Sword art Online ~Doctor game~   作:アルクトス

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はいどうも、アルクトスです。



けもフレ2見て呪詛落ちしてたらこんなに時間がかかってしまいました。
正直、あれ見て三日は謎の気持ち悪さが収まらずに友達に大丈夫かって心配されたので、そんな彼にもけもフレを見せました。

――今、彼は当時の僕と同じ状況です。

そんな傷ついた心を癒そうと、アマプラに入っていなかったので見れなかったケムリクサを全話見ました。
正直、最高過ぎて心が震えました。
あらゆる描写が、物語を書く都合上どこかは生まれるであろうご都合とか不自然な描写すらも全てを伏線に収めてのけました。

僕はなんだかんだで重度のアニヲタなので、名作、凡作、駄作と称されるような数多くの作品を見てきました。SAOもその一つです。
SAOはマザロザをアニメで、原作で見た時には命の尊さと感動で打ち震えたものです。アリシのユージオ周りの話も、読んでいて涙を隠せませんでした。
その他にも、僕が人生をかけて推すと決めた作品は三つほどありますが、そのうちの一つが『ノーゲーム・ノーライフ』です。
ノゲゼロ(原作六巻)を読み、映画で見た時などもう感動で前が見えなくなりました。映画なんか、数えで十回は行きました。
次の作品が『やはり俺の青春ラブコメはまちがっている。』です。
この作品はなんと言うか、文章で心惹かれた作品です。秀逸な文章から繰り出される巧みな描写のオンパレードに、僕は読むたびに謎の感動で鳥肌が立ちます。
最後の作品は、結城友奈は勇者であるから始まる『勇者であるシリーズ』です。
一期当時こそ「なんだ最後はご都合か」と、無論あのタカヒロがそれだけで終わらせるわけがないと考察は幾度としましたが、僕の中では普通の名作扱いでした。その評価が二期の『勇者の章』で一気に吹き飛びました。今の評価は文句なしの神作です。

そんな僕が人生を賭ける作品の中に、ケムリクサも加わりました。
あの緻密な演出と、巧みなストーリーは、当時すさんでいた僕の心を物語という凶器でぶっ飛ばしてくれました。
心象というブーストがかかっていたから、そう評価してしまうのではないかと、時を二週間ほど置いて再試聴しましたが逆に伏線に次ぐ伏線を発見し、心躍る始末です。



と、ここまで長々と自分語りをして何が言いたいかというと……


――アニメ見てて全然執筆してませんでしたすみません!!!!!(全力土下座姿勢)


Kleinとの出会い

 

 

 

「リンクスタート!」

 

 その言葉と共に、徐々に視覚、嗅覚、聴覚、味覚、そして触覚などの体感覚がキャンセルされ――僕の周りにいる人たちの息を呑む音が、病院特有の消毒液のような臭いが、握られた手の感触が消え、僕の意識は仮想の世界に送り込まれる。

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 数々のチェック項目をクリアして、ゲームがロードされると、僕はようやく『ソードアート・オンライン』の世界にログインした。

 閉じていた瞳を透かして、夕焼けの光が目に届き、石畳の特有の煤けた臭いが鼻腔を刺激する。そして、周囲の環境音に交じって遠くから恐怖の叫び声が聞こえてくる。

 目を開けると、そこはTVの画面で見た光景が広がっていて――

 

「ここが……はじまりの街」

 

 僕は周囲を見渡してみた。

 中世ヨーロッパ都市を思わせる街並みに、奥に聳える黒々とした巨大な宮殿。

 ここがデスゲームでさえなければ、目を奪われていたかもしれないほどに、美麗な光景。

 ――でも、今はそれが恐怖を煽る気味の悪い光景としかならない。

 

「……行かなきゃ」

 

 僕は行動を開始した。

 遠くに聞こえる阿鼻叫喚の声を追って、街並みを奥へ奥へと進んでいく。

 恐怖の声は、近付けば近付くほどに鮮明になる。

 ――囚われた恐怖、死への恐怖。

 狂乱と絶望が辺りを支配していた。たどり着いた街の外周部には、百を優に超すだろうという人々がいた。

 

「……酷い」

 

 地獄のような光景だった。

 浮遊城である『アインクラッド』の外、広大な雲海が広がる外が見られる街の外周部は、自殺の名所と化してしまっていた。

 生きることを諦めてしまった人たちが、いとも容易くその命を散らしていく……それはまるで――いつかの僕を見ているようで。

 僕は走った。そして今にも飛び降りようとする人を背中から抱え込んだ。

 

「やめてください! こんな風に簡単に命を諦めるなんて……っ!」

 

「……うるさい! いいんだよ、俺なんかが死んだところで悲しむ奴なんかいない……」

 

 僕は暴れるその人を抑え込もうとする。けど、その人は暴れて、僕ともみくちゃになって――その間にも多くの人が、外周を超えて飛び降りていく。

 

「――っ!?」

 

 その動揺が命取りだった。

 僕は突き飛ばされて、その間にその人は街の外周である石柵を乗り越えると、躊躇いなくその身を投げた。

 

「ああっ……!」

 

 止められなかった……っ!

