成り行き任せのポケモン世界   作:バックパサー

22 / 84
※大会日程を変更しました(2019/8/16)


第21話:流れるままに海を越え

 

 

 穏やかな春の太陽と漂う潮の香り、岸壁に打ち寄せる規則的な波の音に、時折響く船の汽笛…フェリーに揺られること丸1日、グレンタウンとはまた違う空気を孕んだ海風に吹かれながら、俺は次なる目的地、クチバシティへと下り立った。

 

周りを見渡せば、ずっと向こうの方まで整備された船着場が続き、フェリータンカーに貨物船と、大きな船が何隻も泊まっている。陸上には巨大なクレーンが聳え、積み込みの順番を待つコンテナが積み上げられていくつもの山を成し、何十人という港湾職員や運搬車両が忙しなく動き回っている様子が見てとれる。

 

船を下りて地図を確認するためにフェリーターミナルへと足を運べば、そこにはフロアを埋め尽くさんばかりの人、人、人。決して狭くはない建物だが、ここまで人が溢れていると息苦しさを覚えずにはいられないほどの人の波だ。行き交う人種も様々で、聞き慣れない言語もあちこちで飛び交っている。耳に入ってくる会話がごちゃ混ぜになり、頭の中で何かの呪文の様な不協和音を奏でる。

 

カントー地方最大の港町であり、他の地域からカントー地方への玄関口。こういう風景を見せられると、その呼び名が伊達じゃないことを改めて認識させられる。それほどまでに大規模な設備を備えた港だった。後に豪華客船が寄港するだけのことはある。

 

 

 

この人混みの中に留まっていると邪魔になりかねないので、人の流れを掻き分けて進み、案内板で地図を確認する。確認するのは現在地とポケモンセンターの位置、そこまでの道のり。それだけ把握すると、足早にその場を離れて外へと向かう。

 

クチバシティのポケモンセンターは街の北側、市街地の外縁部に存在する。そして港の位置が街のかなり東側。ポケセンまでは少し歩かなくてはならないようだ。

 

停泊する船、仕事中の船乗りや港湾職員、広大な敷地と積み上げられたコンテナ…流れる港の風景を横に見て、海風に背を押されながらクチバシティの市街地を目指す。

 

そんな中で、港とは反対側に林立するビルの中に、トキワコーポレーションクチバ支社の看板と建物を目が捉える。5階建ての建物だ。大きな会社だとは元々聞いているが、本当にあちこちに不動産物件持っているなと改めて感心する。流石はトキワジムリーダーにしてロケット団ボスが経営する企業と言ったところか。たぶん裏は真っ黒、もしくは限りなく黒に近いグレーなんだろうけど。まあ、俺個人の勝手な予想だ。

 

そして、あのビルをこの後俺は訪ねることになっている。と言うのも、一昨日俺をクチバシティに向かうよう仕向けたのは、他ならぬサカキさんの秘書・セドナさん。つまりは会社に関連する事柄が、俺をここに向かわせた理由だ。俺は『クチバ支社へ向かうように』としか聞かされていないので詳しいことはわからないが、もしかしたら裏でサカキさんの意向が働いてるのかもしれない。

 

 

 

…まあ、それが当たっているのかどうかはさて置き、配達人の次は一体何をさせるつもりなのやら。疑問と一緒に、一昨日のグレンタウンでのやり取りを思い出す。

 

あれはポケモン研究所に戻って、無事荷物を運び終わった報告をした矢先のことだった。アサマさんから「サカキさんが『連絡するよう伝えて欲しい』と言っていた」との伝言を受け取った俺は、報酬のフェリーのチケットがまだ用意出来ていないとのことで、それを待つ間にポケギアに登録されていたサカキさんへの連絡先…トキワコーポレーションへと電話を掛けたのだった。

 

 

 

 

-----

 

 

 

~2日前~

 

 

「もしもし?」

 

「もしもし、マサヒデさんですね?セドナです。グレンジムリーダーに勝利されたと聞きました。おめでとうございます」

 

「あ、ありがとうございます。ところで、サカキさんが『連絡するように』と言っていたとのことですが…」

 

