成り行き任せのポケモン世界   作:バックパサー

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第49話:理想のチームを目指して

 

 

 

 

 サカキさんに付き合わされた無人発電所大掃除作戦は、発電設備に問題は無く、部品等の消耗具合も想定の範囲内だったということで、その日の夜には終了した。勿論、サンダー襲来なんてイベントもなかった。そんなホイホイ伝説のポケモンに襲われてもたまらない。平穏無事が一番である。

 

…まあ、一度くらいなら直に見てみたいという思いはあるが。

 

そして用済みとばかりに幾らかの小遣いを握らされて放り出され…もとい、解放された俺は、サカキさん・マチスさんなどから聞いた話を元に、高度な柔軟性を維持しつつ臨機応変に対応を考えた結果、目的地を当初の予定だったヤマブキシティからハナダシティへと変更。ハナダジムを先に攻略することに決めた。

 

理由はいくつかある。まず1つ目に、無人発電所からヤマブキシティまでの距離が、シオンタウン経由かハナダシティ経由かで距離にそこまで差がないこと。それなら先にハナダジム攻略した方が効率が良いよねって話だ。シオンタウン経由だとイワヤマトンネル越えのルートになる以上、何の準備もなしにイワヤマトンネル突入は勘弁願いたい。

 

2つ目の理由がヤマブキジムの事情。以前、エスパータイプのジム(=原作のヤマブキジム)とかくとうタイプのジム(=原作の格闘道場)がポケモン協会公認ジムの座を巡って争っていることはチラッと伝えたと思う(第28話参照)が、セキチクシティ滞在中にポケモン協会の裁定が下った。その内容が以下の2点。

 

1.シーズン終了後に両ジムリーダーによる直接対決を行い、先に規定数を勝った側に公認を与える。

2.今シーズン中に限り、双方のジムバッジにポケモン協会公認ジムとしての効力を与える。

 

この裁定が決まるまでの間一時的にジムの業務がジム戦も含めて滞っていたせいで、今ジム戦希望者がヤマブキシティに殺到しているらしい。一時的とは言え2つポケモンジムがある状態で、挑戦者もバラけてるんじゃ…と思いきや、その想定を上回る状況のようで、サカキさんとマチスさんからは少し時間を置いた方が良いかもしれないと助言を受けた。

 

そんで、3つ目。個人的にはこれが一番重要なんだが…サカキさんからとっとと離れたい。これに尽きる。この人といると俺の精神がゴリゴリと音を立てて削れていってる気がして仕方がない。それぐらい色々と俺への無言の圧力がハンパない。俺が勝手にそう感じてるだけと言われたら何も言い返せないが。

 

 

 

 

 

 そんなワケで発電所大掃除作戦終了後、ヤマブキシティへと戻るサカキさん・マチスさんたちを見送った俺は現地のポケセンで一泊。翌日ハナダシティを目指して9番道路を一路西へと進んだ。

 

サカキさんのプレッシャーから解放され、気分は上々。途中3回ほど挑まれたポケモンバトルをこなした以外、特に何事もなく起伏のある山道を下って行く。ゲームではあまり見所の無い道ではあったが、山間の道かつ緩やかな下りなだけあって夏場でも歩きやすい良い道だった。

 

まあ見所さんがないことはこっちでも変わらなかった。

 

 

 

そんな見所さんの乏しい道を軽快に進み、その日の夕方にはハナダシティに到着。翌日からポケセンに腰を落ち着け、ハナダシティでジム攻略を目指す日々が始まった。

 

ハナダジムはみずタイプが専門。その関係で、グレンジムからセキチクジムまで戦力の中核となっていたサンドパン・サナギラス・ロコンはお休みに決定。残るは育成が遅れ気味な面子が過半を占める。スピアーこそすでにレベル50の大台に到達しているが、新加入のポケモンもおり、ハナダジム突破のためには底上げ・調整が急務だと言えた。

 

ポケモンセンター併設のフィールドでバトルを繰り返し、週末には小さな大会にも出場。小規模ながらも優勝と僅かばかりの小遣いを手にもし、一見仕上がりは順調にも思えた…が、結果は万事良しとは到底言えなかった。まあ、ぶっちゃけると今の実力に見合う相手が見つからなかったって話。

