ではまったりして行ってね!
あの嵐来襲からはや一週間位だろうか。我々アクロスは特に何も変わらず営業をしていた。
まぁ、実際メンテやら改造を趣味としている俺こと店長と魔弾の沼にどっぷり浸かってしまったHG戦術人形のテンコは、一応仕事で新規の装備が作れると言う事でちょくちょく部品等を色んなルートで仕入れをして準備をしていた。
だから、ある程度苦戦はしないだろうと考えてしたのだが...
「そもそも、特に連絡もなく一週間もたった...」
「忘れていたとしても、『あれ』は無駄にはなりませんから良いですが...」
「「はぁ.....」」
まぁ、口約束ではあったので一応準備をしていたが、店の経営外でやっていたので特に表立ったダメージは無い。少なくとも俺達以外はね。
そんな今日、俺とテンコが二人とも店番という珍しいシフトであった。実はこれテンコがこの店の店員になった後に不定期で開催しているイベントで、その名も『メンテナンスday』である。
「溜息してないで、さっさと仕事をする」
「...だな」
テンコと二人で溜息を吐いていると今日の店番最後の一人であるリズに言われたので二人して仕事に戻る。
「テンコ品出しするから手伝って」
「了解です」
因みにこの『メンテナンスday』の概要は色々あるが、一番の目玉は普段ではメンテナンスメインの話のみであるが、この日のみはカスタマイズの案も一緒に提示すると言うものである。一見そこまででは無い様に思えるが結構常連さん方が頻繁にメンテナンスしに来てくれるようになったので、収益も上がっている。
「今日は売り上げ良さそうだな」
「実際良いよ平均1.25倍位」
俺の呟きにリズはそう答えつつレジ作業を続けている。
そういえば、収益が上がったのでリズ達の給料もいくらか上げてるんだが、有意義に使えてるのかな。
そんな事を考えていると、入口がゆっくりと開けられた。
「「「いらっしゃいませ」」」
まずは挨拶。それをしながら来客者本人をみるとそこにはいつぞや見たフードに縦セーターの美少女が立っていた。
「お久しぶりです。突然ですが大丈夫ですか?」
「大丈夫ですよ。こちらにどうぞ」
ROの言葉に俺はそう言ってカウンター近くに置いてある席へ座るように促した。彼女はありがとうございますと言った後席に座った。俺とテンコはROの向かい側に座る、そのタイミングでリズがコーヒーを入れて持ってきた。
「あ、ありがとうございます」
「じゃあ、話し合いと行こうか。先ずはROさんはどんな専用装備が良いか要望はありますか?」
前回と打って変わった俺の口調とイメージに驚いたのか、彼女はポカンと口を開けた。その様子にテンコはニヤっと笑い
「店長は、事情がどうであれ納得した上のお客様にはこんな感じよ。だから気にしないで」
「そうなのですか。分かりました」
テンコの言葉にそう返し、ではとROは懐から紙を出してきた。
「一応要望をまとめた物です」
「拝見しますね」
出してきた紙を見ていると完結に自身の能力やらが書かれていてその下に要望が書かれていた。
「にしても....現場の指揮が出来る人形か」
「?」
これって機密情報じゃあ?...いや存在自体が機密か。特大の厄介事の匂いを感じつつ俺は口を開いた。
「自身の機動力の向上で良いのかな?」
「はい。お願いします」
となると、専用装備は外骨格で決定だな。俺はチラッとテンコと見ると彼女は察したのかメンテ室の方へ消えていった。
「じゃあ、詳しくすり合わせをしましょうか....っと」
チラッと時間を確認しながら俺は、これを始めると今日の営業時間内に出来ないと気が付いた。ROもその挙動で理解したのか、少量残っていたコーヒーを飲みきり立ち上がった。
「ではすり合わせの方は後日...いつが良いでしょうか?」
「そうですね。明日は大丈夫ですか?」
素早くスケジュールを確認しつつ言った言葉に彼女は了解しましたと言いそのまま出口の方に向かって行く。
「では明日また伺います」
「はい。よろしくお願いします」
ROはそう言って店を後にした。
次回専用装備の話は終わりますっ!(多分)
では、また次回お会いしましょう!