交響詩編インフィニット・エウレカセブン   作:八神刹那

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なんか、展開が、早い気がしますが楽しんでください


EP1 アナザーワールド

極東の地、日本にあるIS学園。ここはIS操縦者を育成するための特殊な学校。その職員室では、

 

「あのバカは余計なことを」

 

織斑千冬が疲れた表情をしていた。その原因は彼女弟、織斑一夏が引き起こしたとある事件である。

IS。インフィニット・ストラトス。それまでの現存兵器をはるかに凌駕するパワードスーツ。女性にしか扱えないはずのそれを織斑一夏は動かしてしまったのだ。

 

(試験場所を間違えただと?まさか、あの天災《バカ》が関わっているのか。それにしてもただ置いてあるISを触るか?オマケに)

 

その事件後。太平洋の南。ニュージーランド沖で不可解な現象が起きた。ニュースでは珊瑚の以上発生とされているが、それにしてはあまりにも不自然である。

 

(まあ、それは良いとして、あのバカをどうするかだ)

 

千冬が弟のその後を考えていると

 

「織斑先生!大変です!」

 

同じ教員である山田真耶が慌てて職員室に入ってくる。

 

「どうしたんですか?」

 

「学園近くの浜辺に重力異常が! 普通ではありえない現象で!」

 

「わかりました。すぐに教師部隊を編成してください。私も現地へ向かいます」

 

 

 

 

IS学園から行くほど離れた浜辺。

レントンとエウレカが目を開けると海が広がっていた。

 

「ここが」

 

「平行世界‥‥‥」

 

2人が最初に受けた印象はまた、ゾーンを超えたのではないかというものであった。事実、2人がいる場所は初めて訪れた地球とそっくりだ。

 

「あれ?ニルヴァーシュは?」

 

エウレカが辺りをキョロキョロする。ニルヴァーシュがいないのだ。元の世界からこちらの世界へ来る時はコックピットにいたのだが、気づけば、砂浜にいて、ニルヴァーシュの姿がない。

 

『私はここにいます』

 

ニルヴァーシュの声が聞こえる。2人が辺りを見渡すが声の発信源が分からない。

 

『レントンの左手のブレスレットです』

 

そう言われ、2人はレントンの左手をみる。そこには見慣れない白のブレスレットがあった。

 

「ニルヴァーシュ?」

 

『ええ。この世界にいる間、私はこの状態でいます。2人の邪魔をするつもりはないから大丈夫よ』

 

「それより、ここはどこなの? 見た感じは浜辺だけど」

 

レントンが、あたりを見渡す。

 

『ここはこの世界で最も重要な場所の浜辺なの。それと来たわよ。この世界の住人が』

 

ニルヴァーシュの声に2人が振り向くと、スーツ姿の女性と見たことない機械をまとった女性が近づいてくる。

 

「人間‥‥‥だよね」

 

「そう見えるけど」

 

エウレカがレントンの腕にしがみつく。すると、スーツ姿の女性が

 

「お前たち。ここで何をしている? ここはIS学園の敷地内だぞ」

 

声をかける。聞き慣れない単語が聞こえた。

IS学園。

 

「えっと‥‥‥なんて言えば良いんだろ。僕たちは」

 

レントンが挙動不審になりながら言うと

 

「2人とも織斑先生を知らないんですか?」

 

機械をまとった女性が言う。レントンとエウレカは顔を見合わせ、頷いた。変なことを言ったつもりはない。初対面の人に会ったときの自然な態度。

 

「‥‥‥そうか。なら、同行してもらいたい」

 

スーツ姿の女性の言葉ひ2人は従うしかなかった。

 

 

2人が案内されたのは学園内のとある部屋。部屋にはテーブルとソファーしかない。

 

「私は織斑千冬。このIS学園で教師をしているものだ。お前たちは?」

 

千冬がコーヒーを飲みながら聞く。

 

「俺はレントン・サーストンと言います。彼女は」

 

「エウレカ・サーストンです」

 

2人が自己紹介する。

 

「同じファミリーネーム。兄妹かなにか?」

 

「いえ、夫婦です」

 

千冬の言葉にレントンがハッキリと言い切った。

 

「なに?」

 

「俺とエウレカは兄妹とかじゃなくて、結婚しています」

 

レントンの説明に千冬は固まってしまう。すると、千冬の隣にいる女性が尋ねる。

 

「えっと、2人は何歳ですか?」

 

「私たちは19歳です」

 

エウレカが答えると千冬が咳払いをする。

 

「そうか。なら、聞こう。お前たちはあそこでなにをしていた?」

 

千冬の直球の質問にレントンとエウレカは顔を見合わせるが、レントンが意を決したように言った。

 

「俺たちはこの世界の住人ではありません。こことは別の平行宇宙から来たんです」

 

「‥‥‥どういう意味だ?」

 

千冬が冷静に聞く。

 

「私たちはこの世界にやってきたスカブコーラルと対話するために来たんです」

 

それから2人は千冬たちに自分たちの世界のことと、そこで起こったこと、自分たちのことをできる限り話した。

スカブのこと。月光号のこと。スカブを、巡って起きた事件のことと、エウレカのこと。

 

「なるほど。つまり、この世界にやってきたスカブコーラルが人間たちに攻撃するかもしれないからその前に対話をする必要がある。そのためにお前たちは来た。ということだな」

 

「はい」

 

「なるほど、大体の事情は理解できた。それで、これからどうするつもりだ?」

 

千冬が聞く。

 

「スカブと対話するための方法考えます。対話して、もう一度人間を信じてほしいんです」

 

エウレカがハッキリと答えた。人間とスカブコーラルでも、分かり合える。それはレントンとエウレカが証明している。

 

「お前たちの言葉が嘘に思えないし、助けてやりたいのも、山々なんだが、それができない」

 

「なんでですか! 早くしないと大変なことになるかもしれないんですよ!」

 

レントンが大声をだす。すると、千冬は落ち付け、言い、

 

「まず、そのスカブコーラルが、あるかもしれない海域は国連軍によって完全に包囲されている。それと、お前たちはこの世界ではいない人間だ。そんな、人間を国連軍が信じられるとは思えない。最後に最も重要なのが、お前たちがISを持っていることだ」

 

「ISってこの世界のLFOみたいなものですよね? 何で、それを持っていることが問題なんですか?」

 

エウレカが聞く。

 

「ISはこの世界のどの現存兵器をも凌駕し軍事的パワーバランスは保っている。しかも、数に制約があるものをお前たちのような異世界からきたというやつがそれを持っていたら、厄介なことになる」

 

千冬の言いたいことは分かるが

 

「でも‥‥‥」

 

「そこで提案がある。お前たち2人がこのIS学園に入学するのはどうだ?」

 

 

 

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