うーん。困った。昨日の能力の使い過ぎでぶっ倒れたまでは良いんだけど、気がついたら見知らぬ場所で寝かされてました。どうしましょう。近くで人形飛び回ってるし。幻覚?遂に幻覚まで見え始めたのかなボクは?
「あ・・・目、覚めた?」
はい。幻覚ではありませんでした。こんな可愛い金髪の子が幻覚な訳ありません。顔が人形みたいなのも可愛い。ってそんなことは置いといて。
「んあぁ・・・あなた・・・は?」
ダメだ。全然声出ない。でも辛うじて言えた。誰か褒めて。
「え・・・私?私は・・・アリス・マーガトロイド。この森の住人よ」
ほえ〜アリスちゃんっていうのか〜。ん?なんかちっこいのがこっちに向かっt
「シャンハーイ!」
「ぐふっ」
なんだこいつ。いきなりちっちゃい人形の一つがボクに体当たりしてきたんだけど。
「あっ・・・ごめんなさい。駄目でしょ上海(シャンハイ)」
アリスちゃんはそう言いながらシャンハイとかいう人形をつつく。うわぁ癒される。心が。
「それで・・・貴方が千夜住 虚さん?」
「あ・・・うん・・・すが、た、違・・・けど」
「別に、無理して喋らなくても大丈夫。なんとなくだけど、わかる」
エェ・・・この世界の人って全員そういう能力得てんのかなぁ?じゃあボクも・・・って、そうやってホイホイ使ってたから今に至るわけだけども。
「でも驚いたわ。魔理沙に聞いていたときとはまるで姿が違うんだもの」
「あはは・・・そう・・だね」
・・・ん?この子魔理沙ちゃんと友達?だとしたら魔理沙ちゃんには悪いことしちゃったね。だって今こうしてボクがアリスちゃんに看病してもらってるから!
「でも、ここに迷子の人が来るのも久しぶり。貴方のように倒れてしまっている人も」
はい。他にも看病してもらってる人いました。現実は非常なり。しかしさっきから飛び回ってるこの人形達は一体なんなんだろう?見た感じ自由意志でも持って行動してるっぽいけど・・・もしやアリスちゃんが作ったのかな?
「あ・・・この子、指示し忘れてた」
ボクが考え事をしながら寝てるとアリスちゃんが時々手をクイッと動かす。そのあと指先をチョイチョイっとやったり、人形にハンドサインでもしてるのかと思ったけど、まぁ一目見ただけで20体近い人形が結構複雑な動きしてるし、それはありえないか。
「あ、こっちも・・・やっぱりいちいち指示しないといけないのは面倒ね」
嘘でしょ。今の言葉絶対嘘でしょ。流石にそこまでの芸当はボクでも無理だって。いや、でもさっきの言い方は嘘には聞こえなかったし・・・うん。知れば知るほど奥が深いよアリスちゃん。とかなんとか思ってると、さっきから扉をゴッツンゴッツン叩く音が聞こえる。やべえめっちゃ頭に響く。やめてください。マジで。
「はぁ・・・あいつか」
ほらアリスちゃんも困ってるし。というか顔怖くなってるし。美人な人ほどキレると怖いね。うん。
「ごめんなさい。しばらくいないけど、心配しないで?」
あ、はい。ここから先は聞かない方が良さそうだ。だからボクは寝る。狸寝入りだ。絶対動かん。
言い忘れてましたが昨日は何をトチ狂ったかシリアスを入れました。なんかすいませんでした。