遊戯王ARC-V Rーe:birth   作:深海の破壊大帝

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何気に零児がユートに接触したことがない事実
デュエルなしの説明回です
にしても社長、3年も準備して現時点でメンバーゼロって、ちょっとイケてないんじゃな~い?


ジュニアユース選手権

「へぇ~社長が直接出張ってきたのか、珍しいじゃねえか」

 

「そうですね。

 あの人は僕のデータでも、人前にはほとんど出たことがない筈です。」

 

「ペンデュラムカードの試験運転だったんじゃないか?

 真っ先に自分の使っているテーマのカード作るなんて、良い御身分だよな~」

 

 平日の昼休み

 俺はいつものように屋上で柚子と権現坂と食べていたら、沢渡たちが来て一緒に食べることになった、さすがに10人もいると狭く感じるな

 

「お前が言えたことかよ・・・で、勝敗はどうなったんだよ?」

 

「それがね~なんだか向こう側で、トラブルが起きたみたいで無効試合になっちゃったの」

 

「うむ、あれは惜しかったな

 相手側も不満気であったようだし・・・」

 

「あっ!それって、あれじゃね?例のLDS狩り」

 

「おそらくそれですね、なんでも今度は講師の人が襲われたそうです」

 

「うん、融合コースのせんせーが一人、入院したってメールが来ました。」

 

 融合コースの先生・・・あのキラキラした人か

 となるとやったのはクロワッサン・・・じゃなかった黒咲か

 でも、行方不明じゃなくて入院?カードにならずにすんだのか?

 

「沢渡さんを襲ったあの、ユートって奴っすかね?」

 

「いや、あいつはぜってぇ、もうしねぇよ。」

 

 沢渡がユートを擁護している?あの倉庫でいったい何があったんだ?

 

「だったら誰がやったんだろうな・・・」

 

「レオ・コーポレーションの対抗企業じゃないか?

 なんでも、あっちこっちで買収をしているらしいし、LDS狩りの噂を手に入れた連中が模倣して事件を起こしたんじゃないか?」

 

「なるほど!さすが遊矢先生、それならつじつまが合いますね!」

 

 まぁ、十中八九ぐらいは違うとは思うが、カード化していないと言うならその可能性があるかもしれない

 

「まったく、世間騒がせな奴だぜ・・・

 そういえば、榊遊矢、お前はジュニアユース選手権、出るのかよ?」

 

「あ~そういえば、もうそんな時期だったか・・・沢渡たちはどうなんだよ?」

 

「もちろん、俺は出るぜ!

 他の奴らは出れないみたいだがな」

 

「む?黒門たちも出れないのか?

 1年生でも確か、6抜きすれば出場権の獲得が出来たはずだが?」

 

 権現坂がもっともな質問をしている

 ただのビートデッキが多いこの世界で、6抜き程度なら何とかなるだろう

 苦笑いしている黒門たちの反応からして、何か理由が有るようだが

 

「いや~俺たち、確かに6抜きはしたんすっけど・・・」

 

「ユースクラスの人でして・・・」

 

「ジュニアユース選手権の出場権が手に入らなかったんですぅ・・・」

 

 それは逆にすごいんじゃないのか?

 

「えぇ~ユースの人に6連勝したのに出場できないの?」

 

「そうなんっすよ~しかも、俺たちやり過ぎて他のジュニアユースの奴らがビビっちまって」

 

「沢渡さん以外とは2回ぐらいしかデュエルしたことがないんですよね・・・」

 

 まぁ、大会出場に数稼ぎで弱い相手と戦うわけにはいかないか・・・相手が不憫だ

 

「で、お前はどうなんだよ?榊遊矢」

 

「俺な~・・・」

 

 ぶっちゃけ、プロとか興味がないし、プロダクション契約したら使用カードに制限掛かるだろうしな~増Gとか

 アウトローで大会荒らしをしただけでも、結構稼げてるし、個人的には出る必要ないんだよな、個人的には


「改めて、名のろう

 私は赤馬零児、現レオ・コーポレーション社長だ。」

 

「ふん、で、ユートが言った貴様が敵ではないとはどういう事だ?」

 

 エクシーズ次元のデュエリスト『黒咲 隼』

 彼が意識を回復させた矢先に、彼の仲間が再び気絶させてしまうというアクシデントがあったが、これで何とか話を前へ進められる

 

