そうだ、パパとママを殺した人を殺したんだ。
隠されていた棚の隙間から2人が殺されているのを見ていた僕は、それをやった相手をそのまま殺し返した。
何も思わなかった。ただ腐っていく3人の死体のそばで僕はたたずみ続けていた。
銃を持った人がやってきた。
食べ物が欲しいらしい。でももう銃の使い方は外を見て覚えていた。
家に死体が増えた。けど食べて寝る以外僕は其処に佇んで外を見ていた。
それからも、政府とか、レジスタンスとか、革命とか、なんとか教とかいろんな人たちが来たけど襲ってきた相手を殺して、殺して、ころして、コロシテ・・・・
「貴方ね、小さな死神は。」
女の人が来た。でも僕を殺そうとはしなかった。
心なんてなかった僕はただその敵意のない人に言われるままに着いていった。
「自分がない?」
「えぇ、あの子には自分というものがないのです。
こうしたいという欲求も、あのようになりたいという望みも、あの子には存在しない。」
変な機械を言われるままに着け、言われたとおりにする。
「身寄りもなく、誰かに頼ることもないまま、それでも生きていくためにあの子は自分を捨て、他者になりきる力を身に着けた。」
「他者になりなる?」
「他人に完全になりきる。或いは他人の指示を完璧に遂行する。
自分は器となり、そこに他者の意思を満たして生きる。まさに操り人形といえるでしょうね。」
「紛争・・・そうか、自分を殺そうとする意思を読み取って逆に・・・・・」
「えぇ、自分に向けられた感情を反射する。
だからこそ、我々の力になりうる。そうは思わないこと?零児さん。」
「・・・・・・母様、提案があります。」
「あら、何かしら?」
「あの子を、私のそばに、対面としては弟として一緒にいることは出来ないでしょうか?」
「っ!!?何を言っているの零児さん!!あんな!!」
「母様の考察が正しいのなら、あの子の中には何かを満たす必要があります。
デュエルは、ただ強い相手を真似るだけでは勝てないことは、お判りでしょう?」
「だけど!!」
「私のタクティクスを学ばせ、実戦経験の中で相手のデータを蓄積し、来るべき日の為の戦力とする。それがあの子の一番の活用方法です。」
「っ!・・・そうね、それが一番・・・・分かったわ。」
女の人は居なくなって、代わりに男の人が近づいて来た。
「光を持たずに育ったお前は、デュエルに何を見出せばいいのか、何も見えていない。
ならば、その光を対戦相手からもらえばいい。」
自分のモノなんて何一つ持っていなかった僕が始めてもらったヒカリは一枚のカード
「・・・お前は零羅
光を捕らえ、連なり、並べる、私の弟だ。」
それが僕、『零羅』の始まり
「・・・・・フー・・・・よし、すまなかった。“もういい”」
だから兄さま、僕にヒカリをくれたあなたが、自分の心に蓋をしようとしないで
『お父さん』がどういうものなのか、僕には解らないけど、でも兄さまにとって大切だった存在なのは分かるから、分かってしまうから・・・・
「任せたぞ!!」
兄さまから任された、なのに・・・・
「あっ!?うああああああぁぁぁああああああああ!!?」
なのに、僕は兄さまから任された事も出来なければ、黒咲の言うように奪った命への償いもできなかった。ごめんなさい、兄さま・・・・
「はっ!?えっ、ここは?」
たしか僕はアカデミアの地下に行って、そしたら大きな穴から虹色の光が・・・
「僕、死んで?でもなんで森の中・・・?」
生き物の気配がする、死んだんじゃない?
でもそれなら此処はどこ?森なんてあの島にはなかったし・・・もしかして次元転移した!?
「戻らなきゃ!早く戻らなきゃ!!兄さまが、月影が、皆が!!」
「静かにしてくれ・・・俺の腹の虫ぃ~」
「っ!?人の声!?」
僕は声のする方に向かった。
危険かもしれないけど、此処がどこなのか知らなくちゃ!
「はぁ~駄目だ。なんか胃袋からエビフライの味が逆流してくるぅぅぅ~・・・」
「っ!?あれはアカデミアの生徒?」
そこにいたのは赤いジャケットを着た男の人
ちょっとデザインは違うけどアカデミアの一番下の階級が着る制服によく似ている。
敵・・・だと思うけど、何故かその人はお腹を抱えて蹲っている。気絶している・・・?
「は、腹、へったあぁぁぁ・・・・」
お腹がすいてるの?
「・・・・・・うん。」
アカデミアの、敵かもしれない人だけど、なんとなく僕は大丈夫だと思った。
―Realize―
僕はとりあえず、手持ちの非常食をカードから元に戻し彼の前に置いて、木の陰に隠れる。
「くんくん、飯!!おぉ!!ドーナツだ!!
いっただきまーす!!あむ!あむ!!うめぇ!!」
しばらくすると彼は目の前に置いていたドーナツに飛びついて、食べ始めた。
たくさんあったのにあっという間になくなっていく、全然躊躇がない。
「あむ!!かーうまかった~!!
あれ?でもなんでこんなところにドーナツが?」
食べてから疑問に思うんだ・・・
「ん?そこに誰かいるのか?」
っ!?
「あっ!?このドーナツ、もしかしてお前のだったか!?
あちゃ~すまねぇ、全部食べちまった・・・マジでごめん!!」
・・・本気で謝ってる、やっぱり大丈夫そう?
「・・・大丈夫、あげるために、置いたから。」
「えっ、子供?
あっ!もしかしてお前もレイみたいに、年齢誤魔化してこっそり入学してきたんだろ!」
「えっ!?ち、違う。僕は・・・」
「えっ!?違うのか?」
「僕は・・・なんでここにいるんだろう?」
そもそも僕は地下にいたはずだし、アカデミアはずっと曇ってたし、島のほとんどが金属で覆われていた。なのに・・・
「あっちゃ~迷子か・・・・
う~ん、どうすっかなぁ~迷子は俺もだし・・・ん?その腕のなんだ?」
「えっ、デュエルディスク、だけど・・・?」
「えっ!?そのちっこいのがデュエルディスク!?
カード置く場所とか全然ないじゃん!?」
「?カード置く場所なら、出てくる、でしょ?」
デュエルディスクを起動させるといつも通り、リアルソリッドビジョンで作られたプレイゾーンが出現する。
融合次元でもシンクロ次元でも、多分エクシーズ次元でもデュエルディスクはみんなこの形式のはずなのになぜ彼は驚いているんだろう?
