何でも屋アクロス   作:無課金系指揮官

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流石に腕が錆びてますね......リハビリ頑張ります。

では、ゆっくりしていってね!


第五十九話:暴露と契約と

ペルシカさんは俺の反応が予想していたのごとく言葉を続ける。

 

「まぁ、研究資料と言うよりもうほぼ論文だけどね」

「研究するほどの物でした?」

 

あれだって2日で作ったよ?まぁテンコの手伝ってもらいはしたけどね。そんな装備にそこまで研究するものがあるとは思えないな。そう言った感じに言うとペルシカさんは頷いた。

 

「別に私に作れない訳じゃないけど、驚くのはその速度だよ」

「それは立場とか、企業の大きさとかで変わりませんか?」

 

ペルシカさんはその言葉に何度も頷いた。

 

「確かにこちらはある程度許可やら認可やら取らないといけないからね」

「ですよね。私の場合はそんなの余り関係無いですから」

「でも私はこの装備と同程度の装備の開発に昨日まで掛ったよ」

 

昨日まで.....?ちょっとまって?俺は一旦話を止めて休もうと思ったが、ペルシカさんは俺の行動より早く説明を始める。

 

「君の装備を基に、別の戦術人形に外骨格系装備にダミーリンクの効率向上装置を加えるのにこれだけ掛ったよ」

「......」

 

俺は急いで彼女が作った資料を読み始める。そこには俺の装備の構造とシステムの構造の研究がなされた後に、その技術を使った別の装備の開発について細かく書かれていた。

 

「.....解釈違いはあるかな?」

「いいえ、これであってます」

 

しかし何でこんなに装備を作るのに時間がかかっているんだ?そう悩んでいると後ろから声がした。

 

「それも立場だよ。店長」

「リズ...?」

 

壁に寄りかかり、こちらを見ていたリズはいつの間にか持っていたマグカップをカウンターに置きながらそう言ってきた。

 

「店長は戦場を生で感じてきている」

「.....そう言う問題か」

「じゃあ、本題に入ろうか」

 

何となく分かった気がする。後はゆっくり作る状況何てあまり無かったもんな。こんな店でやってると。そんな話をしていると言葉を取られて機嫌が少し悪くなったペルシカさんが口を開いた。

 

「正式にIOPに技術提供をして欲しいの」

「...それは」

 

嫌ですと答えようとするが、彼女はそれを手で制した。

 

「勿論店長がそう言った事を嫌がっているのは知ってる。だから条件を出すよ」

 

そう言うとペルシカさんは更に資料を出してきた。そこにはー

 

「.....ペルシカさん」

「ふふっ、研究者......いや君は研究者というより職人かな。そういう人種は何より環境を大切にする」

 

勿論私もねとペルシカさんは続けた。俺はその言葉を聞きつつ資料を読み終えた。

 

「はぁ........」

 

俺は溜め息を吐いた。ペルシカさんは俺の顔を見てニヤリと笑った。

 

「どうかな?」

「どうやってこの条件を上層部から許可出したのかを聞きたい位ですよ」

「ふふっ...こう見えても『同族』の思考回路は分かるほうだからね」

 

俺は貴女と同族ではないっ!そう思い睨み付けるが彼女はそれに対して笑みを深めた。

 

「急かす様で悪いんだけど...」

「......この条約通りじゃ無くなったと此方が判断した場合は、それなりに覚悟下さいね?」

 

悪いと思いつつ、ペルシカさんの目の前で車長の方の顔で軽く脅す。すると彼女は少し顔をひきつらせた。それと同時に後ろにいる人達を手で制す。

 

「私は藪を突いて蛇を出したくはないかな」

「大丈夫ですよ。そちらがちょっかいをかけなければね」

 

そう言って俺は契約書にサインをしてペルシカさんに渡す。彼女もその契約書にサインして二枚あるうちのもう一枚を此方に渡した。

 

「じゃあ、これからよろしくね」

「ええ、よろしくお願いします」

 

固く握手をした。それと同時に俺は後ろから突き刺さる視線をどうしようか考えていた。

 

 

ペルシカさんが店を後にした後先程まで押さえられていた視線が鋭さを増した。その視線がある方には顔を向けずに俺は話し始める。

 

「面倒事は嫌な奴が、面倒事の化身と言われる企業と提携するのは心配だと言う気持ちは分かる」

 

でも、この道がこれからの我々には必要だと少し格好つけて言ってみると鋭い視線が霧散した。

 

「....契約書の内容に関してはここからも見えてましたから大丈夫です」

 

ウェルは頭を少し抱えつつそう言った。

 

「破格の待遇でしょう。しかし」

「まぁ、大丈夫さ。向こうは俺の事を職人と言ったからね」

 

そう研究者ではなく、職人と言ったのだ。ならば俺はさしずめ人形装備の職人として向こう側には伝わっている。

 

「『人形』ではなく...ですか?」

「うん。まぁペルシカさんは気付いてそうだけどね」

 

俺は肩をすくめつつそう答えると、リズが不機嫌な顔を隠そうともせず

 

「まぁ、店長が良いと言うなら止めないけどね」

「けど?」

 

少し気になって聞いてみると、リズはニッコリ笑い

 

「体調が崩れそうだと此方が判断したら、ベッドに縛り付けるからね」

「......了解ッス」

 

うん怖い。リズは他の面々に説明してくると続けてプライベートエリアに消えていった。

 

「リズには頭が上がらないな」

「ツンデレというのですかね?」

 

ウェルはそう言って俺の隣に座る。それ聞かれてたら怒られるぞ?

そんな事を思いつつ俺は暇だったので、再度資料を読み始めた。

 

IOP人形装備科の外部技術提供者としての協力をお願いする。

一行で表すとそんな事が書いてあった。報酬制だが、無理せず頑張って行こうか。




真面目な話が続くぅ......!
はやく、ほのぼのさせたい........!

次回はまたほのぼのヤゾッ!

では、また次回お会いしましょう!
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