 

調整はともかく、底上げは目標としたラインには届きそうにもない。流石にポケモンのレベルが30~40代になって来ると、まともに相手出来るトレーナーは早々いないのが実情のようだ。これまでが異常であり、恵まれていただけ…そう考えると、セキチクシティでキョウさんの指導を受けられたのは僥倖だったのだろう。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そんな感じで苦戦しないことに苦戦しつつ、ジム戦で使用予定のメンバーのレベル上げと調整にほとんどを費やし、そんなこんなで2週間…

 

 

 

「決めろ!"10まんボルトォッ"!」

「ビビー!ビーッ!」

 

「ギャォォ…ォ…ス…」

 

「ギャラドス戦闘不能ッ!よって勝者、トキワシティのマサヒデ!」

 

『ワアァァァァーーーーッ‼‼』

 

 

 

無事ハナダジムリーダーに勝利。俺は5個目のジムバッジ・"ブルーバッジ"を手に入れた。いやー、思ったよりもレベル上げられなかったから一時は不安だったけど、何も問題なかったわー。よかったよかった。

 

 

 

 

…え?『カスミはどうした』って?カスミはまだジムリーダーじゃなかったよ。

 

…え?『端折り過ぎ』って?カスミじゃなかったので、ジム戦は無慈悲な全カットです。当然俺の努力も全カットです。

 

一応ジムトレーナーの中にカスミっぽいような娘は見かけたけど、戦うことはなかったし声も掛けなかったからよく分かんね。今後頭角を現してくる感じなのかもな。

 

…え?『そこは話し掛けとけよ』だって?コミュ障を自称するこの私をあまり舐めないでいただきたいものだ…必要も無いのにそんなホイホイと初対面の相手に話し掛けられるはずがないだろう(ドヤァ)

 

ついでに言えば、以前に今のジムリーダーは原作ジムリーダーの親族か?みたいなこと言ってた気もするが(第9話参照)、別に親兄弟でも何でもなかった。適当言ってました、サーセン。

 

 

 

…え?『水着美女・美少女見せろや』だって?映像はないのでダイジェストのみです、悪しからず。

 

…いやぁ、眩しかった。良いもの見せてもらいました()

 

 

 

 

…おお、それはそうと見てくれよコイツを。迸る電気エネルギーに三位一体のメタリックボディ…そう、試合を決めたコイツこそが、発電所でマチスさんから譲ってもらったポケモンにして、今回のハナダジム突破の立役者【レアコイル】だ!

 

コイルの進化形で、タイプはでんき・はがねの複合タイプ。見た目はコイル3体の集合体。コイルが3体集まってるんだから、その能力も3倍…とまではいかないが、ポケモン全体でも高めなとくこう種族値が優秀。カントー地方では希少価値の高いはがねタイプなのも高ポイント。よくよく考えてみたら、マチスさんに提示されたあの面子の中では迷う必要なかったわ()

 

しかも、進化前のコイルは映画の人気投票で伝説なんかの主要ポケモンを押しのけて2位になったこともある、とっても人気のあるポケモンなんだぜ。すごいだろ?

 

 

 

コイルショック?…はて、何のことやら(スットボケー)

 

 

 

 

 

そんなこんなで新規加入となったレアコイルだったが、でんきタイプのエキスパート・マチスさんが厳選してくれたポケモンなだけあって、その実力は流石の一言。以下、図鑑からの情報を抜粋。

 

 

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   レアコイル 

・Lv:42

・おや:マサヒデ

・技:10まんボルト

   トライアタック 

   いやなおと

   ひかりのかべ

 

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…以上。レベルアップで"10まんボルト"を覚えないことを失念していたがため、発電所に付き合わされた際にサカキさんから貰ったなけなしの小遣いが、またしても技マシン購入で無事消し飛んだりしたワケだが、4倍弱点とは言え相手の切り札だったであろうギャラドスをワンパンで沈める特殊火力は実に素晴らしい。捕まえて2週間でこれなのだから、きっちり育てればその火力にさらに磨きをかけられることだろう。