「うへっ!?すげぇええぇぇ!!なんだそれ!?
ってあれ・・・・待てよ、こんなのできているってことは、俺!もしかして宇宙に行っている間に地球だとすっごい時間がたってたんじゃないか・・・?
そんなぁ!!こんなんじゃ浦島太郎じゃねぇかよ~!!」
宇宙に行っている間?
「あ、あの・・・」
「あっ!?ごめん!こっちの話、こっちの話
はぁ~みんなじーさんばーさんになってんのかな・・・」
「?」
「うあぁぁぁあああ!!もう、こんな時はデュエルだ!デュエル!!
って、俺まだデッキが・・・」
「デッキがどうしたの?」
「あぁ、ちょっとな・・・俺には白く見えちまうカードがあって・・・ってあれ!?
相棒!?みんな!?ちゃんと見える!!
はは!よっしゃー!!こりゃデュエルするしかないぜ!!なぁ!!」
――ビクッ!「デュエル?」
全然悪意を感じないけど、アカデミアとデュエル・・・
「負けたらカードになったり・・・しない?」
「えっ?あははは、そんな闇のデュエルじゃあるまいし、あっ!?」
今度はなに・・・?
「そういえば、俺、デュエルディスク持ってなかった・・・」――コツンッ
あれ?あんなのあったっけ?
「あの、それ・・・」
「えっ?おわっ!?デュエルディスク!?なんでこんな所に!?気づかなかった・・・」
デュエルディスク?
腕に付ける部分は丸い球みたいになっているし、カードを置くところも最初っから実体として付けられている。
リアルソリッドビジョンが普及する前のかなり古いタイプだ。
「よし!じゃあやろうぜ!デュエル!!」
「う、うん・・・」
流れでデュエルすることになっちゃった・・・
この人の、本当にデュエルすることが楽しみで、デュエルできることが嬉しくて、ワクワクしている気持ちに当てられてしまったのかもしれない。あの子たちとデュエルしたときみたいに・・・
「「
「よし、先行は俺だ。俺のターン、ド――ビー!ビー!ビー!!
うぇ!?な、なんだ!?」
「?先行は最初のターン、ドローできないよ?」
「えぇぇえええ!?マジで!?
ルールまで変わっているなんて・・・俺、本当に浦島太郎になっちまったのかぁ・・・?
じゃ、じゃあ、俺はまず・・・・と、俺はマジックカード、コンバート・コンタクトを発動。
手札とデッキの
俺は手札の
デッキを確認した彼は何故か自分のデッキに目を輝かせている
「どうしたの?」
「あっ、わりぃ!アクアドルフィン、お前にも他の仲間がいたんだなぁ!
よし!俺はデッキの
さらにカードガンナーを召喚!」
カードガンナー ATK400
手が砲台になっている玩具みたいなロボットが出てきた。確かあのモンスターは・・・
「カードガンナーは1ターンに1度、デッキの上からカードを3枚まで墓地へ送り、攻撃力を墓地に送ったカード1枚につき500ポイントアップさせる!」
カードガンナー ATK400→1900
「よし!行くぜ、みんな!手札からコクーン・パーティを発動!
墓地の
来てくれ!
なんだかピンク色の膜?が周りにあるイルカと鳥と光る人型が出てきた。
一気に3体、レベルは2、融合?それともエクシーズ?
「永続魔法、コクーン・リボーンを発動!
このカードは自分フィールド上の
来てくれ新たなヒーロー!
アクア・ドルフィン「ふんっ!」
DEF800
エア・ハミングバード「はあっ!」
DEF600
グロー・モス「たぁ!」
DEF900
「おぉ!!初めましてだな!エア・ハミングバード!グロー・モス!
アクア・ドルフィン、こいつらがお前の仲間なんだな!」
『あぁ、彼らは私と同じネオスペースの住人。
チッキー星人とピニー星人だよ、十代。』
「!!?」
モンスターがしゃべった!?もしかしてあれがカードの精霊?
『うん、よろしく十代。』
『俺たちの力、存分に使ってくれよ!』
「おう!早速行くぜ!エア・ハミングバードの効果発動!
1ターンに1度、相手の手札1枚につき500ポイント、俺のライフを回復する『ハニー・サック』!」
「っ!?」
僕の手札からいきなり花が咲いて、エア・ハミングバードがその花から蜜を吸う。
ハチドリだったんだ。すっごい人型だけど
「ありがとう、エア・ハミングバード。
よし、じゃあ次はコイツで「待って十代。」なんだよ、グロー・モス?」
LP4000→6500
『先にそっちのカードで僕を進化させてみて、そしたら僕の効果も強化されるし、そのカードの効果も高められるから。』
「わかったぜ、グロー・モス。
じゃあ俺は
自分フィールド上のNを墓地へ送り、そのモンスターと同名扱いのレベル4モンスターを融合デッキから特殊召喚する。
来い!
ティンクル・モス「ハッ!」
DEF1100
青白く光る人型のグローモスが女の人みたいなシルエットに変わった。
効果は・・・戦闘時にドローする効果持っているんだ。
引いたカードがモンスターならバトルフェイズを終了させる効果もやっかいだね。
「で、こいつを発動するんだな。
俺はマジックカード、スペーシア・ギフトを発動!
自分フィールド上の表側表示の
『うん、今の僕の名称はティンクル・モスとグロー・モスの2種類あるから、全部で4枚のカードをドローできるよ。』
「おぉありがとうな!ティンクル・モス!
じゃあ4枚ドローだ!おっ、じゃあもう一丁!スペーシア・ギフト発動。もう4枚ドロー!
よし、アクア・ドルフィン、お前の出番だ!」
『うん!』
「アクア・ドルフィンの効果発動!
手札を1枚捨て、相手の手札を確認し、その中に自分フィールド上のモンスターより低い攻撃力を持ったモンスターが居た場合、そのカードを破壊し相手プレイヤーに500ポイントのダメージを与える。『エコーロケーション』!」
アクア・ドルフィン「ケケケケケケケケケケ!!」
筋肉質な人の体にイルカの顔のちょっと気持ち悪いモンスター、アクア・ドルフィンの吐いた音波で僕の手札が丸見えに
そして、僕の手札には攻撃力800の彼岸の悪鬼 スカラマリオンが
「見つけたぜ!俺のフィールドには攻撃力1900になったカードガンナーがいる!『パルス・バースト』!」
「うわっ!?」
LP4000→3500
カード・ガンナーの放った光線が僕の手札を撃ち抜く
でも今の僕の手札のモンスターはこれだけ、これ以降のダメージはない。
「よっしゃ!先制パンチ決まったぜ!
