リアルソリッドビジョンは漫画版から設定を引っ張ってきてます。その他はほとんど想像です。
今回は本当にデュエルをしない回なので、前回の省略部分を載せておきます。
謎に強い修造氏の1ターン目です。
H5
手札抹殺 H4
焔聖騎士―ローラン 焔聖騎士―オジエ
ゴッドフェニックス・ギア・フリード 妖刀竹光捨て4ドローH4
妖刀竹光効果 燃え竹光Hへ H5
昇華騎士―エクスパラディン H4
効果焔聖騎士―モージー装備
焔聖剣―ジョワユーズ エクスパラディン装備 H3
効果ゴッドフェニックスHへ ジョワユーズ破壊 h4
トランスターン H3
エクスパラディン墓地へ 蒼炎の剣士ss
モージー効果 オジエ ジョワユーズ エクスパラディン デッキへ1ドロー H4
ストラクチャーデッキR-ウォリアーズ・ストライクとライズ・オブ・ザ・デュエリスト収録のカードで大体再現可能です。
えっ、燃え竹光?・・・サーキット・ブレイク売っている店あるかな・・・
レオ・コーポレーションの本社ビルの屋上
誰も立ち入らないそこで、俺は今まで張っていた気を抜く
まったく、頑固な大人の説得には骨が折れる。
「ふぅ~、やっと終わったか・・・」
零児に俺がランサーズ入りをする条件を飲ませるのはうまくいった。
ただ、あいつの母親の赤馬 日美香が猛反対していたが、対アカデミアに付随した商品アイディアをいくつか提示したら押し黙ってくれた。
まぁ、現行の技術で新しい商品が作れるのだ。経営者として黙ってられないだろう。
「さて・・・」
俺は懐からカードを取り出す。
輝きのないホログラフィックレアカードというような、ほぼ白紙のカード。
テキスト欄も文字化けして読めないものになっているが、そのほとんどは知っているカードだ。
このカードたちはディスクに反応せず、他人から見たら完全に白紙に見えるらしい。
存在そのものが不安定なのか、まだ動く時ではないということなのか。
もともとOCGオッドアイズたちや、ファンタズマ、レイジングもこのような状態だったのだが、いつの間にか使えるようになっていた。
時間の経過か、俺の精神面の問題か、あの馬鹿親父が失踪したときから色づき始めたのだ。
明らかに普通でない現象なのだが、レイジング・ドラゴンを使っても俺自身には何の影響もないところから、これがズァークの影響とは考えにくい。一体何なんだ?
「運命とはいつか巡ってくるものですわよ、我がマジェスティ?」
「ミエル・・・お前ホントどこからでも・・・
いや、何の用だ?」
ここ一般人立ち入り禁止の場所のはずなんだが?
「マジェスティの旅路に祝福を、と思いまして来ましたの。」
「へぇ~そうかい。
こんな旅、祝われてもうれしくもないが・・・」
これからやるのは戦争
そして世界1つを滅ぼすことがほぼ確定の茨道だ。
滅ぼさないためにデニスを引っ張り込んだが、それでもアカデミアの関係者は処罰を与えねばならない。
「何を言いますやら、マジェスティの行く道はいつだって祝福であふれてますわ。
せめて、その眠れるカードたちが起きることには胸を躍らせてもいいのではありません事?」
「ふっ・・・そうだな。」
なぜだかわからないが、このカードから悪い気は感じない。それよりも何か懐かしさを感じている。
俺の昔の記憶はかなりあやふやだが、もしかしたら俺が使っていたカードだったのかもしれないな。
「望むままにお進みください、我がマジェスティ
その歩みは幾多の道をつなげ、光射すものとなることでしょう。」
「よせやい、俺は星ってがらじゃ」
どっかのカニじゃあるまいし
「って、もういないか・・・」
本当に神出鬼没な奴だ。助かっているけど
さて、原作より柚子が1日早くあっちへ行っちまったが、これがどう影響することやら
たしか、トップスに勝手に入ってお尋ね者になるんだったっけ?