 

そんで特性は現状不明。"がんじょう"だと色々と便利だと思うが…"じりょく"でもエアムード…じゃなくて、エアームド絶対駆逐するマンになれるから良し。"めざめるパワー"がほのおタイプなら、ほぼ全てのはがねタイプを逃がさず仕留められるはがねキラーに…いや、めざパの沼は泥沼だ、深入りしない方がいい…サブウェポンのラインナップが貧弱なので、今後採用することになりそうな気はするけども。

 

せめて"ラスターカノン"が使えればなぁ…たぶん、使おうと思えば使えるのだろうが。

 

 

 

 

 

「よし!お前たち、今日は良くやってくれた!お疲れさん!」

 

「ビビー!」

「ラッシャッ!」

「らっふ~!」

「どぉ~がぁ~」

「スピャァッ!」

 

 

そんな現状のもどかしさはとりあえず置いといて、ポケセンに戻り体力回復のため預ける前に、今回のジム戦を中核戦力として戦った面々を労う。勝利の後なこともあり、全員が何とも誇らしげだ。俺もトレーナーとして鼻が高いね、うんうん。

 

新戦力にして今回の主戦力・レアコイル、目立たないけどちょくちょく頑張ってるよ・ラッタ、サラッと進化してさらなるパワーアップを実現した今回の主戦力その2・クサイハナ改めラフレシア、這い寄る紫の危険物・ドガース、ご存知我がエース・スピアー。そして…

 

 

「ラアァァァァァァイッ!」

 

「うるせぇ!そして勝手に飛び回ろうとすんなストライクッ!」

 

 

…コイキングが育成不足、サンドパン・サナギラス・ロコン・ヤドンがタイプ相性でお休みのため、自動的に手持ちに組み込んだ空飛ぶ騒音・ストライク。元々能力はある奴だから、バトルでの活躍はしてくれるんだが…

 

 

「ラアァァァァァァイッ!」

 

「あー…もうッ!戻れッ!」

 

 

…この爆音暴走癖も相変わらずで、こうやって外に出す度に大音量の雄叫びを振り撒いている。そして周囲の皆さんからの視線が痛い。勝利という名の美酒に酔いかけていた俺に現実を突き付け、ガラスの心をグサグサの滅多刺し。豆腐精神力がボロボロに突き崩され、気分は一瞬にして急降下していく。

 

遂には耐えられなくなり、俺は全員を回復に預けてそそくさと部屋へと退散するのだった。

 

皆さん、うちの問題児2号が騒がしくしてゴメンナサイ…

 

 

 

 

 

 

…とまあ、ちょっとしたトラブル?はありつつも、飛ばしに飛ばしてハナダジムを制し、このままの勢いでヤマブキシティへ…とも思ったが、この2週間ジム戦に向けての調整をしてばかり。バトル漬けの日々を送るのが本筋とは言え、時には羽を休めるのも大切なこと。それに、脇道要素も充実しているのがポケモン世界。ゲームから飛び出したこの世界は、出来ることはもっともっと多い…ハズ。

 

そんなワケで、今回は休みも兼ねてハナダシティを観光しようと、羞恥心に苛まれる中で俺は思い立った次第である。

 

そしてハナダシティと言えば、ゲームでは西のニビシティから【オツキミ山】を越えて訪れる2個目のジムがある街。ジムの専門は前述したようにみずタイプで、最初ヒトカゲを選んだばかりにジムリーダー・カスミのエース、スターミーで苦戦、ともすれば詰んだ人の何と多いことか…いや、正直バッジ2個目でとくこう種族値100、すばやさ種族値115のポケモン出してくるとか、鬼畜の所業だと思うの。それと、"みずのはどう"が追加効果発動しすぎな気がするのは俺だけか?