俺はさらにマジックカード、テイク・オーバー5を発動
デッキの上から5枚のカードを墓地に送る。
そんでカードを2枚伏せて、俺はこれでターンエンドだ。」
えっ、エクシーズしない?やっぱり融合次元の人だから融合モンスターしか使わないのかな?
でも先行でドローしようとしたり、デッキのカードを初めて見たような反応だったり、使っているデュエルディスクもすごく古いタイプだったり、初心者・・・っていうこともなさそう?だし、よくわからないや。
「エンドフェイズにスカラマリオンの効果発動
デッキから闇属性、悪魔族レベル3モンスターを手札に加える。
僕は魔界発現世行きデスガイドを手札へ・・・」
「あちゃ~、墓地に送られることで効果発動するカードかよ・・・
ちぇ、エンドフェイズにカードガンナーの攻撃力は元に戻る。ターン終了だ。」
カード・ガンナー ATK1900→400
「僕のターン、ドロー
僕はマジックカード、闇の誘惑を発動
デッキから2枚ドローして、手札の闇属性モンスター、CC隻眼のパスト・アイを除外
さらに妨げられし壊獣の眠りを発動
このカードはまず、フィールド上のモンスターをすべて破壊する。」
「何ぃ!?みんな!!」
カードから出た水と風が嵐を巻き起こして宇宙人たちを巻き込んでいく、そしてそのあとに現れるのは凶悪な顔の巨大な蛾と亀のような甲羅を持つ海竜
ガダーラ「ギャアアァァァァアアア!!」
ATK2700
ガメシエル「アアアアァァァアアアアアア!!」
ATK2200
「その後、自分と相手のフィールドに1体ずつ壊獣モンスターを攻撃表示で特殊召喚する。
この効果で特殊召喚したモンスターは表示形式を変更できず、必ず攻撃しなければならない。
僕はこの効果で君のフィールドに怪粉壊獣ガダーラ、僕のフィールドに海亀壊獣ガメシエルを特殊召喚した。」
「わぁああぁぁ!!巨大怪獣だ!!すげぇえええ!!
でもよ、俺のフィールドのモンスターの方が攻撃力は上だぜ?」
「うん、でもこれでいい。
僕は魔界発現世行きデスガイドを召喚。
このカードが召喚に成功したとき、手札、デッキからレベル3悪魔族モンスター1体を効果を無効にして特殊召喚出来る。
来て、抹殺の
真っ黒なバスから降りてくる赤い髪のバスガイドさんと、盾と剣を持った足のない骸骨のような悪霊
魔界発現世行きデスガイド「はぁーい!」
ATK1000
抹殺の
DEF0
「レベル3のデスガイドと抹殺の
来て、ランク3、虚空海竜リヴァイエール。」
リヴァイエール「ギャアアァアァァァ!!」
ATK1800 ORU2
薄い緑色の異次元を泳ぐ海竜が現れる。
割と除外要素のあるデッキでは使われているメジャーなカードと遊矢は言っていたけど、彼はこのカードも知らないみたい。
「・・・うぇえぇぇえええ!?エクシーズ召喚!!?
なんだその召喚方法!?」
違う、エクシーズ召喚自体知らないみたい・・・
もしかしてここ、融合次元でもない?
「説明、居る?」
「い、いや、今は・・・いいかな?
はぁ~本当に怖くなってきたぜ・・・俺、卒業できっかな・・・退学扱いになってたりして・・・」
「そう、じゃあリヴァイエールの効果、オーバーレイユニットを1つ使い、除外されているレベル4以下のモンスターを特殊召喚できる。
来て、CC隻眼のパスト・アイ!」
パスト・アイ ATK1400
「僕は永続魔法、
このカードは1ターンに1度、自分と相手フィールド上の融合素材を1体ずつを対象にし、自分フィールド上の融合素材を墓地に送り、融合召喚を行う。
僕は風属性、レベル8の怪粉壊獣ガダーラを撮影。
僕は撮影したガダーラと隻眼のパスト・アイを融合!
羽ばたく蟲の女王よ、我が目に宿りて、その力捧げよ!融合召喚!
現れろ、全てを叩き切る音速の鉾槍、レベル8、CCC武融化身ソニック・ハルバード!!」
ソニック・ハルバート ATK3000
槍であり、斧であり、鎌でもある悪魔の意匠が混じる空色の風の武装。
相手の伏せカードは多いけど、ソニック・ハルバートは召喚ターン破壊されない。さらにこれで!
「永続魔法、強者の苦痛を発動
相手フィールドのモンスターは自身のレベル×100ポイント攻撃力を下げる。
ガダーラのレベルは8だから800ポイントダウン。」
ガダーラ ATK2700→1900
「げっ!?」
「行ってソニック・ハルバート!怪粉壊獣ガダーラを攻撃!」
風を纏う鉾槍が音速で射出されガダーラを貫く、でも墜落するガダーラの代わりに空に映し出される『H』の形のシグナル
「うおぉぉお!?やってくれたな!トラップ発動!ヒーロー・シグナル!
自分フィールドのモンスターが戦闘で破壊され墓地へ送られたとき、
手札、デッキから
LP6500→5400
「来てくれ、バブルマン!」
バブルマン「ふんっ!」
ATK800
出てきたのはずんぐりむっくりとした水色の鎧を着たおじさん?
攻撃力800?攻撃を誘っている・・・もう一枚が本命のトラップかな?
「でも、ソニック・ハルバードはバトルフェイズ開始時、相手フィールド上に風属性モンスターがいた場合、3回攻撃できるようになる。
残り2回の攻撃で終わりだよ!」
「いいや!
リバースカードオープン!速攻魔法、バブル・シャッフル!
