上里夜空は勇者になり、魔道士でもある!   作:水甲

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09 思い届かず

「迷子の迷子の子猫く~ん、どっこかな~?」

 

その日、みんなで迷子猫を探していた。

 

「見つからないわねぇ…ちょっと樹、猫語で呼び出してみて」

 

「え…!?にゃ…にゃ~、にゃ~!」

 

「もっと!!もっと獣になって…!!」

 

「いいよ~!いっつんいいよ~!」

 

樹が猫の真似をしてるけど、そんなので出てくるわけ無いだろ。というか東郷と園子は撮ってるし……

 

「東郷、園子、後でその写真を売ってください」

 

「夜空、あんた……思ってること言ってるからね」

 

「夜空さん……」

 

あれ?本音が出てた?いや、だって可愛すぎだろ……

 

「あ、いたー!」

 

友奈が猫を見つけ、捕まえようとするが、猫は友奈を避けていった。

 

「子猫発見で依頼クリアね」

 

これで依頼は終わりだけど、何故か友奈は浮かない顔をしていた。最近、友奈の様子がおかしいけど……何かあったのか?それに陸都や赤嶺も出かけたっきり帰ってこない。何だか僕の知らない所で何かが起きてるのか?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

それからみんなでカラオケに行ったときも、友奈はずっとボッーとしているだけだった。

 

 

 

 

 

 

 

友奈SIDE

 

一人で夕日を見ている時、夏凜ちゃんが声をかけてきた。

 

「友奈、話いいかしら?」

 

夏凜ちゃんが私に煮干しを渡してきた。私はそれを加え

 

「なに?夏凛ちゃん?」

 

 

 

近くの港で私たちは話をすることになったのだけど……

 

「友奈、あのね………」

 

「夏凛ちゃんは寒くないのー?」

 

「あ…悪い。場所を変えようか」

 

「ううん、大丈夫!こうすれば…」

 

私は夏凛ちゃんに寄り添った。夏凛ちゃんのおかげなのか辛かった体が少し楽になった。

 

「友奈、年末辺りからおかしいわよ。絶対何かあったでしょ?私が力になる。話を聞かせてくれない?」

 

「なんともないよ」

 

伝えたい。全部伝えたいよ……でも伝えたら夏凜ちゃんがひどい目にあってしまう 

 

「…どんな悩みだろうと、私は受け止めるから!友奈のことなんだから!!」

 

「夏凛ちゃん……」

 

「力になるわ。私は友奈のために何だってしてあげたい!そう思える友達を持てたことが私は嬉しいの。何があったの?友奈」

 

「本当に…なんでもないんだ」

 

「……そう」

 

夏凛ちゃん私の肩を掴みながら、泣きそうになっていた。

 

「悩んだら…悩んだら相談じゃなかったの?私、友達の力になりたかった…」

 

夏凜ちゃんはそのまま走り去ってしまった。私は追いかけようとするけど、体が辛くて追いかけられなかった。

 

「ごめん、ごめんね……夏凜ちゃん……」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

東郷SIDE

 

夜、自室でプロジェクターを使って撮った映像や写真を見返していた。そしてあることに気がついた。

 

(やはり、どう考えても最近の友奈ちゃんの様子はおかしい…)

 

私は初詣の時の映像を写した。これは友奈ちゃんがおみくじで大吉を引いた時の……

 

『あ、大吉だぁ!あはは、やったぁ』

 

「違う…!大吉を引いたなら、友奈ちゃんはもっと弾けるように喜ぶはず…!なのに、なぜそんなに切ない顔をしているの……」

 

きっとこれは何かが起きている。

 

「私達に言えない何かが起きているに違いない!」

 

私は勇者に変身し、外へと飛び出した。

 

「だったら、私が真相を確かめる!」

 

精霊の青坊主が飛び出し、部屋の様子を見てもらった。まだ電気がついているから起きている。もし寝ていたら、侵入を……

 

『対象は睡眠中。侵入可能であります』

 

青坊主のハンドサインを確認し、私もサインを送り返した。

 

『了解、その場で待機せよ』

 

サインを送り、ベランダに降り立った私は更にサインを送った

 

『中に侵入し、鍵を開けなさい』

 

鍵を開けてもらい、私は友奈ちゃんの部屋に入った。友奈ちゃんは電気をつけたまま眠っている。こんなことなかったのに……部屋の様子を見渡すとあることに気がついた。

 

「あ…あれは…!!友奈ちゃんが中学入学の時4月3日にご両親に買ってもらったけれど、手に取ることはなかったという百科事典の位置がズレている…!」

 

百科事典を取り出すと中に一冊の本が入った。それは勇者御記と書かれている。

 

「ど、どうしてこんなものが……」

 

友奈ちゃんの方を見るとずっとうなされている。私は外に出てみんなに連絡しようとすると、

 

「美森ちゃん」

 

「ここにいたんだ」

 

「何か不法侵入しとるみたいやけど……」

 

そこにはなのは、フェイト、はやての三人がいた。どうしてこの世界に?

するとなのはは私の持っている勇者御記を見た

 

「それに全部書かれてるの?」

 

「全部って……?」

 

「空からもしかしたらかなりやばいことが起きてるって聞いたの。だからそれが何なのか知るために、そして解決するために私達が来たの」

 

「やばいことが起きている……これからみんなに連絡を入れます。みんな、友奈ちゃんの異変に気がついてるはずですから」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夜空SIDE

 

東郷に呼び出された僕ら、陸都や赤嶺の二人も帰ってきたので一緒に連れてきたけど……なのはたちも来ていた。話を聞く限りだと空さんが一番最初に異変に気がついたみたいだ。

 

「これを友奈が書いたってことか………」

 

「最近友奈ちゃんの様子がおかしかった、その原因が書かれていると思うんです」

 

「私もゆーゆが心配になって調べてみたんよ。最近、実は大赦に行ってたんだ。論を先に言うと、ゆうゆの様子がおかしいのはね…ゆーゆが天の神の祟りに苦しめられているからなんだ…大赦の調べで、この祟りはゆーゆ自身が話したり書いたりすると伝染する…それがわかったの。だから、この日記は非常に危険な物なんだ…それでも見る?」

 

「見るわ、友奈ちゃんが心配だもの!」

 

「じゃあ読んでみよう、ゆーゆの御記を!」

 

僕らは友奈が書いた御記を読み始めるのであった。そこに書かれた真実は、僕はひどく後悔することになるのであった。

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