「そんなことになってなきゃいいけど・・・」
「はあぁくしょん!!」
あぁもう、埃まみれになっちゃったじゃない!
「おお、でけぇくしゃみ、大丈夫か?」
別次元、たぶん月影さんの言う通りだったら、ここはシンクロ次元で目を覚まして1日が過ぎた。
昨日は混乱しすぎて落ち着くためにふて寝してたけど、このユーゴが住んでいるガレージには一つ問題があった。
「もう、誰の所為よ!少しは掃除しときなさいよね!」
そう、全然掃除してないの!
棚の物とか埃まみれになっていたわ!だから、さっそく掃除を始めた。
はぁ~ここの生活事情を考えたら贅沢とか言えないけど、シャワーくらい浴びたいなぁ~
「あ、あはは・・・わりぃ・・・リンを早く助け出さなきゃって、思っていたらよ・・・
たしかに口喧しいやつだから、うちがこんな風じゃ、怒られちまうな・・・」
「もう。」
そんなこと言われたら強く言えないじゃない。
「でも、ここって借りている場所なんでしょ?
恋人さんを早く助け出したいのはわかるけど、帰ってくる場所くらいちゃんとしておきなさい。」
「こ!?恋人って!?えへへ、そ、そんなんじゃねぇよ~ただの幼馴染だって!」
嘘、そんなでれぇっとした顔で言われても説得力ないわよ。
帰る場所って言ったら、私の部屋も戻ったら埃まみれになっているかもね。
お父さん掃除とか苦手だから
「はぁ~どうやったら帰れるかな?」
「心配すんなって!俺だって何度か次元を超えてんだ!
きっといつか、クリアウィングがお前の世界に連れてってくれるさ、たぶん。」
「めっちゃ不安なんだけど・・・」
クリアウィング・シンクロ・ドラゴン
ユーゴが持っているシンクロモンスターのドラゴン。
ユーゴが言うにはリンが攫われたときから、次元を跳び越える力を持つようになったらしいけど、何が条件で跳んでいるのかわからないらしいのよねぇ・・・
ユーゴが言うには呼ばれた気がしたらしいけど
ユートの故郷のハートランドにも跳んで、そこの惨状を見てきたらしいし
次元戦争なんてとんでもないことやっているのに、その傍らで私似の女の子を誘拐しているなんて、あのアカデミアって連中、何なのかしら?
わからないことばかりだわ・・・
「はぁ~でも、今ここで何かしても仕方ないし、大人しくしてましょう・・・」
ミエルに「道行に凶相」なんて言われちゃうと、何か動くより待ってた方がよさそうだしね。
もしかしたら
「遊矢が迎えに来たり・・・してくれるかもね。」
「おい!赤馬 零児!どういうことだ!
なぜ、アカデミアがある融合次元ではなく、シンクロ次元なんぞに行かなければならん!!」
レオ・コーポレーションの通路で黒咲 隼は憤慨していた。
彼はランサーズのメンバーが集まり次第、憎きアカデミアに一刻も早く乗り込み、自分の妹、瑠璃を助け出す気でいたのだ。
だが、怪我が回復し告げられた目的地は戦争の魔の手の及んでいない、関係ないシンクロ次元だという。
あまりの剣幕に彼らの後ろをトコトコ付いて来ている零羅は怯えている。
「隼、落ち着け。」
「ユート!だが!!」
親友のユートが黒咲を収めようとするが、逸る気持ちを抑えきれない彼は暴走状態だ。
仕方なしと拳を構えるユートだが、丁度彼らは目的地である部屋にたどり着く
「黒咲、君の妹を思い逸る気持ちは理解するが、物事には順序というものがある。」
「順序だと?」
零児の言葉に怪訝な表情をする黒咲であるが、零児とて事のすべてを承知しているわけではない。
なぜなら、すでにランサーズの作戦権限は彼の手を離れて行ってしまっているのだから
「それも含めて、奴から説明がある。」
苦々しい顔で扉を開ける零児、そこに広がっていたのは
「よぉし!