このカードは自分フィールド上のバブルマンとフィールドのモンスター1体を守備表示にして、その後守備表示にしたバブルマンを生贄に手札の
俺はソニック・ハルバートを守備表示に変え、バブルマンを生贄に、来てくれ!エッジマン!!」
ソニック・ハルバート ATK3000→DEF0
バブルマンの腕から無数の泡が出てソニック・ハルバートを包んで弾けた。
すると纏っていた風を消されてソニック・ハルバートが力を失って地面に突き刺さる。
そしてそれを起こした当人はすでにフィールドからいなくなっていて、代わりに黄金の戦士が泡の壁を切り裂いて現れた。
エッジマン「ハアッ!!」
ATK2600→1900
「くっ、でもまだガメシエルとリヴァイエールがいる!
行ってガメシエル、エッジマンに攻撃!」
「そうはさせないぜ!墓地のネクロ・ガードナーを除外し、その攻撃を無効にする!」
白い長髪の戦士がガメシエルの火炎弾からエッジマンを守る。
「防がれた。カードを2枚伏せターンエンド。」
「俺のターン、ドロー!
スタンバイフェイズに墓地のテイク・オーバー5の効果発動!
効果を使った次の自分のターンのスタンバイフェイズ時に墓地のこのカードと、デッキ、手札、墓地のテイク・オーバー5を除外することでデッキからさらに1枚ドローできる。
さらに俺はマジックカードを発動するぜ!潜入!スパイ・ヒーロー
デッキからカードをランダムに2枚墓地へ送り、相手の墓地のマジックカード1枚をこのターン、俺の手札として使用できる。
スパイ・ヒーローの効果で手に入れた闇の誘惑を発動!
デッキから2枚カードをドローし、その後、闇属性モンスター
よっしゃ、来たぜ!逆転のカードが!
ミラクルフュージョンを発動!墓地の
来い!マイフェイバリットカード!
フレイム・ウィングマン「ハッ!!」
ATK2100→1500
「そして俺はフィールド魔法を発動するぜ!摩天楼―スカイスクレイパー―!」
日差しがさしていた森は一瞬で夜の摩天楼に変わる。
地には月明りで輝く黄金の戦士、そして天には月明かりに照らされる竜のアギトを持つ片翼の異形のヒーロー
「行けー!フレイム・ウィングマン!巨大怪獣をぶっ倒せ!海亀壊獣ガメシエルに攻撃!!」
「でも、フレイム・ウィングマンの方が攻撃力が低い。」
高層ビルの上からさらに飛んだフレイム・ウィングマンが全身を炎が包み
「だからこそ、摩天楼の効果が発動するぜ!
スカイスクレイパーの効果!
「あっ!?」
「行けー!!『スカイスクレイパー・シュート』!!」
ガメシエルの吐いた火炎弾を、さらにガメシエル自身も貫いて行った
「フレイム・ウィングマンの効果発動!
戦闘で破壊したモンスターの元々の攻撃力分のダメージを受けてもらうぜ!」
「あぐううぅうう!!」
LP3500→3200→1000
「よし!エッジマンでソニック・ハルバートに攻撃!
エッジマンは守備モンスターに攻撃したとき、その守備力より攻撃力が上回っていれば相手にダメージを与えられる。」
「!?」
本当に逆転した!?
「さらにスカイスクレイパーの効果で、攻撃力アップ!
これで終わりだ!『パワー・エッジ・アタック』!!」
エッジマン「ふんっ!ハァッ!!」
ATK1900→2900
黄金の刃が風の刃に迫ってくる。
痛いのは嫌、元々なし崩しで始まったデュエルなんだからここで終わってもいい。でも
≪あきらめないで!!≫≪まだまだ痺れ足りないぜ!!≫≪戦いはこれからだ!!≫
でも、僕の中の“キミ”たちが「負けたくない!」って叫ぶんだ!
「トラップ発動!ヘイト・バスター!
悪魔族モンスターが攻撃対象に選択されたとき、そのバトルするモンスター同士を破壊し、破壊した攻撃してきたモンスターの元々の攻撃力分のダメージを与える。」
2つの刃は互いにひび割れ、お互いを砕きながら相手を破壊する。
だがソニック・ハルバートの起こした風によって破片が彼に襲い掛かる。
「なっ!?うわああああぁあああああ!!」
LP5400→2800
「レベル8の悪魔族が墓地へ送られたことにより、墓地から抹殺の
「くっそ~決まったと思ったのになぁ、逆に大ダメージ受けちまったぜ・・・
カードを2枚伏せ、ターンエンドだ。」
「っ、僕のターン、ドロー!
僕は墓地の妨げられし壊獣の眠りを除外して効果を発動、デッキから怪粉壊獣ガダーラを手札へ
さらにマジックカード、忍び寄る闇
墓地の闇属性のスカラマリオン、パスト・アイを除外してデッキから闇属性、レベル4モンスター、奇采のプルフィネスを手札へ加え召喚!」
奇采のプルフィネス「はっ!」
ATK1800
黄金と赤の鎧に赤い瞳の悪魔の男が大剣を振るう。
「このモンスターの召喚時、デッキからトラップカード1枚を除外して、自身のレベルを1つ上げる。
御前試合を除外してレベルを4から5へ。」
奇采のプルフィネス LV4→5
「さらにリヴァイエールの効果、戻ってきてパスト・アイ!」
リヴァイエール ORU1→0
パスト・アイ ATK1400
「おっ!またそいつか!へへ、今度は何を見せてくれるんだ?」
「うん、見せてあげるよ。僕の逆転を!
永続トラップ、DNA移植手術、フィールドのモンスターはすべて僕が宣言した属性になる。僕は地属性を宣言。」
リヴァイエール 風→地
奇采のプルフィネス 闇→地
パスト・アイ 闇→地
フレイム・ウィングマン 風→地
「永続魔法、
地に落ちし片翼の英雄よ、我が目に宿りて、その力捧げよ!融合召喚!
現れろ、全てを切り裂く鋼の剣、レベル6、CCC武融化身ロック・ソード!」
ロック・ソード ATK2400
「今度は岩の剣か!」
「ロック・ソードが攻撃するとき、このカード以外のフィールド上の地属性モンスターの攻撃力を全て自分の攻撃力に加える!」
「なっ!?DNA移植手術でフィールドのモンスターはすべて地属性になっているから!?」
ロック・ソード ATK2400→7500
「攻撃力7500!?」
「行って!ロック・ソード!フレイム・ウィングマンに攻撃!」
「へっ!デュエルはまだまだ始まったばかりだぜ!