 

他には100万円で自転車を売ってるぼったくりもいいところな自転車屋とか、ロケット団に泥棒に入られた挙句家の壁をブチ抜かれて通路扱いになってる民家、初代では青版でしか野生で出てこないレアポケモン・ルージュラを交換してくれる人…印象深いのはこの辺りか。ちょろっと自転車屋は覗いてみたけど、マジで100万で売ってる自転車あったよ…レース仕様かよ。

 

とまあ、観光でもしようかとは言ったものの御覧のとおり施設は乏しく、それなりの規模の街なのにゲームではポケセン・ショップ・ジムの基本セットしかないため正直ショボい。こちらではゲームでは描かれていない施設も山ほどあるが、正直食指が動く施設で行く意義がありそうな場所は、調べた限りハナダスタジアム(野球場)ぐらいしかなかった。これならタマムシジム前のジジイじゃないけど、試合観戦の名目でハナダジムの水着美人の皆さんを眺めてた方がまだ有意義かもしれん。

 

 

 

 しかし、近郊に目を向ければ見所さんはたっぷり。ハナダシティを北に抜けると、まずあるのはハナダシティと24番道路を隔てる川にかかる長い橋。その名も人呼んで【ゴールデンボールブリッジ】。途中待ち構える5人のトレーナーを突破すると貰えるアイテムは"きんのたま"…何とも子供たちが好きそうな、色んな意味で名所な橋である。

 

…こらそこ、【金〇橋】って言わない。でも、金〇橋の方が文字数少なくて書きやすいよな。直球過ぎて色々アウトだけど。

 

そんなゴールデンボールブリッジを渡り切ると、道は東へと方角を変えて続くのだが、逆の南西方向へとしばらく進むとやがて川に突き当って道が途切れる。その川の先には、ゲームでは殿堂入りするまでは入ることが出来ず、出現する野生ポケモンは高レベル、そして最深部にはあのミュウツーが待ち構えている文句なしの初代最難関のラストダンジョン・【ハナダの洞窟】がある。

 

一応ちょろっと調べてみたが、ミュウツー関連の情報は一切無かった。しかし、高レベルの野生ポケモンの巣窟であることは分かっているようで、ポケモン協会の許可を得た人物しか立ち入ることの出来ない危険区域となっている模様。まあそんなもんだよな。

 

 

 

 本来の道に戻って東進すると、24番道路から25番道路へと入っていく。この25番道路がハナダシティ北の行き止まりとなる道で、突き当りは岬になっていてデートスポットとして有名とのこと。実際、ゲームでは第2世代及びリメイク作ではカスミが彼氏とお忍びデートしてるイベントがあった。アニメとか漫画の影響があったからか、彼女に彼氏がいることに対して子供心に結構な衝撃を受けた覚えがある。君の相手はサトシorレッドではないのか…と。それと、HG・SSだとスイクンとの決戦の場でもあったな。

 

その近くには【ポケモン預かりシステム】を作り上げたマサキの家もある。ゲームでは実験に失敗してポケモンと合体してしまい、困った状況に陥っていたところにたまたま訪れた主人公に協力を依頼。無事問題を解決すると、お礼に豪華客船サントアンヌ号の乗船券をくれる。実に太っ腹な御仁だ。

 

システム開発者で他の地方のシステム開発者と交流を持っていたり、豪華客船のパーティーへの招待状を貰えたりする辺り、かなりの人物であることは元から容易に想像出来るが、こっちでも時々テレビで見かける程度には有名な人物である。珍しいポケモンの収集家・ポケモンマニアとしても有名で、珍しいポケモンをいっぱい持っていて、珍しいポケモン目当てに彼の家を訪ねる人も多い様子。イーブイ系を複数体持ってるのは分かったが…第2世代のようにイーブイ貰えないものだろうか?

 

 

 

 ハナダシティの西側は4番道路。その先にはオツキミ山があり、こちらからハナダシティに向かって来るのがゲームでの正規ルートになる。ゲームでは段差を降りるとしばらくニビシティへは戻れなくなるようになっていたが、こっちではどうなっているのか。ゲームの通りなら実に不便そう…にも思ったが、南にはカントー最大の都市・ヤマブキシティがあるし、実際行けなくても問題なさそう?