「ぐおぉぉぉ!?また負けたああぁぁぁぁ!!?」
「2連勝でマッチも遊矢殿の勝ちでござるな。」
「このカード、こんなにあっさり出るのか・・・素材4体で出しにくいモンスターだと思っていたが・・・」
「ふぅ~む、ちゃんと使えば本当に強いでござるな。」
「地獄の暴走召喚1枚で戦局が一変したな。」
「う~ん、元が僕が貰った支給品のデッキだとは思えないや・・・」
遊矢と沢渡がテーブルデュエルをして、風魔兄弟とセレナ、権現坂、そしてデニスがそれを観戦しているという、なんとも緊張感のない場面であった。
「「「「・・・・・・」」」」
「お~う、零児、やっと来たか。
重役は遅れてこれるから、気が楽だねぇ~」
遊矢の緊張感のない嫌味に、フリーズしていた4人の頭が再起動するが、その言葉に一番最初に反応したのは煽られた零児ではなく
「キサマあああァァァ!!」
黒咲である。
「これから戦場に向かうというのに、何を!!
それにそこの女はともかく、なぜその裏切り者がここにいる!!」
彼が憤慨したのは遊矢の煽りが癪に障ったからではない。
スパイだと判明し、自身の故郷を焼くゴーサインを下したデニスがこの場にいることについてである。
「おいおい、初対面だっていうのに随分な態度だな?ワッさん。」
「誰がワッさんだ!!」
(ワッさん?)
(黒咲・・・ワッさん・・・まさか・・・)
(クロワッサン?)
――ぶっ!
「笑うな!!」
黒咲がツッコミを入れている隙に遊矢は自身の胸ぐらを掴んでいる黒咲の手を振りほどき、スクリーンの準備をする。
「まぁまぁ、こいつは自分のしでかしたことを悔いているんだ。
でもお前だって、死んでハイ終わりなんて納得いかないだろ?
だから、こいつにはこの一件が終わった後の融合次元の統治を含めた後始末をさせるのさ。」
「後始末だと?だがこいつは!!」
「あぁ、お前の故郷が焼かれる原因を作ったやつだな。
だから、地獄よりも大変な目に遭わせるのさ。
また裏切るとかしたら、その時点で俺は融合次元をシャブ漬けにして、内乱を起こさせる作戦にシフトするけどな。」
歴史上でも起こった麻薬戦争、それを世界単位で起こすと宣う遊矢
慈悲など全くないその言葉は冗談ではなくて本気で言っている、そう黒咲は感じた。そして引いた。
(この男・・・ヤバいやつだ・・・)
「はは・・・そういうわけで頼むよ、黒咲・・・
ちなみに僕らが失敗したら、毒ガスなんかを使ったバイオテロ作戦を決行するらしいから、君も妹を死なせたくないなら、協力しようよ・・・
僕だって瑠璃に死んでほしくないしね?」
「おいおいデニス、それは3次策だ。
その前にロボットを使って無差別カード化だ。
いやぁ~人質がいるっていうのは面倒だね。殲滅策がそうそう使えなくて。」
あっけらかんと遊矢は言っているが、暗に人質がいなかったら無差別攻撃で世界ごと滅ぼすと言っているのでさすがの黒咲もまた引いた。
(この男、悪魔か・・・)
「さて、そんなわけで俺たちランサーズの目的は大きく分けて3つ
1つは囚われのお姫様、エクシーズの瑠璃と、シンクロのリンの奪還
2つ目は赤馬 零王の討滅
3つ目はできればであるが、洗脳のシステムの奪取だ。」
「洗脳だと?」
「あぁ、そういえばお前はあの場にいなかったか・・・」
遊矢は懐に入れていたカード束を取り出す。
そこに描かれているのは尻尾がついた赤いダニのようなモンスター
「パラサイト・フュージョナー
カードそのものは普通のカードなんだが、リアルソリッドビジョンを使うと人の記憶を読み取って、それを改ざんすることで洗脳できるらしい。
洗脳中はこいつが大半の脳機能の代わりをするらしく、長期間の洗脳を受けると廃人になるようだ。
もしかしたら、融合次元の大半の人間がこいつによる洗脳を受けているかもな?」
黒咲からしたら初めて聞くとんでもない話だが、この場にいる大半の人間からしたらあの惨状が世界規模で起こる可能性があることはすぐに想像がついた。
「まぁ、こんなものがあるんだ。
洗脳を行っている中枢がどこかにあるはず、それを奪取するのも目的だ。
そうなったら、後は煮るなり焼くなりやりやすくなるからな。
さて、そんな俺たちの攻撃目標、アカデミアについてわかっていることだ。
4、5年前、この世界から失踪した赤馬 零王が融合次元に作った組織で目的は4つの次元を1つに統一して、理想郷を作ることらしいが・・・
まぁ、これは表向きのスローガンだろう。」
「遊矢、どうしてそう思うのだ?」
「ものすごくあやふやな理由だからさ、権現坂。
理想郷って言ったって、理想の内容が分からないんじゃ、共感しようがないだろ?