速攻魔法、神秘の中華鍋!自分フィールド上のモンスター1体を生贄にして、そのモンスターの攻撃力か守備力のどちらかの数値分、自分のライフを回復する。
俺はフレイム・ウィングマンの攻撃力、1500ポイントのライフを回復!」
LP2800→4300
「自分でモンスターを!?」
「さらに速攻魔法、クリボーを呼ぶ笛
待たせたな相棒!デッキからハネクリボーを守備表示で特殊召喚!」
ハネクリボー「クリクリ~!」
DEF200 光→地
「そのまま行って!ロック・ソード!」
ロック・ソード ATK7500→6000→6300
ハネクリボー「クリイィィ!!」――バンッ!!
フレイム・ウィングマンが消えて代わりに羽が生えた毛玉が出てきたけど、何の抵抗もなくロック・ソードに破壊された。今のは・・・
「ハネクリボーがフィールドで破壊されたターン、俺へのダメージは0になる。
助かったぜ、相棒、ありとうな!」
『クリクリ~!』
っ!?半透明だけど、さっきのハネクリボー!?
ネオスペーシアンっていうモンスターたちもしゃべっていたし、いっぱい精霊を連れている?なんなんだろうこの人?
「バトル終了・・・・僕は奇采のプルフィネスのもう一つの効果発動
相手の墓地のトラップカード、ヒーローシグナルを除外してレベルを1つ上げる。」
奇采のプルフィネス LV5→6
「僕はレベル6となった奇采のプルフィネスとロック・ソードをオーバーレイ!」
相手の手札はない、危険な賭けだけど、僕のリソースもない・・・
「エクシーズ召喚、来て、ランク6、
DEF? ORU2
「攻撃力も守備力も決まっていない?」
「このモンスターの攻守はお互いの墓地の闇属性モンスターの数×200ポイントアップする。
さらに巡死神リーパーの効果発動
オーバーレイユニットを1つ使い、お互いのデッキの上から5枚のカードを墓地へ送る。
これで僕の墓地に闇属性は5体、君の墓地に1体よって、
ATK?→1200
「リヴァイエールを守備表示にして、ターンエンド。」
リヴァイエール ATK1800→DEF1600
墓地に行ったカードはいい感じだ。
攻撃は一回止められる。
でもそんな追い詰められた状況で彼は笑っていた。
「へへ、やっぱりいいもんだな~デュエルって!」
「?なんで追い詰められているのに笑っているの?」
「なんでって・・・?そりゃあ楽しいからに決まってんじゃん!」
「楽しい?」
「あぁ。見たことないカード、見たことないコンボ
ワクワクして、ドキドキして、自分のすべてをぶつけ合える。
勝ち負けとかは後回しにしてさ!こんなに楽しいことはないぜ!
お前もそうじゃないのか?」
対峙している彼には見えているんだろう、今の僕の顔が
この人とデュエルを続けるほど、胸の中からポカポカするような。身を焦がすほどの熱さがこみ上げてくるような。
そんな不思議な感覚が沸き上がっている。だから僕は
「・・・・・・うん、僕も楽しいよ。君とのデュエル」
空っぽの僕の中にいろんな人たちがデュエルは楽しいものだって教えてくれた。
そうだ、もうこれが僕なんだ。僕自身の気持ちなんだ!
「あはは!よっしゃ行くぜ!俺のターン!ドロー!!
俺はマジックカード、ホープ・オブ・フィフスを発動!
俺の墓地の
さらに墓地のENシャッフルを除外して、墓地の
よし、俺は新しい仲間を呼ぶぜ!
マジックカード、コクーン・パーティ!
来てくれ!
C・パンテール DEF300
C・モーグ DEF100
C・ラーヴァ DEF300
「
「あぁ、見せてやるぜ!俺の新たなヒーローたちを!
来いネオスペーシアン達!コクーン・リボーンの効果で
ブラック・パンサー「グルルルッ!」
ATK1000
グラン・モール「あらよっと!」
ATK900
フレア・スカラベ「フンッ!」
ATK500→1700
マントを身に着けた漆黒の豹、ドリルをアーマーにしたモグラ、人型のカブトムシ?いや、スカラベって言ってたからフンコロガシか
なんだかあのモンスターだけ勝手に攻撃力上がった、僕のフィールドのマジック、トラップの枚数×400ポイントアップする効果があるんだね。
でも攻撃力はそれ止まり、何を仕掛けてくる?
フレア・スカラベ「私は炎のネオスペーシアン、フレア・スカラベ。
十代、君と共に戦おう!」
グラン・モール「おいらはグラン・モール!よろしくな十代!」
ブラック・パンサー「俺は変幻自在のブラック・パンサー
この力、君の為に使おう十代。」
「おぉお!みんなカッコいいぜ!
って・・・せっかく呼んだけど、どうすっかな・・・・
あのエクシーズってのは効果コピーしても意味ねぇし、手札に戻してもなぁ・・・」
『十代、今こそネオスの力を借りる時だ!』
「フレア・スカラベ、ネオスの力って?」
『ネオスはな。おいらたちの力をものすごくパワーアップしてくれるのさ!』
『あぁ!俺たちとネオスが宇宙の波動を使ってコンタクトすることで、ネオスは新たな姿と力を手にすることができる!』
「宇宙の力を使ってコンタクト・・・って、つまりどういうことだ?」
『『『簡単に言うと融合なしで融合召喚ができる。』』』
「マジで!?すげぇえぇえええ!!」
なんで自分のデッキのことなのに驚いてるんだろう?
「あの・・・」
「あぁごめんごめん、俺、このデッキに慣れてなくてさ。
よし、行くぜ!フレア・スカラベを対象にマジックカード、ヒーローマスクを発動!
このカードはデッキから
俺が選ぶのはネオスだ!」
フレア・スカラベに胸に青い宝石が輝くヒーローの幻影が重なる。
フレア・スカラベ(
『融合名は“コンタクト融合”だ!』
『どうせならパーっと、3人で行っちゃおうぜ!』
「おう!俺はネオス扱いのフレア・スカラベとグラン・モール、ブラック・パンサーをコンタクト融合!」
『『『ハッ!!』』』
3人のネオスペーシアンが跳び重なると、宇宙の彼方から新たな存在がやってくる。
銀と黒の身体に、金のラインの走る緑の鎧を纏った新たなHERO
「来い!
ネビュラ・ネオス「ハッ!!」
ATK3000→2100
「ネビュラ・ネオスの効果発動!