 

そしてそのヤマブキシティと繋がっている南の5番道路には、ポケモンを預かってレベルアップさせてくれる【育て屋】がある…けど、あんま役に立った覚えはない。それと、ヤマブキシティの真下を通過して6番道路まで繋がる地下通路。

 

 

 

 

 

 さて、ハナダシティ周辺のスポットについて一通り考えてみたけど、この中で行く価値がありそうなのはマサキ邸、ハナダの洞窟…それと育て屋辺りかな。マサキは珍しいポケモン見せてくれるってのと、「預かりボックス使ってるトレーナーは挨拶に行った方が良い」ってライバルが言ってた…気がする。ハナダの洞窟は入れないのは分かってるけど、どんな感じなのか確認だけ…ね。育て屋はゲームじゃ預けてから進んだ歩数換算で経験値が入っていたが、こっちじゃ普通に時間経過によるだろうから、場合によっては利用価値があるかも。

 

 

…ああ、ポケモンの育成で思い出したけど、ジム攻略の旅も過半を過ぎ、ポケモンも増えてきたことだし、ここで一度俺の手持ちの現状を確認しておいた方が良いかもな。それと、サカキさんを倒すという最終的な目標に向けての進捗状況と課題の確認も。己を知らざれば何とやら…とも言うし。

 

で、俺が捕まえている全てのポケモンは捕獲順に以下の通り。

 

 

・スピアー  ♂ Lv51(むし・どく)

・サンドパン ♂ Lv44(じめん)

・サナギラス ♂ Lv43(いわ・じめん)

・ロコン   ♀ Lv39(ほのお)

・ドガース  ♂ Lv40(どく)

・ラッタ   ♀ Lv33(ノーマル)

・ラフレシア ♀ Lv40(くさ・どく)

・ストライク ♂ Lv36(むし・ひこう)

・コイキング ♂ Lv17(みず)

・ヤドン   ♂ Lv32(みず・エスパー)

・レアコイル ? Lv42(でんき・はがね)

 

 

…こう文字にして見ると、タイプバランスはタマムシシティ以降でだいぶ改善されていると言えよう。レベルも概ね30代後半~40代前半でまとまっている。バッジ5個相当としては、概ね順調と見ていいと思う。

 

課題としては、ラッタ・コイキング・ヤドンの育成が遅れ気味なところが目につく。特にこの旅のラスボスとして立ちはだかるであろうサカキさんの事を考えれば、じめんタイプを相手に五分~優位に戦えるコイキングとヤドンの戦力化は必須だ。

 

特に、コイキングは早急に進化させてしまいたい。ギャラドスに出来れば、それだけで採れる選択肢も増えて育成に掛かる手間が大きく減る。あと、ドガースもレベルは足りているので進化まではそう遠くないと思うし、ロコンも近日中にキュウコンに進化させる予定。ストライクも進化させられるならそれに越したことはないが…進化条件がなぁ…

 

それと、ゲーム的な面から考えて全てのポケモンを60レベル前後にはしておきたい。それぐらいあればカントー地方のみならず、どの地方でも、そして仮にプロ…ポケモンマスターとしてマスターズリーグに挑戦するようなことになっても問題なく戦える…はずだ。

 

 

 

 中長期的な目標はそんな感じで良いとして、目の前の目標となる次のヤマブキジム…一応ゲーム通りエスパータイプのジムに挑む方向で考えているが、そうなると相手はエスパータイプのエキスパート・ナツメとなる。初代の環境だとエスパータイプ自体が受け辛いこともあるが、特に高速高火力のエース・フーディンが難敵だ。ナツメ戦はこのフーディンをどう処理するか、フーディンを引きずり出すまでに如何に受けるダメージを抑えられるかがポイントになると予想する。

 

幸い、スピアー・サンドパン・サナギラスの俺の主戦力3体は問題なく総動員出来る。火力面は十分太刀打ち出来る。加えてストライク・レアコイルも底上げ・調整は必要だが、相性的に当確と考えていいだろう。あと1体…まあ、鍛えながら考えるか。

 

さぁ…て、何か面白そうな番組はやってないかなっと…お、野球のナイター中継やってる。そっか、もうそんな時間だったか。

 

 

『さあ、トージョウ交流戦・クチバスターミーズ対コガネエレブーズ第7回戦!試合は8回裏スターミーズの攻撃!粘りのピッチングを見せていたエレブーズ投手陣がこの回スターミーズ打線に捉まり、リードが1点差まで縮まっています!なおも2アウトながらランナーは2塁3塁!ターニングポイントを迎えています!一打逆転のこのピンチ、何とか切り抜けたいエレブーズ!試合をひっくり返せるかスターミーズ!1ストライク2ボールのバッティングカウント、ピッチャー緊張の第4球…投げましたっ!