共感できる内容なら、別に戦争を起こすこともないし
現在、奴らが侵攻中のエクシーズ次元は過剰なまでの被害を受けている。
ちなみにユート、黒咲、もし奴らの言っていることが事実だとして、お前たちを襲ったアカデミアの連中と仲良しこよしなんてできるか?」
遊矢は故郷を焼かれ、大切な人を攫われた当事者である2人に質問をするが、そんなものの答えなど決まっている。
「それは・・・」
「無理に決まっているだろう!!」
「だよな。
ということは奴らの言っているのは誰もが幸せになれる理想郷ではないことが分かる。
では、奴らがエクシーズ次元を植民地のような状態にしようとしているのかというと、それも違う。
すでに占領状態に入ってもいいのに植民地に必要な人足を今も減らし続けているし、融合次元側がわざと自分達の技術を流出させた疑いがある。
それによって、融合次元側も不要な犠牲を出していることから、自分たちだけが得をする理想郷でもないだろう。」
「ふぅ~む確かに妙でござるな・・・」
「というと、アカデミアの目的は一体何なのでござろうか?」
「ふむ、それが全体的な利益で考えたら、結果として何もわからないという結論になった。
ということは、この次元戦争は赤馬 零王個人の目的のために始められた可能性が高い。」
「なんだと!?プロフェッサーの個人的な理由で!?」
セレナは驚いた、かつて何かしらいいことがあるんだろうなぁ程度の考えでアカデミアの理想に共感していたが、そんなもの何もなかったといわれているのだから。
「何を言っている。その証拠が君だろう?」
「へっ?」
「4つの次元を統合して理想郷を作ることと、4つの世界から同じ顔の女の子を誘拐することが全くつながらない。
ちなみに零児、赤馬 零王が14歳の女の子に好意を抱くロリコンである可能性は?」
「ない、はずだ・・・」
零児が赤馬 零王に最後にあったのは3年前だ。
そして、その時の赤馬 零王のセレナへの執着は異常だった。
なので、自分の尊敬していた父は、そういった異常な性癖を持っていないと絶対に言いきれなくなってしまった。
「反応に困るなぁ~その答え方・・・
まぁ、ともかくすでにエクシーズとシンクロから連れ去られていることは確かだ。
そして、エクシーズと融合の次元間の戦争で得られるものとして、人を封印したカードを集めているのだろうと俺は推測した。
デニス、アカデミア兵はそのあたりはどうなんだ?」
「う~ん、そうだね。
たしかにアカデミアはカード化した人間を回収している。
実際、ある程度集めたらアカデミア本部に転送するように命令が下ってたけど、それで何をするのかは誰も知らない。
ただ、カード化された人々は理想郷で蘇るって言われてたけどね。」
「嘘くさ・・・でも、カード化した人々が元に戻るというのは本当かもな。
このカード化のシステム、そして、次元間移動システムなんだが、どうにもリアルソリッドビジョンの発展技術で作られていることが分かった。」
「あぁ?なんで、そこでリアルソリッドビジョンが出てくるんだよ?」
実際に研究し事情を知っている零児以外が全員疑問に思ったことを沢渡は口にした。
リアルソリッドビジョンの装置は一般にはブラックボックスなものが多く、その装置がどういう原理でソリッドビジョンの実体化を行っているのかは秘匿されていたのだ。
それを遊矢は図を切り替えて、専門的なことは省いて説明する。
「まず、リアルソリッドビジョン装置なんだが、これを分かりやすく言うと一定空間に異次元を作る装置だ。」
「異次元?」
「ちょっとズレた位相空間を作り出し、位相空間内の物質だったものは質量エネルギーとして変換されるので、それは投影されたソリッドビジョンに対応して形を再構築され現実世界で実体化される、らしい。」