「社長は今来客の対応をしています。ですので、私が代わりに説明をさせてもらいますね。あなたの今後のことについてです」

 

「今後のこと?」

 

「はい。まず、荷物の配達お疲れ様でした。オーキドポケモン研究所、グレンポケモン研究所の双方から『無事届いた』との連絡を受けています。そして、グレンジムを制した以上、次の街を目指されることと思います。そこで、そのついでにまた別のお使いをお願いしたいのです」

 

「…またですか?」

 

「また、です。社長はあなたがこのお使いを引き受けてくれるととても助かると仰っていました」

 

「………」

 

「もちろん、本来の目的であるジム巡りのついで、余裕があればで構いません」

 

「………」

 

「社長は『受けるなら金一封を出す。無事にこなせばさらに追加で小遣いを出そう』とのことですが…如何でしょう?」

 

「ぅ……あまり、無理の無いものでお願いします…」

 

「ふふ、流石に子供に無理はさせられませんよ。詳しいことは現地の者から説明させますので、クチバシティまでお越しいただけますか?」

 

「クチバシティですね?わかりました。それと、一応確認しておきますが、それって法律的に引っ掛からない仕事ですよね…?」

 

「大丈夫です、問題ありません。それと、『仕事』ではありません。『お使い』です。そこは間違えにないように」

 

「………」

 

「では、クチバシティにてお待ちしていますね」

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

 

…サカキさんによる名の威圧と金の誘惑を跳ね返すことは、この時の俺には出来ませんでしたとさ。金と引き換えにお仕事しろだって。

 

それにしたって、たかが子供を使い過ぎだと思うんだが…法律遵守、してますか?セドナさんは大丈夫って言ってたけど、労働基準法とかに抵触しないのかね?凄い怪しい気がするんだが。やたら『お使い』を強調してたし。こっちにそんな法律あるのかなんて知らないけど。

 

 

 

ともかく、詳しい話は現地でということだったので、こうして次の目的地をクチバシティに固定され、それに抗うことなく流されるがままに俺は再度海を渡った。

 

いくらなんでも子供に無茶はさせないと思うが…サカキさんだしなぁ。割かし平然ととんでもないことを言いそうで気が気でない。ホント、何をやらせるつもりなのか…

 

疑念が徐々に不安へと変わる中、歩くこと30分ほどでポケモンセンターに到着。問題なく数日分の宿を確保して、一息ついてから指定されたクチバ支社を目指して再び歩き始めたのだった。

 

 

 

 

 

ーーーーー

 

 

 

 

トキワコーポレーションクチバ支社は、道中で見たとおり港近くのビル街の一角にそのオフィスを構える。港にあった大量のコンテナからも分かるとおり、クチバシティは人だけでなく物の玄関口でもあり、大企業はほぼ例外なくこの地にオフィスを構えるのだという。

 

そういう事情もあってか、現在著しい発展を遂げる街でもあった。このビル街よりさらに内陸部にはまだまだ開発途上の地域があり、建設途中の工事現場とそこへ頻繁に出入りする工事関係車両を何度も目にした。ゲームでもビルを建てるために地ならししている…というモブがいたのを思い出す。

 

 

 

入り組んだ路地に少しだけ迷いそうになりながらも、何とかオフィスまで辿り着き、受付で指示を受けて訪ねたことを告げる。子供なせいで受付のお姉さんには一瞬怪訝な表情をされたが、セドナさんの名前を出したらすぐに上に通してくれた。

 

案内に現れた別の社員さんに導かれ、エレベーターに乗せられて通されたのは、最上階にある一室だった。

 

 

 

『コンコン』

 

「支社長、話のあったトレーナーの方をお連れしました」

 

「うむ、入ってもらいなさい」

 

「…では、どうぞ」

 

「失礼します」

 

 

促されて入った部屋にいたのは、真ん前の高級感のある椅子に座るやや腹の出たスーツ姿の中年男性。そして…

 

 

 

「お待ちしていました、マサヒデさん」

 

「…セドナさん、何でいらっしゃるんです?」

 