「私は3年前、偶然融合次元へと渡り、そこで奴が各次元へと侵略行為を企てていることを知った。

 止める暇、いや、奴は私の言葉など聞きもせず、私はこのスタンダード次元へと強制的に送り返された。

 私は奴の野望を打ち砕くため、この世界を救うため、準備を整えて来た。

 つまり、我々は共通の敵と戦っているということだ。」

 

「隼、彼の言葉に嘘はない、信じてくれ・・・」

 

「ふん!あんな、馬鹿を囲っているような奴が敵だなんだと信じられるか

 赤馬零児、キサマの言葉、信じてやる。」

 

 ふむ、頑固で融通が利かないと聞いたが予想に反し、素直に聞き入れてくれたようだ

 

「で、お前は奴が次元侵略をしている理由を知っているのか?」

 

 いきなり本題か・・・すでに、大まかなことは彼の仲間が話したと思っての事だろう

 残念ながら、その質問には私は答えられないが・・・

 

「いや、それは私も分らない。

 だが、奴の使っていたパソコンのデータを修復したところ、気になる物があった。

 まずは、これを見てくれ」

 

――パチンッ!

 

 私が指を鳴らすと部屋の明かりが消され、ディスプレイが表示される

 そこに写っていたのは、昨日、遊勝塾にいた少女『柊 柚子』の写真

 

「瑠璃!?瑠璃なのか!?キサマ!!なぜ、瑠璃の写真を持ってグフゥ!?」

 

「落ち着け隼、彼女は瑠璃ではない。」

 

 また殴った・・・

 確かに興奮した彼と会話をするのは難しいとは思うが、落ち着かせるのに殴る必要はあるのか?

 また気絶されると、困るのだが

 

「ぐうぅ・・・瑠璃ではないとは、どういう事だ?」

 

「彼が言ったように、この画像の少女は君の妹『黒咲 瑠璃』ではない

 彼女は『柊 柚子』れっきとした、この世界の住人だ。」

 

「何?確かに髪色や、瞳の色が違うが・・・」

 

「あぁ、俺も驚いた。

 俺は彼女と直接会ったことがあるが、まるで生き写しの様に顔がそっくりだった。」

 

 やはりか・・・

 

「そして、これは赤馬零王のパソコンデータを復元した際に現れた『リバイバル・ゼロ』と名の打たれたファイルに入っていた2枚の画像の1枚だ。」

 

 柊柚子の隣に映し出される1枚の画像、それは青い髪を黄色いリボンで止めた幼い少女の写真

 

「何!?」

 

「また、瑠璃にそっくりだ・・・・」

 

 彼らが驚くのは無理もないだろう

 その少女は幼くはあれど、髪型や瞳の色以外では柊柚子にそっくり、いや、彼らにしてみれば黒咲瑠璃と同じ顔をしているのだから

 

「彼女は『セレナ』私が3年前、アカデミアで出会った融合次元の住人だ。」

 

「融合次元の!?」

 

「そう、彼女は赤馬零王から最も目を付けられているデュエリストだった。」

 

 思い出すのは、先陣を切らせろ、自由にしろと暴れるセレナに言い放った言葉

 

≪セレナ、君がどこへ逃げようと私は君を捜し出す。

 そして、絶対に連れ戻す、絶対にだ!!≫

 

 私に対して淡々としていたあの男が、セレナに対してだけは感情的になった

 それが何を意味するのかは分からない

 だが、セレナにそっくりだという黒咲瑠璃がカードにされずに攫われた

 彼女たちが、奴の野望の鍵となる存在であることは間違いないだろう

 そして・・・

 

「彼女の画像と共に入っていたもう1つの画像がこれだ。」

 

「なっ!?」

 

「今度は、ユートによく似ているな・・・」

 

 映し出されるのは紫の髪の少年

 髪色も髪型も目の色も眉の形も違うが、パッと見、目の前の少年ユートに似ている

 

「こいつは・・・瑠璃を攫ったアカデミアのデュエリスト!!」

 

「何!?それは本当か!!」

 

「あぁ、暗がりでフードを被っていたが間違いない、こいつだ!!」

 

 やはり、彼らに情報を渡して正解だった

 この写真の少年がアカデミアに属している情報を得られた

 