さすがに遊矢といえど、うまく言えない代物であったが、遊矢自身はこの技術によく似た代物を知っている。
それは遊戯王ZEXALに登場したスフィアフィールドだ。
それは一定空間内に高次元のエネルギー世界であるアストラル世界やバリアン世界に似た環境を作り出すというものだ。
いわばこれの劣化版がリアルソリッドビジョン技術である。
「で、カード化は対象周辺に対して異次元空間を作り出して、この物質世界とアクセス不能になる。
まぁ、簡単に言うと異次元の隔離空間に捕らわれているような状態らしい。
カードはその異次元空間とこの世界を紐づけしているものらしい。」
「じゃあ、戻ってこれるのか!!」
「カードがある限りな。
実験的にネズミとか、いろいろとカード化してみたんだが
どうもその異次元空間には時間の概念がないらしく、元に戻すと捕らわれた時のまんまの状態で出てきた。」
「出てきただと・・・!?じゃあ!!」
「あぁ、カードから元に戻すことに成功した。」
「「!!」」
ユートと黒咲は驚きとともに見つめ合った。
今まで失った仲間たちを取り戻す光明が見えたのだ。
「次元間移動の方は、もっと単純で2つの世界をつなげる異次元のトンネルを作っているらしい。
まぁ、どれも異次元科学の理論のもと運用されていて、同じシステムを使っているからデュエルディスクに詰め込んで搭載できるらしいな。」
アカデミアと戦うための問題であるカード化、これが解決されたことでその惨状を知っているものから安堵の息が上がる。
だが、遊矢はそんなことでは安堵できない。アカデミアと戦う上で厄介な問題はまだある。
「次にアカデミアと戦う上での対策だ。
アカデミアは赤馬 零王がトップのピラミッド状組織だ。
先日戦った仮面の連中、オベリスクフォースは親衛隊みたいなもので、あれで割と強い方らしい。」
「う~む、たしかに厄介な相手でござったが、一人一人はそれほどでもないような?」
「そう、そこ
カード化の問題はどうにかなったが、最大の問題としてアカデミアは複数人対1人を基本にしているらしい。
ぶっちゃけ、一人一人だとそんなに強くない。
奴らのデッキを見ると無理やりデチューンしたような内容だったからな。」
【アンティーク・ギア】それは地属性機械族のテーマであり、攻撃力3000以上のレベル8以上のモンスターを使った豪快なパワープレイが売りだ。
それ以外の下級はサポートという役に収まっているものがほとんどだ。
オベリスクフォースのデッキはメインデッキに入る高攻撃力アタッカーを排除して、融合召喚を使わないと勝てないような内容にされていた。
なお、デニスが所持していたものにはちゃんとアタッカーが入っているのだが、これはエリートにのみ贈られるデッキらしく、一般兵には配布されていないらしい。
「そこで、アカデミア対策を施した新型のデュエルディスクを作った。」
『新型?』
「ちょっと待ってろ。」
遊矢が部屋を出ていくと、すぐに扉が開き見慣れない人物がアタッシュケースを持って歩いてくる。
その人物は、長い銀の髪を二つ括りにして、黒いコートのような軍服に、黒いズボンを履いており、顔は黒い帽子とマフラーで見えづらいが、その双眸は赤い目をしていた。
「こちらが新型のデュエルディスクになります。」
鈴のなるような声とともに開けられたアタッシュケースに入っていたのは8台の銃のような形のデュエルディスク
めずらしい形状のそれに注目がいくが、その中で零児は思った、こんな人物は自分の会社にいたかと
そして、その人物に心当たりがある沢渡が声を張り上げる。
「あぁー!!」
「沢渡、君は彼女を知っているのか?」
「えっ!?社長の関係者じゃねぇのかよ?