「あら、お伝えしたはずですが?『クチバシティでお待ちしています』…と」

 

 

 

…俺をここに来させた張本人・セドナさんが、ソファーで優雅にお茶を飲んでいた。ホント、何でいるし。

 

 

 

「社長からあなたの旅をサポートをするように言われておりますが、今回の件は私の本来の職務にも係るモノでして」

 

「本来の職務?」

 

「新商品の研究、及び開発の全体的な取りまとめ…開発部門の管理人、とでも言えばよいでしょうか。それが、社内において私に与えられている職務です」

 

「…つまり、今回の仕g…お使いは、この間と同じように新商品絡みの何かということですか」

 

「端的に言えばそのとおりです。詳しい話は…支社長の方からお願いします」

 

「うむ、初めまして。トキワコーポレーションクチバ支社長、ハクラだ。君のことはボスから聞いているよ」

 

「マサヒデです。よろしくお願いします」

 

「よろしく頼む」

 

 

セドナさんとバトンタッチしたハクラ支社長とまず握手を交わす。

 

 

「早速で悪いが、話を進めさせてもらおう。一週間後、我が社が発注した資材・商品等の荷物を積載した貨物船がクチバ港に入港する予定になっている。荷物はここで確認をした後に各地に発送されていくのだが、その中に隣のジョウト地方の系列会社が開発した試作品が含まれている。君にはコイツを実戦でテストをした上で、ヤマブキシティ支社まで届けてもらいたい」

 

「試作品?テスト?…またポケモンの持ち物ですか」

 

「また、というのが何のことか私には分からんが、そのとおりだ。アイテム名は『きあいのハチガネ』と言う」

 

 

きあいのハチガネ?ゲームじゃそんな物無かったはずだが…ハチマキのパチモンか何かか?

 

 

「あなたにテストをお願いしている『きあいのハチマキ』と同じ開発班が試作したものです。ポケモンの防御力を上げる効果がある…とのことです」

 

 

セドナさんから補足が入る。うん、やっぱりハチマキのパチモン…いや、派生品と言ったところか。効果的にはきあいのハチマキと言うより、『ちからのハチマキ』の防御力版みたいな感じかな。もしくは『とつげきチョッキ』。

 

 

「ヤマブキシティまで届け、その道中で効果のほどを確かめれば良いのですね」

 

「そのとおり。ただ、テストというか、私達が欲しいのは明確なデータではなく、1トレーナーとしての使用感…意見・感想だ。ある程度回数はこなしてもらった上での…な。相手はトレーナーだろうと野生のポケモンだろうと構わんが…そうだな、最低でも100戦。それだけしてくれれば、こちらとしても有意義な意見になるだろう」

 

「100戦…」

 

 

うへぇ…ゲームなら流れ作業でこなせるかもしれないけど、現実にやるとなるとかなりかかる。精神的にも辛いかも。努力値稼ぎとでも思えば何とかなるか…?それにしても、100戦するとなると何日かかるやら。

 

てか、思い返せばトキワシティを旅立ってここまで、野生ポケモンも含めて両手で数えられる程度しか戦ってないな…うん、この際だ。背負込んだもの全部空っぽにして、使いたいポケモンを使って、ただただ純粋にバトルをする。色んなトレーナーやポケモンと戦って戦って戦いまくるのもいい経験だと思うことにしよう。別に休憩なしで連戦するわけでもないし。そう考えると、ちょっと楽しみになってきた。

 

 

 

それまでのところでサカキさんや門下生の皆さんと結構戦ってはいるけど、あれは世間一般的にはただの弱い者虐めだからノーカウントで。スピアー共々どれ程の苦渋を舐めたことか…あんなただ一方的に嬲られるようなものがポケモンバトルの全てであっていいはずがない。もっと気楽で、楽しいもののはずなんだ、ポケモンバトルってのは。

 

ただし、自分が勝てる、ないしは好勝負が出来る場合とネタに走った場合に限る。そしてレート戦、テメェはダメだ。

 

 

 

…あれ?そう考えると結局サカキさん間違ってないような………まあ、いいや。ポケモンバトルは勝てれば嬉しい、負ければ悔しい。勝つためには強くなれ、強くなれればバトルは楽しい。んで、強くなるためには経験を積むのが一番。そういうことで。

 

 

「それと、社長からもう一言言付かっています。『上を目指すのなら、100戦ぐらいこなして見せろ』…以上です」

 

 

…煽ってくれるじゃんか、サカキさん。まあ、それぐらい出来ないでサカキさん倒すなんて、夢のまた夢だよな…オーケー、やってやんよ!