融合デッキから特殊召喚に成功した場合、相手フィールドの数だけ俺はドローできる。
お前のフィールドのカードは5枚、よって俺は5枚のカードをドロー!」
ここでドロー効果!?
「装備魔法、インスタント・ネオスペースをネビュラ・ネオスに装備!
バトルだ!ネビュラ・ネオスで
「させない!手札の抹殺の
相手のモンスターが攻撃するダメージステップ開始時、このカードを手札から墓地に送ることで、墓地のレベル8の悪魔族モンスターを効果を無効にして特殊召喚し、攻撃モンスターと強制的にバトルさせる!
戻ってきて、ソニック・ハルバート!」
ソニック・ハルバート DEF0
「だがスカイスクレイパーの効果で、ネビュラ・ネオスの攻撃力は1000ポイントアップする!
貫け!『ハイパー・ブラック・ストーム』!!」
ネビュラ・ネオス「はああああぁぁぁあああ!!」
ATK2100→3100
――ギャリリリリリリリッバンッ!!!
ネビュラ・ネオスの腕に装着されたドリルが激しく回転し、黒いエネルギーを纏いながらソニック・ハルバードを削り破壊する。
耐えた!これでまだ!
「手札から速攻魔法、異次元からの埋葬を発動
除外されているバーストレディ、フェザーマン、ネクロ・ガードナーを墓地に戻してエンドフェイズ
この瞬間、ネビュラ・ネオスの更なる効果が発動する!」
「えっ!?」
「このカードを融合デッキに戻し、フィールド上のカードをすべて裏側で除外する!」
「なっ!?だったら、僕は墓地のトラップ、Vivid Tailの効果を発動!
このカードを墓地からセットし、僕のフィールドの表側表示カード1枚を手札に戻す。
僕は
「墓地からのトラップだって!?
でもネビュラ・ネオスの効果は止められねぇぜ!『ブラック・ネオスペース・ホール』!」
ネビュラ・ネオスが黒いエネルギーを発生させ、フィールドの全てのカードを飲み込んでいく。
それは僕のフィールドのカードだけではなく彼の摩天楼すらも
強力な効果だけど、今彼の防御手段は異次元の埋葬で戻したネクロ・ガードナーだけ
僕の手札もガダーラと
「そして、ネビュラ・ネオスに装備されていたインスタント・ネオスペースの効果が発動するぜ!」
「っ!?」
「装備モンスターがフィールドから離れた場合、自分の手札、デッキ、墓地から
ネオス「タアッ!!」
ATK2500
闇の中から溢れる光とともに現れたのは、フレア・スカラベに幻影として重なっていた青い宝石が胸に輝く銀の戦士
絶体絶命を覆すその力、その姿はまさしくヒーロー
「俺はこれでターンエンドだ!
へへっ!助かったぜ、ネオス、みんな!」
彼の後ろに幻影のようにネオスペーシアンたちやハネクリボーが並び頷く
これまで人に寄生する蟲とか、古代の神様とかしか見てこなかった僕には彼らの在り方は新鮮で、逆に今までの精霊たちの在り方が例外のように思えてくる。とても眩しい在り方だ。
「僕のターン、ドロー。」」
兄様は決闘者が皆持っているそれを、貰えばいいと言ってくれたけど、彼のヒカリはあまりにも眩い太陽のよう。
純粋なデュエルを楽しむ心、未来を切り開くドロー力、どんな逆境でも屈しない闘志、まさに
〔覚悟こそが力だ!〕
「っ!!?」
零羅はネオスを見た。ネオスを通して見てしまった。
元気が出てくる暖かな太陽の中の、最も熱く苛烈な
「・・・・・・マジックカード、トレード・インを発動
手札のレベル8モンスター、怪粉壊獣ガダーラを墓地へ送り2枚ドローする。」
(あれ?なんだろうこのカード?こんなカード僕のデッキには・・・)
「CC隻眼のパスト・アイを召喚。」
パスト・アイ ATK1400
もはやその行動は無意識だった。
見えてしまったモノの本能によって突き動かされているだけだった。
「永続魔法、
さらにフィールド魔法、覇王城を、発動!」
現れたのは城というには豪華さも、荘厳さもない余りも武骨な岩の砦
堀のようになっている場所にはマグマが煮えたぎっている。
「このカードがある限り、僕はダーク・フュージョンの効果でしか呼び出せないモンスターを、別のカードの効果でも融合召喚できる。」
「ダーク・フュージョンだって!?」
「
そして僕のフィールドの効果モンスター、CC隻眼のパスト・アイとダーク・フュージョン!
宙からやってきたHEROよ、我が目に宿り、その力開放せよ!融合召喚!!」
重なる瞳はいつの間にか金に染まり、神秘の光の奥から闇が溢れだす。
「HEROの支配者よ!闇の力で正義を貫け!現れろ!」
――ガシャ!
「『なっ!?』」
闇の中から一歩また一歩と歩いてくるその姿に対戦者とその精霊であるネオスは驚愕した。
漆黒の闇の鎧に血のように赤いマントをたなびかせるその姿は
『私・・・?』
「
ネオス・ロード ATK2500
「
「ネオス・ロードの効果発動
このカードが特殊召喚した場合、相手フィールドの表側表示モンスター1体のコントロールを得る!『ドミネーション・フォース』!」
『なっ!?くぅううぅぅう、十代!!あぁあぁぁあああ!!』
「ネオス!!」
闇の波動を受け頼もしかったヒーローの瞳から生気がなくなり、その肉体は敵の手に堕ちた。
絶対的な力、フィールドを制圧する支配力、外法に手を染めようとも正義を貫く、これこそがネオス・ロードの力である。
「バトル!
「くっ!ネオス!!があぁああああ!!」
LP4300→1800
「これで終わりだ!!ネオス・ロードでダイレクトアタック!『ラス・オブ・ネオスロード』!!」
「くっ!?また頼むぜ!
ネクロ・ガードナーを除外し攻撃を無効にする!ぐううぅううう!?」
闇を纏うHEROの一撃は、例え防ごうとも衝撃を巻き起こし、対戦者にその圧倒的な力を見せつけた。
あ、あれ?僕は・・・何を?
いや、それよりも!
「だ、大丈夫!?」
「へ。へへ、さすがネオス、強烈な一発だったぜ・・・なぁお前!」
うん、そうだよね。多分このネオスって彼にとってとっても思い入れのあるカードなんだと思う。
兄様もヘル・アーマゲドンのコントロールを取られた時もいい気分じゃなさそうだし、彼だって
「むちゃくちゃスゲーじゃん!!」
「え?」
「っていうかネオス・ロード、かっけぇええええ!!
