何でも屋アクロス   作:無課金系指揮官

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当分真面目回はやらないっ!(きっと、皆様それを望んでいる...!)

ほのぼのするのデス!

ではまったりしていってね!


第三十三話:変わらない日常

隠し事を言った翌日。俺は相変わらず店番をしていた。

 

「「いらっしゃいませ」」

 

結構な数くるお客さんの対応を、クーと二人で捌いていると、新しいお客さんが来た。

 

「いらっしゃいませ」

 

俺は新しいお客さん、浴衣を来た黒髪の女性に挨拶をするとその人は

 

「店長。ここに包帯はあるかしら?」

「...!包帯ならそちらの棚にあります。シオさん」

 

私服姿の椎名であった。彼女はそのまま俺が示した場所に向かい、包帯を1ダース買って店を後にした。

 

「包帯が足らなかったのか?」

「店長!裏から商品の補充してきますので、終わるまで頑張って下さい!」

 

クーの言葉にあいよ!と答え俺は次のお客さんの対応に向かった。次は鍋?....まぁ、いくつかは売ってたか。

 

「5000クレジットです。はい丁度ですね。またよろしくお願いします!」

 

次のお客様!と呼ぶと次に並んでいたのは赤色の軍服を身に纏っている、俺と同い年位の男性であった。

 

「これと、あとこれを来週までに直して置いてほしい」

「はい、まずこちらは2000クレジットです」

 

そう言いつつ、出された物を見る。これはスコープだよな?

 

「失礼します。....分かりました。直しましょう」

「良かった。では、またくるぞ」

 

代金はその時にと言って店を後にした。次の人はと辺りを見回すとさっきの男性が最後であった。

 

「ありゃ、終わってたか」

「店長、お疲れ様です!」

 

一息吐くと商品の補充を終えたクーが労いの言葉をかけてきた。

 

「クーこそ、お疲れ様」

「そんなに重たい物を出したわけではないので大丈夫ですよ!」

 

そんなに重くない....?そんなはずないんだけど、まぁクーだからかな。無理やり納得して、何時ものカウンターの椅子に座る。

 

「まさか、2日開けて無かっただけでこれ程までに混むとは、予想もしてなかったよ」

「そうですか?そのわりには、今日仕入れ強化する為にわざわざウェルさんとリズさんに行って貰っているではないですか」

 

まぁ、そうなんだけどその予想を遥かに越えるんだよ。そう心の中で返していると、通信機から通信が入った。

 

『店長、買い出し終わったよ。今から帰るね』

「あいよー。気を付けて帰ってきてな」

 

リズの報告に俺はそう返して、通信を切った。時刻はまだ朝である。

 

「思った以上に有名になってきたね。この店」

「ですね~、たまに他の地域からわざわざ来てくれる常連さんも居ますからね」

 

そうだね。あぁそろそろ、戦車の部品等も品物に加えようかな?色々ここの街周辺には流れ着くし。俺なら整備して新品同様に出来るからな。

 

「店長。また、商品を増やすんですか?」

「バレたか」

 

そう返すと、少し上半身を小突かれた。

 

「戦車関係は重いので嫌ですよ?」

「....なんで分かった!?」

 

俺の言葉に頷くクー。本当に俺の思考回路って単純なのかな?

 

「ちぇー。そう言えば、この前の奴等から奪った電子機器とか銃火器とかを早く整備して、売り付けなきゃな」

 

そう。隣のPMCから、この話をしたら銃火器が欲しかったらしく。時間はゆっくりで良いので、良い銃が欲しいとの事だったので、チマチマやっている。明日にはヒトヨとクーに行かせるか。

そんな事思いつつボケーといていると、俺の膝に視線を感じた。

 

「何でも無いです」

「....ほれ」

 

俺が膝をポンポンと叩いたら暫く悩んだ後、背中を預け座ってきた。

 

「....頭撫でて下さい」

「はいはい」

 