 

 

「…わかりました。100戦、やってやろうじゃないですか」

 

「ありがとう。到着は1週間後になるので、その時にまたここに来てくれ。それまでの間ジムに挑戦するなり、観光するなり、自由に過ごしてくれ」

 

「ふむ…ハクラ支社長、私は彼の実力についてはある程度承知していますが、支社長も一度確認されて見てはどうでしょう?もしよければ、今度のアレに参加してもらうというのは?」

 

「…なるほど、それはいい考えだ」

 

 

話が終わりかけたところへ、セドナさんが支社長に何か言いだした。流れ的に言えば俺に関係することとは思うが…アレ?何かの催し物だと言うのは分かるけど、一体何に参加させるつもりだ?

 

 

「マサヒデ君、我が社が主催するポケモンバトルの大会が今度あるのだが、もしよければ参加してみないか?」

 

 

何が来るかと身構えてたけど、バトル大会か。

 

この世界、実は毎週のように各地で大なり小なりポケモン関係のイベントが開かれている。その中でもポケモンバトルに関係するイベントはやはり高い人気があり、開催数も多い。規模の大きな大会や、有名トレーナーを招いてのエキシビションマッチなんかは話題になることもよくあり、中には週末になるとテレビで中継されてたりもする。個人的には日曜日の午後にやってたゴルフの大会中継みたいなイメージ。

 

トキワシティでも大きな大会が開かれることは何度かあったが、サカキさんの特訓が優先…というか、年齢の問題でこれまで参加自体出来なかった。だから、興味はある。

 

 

「今まで参加することが出来なかったので、興味はあります」

 

「そうか。簡単に説明すると開催日は4日後、ごく一般的なトーナメント戦だ。詳しいルールは…と言っても、大して変わったルールがあるわけじゃない。エントランスホールに参加登録の用紙が置いて…」

 

「こちらになります」

 

「…準備が良いな、セドナ君。流石はボスの秘書と言ったところかな?」

 

「ええ、秘書ですので」

 

 

支社長の話に横槍を入れる形で、セドナさんが1枚の紙を差し出して来る。流石は秘書、準備のよろしいことで。支社長も若干引き気味だ。で、何々…『クチバTCPカップ』?大会形式はトーナメント形式、4位以上入賞で賞金と賞品が出る。2日間かけて開催されて、2日目にジュニア・一般両部門の準決勝・3位決定戦・決勝を行う。出場資格は11歳以上、ジュニア部門は18歳まで、一般部門は上限無し。ゲスト解説に…へぇ、クチバジムリーダーにマスターズリーグのトレーナーが来るのか。

 

 

 

「まあ、いい。参加する気があるならば、それをよく読んだ上で用紙に記入、受付の者に出して…」

 

「参加します」

 

「…即決か」

 

 

この大会のように、どのような規模であれ大会はある程度の賞金や特典が設定されていることが多く、ゲームのような金稼ぎが出来ないこの世界では、大会で入賞することは多くのトレーナーにとっての貴重な収入源。中にはプロ…マスタートレーナーにならず、各地の大会を渡り歩いて生計を立てている在野の猛者も少なくないと言う。

 

つまり、各地の大会で好成績を収めれば賞金ががっぽりなワケで、それは経済的に自立出来ることを意味し、上手くいけばサカキさんからの独立も夢ではないっ…!