「・・・・・・ははっ。」
何この人、もう笑っちゃう。
僕だって訳分んないのに、自分のエースが奪われたのに、絶体絶命のピンチなのに
それでもこの人はデュエルを楽しんでいる。
「さぁ、もう終わりか?」
「ううん、これからだよ!
僕は墓地の2体のネクロ・ディフェンダーの効果発動!
メインフェイズにこのカードを除外することで、次の相手のエンドフェイズまで対象モンスターは戦闘で破壊されず、そのモンスターで発生する戦闘ダメージを0にできる。
僕はこの効果をネオスとネオス・ロードに与える。
そして、ネオス・ロードは元々戦闘でも効果でも破壊されない。」
「ネオスの双璧か、やるな!」
「さらに墓地のシャッフル・リボーンの効果
このカードを除外して、自分フィールドのカード、覇王城をデッキに戻しシャッフル、その後、1枚ドローする。
カードを1枚伏せてターンエンド。
シャッフル・リボーンのデメリットで手札を1枚除外しないといけないけど、僕の手札は0だから、それはない。
さぁ掛かってきなよ!」
「おう!俺のターン!ドロー!!
マジックカード、貪欲な壺!墓地のモンスターを5体デッキに戻しシャッフル、その後2枚ドローする。
俺は
さらに俺は闇の量産工場を発動!
墓地の通常モンスター、
まだまだ行くぜ!マジックカード、融合!
手札のバーストレディとフェザーマンを融合!もう一度来てくれ!フレイム・ウィングマン!」
フレイム・ウィングマン「ハッ!!」
ATK2100
「無駄だよ!ネオス・ロードの効果はフィールドに現れたときだけじゃなくて、1ターンに1度、相手の墓地にモンスターが墓地へ送られた場合にも発動することができる!『ドミネーション・フォース』!」
「そう何度も行かないぜ!速攻魔法、融合解除!
フレイム・ウィングマンの融合を解除!戻ってこい!バーストレディ!フェザーマン!」
フェザーマン「たぁ!」
ATK1000
バーストレディ「はっ!」
ATK1200
ネオス・ロードの闇の波動がフレイム・ウィングマンを捉えようとするが、それはフレイム・ウィングマンが2つの光となることで躱される。
そして現れるのは鳥のような特徴を持つ緑のヒーローと、炎を操る女性ヒーロー
「さらに俺はO―オーバーソウルを発動!
墓地から通常モンスターの
クレイマン「ふんっ!」
ATK800
続くのは巨大な体の土人形、どのモンスターも攻撃力が低い通常モンスター、何が出てくるんだろう。
「これでそろったぜ、俺はマジックカード、ヒーローフラッシュ!!を発動!!
このカードは墓地のH―ヒートハート、E―エマージェンシーコール、R―ライトジャスティス、O―オーバーソウルを1枚ずつ除外して発動して、デッキから通常モンスターの
来い!スパークマン!!」
スパークマン「ハッ!!」
ATK1600
雷をまき散らしながら現れたのは青い体に金のプロテクターを纏ったヒーロー
何をしてくる?僕の中の冷静な部分は危険だと警鐘を鳴らしているけど、それでも僕は期待もしてしまっている。
「そして俺の
「この状況から逆転のコンボを!?」
「フッ、行くぜ!スパークマンでダイレクトアタック!!行け!『スパーク・フラッシュ』!!」
すごい!でも!!
「僕だって“負けたくない”んだ!
トラップ発動!
自分フィールドに悪魔族モンスターがいる場合、フィールドのカードを1枚破壊する!
スパークマンを破壊!」
スパークマン「ぐわあああぁぁぁああ!!?」――バンッ!!
スパークマンから放たれた雷をネオス・ロードが弾き返してくれて、逆にスパークマンが破壊される。
「くっ!?スパークマン!」
「さらにデッキから悪魔族モンスターを墓地へ送ることができる。
僕が墓地に送るのはレベル8の魔竜将ディアボリカ
このカードが効果によって墓地へ送られたことで、墓地の悪魔族モンスター、クリボーを手札へ、さらにレベル8の悪魔族が墓地へ送られたことで抹殺の邪悪霊の効果が発動、このカードを手札に加える!」
「やるな!だがまだまだ!行ってくれ、バーストレディ!『バースト・ファイア』!!」
「忘れたの抹殺の
このカードを墓地に捨てて墓地のレベル8の悪魔族を特殊召喚して、強制戦闘を行う!
僕が特殊召喚するのは攻撃力3000のソニック・ハルバート!」
ソニック・ハルバート ATK3000
ネオス・ロード「フンッ!はああぁぁあぁぁぁあ!!」
バーストレディ「はああああああぁぁぁぁあああ!!」
ネオス・ロードがソニック・ハルバードを手に振りかぶる。
バーストレディとソニック・ハルバートの攻撃力差は1800
「これで僕の勝ちだ!!」
「フッ、それはどうかな!俺は速攻魔法を発動!ピラミッドパワー!!
エンドフェイズまで俺のフィールドの表側表示モンスターの攻撃力はすべて200ポイントアップする!
よってバーストレディの攻撃力は1400だ!」
バーストレディ「たああぁああああ、きゃああ!!」――バンッ!!
ATK1200→1400
「ぐうぅぅうう!!ありがとう、バーストレディ・・・
そして俺にはまだクレイマンとフェザーマンが残ってるぜ!」
LP1800→200
フェザーマン ATK1000→1200
クレイマン ATK800→1000
「あ・・・・」
どちらのモンスターも僕のライフを上回っている。これじゃ・・・
ネオス・ロード「・・・・・・」
いつの間にかネオス・ロードが僕を見ていた。その仮面の下の瞳は
そうか、君は・・・うん、そうだよね。
こんな楽しい事、諦めて終わらせたくないよね!
「クレイマンでダイレクトアタック『クレイ・ナックル』!!」
「手札のクリボーの効果発動!このカードを墓地へ送ることでダメージを無効にする!」
クリボー「「「「「「「「「「「クリクリ~!!」」」」」」」」」」」
僕らの前に羽のないクリボーが無数に現れ、クレイマンの拳を受けきってくれた。
そして、それを飛び越えて翼をもつヒーローが構えている。
「ナイスガッツ!でもこれで最後だ!
