポケモントレーナーなら活かさない手はない…よな?

 

 

 

「いけ!」

 

 

 

本能と脊髄反射で俺は空のモンスターボールをサンダー目掛けて投げつけた。捕獲率が極めて低く、ゲームじゃ何十個とボールを無駄にしてようやく捕まえることが出来る伝説のポケモン。それに加えて、こっちじゃそもそも遭遇すること自体が運という存在だ。こんなチャンス、挑戦しない方が無粋ってもんだぜ。

 

ボールはサンダーに当たって開き、サンダーが赤い光となってボールに吸い込まれる。そのまま地に落ちて揺れるボールを、俺は祈るような思いで睨み続けた。

 

 

 

 




お待たせしました。今年1本目、新年度前には辛うじて完成させることが出来ました。色々考えてたんですが、当初の予定を全部白紙にしたりと難産でした。

さて、投稿がここまで遅れた理由、ZAとかぽこぽけとか作者のリアルとかモチベとか色々あるのですが、vsサンダーをどう決着をつけるか迷いまくってたのもその1つだったりします。そして、未だに1つだけ決まらず迷っている事があります。それはズバリ、このサンダーの処遇です。作者個人としては、そうホイホイ伝説のポケモンは出したくない思いはあるのですが、準伝くらいなら…どう?という思いもあったりなかったり…

というワケで、アンケートを実施します!内容はシンプル。「主人公はサンダーを捕まえるべきか否か」です。期間は一応一週間程度を予定しています。

貴方の選択でマサヒデくんの未来が変わる…かもしれない。ご協力よろしくお願いします!

サンダーを

  • 捕まえる
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