 

打ったー!鋭い当たり、セカンドジャンプするもこれは届かない!右中間を真っ二つだ!ボールが点々と転がっている!その間に3塁ランナーが悠々とホームイン!そして…2塁ランナーも3塁ベースを回って今、ホームイン!逆転、逆転です!打ったバッターは2塁でストップ!

 

スターミーズ、2点タイムリーツーベースで逆転!この回打者一巡の猛攻で一挙5得点!試合をひっくり返しました、6-5!エレブーズ、序盤のリードを守り切れませんでしたーっ!』

 

 

このポケモン世界ではポケモンバトルがスポーツ…スポーツ?の人気一番手だが、俺の見た感覚としては元の世界のスポーツ人気の先頭にポケモンバトルが差し込まれてるような感じなので、野球やらサッカーやらはプロチームが普通にあるし、試合中継もされるので人気も変わらず高いようだ。

 

…それにしても暗黒期ですなぁ、エレブーズ。見事な風呂試合だ。あ、先発ピッチャーがベンチで頭抱えてる…7回1失点でこの仕打ち、勝敗は兵家の常とは言えどなんとも諸行無常を感じる光景。この後は大魔王こと絶対的守護神が出て来るだろうし、最早これまで…ってところかな。やはり勝つためには安定した救援投手陣が必要不可欠か。

 

ポケモンも同じだよなぁ…エースと4番だけいれば勝てるってのはレベルに差がある間だけ。上のランクになればレベル差が小さくなるから、後ろを固める面子がしっかりしていなけりゃ、エースの輝きも曇ってしまうし、4番の破壊力も活かせない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「というワケで、お前たちを【指定強化ポケモン】に指名する!」

 

「こいき~ん(ピッチピッチ)」

「…………やぁん?」

 

 

…そんな感想を胸に翌日、ボールから出したコイキングとヤドンを前に、重点的に強化を行うことを高らかに宣言。レベルアップのため、今後は積極的にバトルに使ってガンガン戦闘経験を積んでもらうぞ。まあ、だからと言ってやることは大して変わらないんだけども。

 

それにしても、とぼけた表情のヤドンに大地でピチピチ跳ねるだけのコイキング…何とも締まらねぇ絵面だ。

 

 

 

 

 

 

 その後、3日程かけてのんびりハナダシティ近郊を観光した。残念ながらゴールデンボールは貰えなかったし、ハナダの洞窟には入れなかったし、マサキにも会えなかったし。ワシのイーブイィィィィ…(´・ω・`)ショボーン

 

 

 

 

 




アンケートへのご協力、ありがとうございました。いやあ、レアコイルさん強かったですねぇ。というワケで、新規加入はレアコイルに決定。そしてハナダジムはまだカスミさんがジムリーダーではないという設定の下全カット、ハナダシティも1話でサヨナラバイバイです。カスミファンの方ゴメンナサイ。そして同じ理由でニビジムも全カットを予定しておりまする。タケシファンの方、ゴメンナサイ。お二人については後々活躍というか、戦いの場を設ける予定はあります。いつになるかは分からないケド…

そして申し訳程度の野球要素をぶち込んみるスタイル。エレブーズはアニメから某縦縞の球団、スターミーズは某星の球団が元ネタ。他はどの都市にどんなチームがあるのやら。

それと次回の投稿について、少しリアルの方がゴタゴタして編集出来る環境じゃなくなりそうなので、しばらく間隔が開くかもしれません。御了承下さい。

主人公が選んだのは?

  • レアコイル
  • マルマイン
  • エレブー
  • 男なら豪快に全部逝っとけ!
  • でんきタイプのような軟弱者は不要だ!

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