 

それに、クチバシティのトレーナーが中心だとは思うが、各地からトレーナーが参戦してくるワケだろ?今の俺の実力は、他の一般トレーナーの実力は、どの程度のものなのかを測る良い機会。大会の結果が、今後の方針を考える上で良い判断材料になるはず。参加しない手はない。

 

 

「分かった。では、マサヒデ君。大会当日か一週間後になるかは分からんが、また会おう。記入が済んだ用紙は1階の受付に出しておいてくれ」

 

「荷物の方は、届き次第連絡しますね。それと、前に渡した試作品の方も、引き続きテストをお願いします」

 

「了解です。では、失礼します」

 

 

話が終わり、大会参加に必要な書類何かを提出した後、クチバ支社を後にする。お使いの説明に大会参加、色々と疑念とか不安とかはあるが、やる以上は全力だ。

 

試作品のテストもしっかりやるし、大会も出る以上は少しでも上を目指す。もちろん目指すは優勝、あわよくば経済的自立への筋道をつけたいところ。

 

 

 

さあ、早速4日後に向けて特訓と行こうか。少しでも強くなっておきたいし、グレンタウンで捕まえた連中の実力も把握しておく必要がある。

 

特訓する場所として考えられるのは、ポケセンからすぐ北側の6番道路か、東へと伸びる11番道路。もしくは11番道路へ向かう途中にあるディグダの穴の3箇所のどれか。

 

うーむ…まあ、今回は無難に6番道路にしておこう。11番道路はポケセンからは遠いし、ディグダの穴は…色々と面倒だ。『ありじごく』とか『すなじごく』とか『ダグトリオ(Lv31)』とか…割とトラウマになるレベルで。特にダグトリオ。ディグダ系統しか出ないから、努力値稼ぎには良い場所なんだけどね…

 

 

 

ともかく、そうと決まれば善は急げだ。クチバ支社を出たその足で、6番道路へと進路を取る。

 

6番道路は1番道路とは違って大都市を結ぶ道路。バトルに興じる人も多い。いくらでもストリートバトルが出来るはずだ。どんなポケモンが待っているか、どんなトレーナーが待っているか、楽しみだ。

 

 

 

 

 

 

…ん?『出場する部門は?』だって?もちろんジュニア部門ですが、何か?

 

いや、こういうのはね、やっぱり段階を踏むのが大切なんですよ。まずはジュニア部門で力試し。手応えを掴めれば、次の大会から大人たちを相手にしていくという感じで。

 

いくらサカキさんと門下生の皆さん相手にして来たとは言え、その人たちよりも強い大人のトレーナーが出てこないとも限らない。単純にトレーナーとして積み上げた年数は、確実に俺なんかよりも遥かに上だからな。ゲームでの時間含めりゃ負けてないと思うけど。

 

その点、ジュニア部門はトレーナーとしての経歴は俺と大して差がない人がほとんど。一般部門と比べると賞金の額がかなり下がるけど、上位に行ける確率は一般部門よりも高いと思う。

 

要は、貰える賞金はきっちり貰いたいという考えだ。

 

あ、別に決して大人相手に勝てる自信が無いとか、そういうネガティブな理由では決してないことだけは断っておく。

 

何と言ったって、俺は慎重な男だからな。どんなことも安全第一だ。博打はあまり打ちたくないね。

 

 

 

 

 

 

 

…どこかで笑われたような気がしたが、それはきっと気のせいさ。

 

 





話の進め方に悩み、ポケモン新作を見越してSwitchに手を出し、夏バテで体調を崩し、職場の祭りの準備に追われ、気付けば前回の投稿から約一ヶ月…待っておられた皆さん、大変申し訳ございませんでした。今後は以前のように1~2週間に1話投稿出来るように出来る限りガンバリマス。

さて、今回からクチバシティでのお話になります。大会は、ゲームのような金稼ぎが出来ないならトレーナーたちってどうやって生活費稼いでるんだろう?という自分で思った疑問への、ショボい脳ミソこねくり回した末に思い付いた回答でもあります。

その一方で、仕事を主人公に押し付けるセドナとその裏に見え隠れするサカキ様の影。周囲の思惑に流されるままに、旅は新たな街へと舞台を移す。さあ、微妙にヘタレた主人公は、無事に大会で賞金を手にすることが出来るのか。

次回、クチバTCPカップ開幕。














慎重(笑)

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。