そう言って頭を撫で始める。まぁ他にも客は居ないし大丈夫だな。クーの顔を見るとトロンとふやけていた。可愛い。

そう思い、そこからはクーが恥ずかしがっていたが、基本的にお得意様しかこなかったし、レジだけの仕事だったので、クーを座らせたまま接客をした。反応は上々であった。多分仲のいい兄弟とても見えたのだろう。

 

 

「休み時間にやりなよ。店長」

「リズじゃん。お疲れ様~」

「リズさん。お疲れ様ですぅ」

 

少しやり過ぎたかな?そう思い隣の空いていた椅子にクーを座らせると、元に戻った。

 

「うぅ....暫く外行きたくないです...」

「すまん、やり過ぎた」

 

いやぁ、クーが可愛いのがいけない。そう思っているとリズが俺を睨んで

 

「このロリコン」

「いやいや、ロリコンじゃねーよ!?」

 

傍から見るとそう思われてもしょうがないか。そう思っていると、ウェルが入ってきた。

 

「どうやら、店長とクーは仲の良い兄弟的な噂程度で済みそうですよ」

「相変わらず、情報収集速いっすね」

 

ウェルの言葉にそう突っ込むと、彼女は趣味ですからと言ってプライベートエリアに入っていった。リズはそのまま何時もの席に座った。じゃあ俺はメンテ室に向かうとしますかね。

 

「じゃあ、リズ...」

「うん。行ってらっしゃい。やり過ぎないようにね?」

「お、おう」

 

メンテ室に行ってくると言おうとしたら、返事を先回りされた。俺は少し戸惑いつつメンテ室に入っていった。

 

 

メンテ室にて、スコープを直してから直ぐに店内に戻ると丁度昼時の混雑が始まっており、その手伝いをしてお客さんを捌いていく。うちに来る人のメインは電子機器の買い物客が殆どであるが、偶に日用品を買いに来る人もいる。

 

「漸く一息付けそうだな」

「ですね」

 

クーと俺はそう言いつつカウンターに頭を乗っける。リズは本を取り出し読み始める。

 

「でも、まだ来るよ」

「だね。あの酒飲み人形が来るはず」

 

そう噂をしていると、入り口が開いた。そこに立っていたのは、グレーの軍服を身に纏った金髪ボブカットの女性であった。

 

「「「いらっしゃいませ。こちらにありますよ」」」

 

そう言って、俺達はカウンターの端に置いてあるビールの入ったダンボールをしめす。すると彼女...G43じゃ凄いスピードで近付く。因みに実はほぼ毎日彼女はここに酒を買いに来る。

 

「二日全く飲めなかった...やっと飲める。お駄賃は?」

「これだけの量なので、1万はかかりますよ?」

 

すると彼女はスッとクレジットを出してきた。本当に好きなんだな~。そう思っていると、いそいそとG43は店を出ていった。それから暫くすると血相を変えたカラビーナさんが入店してきた。

 

「いらっしゃ..どうかしましたか?カラビーナさん」

「店長!ここに、43は来ませんでしたか?」

 

おや、これは何か面白い事が起きてそうですな。そう思っていると、リズがシレっと

 

「ここには来てないよ」

「ありがとうございます。では来たら、彼女にビールを売らないで下さい。では今度はまた整備できますわ」

「了解しました!」

 

クーがそう言いうとカラビーナさんは店を後にした。また俺が口を挟む前に終わってしまった。

 

「大事な常連さんを手放せないでしょ?」

「ですです!」

 

そう言う二人の顔はニヤニヤしている。

 

「やれやれ...何時からこうなっていたのか」

「そう言う店長も内心そう思ってるでしょ」

 

そりゃ...ねぇ。俺は小さく頷いた。すると二人はやっぱりと言った。

 

「G43、頑張って逃げ切ってくれよ。連帯責任で説教は嫌だからな」

「だね。karの説教は長いもんね」

「ですね」

 

彼女が無事に逃げ切る事を祈りつつ、午後は過ぎていった。




アイテムショップとしての日常メイン回でした!

暫くはこんな感じにほのぼのと、してまいります。

では次回お会いしましょう!

感想・評価お待ちしております。作者の励み及び執筆速度の上昇につながります。

では、また次回お会いしましょう!

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