去年の文化祭で榊 遊矢のクラスが作った映画『閃刀姫』で敵役『ロゼ』をやってた奴だよ!」
「私のことをご存じなのですか?」
「うちの学校で知らないやつがいるかよ!
すげぇアクションと演技力で、話題になってたじゃねぇか!
結局あれは誰だったんだって、一時期その噂でもちきりだったんだぜ?」
「それはそれは・・・」
『ロゼ』は自身のホルスターの中に収められていた新型デュエルディスクを停止させる。
すると、その背に流れていた銀の髪が消える。
「うれしいねぇ!」
「うおぉ!!?さ、榊 遊矢ぁぁ!?」
帽子を外しマフラーを下にずらして現れた顔は、ニヤッとした笑みを浮かべた遊矢である。
特徴的だった赤と緑のトマトヘヤーは銀色に染められているが、まぎれもない当人だ。
「どうしたんですか、沢渡さん、そんなに驚いて?」
再び遊矢は声を変えて、沢渡をからかう
少女声で、口調も丁寧だが顔は意地悪くにやけているため、違和感しかない。
「ど、どうしてお前が女の子役やってんだよ!?それにその声は何だ!?」
「沢渡、あれは遊矢の声真似だ。」
「こ、声真似えぇぇ!?」
「そうそう、「どぉだ?いい声だろう?」なんてな。」
遊矢は続き、沢渡の声を真似てからかう
もはや新型デュエルディスクのお披露目よりインパクトがあったため、注目はこちらに向かってしまっている。
「ちなみにさっきの質問の答えは、柚子に付いてアクションができる女子がうちのクラスにいなかったからだ。
脚本書いたのに、キャストまでやらされる羽目になったけど・・・」
「えぇ~!?レイをやってたの柊 柚子だったのかよ!?全然わからなかったぜ・・・」
「いや~メイク担当がすごかったからな。本当に別人みたいだったな。」
「・・・思い出話をするのもいいが、いい加減話を戻してくれないか?
それに、君はなぜそんな恰好をしている。」
文化祭の種明かしという、他のメンツにはよくわからない話に脱線しているため、零児が強引に話を戻す。
「俺もなぜかアカデミアのお尋ね者になっているみたいだからな。変装くらいはするさ。
ちなみにさっきまでは制服を着た俺自身の写真を、俺に投影させていたのさ。」
そう、これが新型デュエルディスクに搭載された機能の一つである。
デニスの一件もあり、どこにスパイが紛れているのかもわからないので無用な戦闘を避けるため、このような機能を追加したのだ。
「写真だけじゃなくてデュエルモンスターズのカードも投影できるから、いろいろ遊べて売れそうだろ社長さん?」
「ふん。」
ちなみにこれは別個の商品として一般にも販売する予定だ。
遊矢が赤馬 日美香を黙らせるために用意した儲け話の一つである。
さらにこの世界の守りとして、融合及び特殊召喚メタを中心にしたデッキを搭載したデュエルロボを掃除ロボとして売り出すことになっている。
「さらにこのデュエルディスクには強制的に人数を制限するためのフィールドを発生させる機能も付けている。
これでまた30人対2人なんて面倒なことをしなくて済むってわけだ。」
この機能はエクシーズ次元のデュエルアンカーとこの世界のアクションフィールドのシステムの応用である。
遊矢のスフィアフィールドのようなシステムなら、本当にスフィアフィールドを作れるのでは?という考えから作られたもので、相手のデュエルディスクに作用して、対戦者以外のデュエルディスクを機能停止にさせ妨害するジャミングフィールドを発生させるのだ。
なお余計なデータ容量を使っていたアクションカードがなくなったので、普通にフィールド魔法も使用可能である。
「もちろん、カード化を解除するシステムもこれには搭載されている。
