上里夜空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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06 烙印

夕空SIDE

 

勇者たちが東郷美森を救出してから少し経った。今回の件は正直いろいろと大変だったかもしれない。

 

友達を救うために壁の外へと出たのだから。お兄ちゃんたちは怪我もなくよかったけど……

 

「みなさん、処罰とかなくってよかったですね」

 

「そうだね。亜弥ちゃん」

 

今回の件に関してはお咎めは特になかった。だって友達を救うためにやったことなのだから……責められるのはおかしいことだ

 

「これからまた平穏が続けばいいですね」

 

ほんわかとしながらそう言う亜弥ちゃん……うん、可愛いな……

 

というかこの感情は本当に何なんだろう?園子さんは自分の気持に正直になれって言われたけど……正直になったら……

 

「亜弥ちゃんをぎゅっとしたい……」

 

「なにか言いました?」

 

「ううん、なんでもないよ」

 

駄目だ。声に出てしまった。気をつけないと……

 

でもなんでだろう?本当に全部終わったの?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

空SIDE

 

『それじゃまだ何か起きるの?』

 

「あぁ、スカリエッティの話だとな」

 

『信用……できるの?』

 

フェイトがそう思うのはしょうがない。僕もあんまり信用できていないけど……

 

「今回の件に関しては協力的だし。僕らがここに来たときも素直に協力してくれたからな。もしも裏切っても……大丈夫だろうし」

 

西暦の勇者が全員揃っているから、特に大丈夫だろう。

 

『空がそう言うなら……それでフォワードメンバーに言ったほうが良い?気をつけるようにって』

 

「いや、まだ何が起きているのかわからない。だから伝えなくていい。ただフェイトたちは……あることについて調べてもらっていいか?」

 

『調べごと?』

 

「神の罰について、この世界ではどのようなものがあるか……」

 

『うん、わかった』

 

通信を切り、僕は未来の世界のみんなの事を考えた。本当に何も起こってなければいいのだけど……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜空SIDE

 

東郷を救出してから何日か過ぎた。東郷も特に怪我もなく今は元気に過ごしている。

協力してくれたスバル達はというと、せっかく僕らの世界に来たということで、観光をしている。

陸都と赤嶺の二人はと言うと、すぐに戻るのももったいないのでということで、僕の部屋に居候することになったのだった。

 

「何あの眼鏡…」

 

「視力が落ちたんだそうです」

 

「大変ねー受験生」

 

ようやく平穏になった勇者部の部室で、先輩はメガネを掛けて勉強中だった。東郷の一件……もっと前から言えばアスクの一件があって、受験生にとってはかなり厳しいものだったりもするからな

 

「先週は色々大変で勉強どころじゃなかったからねー、取り返さないと」

 

「陳謝!!」

 

「そういうつもりで言った訳じゃないの!気にしないで!」

 

東郷は思いっきり土下座してる。いや確かに責任を感じるのはしょうがないけど……

 

「受験よりブラックホールの方が急務だもんね」

 

「あははは…」

 

「陳謝!」

 

今度は腹を切ろうとしてるし……

 

「東郷。今回の件は仕方ないからな。壁の外の件までは大赦すら思っても見なかったことだし」

 

「うん、分かってる。あの後、はやてちゃんから連絡があってね……思いっきり怒られた……」

 

東郷は思いっきり遠い目をしている。どんな風に怒られたのかは気になるけど、気にしないほうがいいな。

 

「マル…マル…マルっと…よーし、ふーみん先輩全問正解だ~そしてここでアタックチャーンス!」

 

「何?いきなり」

 

「正解すると、女子力が2倍になりまーす」

 

「やります」

 

というか未だに信じられないのは、園子が風先輩に勉強を教えていることだ。いや、園子は頭がいいから教えるのは上手だけど……

 

「でもこれだけ出来れば大丈夫ですよ。流石っす」

 

「来週は来週で樹のショーがあるからね。頑張らないとね」

 

「お姉ちゃん!私のショーじゃなくて町のクリスマスイベント!学生コーラス!」

 

「風邪をひいたりしないように、ベストコンディションで行かないとね」

 

「それなら大丈夫。夜空がしっかり樹の体調を気遣ってるからね」

 

「まぁ受験で忙しい先輩に押し付ける感じになってるけど……」

 

「いいわよ。可愛いい妹のことのためなら任せなさい。結婚するときはちゃんとお金も出すから」

 

先輩、気が早すぎるんだけど……

 

そんな感じで、いつも通りの生活に戻った僕ら。本当に良かったと思える

 

「み、みんな!あのね…」

 

一瞬、友奈が思いつめた顔をしていたけど、すぐにいつもと変わらない表情になり、僕らにあることを聞いてきた

 

「え、えっと…ここで問題です!キリギリスが…アリの借金をこっそり肩代わりしたとしたら、その後どんな問題が起こるでしょうか?」

 

「…ん?なにそれ…」

 

「えっと、今度勇者部のコラムでクイズを考えていて……答えが思いつかなくって」

 

友奈の奴、一体どうしたんだろう?いつもと変わらないんだけど……

 

「…あのね!実は私、あの日…」

 

何かを言いかけた友奈だけど、何かに気が付き言うのをやめた。本当にどうしたんだ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友奈SIDE

 

その日の夜、私は家で自分の身に起きていることを考えていた。

 

東郷さんを助けようとした時、お役目は私に引き継がれた…こんな事を知ったら、きっと東郷さんが悲しむ事になる…せっかく今、皆がやっと揃って楽しいのに…

 

伝えようとしてもみんなの胸には私に刻まれたものと同じ刻印が刻まれそうになっていた。あれは一体……

 

「私……どうすれば……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???SIDE

 

「というわけで手伝ってもらうよ」

 

「……あんたに呼び出されたからって言われて来たけど……この間みたいに声だけじゃ駄目なのか?」

 

「どうにも今回の場合は君がいたみたいだからね」

 

「どういうこと?」

 

「彼らがいる世界の天の神曰く……あの場には君もいたみたいだからね」

 

「何が起きてるのかよく分からないけど、前に宣言しちゃったからな」

 

「とはいえ君を転移させるとしたら結構時間がかかるね」

 

「何で?前はすぐに……」

 

「君と彼の世界は繋がりが濃かったけど、今回は繋がりが薄くってね。こっちで調整するとしたら時間がかかる。世界というものはそういうものなんだよ」

 

「まぁいいや。ちゃんと助け出せばいいんだよな……」

 

「えぇ、だって君は決めたもんね」

 

「あぁ、僕はどんな世界でも友奈を救うってな」

 

 

 

 




なんだろう……書いていて結構きつくなってきた……彼の本格参戦は最終決戦あたりのつもりだけど……もう彼を出してしまうか……もしくは新たなオリキャラを出すか……
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