 石柵から身を乗り出して、下を覗くけど――もう、その人の姿はどこにもなかった。

 

「くそっ!!」

 

 ――悔やむけど、それで失われた命が戻るわけじゃない。

 理性で振り切って、僕はその他にも飛び降りようとする人たちの前に立つ。

 

「皆さん、止めてください! ここで死んだって……!!」

 

 必死に叫ぶ。でも、僕の声は届かなくて……次々と飛び降りていく。

 止めようとするけど、やっぱり振り払われて、揉みくちゃにされて、それでも止めたくて、必死に縋るけど……その内に、周りの人たちが僕に敵意の目を向けてくるようになった。

 そして、彼らはゆらりと僕を取り囲むと、手を伸ばして僕までも引き摺り落とそうとその数で押し倒す。

 

「っ……!!」

 

 危うく落とされそうになる、その時だった――

 

「――逃げるぞ、コッチこい」

 

 声と共に、僕は腕を引かれて、揉みくちゃにされたその場から引っ張り出される。

 それをしたのは、赤髪のバンダナを巻いた男だった。

 

「あのっ、ちょっと」

 

 腕を引かれながら、僕はその男に声を掛けた。

 

「――なんだ?」

 

「あの人たちを止めないと! あんな風に簡単に命を投げ捨てるなんてダメですよ!!」

 

 命を諦める――そんな選択だけは絶対に止めなくてはいけない。

 かつて同じ選択をしてしまった者として、そして命を救われたものとして、止めなければならない。でも――

 

「……アイツらに何言ったって、聞きゃしねぇよ」

 

 そう、僕の言葉は彼らに届いていなかった。

 ――目を背けていた事実を言及されて、僕は腕を引かれることから抵抗するのをやめた。

 それを見た男も、僕の腕を引くことを辞め、どかりと背中をいつの間にかたどり着いていた路地裏の壁に預ける。

 

「オレたちもバカなことは辞めさせたかったがよぉ……みんな飛び下りちまう」

 

「そんな……」

 

「でも、諦めちまう気持ちも解らないでもない。おめぇさんも聞いたろ? 茅場のヤローのあのフザけた宣言」

 

 確かに聞いていた。その時はまだ僕の意識は現実にあり、ゲームの中がここまでの惨状とは思いもよらなかったけど。

 

「……ええ」

 

「あんなの聞いちまったら、そりゃ心折れちまうってもんだ」

 

 事実上の死亡宣告。

 実際のところ、クリアの可能性は相当に低い。でも、それでも――

 

「……それでも、簡単に命を投げ捨ててしまう行為を……僕は見逃せない」

 

「でもよぉ。向こうは百人で、コッチは今アッチコッチ回ってるオレの仲間を入れても八人だぜ? 全員が全員を止められるわけじゃねぇんだ」

 

「それでも……っ!!」

 

 少しずつだけど、遠くから聞こえてくる狂乱の声が小さくなってきている。

 それは、あそこにいた人達がやはり躊躇いなくその身を投げていっていることを意味していてる。

 

「だけどなぁ、もうとんでもない数のヤツらが飛び降りちまった……」

 

 そうなのだろう――実際、僕がゲームにログインしたのはあの茅場晶彦の宣言から二時間が経過した時だ。

 僕がログインした段階であの惨状なら、既に多くの人が自ら命を絶っていたはずだ。

 

「こればっかりはもうどうしようもねぇ。だったらオレたちにできる方法で、できるだけ多く助けるしかねぇだろ」

 

「僕たちに、できる方法……?」

 

 呆然と問う僕に、男はフッと人の好い笑みを見せると、その手を僕に差し出してきた。

 

「ラスボスをぶっ飛ばすんだ。そうすりゃ、皆帰れる」

 

 ――そう、その通りだ。

 失われてしまった命に報いるためには、これから失われるかもしれない命を少しでも減らすためには――僕は頷いて、男の手を取る。

 

「そう、ですね……」

 

 ――戦うしかない。戦って、階層を登り、ゲームをクリアするしか他に方法はない。

 

 

 

 

 

 ◆◆◆◆

 

 

 

 

 

 問答から少し。悲しみの声も、絶望する声も、もう聞こえてこない。

 ――皆、飛び下りてしまったのだろうか?