フェザーマンでダイレクトアタック!『フェザー・ブレイク』!」
あぁ本当に・・・
「楽しいデュエルだった・・・」
LP1000→0
「くうぅうう、HERO最高!デュエル最高!!
ガッチャ!!めちゃくちゃ楽しいデュエルだったぜ!!」
「うん、僕もこんなに楽しいデュエル初めてだったよ。はい。」
「おっ!ネオス、今回は災難だったな!」
『あぁ、すまなかった十代。』
十代の力になるために生まれたのに、初陣に近い一戦で逆に十代を追い詰めてしまったことにネオスが肩を落とす。
「ふふ、あんなに頼もしかったのに・・・仲がいいんだね?」
「っ!?お前まさかネオスが見えるのか!?」
「うん、あのネオスペーシアンっていう宇宙人たちとも話していたよね?」
「あぁ!そうか!万丈目くらいしか、精霊が見えている奴いなかったけど他にもいたんだ!」
「うん、僕もさっき初めて知ったんだ。精霊が見えること。」
「えっ?さっきって・・・じゃあお前自分のデッキにいないのか?」
「ううん、僕の精霊はずっと僕を見ていてくれたんだ。
僕が負けたくないって思ったから、力を貸してくれた。
だからこれから僕がやりたいことをきっと支えてくれる。それがわかったんだ!ありがとう。」
「礼を言うのはこっちの方だ。
お前の新しいヒーローのおかげで、俺もやりたいことができた。ありがとな!
あっ、そういえば俺まだ名前言ってなかったな・・・俺は『遊城 十代』!お前は?」
「僕は・・・僕は零羅、『赤馬 零羅』
また、デュエルしてくれる?」
「おう!何なら今からでも、あっ!そうだ!これやるよ!」
「えっ?・・・・・・こんなに、いいの?」
「あぁ、なんだか知らないけど、そいつら俺じゃ使いこなせないんだ・・・
はぁ~そりゃ俺にダークヒーローは向いていないけどよ・・・あれ?昔は使えてたような気が・・・」
一人で悩み始める十代をよそに、零羅はそのカードたちを見てなんとなく彼らが自分に力を貸してくれることを感じ取る。
「そう、なんだ。うん、わかった。
じゃあ今度デュエルするときはこのカードたちを使えるようになってからでいいかな?」
「おう!今度は俺のHEROとお前のHEROで勝負だな!
そうだ!どうせならあいつも呼んで「ウッキィィィイイ!!」――バシャアアア!!うあぁあああああ!!?」
いきなり頭から水を被った十代は、とりあえず頭を振って水を弾き飛ばす。
そしてその目の前にいたのは
「お、お前、いつかの猿!?」
「ウッキー。」
「あ、あれ?俺・・・――クゥグウウゥゥウ・・・あれ?」
十代は困惑した、自分はたらふく食ったはずなのに何故かまだ空腹のままなことに
「ウキキ、キー。」
「バナナ、これを俺に持ってきてくれたのか!」
「ウキキキ。」
「ありがとうよ~ハム、ムムム、ハン、ンンンン、ハグッ!」
「キ~」
一心不乱にバナナを食べる十代、そしてそれを優しい顔で見つめる猿
食べているうちに十代の頭からはさっきまで感じていた違和感など、すっかり抜け落ちてしまっていた。
「うグウゥウっ!?」
そして喉を詰まらせた。
「ウキキキ・・・」
猿は若干呆れながら、手に持っていたバケツを十代に手渡す。
「うぐ、うぐ、プハァァアアア・・・うまいバナナだったぜ!
これで元気百倍!デュエルアカデミアに戻れるぜ!」
「ウキキキ、キキッキ、ウキ~」
「サンキュー!じゃ、俺行くな。早く戻らないと!」
「ウキキキ?ウキ?」
「おう!お前も元気でな!あはははは!」
意気揚々と歩きだす十代を不思議そうに見つめる猿
その理由は直ぐ傍にある立て看板、むしろ十代が向かった方向とは逆方向に建つドーム型の建物
「ウッキ、キキキ・・・」
そんな猿の疑問と心配をよそに、なんとなくあっちこっちから自分を呼ぶ感覚も手伝い、十代は進む。
「みんな待ってろよぉぉおお!!」
もちろん当てなどない。
「だけど・・・どっちなんだ?学園は・・・?」
「うぅぅ・・・?」
零羅は自分が揺さぶられている感覚に襲われていた。
ただ自分がいつ目を閉じていたのか、その背に伝わる感触から自分がいつから寝ていたのか、ひどく疑問に思いながらも意識を覚醒させる。
「キッキー!」「え?・・・あれ?」
零羅が気が付いたのは、暗い大穴だった。
そこは零羅が元居た場所、アカデミアの地下空洞だ。
「ウキ・・・・ウキ?」
「っ!?あ、お、お猿さん?」
目が覚めて一番に現れたのは茶色い毛並みの猿だった。
その表情を見れば敵意などなく、むしろ自分が目を覚ましたことを喜んでくれているようだ。
「君、どうしたの?」
こんなところに野生の猿がいるわけがない。
ここは地下であり、デュエルアカデミアの島には森と呼べるようなものはないからだ。
(あれ・・・森?さっきまでのは全部、夢?っ!)
自分の手にあるカードを目にした瞬間、今までの疑問は氷解した。
それはあの太陽のような決闘者からもらった正義を貫く者たち
(夢じゃ、ない!)
「ウキキ、ウキ!ウッキー!・・・キキ、キィ~・・・・・」
猿はしてもらいたいことを身振り手振りで伝えようとするが、自分はただの猿であるため伝わらないようなぁ~と肩を落とす、だが
「そう、友達を助けたいんだね?」
「ウキッ!?ウキキッー!!」
零羅には伝わっていた。言葉じゃなくて彼の目が助けを焦う気持ちを見抜いていた。
「うん、案内してくれる?」
「ウキー!!」
(命令でも償いでもない。僕は僕の意思で歩き出そう。)
「ウキキ!」
「あっ待ってよ!」
(だってまたあの輝く太陽のような人たちとデュエルしたいから。)
次回 遊戯王ARC-V Rーe:birth『敗北者たちの意地』
「CC」カード群の効果について
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後付け効果を削除
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メインに入るカードの後付け効果のみを削除
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