ほのぼの+戦闘(仮想)にてお送りいたします!
では、ゆっくりしていってね!
祭りの早朝、待ち合わせ場所となっている場所にて俺はテンコと二人で待っていた。
「ここ、祭りの開催地まで少しあるよな?」
「待ち合わせ中のイザコザを減らす為でしょうね」
しかも、周りは廃ビルだし。...あっあそこ良い砲撃ポジションだ。そんな事を思っているとテンコの視線が鋭くなるのを感じた。
「店....いえユウ。車長モードになってますよ?」
「おっと、またなってたか。ごめんごめん」
因みに店長呼びだとばれる可能性あるので、一応呼び名を考えて貰った。すると無線機から声がした。
《ユウ指揮官。此方に走ってくる人影を確認しました》
「...へぇ?それは悪い冗談ですか、ウェルロッド?」
場所が場所なので、瞬時に切り替えて言う。と言うより、指揮官呼びすんなや。
《なら、私の事もウェルロッドと呼ばないで下さいね?ユウ》
「分かりましたよ。ウェル....テンコ、どうやらマーカス社長がもうすぐ着くみたいだぞ」
俺がウェルとの通信を切ってそう伝えると、その通信を聞いていたテンコは呆れ顔をしていた。
「ユウ。本当に変わりましたね」
「ありゃ、前の方が良かったか?」
俺がそう言うと、テンコは俺の上半身を小突いた。
「いえ、前言撤回です。前からあまり変わってません。オフだとこんな感じでしたね」
今日はオフだぞ?テンコ達は護衛頼んじゃったけど。そんな事を話しつつ待っていると、視界に人影が見えた。
「おはようございます。マーカス社長」
「おう、おはよう店長。流石にもう着いていたか」
おっとと、マーカス社長にもユウ呼びをして貰わないとな。
「マーカス社長。ここではユウと呼んで下さい」
「む?あぁ分かったよ。ユウ」
なら、私の事もマーカスと呼んでくれと言ってきた。
「なら、マーカスさんと」
「あぁ。それで良い。では行こうか!」
普段より少し元気がよいマーカス社長は、そう言って祭り会場に向かい歩き始めた。俺はテンコに目配せしてその後に付いて歩く。
「因みにマーカスさん。ここまで走って来たんですか?」
「いやいや流石に本社からじゃないさ、ちょいと会社のヘリを使って少し向こうの山の中間位からウォーミングアップがてら走って来たのさ」
....ウォーミングアップって、何だっけ?
チラッとテンコの方を見ると俺と同じく首を傾げた。うん。そうだよな?朝のウォーミングアップで10キロマラソンやる人が普通なわけないよな。
「流石ですね」
「これくらいなら、剣部隊の奴等なら出来るぞ?」
うん。実は昨日ウェルが『武器庫』特集なる本を買ってきたので何となく分かっている。
「この前、特集とか言うの見ましたよ?何というか凄かったですね」
「そうだろう?私自ら集めた精鋭達だからな!」
うん。でも一番驚いたのは戦車を持ち上げた貴方ですよと俺は心の中で突っ込みを入れた。
「っと、そろそろ着くな。所でふと思ったのだがもう一人は居るのか?」
あぁ、確かにテンコしか居ないように見えるよね。俺は頷く事で返した。
「そうか、ならば良いが」
マーカス社長はそう言って祭り会場の隅にある受付へと向かって歩いていく。
「次の方ご用件をどうぞ」
「此方にて仮想空間対戦の出場をするマーカスだが」
マーカス社長は受け付け嬢にそう言うと、彼女は直ぐ様タブレットにて確認してから口を開いた。
「マーカス様ですね。えーとお連れのそちらの女性が相方ですか?」
そう言ってテンコの方を見る受け付け嬢。おいっ俺は場違いってか!?するとマーカス社長はにこやかに否定した。
「彼女は違うさ。こっちの彼さ」
「そ、そうですか。では此方にニックネームをお願いします」
受け付け嬢は少し信じられないといった感じな顔をした後にタブレットを此方に向けた。そこには出場チームメンバーの欄が二つあり、一つにはマーカスとかかれており、もう一つの入力場所が空白になっていた。
「分かりました」
俺はそこに、ニックネームか...あっあれで良いや。俺は入力して受け付け嬢に返した。
「分かりました。では此方を持って書かれている時間になりましたらもう一度此方に来て下さい」
「分かった」
