日本国召喚 二次   作:Zzzzzzzzzzzzzzzzz

3 / 41
大日本帝国の国名は、政府公式文書など以外では日本と表記します。


二話

 中央暦1639年3月22日======

 

 日本がクワ・トイネ公国と国交を結び隣国のクイラ王国とも国交が結ばれてからの1年はクワ・トイネ公国に劇的な変化をもたらした。

 1年前、日本はクワ・トイネ公国とクイラ王国に接触し、双方と国交を結んだ。

 日本が求めた食料の購入量は凄まじい規模であったが、元々家畜にさえ市民と同じ物を与えている国であるクワ・トイネ公国は十分な量を用意する事が出来た。

 クイラ王国では国の殆どである不毛の大地は日本によれば資源の宝庫との事で、大量の資源が輸出されていた。

 一方、日本はこれらの対価として様々な技術を輸出した。

 技術の国外流出を防ぐ為の『技術流出防止法』と言う法律はあったが、例外である皇紀2600年以前に開発、運用された技術に限定しても大きな技術革新が起きた。

 

「日本と言う国は凄まじいな、これからの我が国の発展は確実だろう」

 

 クワ・トイネ公国首相カナタは秘書に語り掛け、間違い無く起こる国の発展に胸を膨らませていた。

 

「しかし、彼らが侵略思想を持っていなくて助かりました。彼らが覇を唱えていたら瞬く間に占領されていたでしょう」

「そうだな、武器の輸入も行われているし日本との安全保障条約も結ばれた、ロウリアの驚異も低減するだろう」

 

 そう。クワ・トイネ公国、クイラ王国のどちらかが他国に占領された時点で日本は滅亡の危機に陥る為、日本は両国に対し安全保障条約の締結と練習機を改造したレシプロ戦闘機の輸出を行っていたのだ。

 金属の加工技術は既に近代地球レベルに達している為、整備や補給に支障は無く、電力網や水道の整備も進んだ事で生活水準も同様になっていた。輸入した戦闘機も訓練を終了した部隊が前線配備され、ロウリアの攻撃に対する迎撃任務についていた。

 

 

 ロウリア王国 王都 ジン・ハーク ハーク城 御前会議

 

 薄暗い部屋の中でこの国の行く末を決める会議が行われていた。

 

「ロウリア王、準備は全て整いました」

 

 そう報告するのはこの国の将軍、パタジン。

 

「勝てるか?」

 

 34代ロウリア王国大王、ハーク・ロウリア34世は彼にそう尋ねる。

 

「一国は農民の集まり、もう一国は不毛の地に住まう者。亜人比率が多い国などにこの国が負ける事はありませぬ」

「しかし陛下、奴らは日本と言う国と同盟を組んだとか、その日本が兵士を派遣する可能性は無いのでしょうか」

「諜報員によれば日本とクワ・トイネ公国は1000㎞も離れているそうです、それほどの距離があれば軍事的に影響はありません」

 

 日本はロウリア王国には接触していなかった、クワ・トイネ公国とクイラ王国の双方と敵対し、差別主義思想を持つとの情報からまずは生命線である両国の安全を確保してから接触する予定だったのだ(ただし北西に発見した大陸に対しては交渉を開始している)。

 

「そうか・・・・。遂にこのロデニウス大陸が統一され、人間種の時代が始まるのだな」

「その通りです、早速作戦の概要を説明します。今回の作戦の総兵力は50万人、本作戦でクワ・トイネ公国に向ける兵力は40万、残りは本土防衛用兵力となります。

 クワ・トイネについては国境から近い人口10万人の都市、ギムを強襲制圧します。兵站に関してはあの国はどこもかしこも畑であり、家畜でさえうまい飯を食べている為、現地調達します。

 ギム制圧後、その東方250㎞にある首都クワ・トイネを一気に制圧します。奴らは我が国の様な、町ごと覆う城壁を持ちません。精々が町の中にある城程度です。籠城しても問題ありません。

 航空戦力は我が方が圧倒しており、十分に対応可能です。

 海からは計4400隻の大艦隊にて北方を迂回、マイハーク北岸に上陸し都市を制圧します。

 なお、食料を完全に輸入に頼っているクイラ王国はクワ・トイネからの輸出を止めるだけで直に干上がります。降伏するのも時間の問題です」

 

 中央暦1639年4月11日午前======

 ロウリア、クワ・トイネ国境付近

 ロウリア王国東方討伐軍 本陣

 

 クワ・トイネ公国外務部から、何度も国境から兵を引くよう通信があった物の、全てを無視する。もう戦争をする事は決定しているのだ。

 

 将軍パンドールは、ギムに攻め込む先遣隊約3万の指揮官に任命されていた。竜騎兵150を含む大部隊である。数の上で竜騎兵の数が少ない様に思えるが、竜騎兵は10騎いれば1万の歩兵を足止め出来る強大な戦力であり、明らかに過剰な数であった。

 ワイバーンは高価な兵器であり、ロウリア王国の国力では、本来200騎を用意するのが限界のはずである。

 しかし、今回は対クワ・トイネ戦に500騎ものワイバーンが参加している。

 第三文明圏、パーパルディア皇国からの物資援助があったと噂されているが、真偽は不明である。

 しかし何であれ、先遣隊に150騎のワイバーンがいるのは事実であり、この戦力にパンドールは満足だった。

 

「ギムの戦利品はいかが致しますか?」

「アデムよ、お前に任せる」

「了解しました」

 

 パンドールに占領後の事を一任された副将のアデムは、冷酷な騎士であり、ロウリア王国が他の小国に攻め入った時代、占領地で行われた残虐な行いは語るに堪えない物であったと言う。

 

「ギムでは略奪を咎めない、女は嬲ってもいいが終わり次第処分するように。ただし、100人ばかり生かして解き放ち恐怖を伝えさせるのだ。それから・・・敵騎士団の家族がギムに居た場合は出来る限り残虐に処分する事」

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。