 そんなことを考えていると、隣の男が唐突に聞いてきた。

 

「そういや、おめぇさん名前は?」

 

「あ、エムです……E、m、uで、エム」

 

「スペルまでは聞いてねぇんだけどな……。てか、エムって――アンタ『天才ゲーマーM』か!?」

 

 ――天才ゲーマーM。

 今でこそ、ゲーム大会等への出場なんかをしなくなった僕だけど、高校生までは盛んに多種多様なジャンルのゲームの大会に出ていた。その中で、好成績を取り続ける僕の名前をもじってつけられた通り名が、その『天才ゲーマーM』。

 最近では滅多に人に呼ばれることは無くなっていた、僕のある意味でのもう一つの名前。

 

「え、ええ……」

 

 その名前を呼ばれたことにちょっと驚いて、曖昧に答えると、男はぐいぐいと身を乗り出してくる。

 

「このゲームにログインしてたんだなぁ……あ、もしかしてβテスターだったりするのか?」

 

《βテスター》。

 約二か月の間このゲームのβ版を先行プレイしていた千人、文字通りのβテスター達がこれに当てはまる。

 彼らにはSAOの優先購入権が与えられ、そのほぼ全員が恐らくとゲームを購入し、ログインしている。僕がSAOにログインする以前に調べたところで、このゲームの同時接続数は9500を超えていたので、それは確実にだろう。

 願うなら、彼らと接触して情報を入手したいところではあるけど、デスゲーム開幕の波で情報は何よりも得難い武器になった。βテスター達は先を行くか、身を隠すかをしているだろうし、接触の機会は薄そうだ。

 と、そんな訳で僕はβテスターではないけど、VR空間での戦闘なら何回かあるから、そこに関しては一日の長というやつだ。

 

「いえ……ログインしたのは、今日が初めてで」

 

 とはいっても、それをおいそれと口外するわけにはいかない。

 ネットゲームの闇は深い。妬み嫉みは無論として、今のSAOの状況ではいつどこで敵が発生してもおかしくはない。だから、時が来るまでは僕の状況について話すわけにはいかない。

 

「あー、じゃあオレたちと同じってわけか」

 

「……ええ、そうなんです」

 

 その罪悪感にふと反応が遅れる。

 目の前の男は、それに何を感じ取ったのだろうか。少し考える素振をして、やがて納得すると、人情味のある笑みを見せる。

 

「ならよぉ、よかったらオレらと一緒に来ねぇか?」

 

「――え?」

 

 突然の誘いに、僕は驚きを隠せなかった。

 

「いやな。俺らネトゲは色々とやってたんだが、VRってなるとコレ(SAO)が初体験でな。一応、オレのフレのキリトってのがβテスターで、そいつに色々教えてもらったんだが……やっぱまだ不安でよぉ」

 

 僕は悩む。確かに今のSAOを攻略する中で、パーティーかもしくはギルドに所属することは自分の生存率を上げる上でも大事なことだと思う。

 それでも僕の立場を考えるならソロでいた方が安全だし、そもそもとして何かあった場合は彼らに迷惑をかけることになってしまう。僕の都合で誰かに迷惑をかけるなんてことは、絶対に避けたい。

 ――それを伝えようと顔を上げる。でも、彼はまた人の好い笑みを浮かべて、その眼にはこの絶望的な状況でも衰えない熱意を宿していた。

 

「できれば、俺らも攻略には参加してぇし、エムが加わってくれりゃあ百人力だ!」

 

 この人は好い人だ。自分を顧みずに人を助けたいと思える人だ。いずれ攻略の最前線に立てるような人だ。

 ――僕には、彼らを生き残らせ、攻略の前線で戦えるようにできるだけの腕前があると思う。

 

「…………」

 

 ここで僕が迷惑を理由に離れてしまったら、彼らは死んでしまうかもしれない。

 

「ダメか?」

 

 聞かれて、僕はさらに悩む。

 ――ここまで関わった。言葉を貰い、奮い立たせてもらった。

 そんな彼をここで見捨てるという選択は、僕にはできなかった。

 

「……僕なんかで良かったら。よろしくお願いします」

 

 覚悟を決め、そう頭を下げると、目の前の彼は少し申し訳なさ気に眉を下げる。

 

「いやあ、ヨロシクされんのはコッチだと思うぜ? オレ以外は、まずソードスキルの出し方から特訓よぉ」

 

「アハハ……まあ、僕もそこからなんですけど」

 

 実際、まだフィールドに出ていないので、この世界での戦闘すら未経験だ。 

 

「お、なら俺がレクチャーするぜ? ……の前に、まずは武器屋に寄るか」

 

「そうですね。えっと、あの……」

 

 と、名前を呼ぼうとして、ふと困る。

 僕は名前を名乗ったが、彼には名乗られた覚えがなかったのだ。

 それを察したのか、彼は右手を振ってウインドウを開くと、それを操作し、僕にフレンド申請のウインドウが送られる。

 

「オレはクラインだ、よろしくな」

 

「よろしくお願いします、クラインさん」

 

 こうして、僕とクラインさんは第一層攻略に向けて、動き出した。




――いえ、ただ言い訳をさせてください。

どれもこれも、のけものエネミーズ2がいけないんです。あんな金をかけたゴミ以下の人類が作り出した中で最も俗悪な怨嗟の塊を創り出した無能な細〇と〇村とムク〇と岩〇と〇藤がいけない! 
だってあんな史上最悪のクソアニメをみたら体調崩すし、文章書く気なんて起きませんて……


はい。言い訳はこの辺にして次の話書きます()

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