上里夜空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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02 平穏の中の違和感

アスクとの戦いから二週間が経った。僕らは平穏な日々を歩んでいた

 

「平和ですね。夜空さん」

 

「あぁ、だけど……」

 

樹と二人で日向ぼっこしている中、僕は何かしらの違和感を覚えていた。

 

「本当に……平和でいいんだよな」

 

「どうしたんですか?夜空さん?」

 

「いや……」

 

この違和感は何なんだろうか分からないでいる。一体どうしたんだろうか?

 

「ありゃ、あんたら、二人っきりだからってイチャイチャ……してるの?」

 

先輩たちが部室に入ってきて、何故か先輩は呆れた顔をしていた。

 

「どうかしたんですか?」

 

「いや、二人っきりだからってイチャイチャしてたら……『空気を読みなさい!』って言おうと思ったんだけど……」

 

「何かしら?ただの老夫婦みたいな感じね」

 

「老夫婦!?」

 

「失礼な……」

 

先輩と夏凜の突っ込みに、僕らは少し落ち込んだ。いや、だってイチャイチャって言われても……どうすればいいのかわからないし……

 

「フーミン先輩、にぼっしー、何を言ってるの~二人の手を見てみてよ~」

 

「あっ、手繋いでる。二人共仲良しだね~」

 

園子の奴……気がついたか……というか友奈は何時も通りだな

 

「まぁ健全な付き合いをしてる分にはいいけど……」

 

「というか風はいい加減、妹離れしたら?」

 

「駄目よ!樹と離れるなんて、そんなこと……」

 

「お姉ちゃん、大丈夫だよ~」

 

いつもの日常……平和に戻ったんだよな。

それからみんなで活動を行っていくことになった。僕は樹と二人でゴミ拾いをすることになった。

 

「樹、そういえば歌手の方はどうなったんだ?」

 

「順調ですよ。まだお姉ちゃんには内緒だけど、クリスマスのイベントでちょっと歌うことになったんです」

 

「そっか、応援するよ」

 

「はい」

 

二人でゴミ拾いをしていると、樹が友奈と夏凜が一緒に歩いている姿を見つけた。

 

「友奈さんたちも帰りみたいですね」

 

「だな。折角だから合流するか」

 

「はい」

 

声をかけようとした瞬間、友奈たちの隣を車椅子を押す親子がすれ違った。その瞬間、また何かしらの違和感を感じた

 

「……なんだろう?」

 

「どうかしたんですか?」

 

何かを思い出しかけていた。一体……これは何なんだろう?

 

「あれ?夜空くんと樹ちゃんだ。お~い」

 

友奈の声をかけられ、僕らは二人と合流するのであった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空SIDE

 

「それじゃ私達は誰かのことを忘れているって言うこと?」

 

「そんなことが……」

 

「でも何で空さんたちには影響があらへんの?」

 

なのはたちの世界に訪れた僕らは、なのはたちに誰かを忘れていることを伝えた。

 

「これって……アスクの仕業なのか?」

 

「いや、ヤツはもう……」

 

若葉は今回の一件はアスクが関わっていると思っているけど、僕はそうは思わない。奴が生き残っていたらこんなまどろっこしい事はしない。直接僕らを襲ってくるはずだ

 

「でも何であの子だけ……」

 

「あいつ、何か悪いことをしたとかなのか?」

 

「だとしても……これは正直つらいことよ……忘れられるということは……」

 

「ぐんちゃん……大丈夫だよ。私も桜さんも、みんなも忘れたりしないから……」

 

色んな予測が立つ中、珠子の言葉がちょっと気になった。悪いことをした……

 

「なぁはやて……お前はシグナムたちが昔やったことを知った時、何かしらの責任をとろうと思ったりしたか?」

 

「昔のことやけど……家族の責任は家長の責任や……もしも責任をとれって言われたら取ってたと思う。罪はちゃんと償わないとあかんし」

 

もしもあいつが同じことを考えていたとしたら……そしてみんなから記憶がなくなったとしたら……

 

「何となく分かってきたな……」

 

「とりあえず私達が行くよりも、あの子達に行かせたほうがいいかな」

 

「そこら辺はお前に任せるよ。なのは」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜空SIDE

 

次の日の放課後、樹が調理実習で作ってきたケーキを食べることになったのだけど、何故かみんなの反応がおかしい気が……

 

「偉いぞ我が妹!」

 

「美味しそうにできたな。樹」

 

「えへへ~」

 

「ねぇあの二人……馬鹿なの?」

 

「妹バカと彼女バカだね~」

 

「で、でも二人がいいなら……ね」

 

何だか三人がなにか言ってるけど、気にしないほうがいいな。

先輩が切り分け、早速ケーキを食べ始める僕ら

 

「うん。見た目はともかく…」

 

「美味しー!」

 

「お姉さんプロだねぇ!」

 

「いっつん、いっつん!お店屋さんやろう!ゆくゆくはフランチャイズで!」

 

みんなが美味しそうに食べていく中、僕らは何故か残った一個に手を伸ばしていた。

 

「何で一個余るんだ?」

 

「そもそも何で7つに切ったのよ、風!」

 

「し、知らないわよ!いつもの癖よ!」

 

「癖?」

 

友奈が何故か先輩の言葉に反応した。癖って一体……

 

「え?あ、いや…何となくかなぁ…」

 

それから園子が何とか一個のケーキを六等分にして切り分けた。だけど友奈はまだ違和感を感じている感じだった。

 

「ぼたもち……」

 

「ん?」

 

「なんか、前に部室でぼたもち食べなかったかなぁって」

 

「あぁ!前に友奈さんも家庭科の授業で作ってきたんですよね」

 

「あぁ、そっか…」

 

「さっ、おやつの時間はおしまい。日曜日の練習をするわよー」

 

ぼたもちの一件はすぐに話しが終わったけど、どうにも僕も引っかかっている。

 

「そうだ~フーミン先輩、わたし、日曜日は少し遅れます」

 

「何よ。大赦絡み?」

 

「ううん、違うんよ~ちょっと練習の成果をミノさんに見せたくなって~」

 

「練習って……あぁそうか」

 

園子の奴、前に銀から教わった焼きそばのことか。そういえば防人組とはあの戦いからあってないけど、妹の夕空曰く元気にやってるみたいだな

 

「しょうがないわね。でもちゃんとくるのよ」

 

「は~い」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

陸都SIDE

 

「アスクの夢?」

 

ちょっとした休憩の中、僕はあることを友奈に話していた。あの時倒したアスクの夢を見たことについてだ

 

「あぁ、ただ……」

 

「ただ?」

 

「前みたいに邪悪な感じはしないんだよ」

 

僕が見た夢……それはアスクがある世界で四人の少女と奇妙な小動物とクラゲみたいな奴と一緒にロケットに乗っている夢だった。

 

「何というか遠くから見守る感じで……」

 

「変な夢を見てるね~りっくんは」

 

まぁこれが本当に夢ならいいけど……もしも何処かの世界でアスクが生き残っていて、何かのために戦っていたら……

 

「本当だったら面白いけどな」

 

そうつぶやく中、何故か黒い鍵が発動し、目の前に黒い穴を開けた

 

「これは……」

 

「異世界への扉かな?」

 

一体何が起きているっていうんだ?僕らはどうすればいいのか悩んでいると、頭の中に声が聞こえた。

 

『手助けに向かったほうがいい……恩を返したいならばね』

 

この声……一体誰なんだろうか?それに恩を返すって……

 

「友奈……」

 

「私も聞こえたよ。恩返しに行こう」

 

僕らは穴の中に入るのであった。

 

 

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