 だが、同時に新たな疑問が浮かぶ

 なぜ、ユートを連れて行かずに瑠璃だけ攫ったのかだ

 セレナにあれ程執着していたのに、ユートには執着がない

 と言うことはセレナが関わる奴の計画とは別の理由が、この少年には有る筈だ

 

「なるほど、3つの次元に同じ顔を持つ少女が居て、同じく3つの次元に同じ顔を持つ少年が居るというわけか・・・」

 

「3つ?この次元には瑠璃と同じように、ユートによく似た奴もいるのか?」

 

 私の呟きに黒咲が反応したので、画像を切り替える

 同時に彼に対する異常性も他次元の人間から見てどう映るか知りたい

 

「彼の名前は榊 遊矢

 市内の中学に通う、学生だ。

 ただ、彼は裏で大会荒らしをしており、そのすべてでほぼ優勝と言う鬼才のデュエリストでもある。」

 

「確かにユートと似ている。」

 

「大会荒らし・・・7年も前からやっているのか?」

 

 一緒に表示させた彼の出場記録に困惑するユート

 自分と同じ顔の人間が、誘拐犯や大会荒らしなどと異常な経歴を持っていたら当然か

 

「そうだ。

 そして、彼は5つの召喚法を自在に操るデュエリストでもある。」

 

「5つの召喚法?エクシーズ、シンクロ、融合の3つではないのか?」

 

「いや、隼、儀式を忘れているぞ

 だが、それでも4つだ、あと一つはなんだ?」

 

 ふむ、エクシーズ次元でも儀式召喚はあるのか・・・

 だが、この反応から推測するにペンデュラム召喚は存在しない、この世界独自のものと言う事か

 

「ペンデュラム召喚

 彼が独自に編み出し、世に知らしめた、まったく未知の召喚法だ

 彼はこの5つの召喚法と実戦的なタクティクスを持って、私すらも翻弄した。」

 

 次に表示されるのは、昨日の私とのデュエル

 管制室に問い合わせたところ、彼が5つの召喚法を使った際、まるで互いを高め合うかのように召喚エネルギーが増大し、計器が異常をきたす問題が発生したようだ

 マルコと彼がデュエルした場所から動いていなかったのにもかかわらず、発見が遅れたのもそれが原因だ

 

≪儀式召喚!大地の力宿る戒めの竜、オッドアイズ・グラビティ・ドラゴン!!≫

 

≪シンクロ召喚!星紡ぐ戦の竜、オッドアイズ・メテオバースト・ドラゴン!≫

 

≪エクシーズ召喚!全てを凍てつかせる永久の竜、オッドアイズ・アブソリュート・ドラゴン!≫

 

≪揺れろペンデュラム、異界へ繋がる扉を開け!ペンデュラム召喚!

 現れろ!レベル4慧眼の魔術師、EM(エンタメイト)ドクロバット・ジョーカー、レベル6EM(エンタメイト)マンモスプラッシュ、そしてレベル7、オッドアイズ・ペンデュラム・ドラゴン!≫

 

≪融合召喚!雷の力帯びし竜、オッドアイズ・ボルテックス・ドラゴン!≫  

 

「こ、これは・・・」

 

「この次元のデュエリストは、みんなこれほどの使い手なのか?」

 

「いや、彼は特別だ

 2、3組み合わせて使う者はいるが1ターンで5つの召喚法を連続使用するものなどいない

 もっとも、ペンデュラム召喚自体も現状、彼ぐらいしか使い手がいないが・・・」

 

 私もペンデュラムカードを手に入れたが、実質、失敗に終わってしまった

 散見するEM(エンタメイト)ペンデュラムモンスターも表立って使用する者は少なく

 また、ペンデュラム召喚自体を理解できていない者もいるのがこの世界の実情だ

 

「元々、この世界には融合も、シンクロも、エクシーズもなかった」

 

「そうなのか!?」

 

「スタンダードとアカデミアの奴らはそう呼んでいたが・・・」

 

「そうだ、全ての基礎となる中心の世界

 エクシーズ、融合もあるのだからシンクロ次元もあるのだろう

 儀式やペンデュラム次元の話は聞いたことはないか?」

 

「いや」

 