いろいろ準備して、さっそくアカデミアに殴り込みに行きたいところだが・・・
その前に、柚子がシンクロ次元で迷子になったらしいから、見つけに行く。」
「シンクロ次元?なんで柊 柚子がそんなところにいるんだよ?」
「シンクロ次元の俺のそっくりさん、ユーゴの次元移動に巻き込まれたらしい。
まぁ、ユーゴもしたくてやったわけじゃないだろうけどな。」
「うぅむ、確かにそんな感じでござったな。
ただあのとき・・・そう、柚子殿のつけていたブレスレットが光ったと思ったら、2人は消えてしまっていた・・・」
「そう、柚子が持っているブレスレットなんだが、あれは俺とユート、ユーゴ、そして融合次元のユーリをどうしても出会わせたくないらしい。
セレナのブレスレットもさっきからピカピカ光っているしな。」
「何?おぉ!?本当だ!なんだこれは!?初めてだぞ!?」
「・・・セレナ、君はそのブレスレットをどこで手に入れた?」
以前、実際に柚子のブレスレットの効力で瞬間移動してしまったユートがセレナに質問する。
そして思い出したのだ、瑠璃も同じようなデザインのブレスレットをしていたことを
「いや、う~ん・・・昔から持っていたとしか覚えていないな・・・」
「柚子も同じだ。
あれが腕に嵌らないときは紐付けて首にかけてたりしてたしな。」
「瑠璃もだ・・・あの銀のブレスレットをずっと持っていた・・・」
深まるばかりの柚子たちの謎、遊矢はもちろんその答えを知っているがそれを語るわけにはいかない。
「まぁ、こうなってくると赤馬 零王の目的は正確には変なブレスレットを持っている同じ顔をした女の子なんだろうな。
で、柚子のブレスレットは特別変な力を持っていて、俺と俺に似ている奴らをどっかに飛ばす力がある、と
そうなってくると今、柚子はユーゴと行動を共にしているから、俺とユートは近づけない。
よって、何班かに分けて行動することにする。」
「分ける?」
「ユーゴからの情報でシンクロ次元の警察組織みたいなもののトップにアカデミアからの間者が居座っている可能性が出てきたからな。
俺とユートの班は、そっち側の調査をするから残りの班で柚子を探してくれ。」
「警察が相手か・・・面倒そうだな、それ。」
「あぁ、でもそれ以上に面倒なのが、これだ。」
スクリーンに映し出されるのは地図、それは縮尺からしてかなりの広範囲の地図であることであることが分かり、区か市並みの広さの街が広がっていることが分かる。
「これは奴らのデュエルディスクの中に設定されていたシンクロ次元の転送先の街を郊外部が現れるまで広げた地図だ。
見ての通りかなり広い。
おそらくユーゴと柚子はこの街にいるんだろうが、この街で人探しするには時間がかかる。
今アカデミアはオベリスクフォースが壊滅したから、混乱しているのか何もアクションを起こしていない。
この機を逃すわけにはいかないからな。出来るだけ早めに見つけておきたい。」
「ふむ、時間をかけずに広い街から柚子たちを見つけ出す方法か・・・」
「まぁ、柚子を探すより、ユーゴを探した方がいいだろう。
あれだけ騒がしい性格しているから、知っている人間もいるはずだ。」
「まぁ、そうでござろうなぁ~」
この場のメンツでユーゴを知っている月影は、しみじみつぶやいた。
「あぁ、それとシンクロ次元ではエクシーズと融合とペンデュラムは禁止な。」
――えっ!?
突如の戦力外通告を受けるユート、黒咲、セレナ、デニス
シンクロ以外の召喚法を戦術に組み込んでいる赤馬兄弟もほとんど戦力外だ。
「ちょっとまて、なんだそれは!?」
「零児、お前が召喚反応を検知する装置を使っているのなら、警察組織に入り込んでいるアカデミアも似たような装置を使っていると考えるべきだろう?