受け付け嬢の言葉に俺は頷きマーカス社長は返事をして受け付けを後にした。
「さて、時間までどうするか」
「どうしましょうか?」
祭りにある程度年取ったムキムキのおっさんとモヤシな俺が歩いてるのを想像した。うーん、俺が狙われる未来が見えるぞ。そんな事を考えているとマーカス社長は近くに出ていた屋台を見た。
「ユウ向こうの屋台で食べ歩きでもしようじゃないか!」
「あっハイ」
それからマーカス社長とテンコの三人で屋台を散策してタコスとか、何故かあった焼きおにぎり等を食べて一周した位で指定の時間となったので受付へと向かい、待機室に向かった。
「いよいよだな」
「そうですね」
待機室には、様々な人々が座っていた。マーカス社長と二人並んで座っていると、見るからにガラの悪い奴らが来た。
「おい、お前みたいな若モヤシが俺達に勝てるとでも思っているのかよっwww」
はぁ。確かに日本人系だから若く見えやすいのは分かっていたから特に驚く事ではない、がイラっとしたな。
「ふっ、こいつを甘く見ていると痛い目見るぞ?新兵共」
「っ!?」
挑発するのは勝手ですけど、マーカス社長。それするだけこちらが不利になるの分かって...やってそうだな~
俺はその後の展開が読めていたので、放置して開催を待った。
その後、無事に俺は仮想マシンを取り付け、競技を待っていた。どうやらこのVRの訓練は筋肉量等々を見てステータスが決まるようで、マーカス社長はほぼカンストしていたのだが俺のステータスは逆に最低値の方が多かった。
[ーでは第20回二人組バトルロワイアルの開催です!!!!]
その声と同時に今まで兵舎っぽい場所だったのが、急に開けた場所に変わった。場所は何か廃棄された工場であった。
「では、武具を探しするかユウ」
「そうですね。取り敢えずマーカスさんの武器を探しましょう」
どんなに、筋肉で全てをねじ伏せそうな人でもこれは良くも悪くの仮想空間だ。そこまで脳筋ではいけないのだろう。
それから二人で武器やら弾薬を確保したのだが、どうやらここはそんなに武装が無い場所の様だ。見つかったのはHK416とvector位だった。一人分のメイン・サブしか集まらなかった。
「本当に大丈夫なのか?お前は持たなくて」
「大丈夫です。その分投げ物があるので」
俺はマーカス社長を安心させるべく、手に持っている手榴弾を見せる。正直マジで俺の銃使用は下手過ぎるので良いのだ。それにー
「ーマーカスさん。ここの鉄板どけれますか?」
「ん?ここか?ほれ」
自身が装備している武装を一旦肩にかけて、片腕で重そうな鉄板をどけてくれたマーカス社長。すると中から俺の予想通りの代物が出てきた。
「...!これは!」
「....ふふふっ、予想通りですね」
俺はその部品単位にバラバラになったものを組み上げ、マーカス社長の足となったり拠点破壊をして優勝した。その結果があまりにも圧倒的過ぎた為に、そのまま殿堂入りを果たすこととなった。マーカス社長はどうやら良い息抜きになったようだが、俺は少しはしゃぎ過ぎたなと思った。
「今日は楽しかったぞ、ユウ..いや店長」
「いえいえ、こちらこそありがとうございました。マーカス社長」
あのまま集合場所まで帰ってきたと同時に少しスッキリとした顔つきになったマーカス社長。因みに優勝直後もスカウトされたが、丁寧にお断りしました。
「ではまた、何かあったらいつでも言ってくれ」
「あはは..そんな事が起きないように頑張りますよ」
そう言って、マーカス社長は走り去っていった。彼が見えなくなった頃にテンコが口を開いた。
「店長。お疲れ様です。どうやら結構楽しかったみたいですね」
「まぁね。偶にはいいかもしれない」
社長が強かったしねと続けると、テンコが少し口を開いた。
「賭けの方も上手く行ったみたいですよ?」
「えっ?」
なに、賭けしてたの?マジか。
そんなことを話しつつ俺達も帰宅した。
ウェル「ふふふっ、がっぽりですね」
店長は、何を組み上げたのでしょうかね?
マーカス社長は実は店長を守りながら高笑いをしていたそうな....
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