「奴らは倒されるとすぐに転送されてしまうので、ちゃんと話したことなどないからな

 だが、儀式は俺たちの世界にもあったから次元が別れてはいないのではないか?」

 

「ふむ、ペンデュラムも榊遊矢が発現させた召喚法だ

 おそらく、こちらも次元は別れていないだろう、となると次元は4つに分かれていることになるが・・・」

 

「つまり、シンクロ次元にもユートや瑠璃に似た人物がいると言いたいわけだな」

 

「うむ、おそらく赤馬零王はシンクロ次元の少女も狙っているはずだ。」

 

「だが、シンクロ次元のデュエリストは、もしかしたらアカデミアと手を組んでいるかもしれないぞ。」

 

「なに!?どういうことだ?」

 

「瑠璃を攫われてすぐのことだ。

 俺の前に白いバイクに乗ったデュエリストが現れた

 奴は自分のことを融合と名乗り、シンクロ召喚を使っていたからな

 アカデミアの手先とみて間違いないだろう。」

 

 なんという事だ・・・シンクロ次元はすでに赤馬零王の手に落ちていたという事か・・・

 

「奴らがシンクロ、エクシーズに既に侵攻しているのなら、このスタンダードに来るのも時間の問題だろう

 キサマは準備をしてきたと言うが、何か策はあるのか?」

 

「あぁ、私がLDSにおいて有力なデュエリストの発掘、育成に力を注いできたのもそのため

 我々の世界を守り、赤馬零王と戦うための槍を育て上げるため

 その最終選抜として、あるデュエル大会を開催する予定だ。」

 

「デュエル大会?」

 

「そうだ、そこの上位者を集い、遊撃部隊を結成し、赤馬零王を叩く!」

 

「上位者か・・・彼はどうするんだ?」

 

 ユートが榊遊矢を指差す

 確かに彼が戦列に加われば、戦力は増大するだろう

 だが、彼は私が御せる存在ではないし、何を考えているのかもわからない危険な存在でもある

 奴の計画の鍵の一つであろう柊柚子をこちらに引き込んでしまえば、彼も付いてくる可能性があるが・・・

 

「開催する大会は元は、プロ試験大会の一つだ

 柊柚子はプロデュエリストになるのが目標の様だから参加するとは思うが、賞金が出ず、プロには興味がないらしい彼が出場する可能性は低いだろう。

 むしろ、柊柚子の防衛にあたってくれた方が」

 

――コン、コン

 

 ん?誰だ?

 

「失礼します、赤馬社長」

 

「中島、急にどうした。

 ここには急用以外は立ち入らないように言っていたはずだが?」

 

「いえ、それが・・・例の榊遊矢が舞網チャンピオンシップ・ジュニアユース選手権に参加を表明したらしく、すでに大会に参加申請していた者たちが出場辞退を訴えてきてまして・・・」

 

「何!?」

 

 榊遊矢!!一体君は何を考えているのだ!?




【表明】ジュニアユース選手権に参加してみた【マジ】

1.オッドアイズ・てんこ盛り・ドラゴンさん
 
 しちゃいました

2.伝説の釣り人さん

 なんやて!?

3.完璧な調理師さん

 それは本当かい?

4.カンフー・ファイターさん

 (゚Д゚)

5.アルカナフォースEX―THE PROPHETさん

 これも運命よ

6.月の忍者さん

 意外でござる

7.伝説の釣り人さん

 せやかて自分、プロには興味ないって言ってたやんか

8.オッドアイズ・てんこ盛り・ドラゴンさん

 >6 いや、うちの事務員が参加するらしいから、壁になってやろうかなって

9.完璧な調理師さん

 うわ~

10.伝説の釣り人さん

 これは荒れるで・・・

11.カンフー・ファイターさん

 \(`д´)ゝ

12.オッドアイズ・てんこ盛り・ドラゴンさん

 >11 はいはい、ちゃんと大会で相手してやるから待ってなさいって
 次回 遊戯王ARC-V Rーe:birth
 『新たな不動の境地』
 山で修行してきたって言っていたけど、デュエルと関係あるのか?

「CC」カード群の効果について

  • 制作したものをそのまま使用
  • 後付け効果を削除
  • メインに入るカードの後付け効果のみを削除
  • EXのカードのみをアニメ寄りにして使用
  • 完全にアニメカードそのまま

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