《博麗神社にて》
いやぁ参ったね。ボクはただ炬燵でぬくぬくしてただけなのにさ。突然綺麗でいろいろとおっきなお姉さんが現れてさ。ラッキーだとか思ってたら思いっきり警戒されててさ。一応警戒は解いたけども、こりゃもう何かしら行動起こさないといけない雰囲気だし。もうなんかここから大いなる冒険が始まる的な展開になっちゃってるし。ボク全然そんな気ないからね?普通にのんびり暮らしたいだけだからね?やだよ血で血を洗う戦争とか。だってボク絶対勝つし。まぁ、今はそんなことは置いといて。取り敢えずボクは今のんびり暮らす為の家がない。いや、完全にない訳ではない。ただ家っていうよりかは拠点って感じの方が強いからそれをリフォームして家にする。そうと決まれば早速実行に移すまでよ・・・という訳にもいかない。流石にボクは家の建築については専門外だし、知識までは能力を使ってもどうにもならない。あ、そうだ。
「紫さん紫さん。家建てるのとか得意な子っています?」
「え?まあいるにはいるけど、あの子はちょっと・・・」
ええええ。困った顔されたんですけど。問題児?問題児なんですかその子は?この世界の建築士は問題児なんですか?と、とにかくだ。聞いてみないとどこが問題なのかわからん。
「えーっとぉ・・・何か問題でも?」
「それがねえ・・・技術は凄いのだけれど、確実に求めていたものとは違うものが出来上がるのよ」
「・・・ファ!?」
まさかそこまでとは。でも一応造ってはくれると。てっきり職人気質で下手な設計図じゃ破り捨てられるのかと思った。でもなぁ、自分で造ったら目も当てられないものが完成しそうだし・・・
「因みになんですけど・・・見本とかあります?」
「うーん・・・アレとか」
と言って紫さんの指さした方向を向いてみると、お祭りとかでよくある屋台が建っていた。
「屋台?神社にってのはわかるけど、こんな奥地まで建てますかね普通?というか変な機械ついてるし・・・」
そう。この屋台、なんか色々おかしいのである。ところどころに変なパーツが付いてるし、ほぼ屋台の部分はハリボテみたいだし、もうおかしさmaxである。おまけに赤いスイッチまである。
「まさか・・・変形するとか?」
「「「あたり」」」
「ええ・・・」
いつのまにか戻ってきた霊夢ちゃんと魔理沙ちゃんにまで正解発表してもらえるだなんてボクは幸せ者だなぁ・・・いやいや。その前に屋台が変形すること自体がおかしいから。
「それで、アレってもともとなんだったんですか?」
「あの屋台ね。賽銭箱だったんだけど、賽銭泥棒除けとして弾幕の発射装置とレーザー、それでも駄目なら・・・きょだいろぼっと?とかいうのに変形する仕組みだって言ってたわ」
「・・・マジか」
「しかもせんさーとかいうのの故障で普通に賽銭入れようとしただけで死にかけたぜ」
うん。今霊夢ちゃんと魔理沙ちゃんが解説してくれた通り死ぬほど面倒くさい代物を完成させてくれるそうです。こりゃしばらく拠点のまま格上げはナシだね。・・・しかし巨大ロボットとは相当な技術だ。多分胴体が開いてレーザーとか発射するんだろう。気になる。非常に気になる。コレを作ったのはどんな美少女なのだろうと。
「そんでもってコレを作ったのは一体何方です?」
「あぁ。確か河城(かわしろ)にとりとかいう河童だったな。相当な捻くれ者だ。会わないほうがいいぞ?」
「ほえ〜。因みに何処に住んでるかはわかr」
「会いに行こうとしてるならやめた方がいいわ。アイツは妖怪の中でもタチの悪い部類に入るもの」
妖怪か・・・ちょっと前に見た吠えかかってきたヤツと同じ感じか?成る程確かに嫌ですわ。
「あ、そうそう。妖怪と言ってもある程度知性のある者なら人の姿をしているわ。現に私も妖怪だもの」
「・・・へ?」
衝撃の事実。紫さんは妖怪でした。・・・ん?妖怪といい人間といい、この世界には美少女しかいないのか?美少女パラダイスなのか?だったらもう止められても行くしかない。さあ行こう!まだ見ぬ美少女がボクを待っているのだ!・・・とその前に、流石に疲れたので拠点に帰ろう。うん。
「ではボクはそろそろ拠点に帰りますねぇ」
「おう!気をつけて帰れよ!」
「じゃあまたね」
「次会うときは最大限おもてなしするわ!」
ボクは三者三様のお見送りを受けつつ、にとりちゃんへの期待も膨らみつつ、拠点へ歩いて帰・・・たら遠いので能力使って飛んで帰った。
はい。突然ですが恐らく明日は更新出来ないと思います。本当に申し訳ない。