《?????》
なにもない、暗い空間で、霊夢と灰徒は歩き続けていた。
「ねえ・・・本当に進んでるの?」
「黙れ。19、20、21今大事な31、33、35トコなんだからよ」
どこまで行っても暗い景色が変わらないので霊夢は灰徒に問いかけるも、肝心の灰徒は一歩足を踏み出すごとに数を数えるばかりで相手にしてはくれなかった。
「もう・・・なんなのよ」
霊夢が本音を吐き出すと、灰徒はそこで止まり、霊夢に顔を向ける。
「いいか?今俺がいちいち歩数確認してたのは歩数がパスワード・・・まぁ暗号になってるからだ。今丁度100歩歩いた。ここから横に一歩進めば
灰徒はそう言うと、今までに見たことがないほど真剣な目をする。
「もしアイツが元に戻ったら・・・お前さん、どうする?」
それは、霊夢にとっては単純な質問だった。虚とは会ってまだ日は浅いが、親しくなった。ならば、答えは一つ。
「決まってるじゃない・・・正座させてお説教よ」
「ハッ・・・そう言うと思ったぜ」
灰徒はそう言いながら、ぎこちない笑みを見せた。
「じゃあ、行くか」
そして、
くらい。こわい。なにもみえない。
きこえる。きこえる。わたしをわらうこえが。
なにがそんなにいやなの?わたしがなにかしたの?わたしはあなたたちにとってのなんなの?
「虚さん!助けに来たわよ!」
きこえる。きこえる。わたしのこをわらうこえが。
わたしのこはなにをしたの?わたしのこはあなたたちにとってのなんなの?
「虚さん!」
「無駄だ霊夢。アレが
なんなの?わたしはなんなの?何のりゆうもなくバカにされたの?何の理由もなく死んだの?何の理由もなく忘れ去られたの?もういい。もういい。いなくなれ。私をこんなことにした奴は全部いなくなれ。全部。全部。全部全部全部全部全部・・・
「違うわよ!」
「え?」
突然発せられた霊夢の声に、
「貴方は・・・とっても素敵な人じゃない!」
「・・・でも、私には」
「貴方は優しいじゃない!魔理沙達を傷つけたけど、絶対に殺さなかった!貴方の力なら確実に殺せたのに!」
「でも、でも・・・」
「でもじゃない!言い訳なんて必要ない!」
「幻想郷は全てを受け入れる場所よ!貴方も幻想郷の住人になったんだから、絶対に誰も貴方を見捨てたりしない!だから・・・戻って来なさい!」
その言葉を聞いて、
「うん・・・うん!」
そして、千夜住 虚は、真に幻想郷の住人となった。
多分これでシリアスは少なくなると思います。