【掌編集】ビー玉と石ころ~艦これその他盛り合わせ~ 作:T・G・ヤセンスキー
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外の世界は、怖くて、嫌い。
出来ることなら、この世に生まれることなく、母のお腹でずっと閉じ籠っていたかった。
生まれる前から父はおらず、生まれてすぐに母からも兄弟からも引き離された。
なぜそんな目に合わなければならなかったのかは解らない。世の中には、同じような目にあっている者はたくさんいるのだろうし、たぶん、私だけが特別に不幸という訳でもないのだろう。
それでも。
同じような境遇の他の子達と一緒に白く冷たい場所に押し込められ、商品のように扱われるのは悲しかった。
透明な仕切りで分けられた小部屋の中で、他の子達と並んでじっと動かずに待機させられながら、ふと考える。
もしも、両親と呼べるものがちゃんと私に居たのなら──私もまともに育つ事が出来たのだろうか。
少なくとも、私は生まれた時点で既に、まともに育つことの出来ない身体だった。そう生まれついてしまっていた。
もしも私がきちんと成長し、子を成し、天寿を全う出来るような、そんな身体に生まれついていたとしたら。
もし、もし、もし──。
そのもしもは、私にはもう、絶対に訪れない。
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──そしてある日。
私は見も知らぬ男に引き取られ、家にいきなり連れ込まれた。
詳しい事情はまるで理解できなかったが、どうやら私は、この男に買われた身らしい。
家にたどり着くまでは、男の私に対する態度はまるで壊れ物でも扱うかのように丁寧だった。
だが、男は家に着くやいなや、トランクスとシャツ一枚の姿になり、私に手を伸ばしてきた。
欲望にぎらついた目が恐ろしかった。
男は乱暴な、しかしどこか手慣れた手つきで、私が身にまとっていたもの全てを次々に剥ぎ取っていく。
まだ幼い、あまりにも幼い私の身体が、自分でもそれとわかるくらいにふるりと震える。
──怖い。──怖い。
「へっへっへっ、もう我慢できねえや……。さてと、さっそく、いただくとするか」
原始的な欲望のおもむくまま。
男はカチャカチャと音を立てて取り出した、硬くて長い、黒光りする棒の根元を握りしめ、私の中にいきなりずぶりと突き入れた。
そんな──!
そんな、まさか、いきなりだなんて。
薄い膜があっさりと突き破られ、引きちぎられる。
ぬるり、とも、どろり、ともつかない感触が、自分の中からあふれ出したのがわかった。
私の中身がどろどろに掻き回され、ぐちゅっ、ぐちゅっ、と湿った音を立てる。
中身を引きずり出され、かき混ぜられるような感覚に悲鳴をあげたかったが、声は出なかった。いや、出せなかった。
男はぐちゃぐちゃの私の身体を、丹念に、執拗に責め続けた。
どれぐらい経っただろう。
やっと満足したのか、私の身体から固く黒光りするそれを引き抜き、男は一気にぶっかけた。
――ああ、私はこの男のものになるんだ。
私は何の抵抗もできないまま、男の唇と舌と歯が、さらに私の身体を蹂躙しようと近づいてくるのを、じっと待つしかなかったのだった……。
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――――卵かけご飯って、やっぱ最高だよね!
fin.
※実にEGGい描写で、本当に済まない……
※だがこれは単なる食材の擬人化であって完全に合法かつKENZENである、いいね?