それに俺はシンクロ次元であまり目立って戦争に巻き込むような真似はしたくないんだ。
だったらあの世界に存在しない召喚法は、緊急時を除いて使わない方がいい。」
「ぬぅ・・・だが・・・」
「シンクロに行く目的はあくまで柚子の捜索だ。
間者についてはどのくらいあの世界に潜り込んでいるかによって採決する。
後ろから撃たれたくないから、出来る限り潰しておきたいけどな。
こっそりと暗殺して、別次元にトンずらよ。」
「暗殺・・・もう少し言い方をどうにかできないのか、君は・・・」
「誇れる勝利なんて戦争で期待するなよ、零児。
赤馬 零王だって状況を見てからになるが、現時点では混乱に乗じて暗殺する予定だ。」
遊矢は11人で正面切って戦うなんて考えていない。
多人数制限のフィールドだって、赤馬 零王の頭脳では対策されるかもしれないと考え、何かしらの方法でアカデミア本部を混乱させ、その間に事を済ませるつもりでいるのだ。
「さて、シンクロ次元での行動だが、デニス、権現坂、沢渡で一班、月影、セレナ、零羅で一班組んでもらい、柚子を探してもらう。
それ以外はシンクロ次元の警察組織、セキュリティに探りを入れる。」
「むっ?なぜ私が、こんな子供と?」
「零羅は危機察知能力が高いらしいからな。
矢面に立つのは月影だが、変な奴が寄り付くのを防いでくれるだろう。」
「・・・・・・」――コク
零羅は言葉を発さずにうなずく、零羅から感じる意思に零児とセレナは驚き、それ以降黙り込む。
「異存はないようだな。月影も頼むぞ?」
「承知した。月に代わりセレナ殿と零羅殿をお守りしよう。」
だが、この班分けに疑問を持つ者はセレナだけではなかった。
「いいのかい?スパイだった僕が柚子の捜索隊になって?」
「探して見つけるより、見つけてもらった方が楽だからな、お前ほどの適役はいない。
そうだろう?」
「!!、はぁ~本当に君は・・・わかったよ・・・
僕に拒否権なんてないし、先生から教えてもらったエンタメをこれ以上汚したくないしね。」
反対意見がなくなったところで、転送地点は人気のなさそうな東西の森の4点に決まった。
「げぇ~榊 遊矢、なんでいちいち森の中なんだよ?
どこでも転送できるんだったら、一気に町中に入っちまえばいいじゃねぇか?」
「お前は本当に馬鹿だな、沢渡・・・
いきなり街の中に見知らぬ人間が出現したら、不審者確定じゃねぇか。
旅行者装うためにちょっと離れた人気のなさそうなところから入るんだよ。
俺はいきなり刑務所行きになったり、いしのなかにいる、なんていう事態はごめんだからな。
さて、じゃあ、そろそろ行こうか?」
デニスを除く全員が銃型デュエルディスクを手に取る。
デニスはスタンダード製デュエルディスクに転送装置を付けただけの物だ。
ディスクを起動するとリボルバーの弾倉のように、パネルが展開され、シンクロ次元への転送データをインプットする。
【Dimension move Stand by】
「では各員、健闘を祈る。」
――ドオォン!!
引き金が引かれ、彼らは旅立った。
行先は歪んだ絆が蔓延る止まった街
道化はガラクタの中、眠れる英雄を目覚めさせることでしょう。
――キイイィィィィィィィィ!!
はいは~い!シティの皆さん、こんばんは。
トップシティTVのトップリポーター、メリッサ・クレールです。
今日も始まりました!大興奮のライディングデュエル!
追うのはセキリュティの花形デュエルチェイサー!
追われているのは・・・えぇー!?嘘!?あのDホイールは!?
次回 遊戯王ARC-V Rーe:birth
『
ちょ、ちょっと!?お化けじゃないわよねぇええ!?
「CC」カード群の効果について
-
制作したものをそのまま使用
-
後付け効果を削除
-
メインに入るカードの後付け効果のみを削除
-
EXのカードのみをアニメ寄りにして使用
-
完全にアニメカードそのまま