食事処ナオはいつも以上に客が詰め込み、店内は手狭過ぎて人酔いしてしまうそうなほど密度が高い。
本日のメニューは特別メニューで通常より訪れる客が多い事は可笑しな事ではないが、今日に限ってはそれだけの話では済まない…。
前回、レイス家での食事会にてエルディア王による発言。
彼にとっては何気ない発言であったが、集まった貴族達にとっては信じられない真実の暴露。
賢い者なら現王が偽物で本物がレイス家であると悟り、尚且つそれがパンドラの箱であることを理解しただろう。
なにせ政権を担っている大貴族達が自分達の権益を失う様な事柄を放置する事など有る筈がなく、どんな手段を用いても発言自体が無かった事に手を回すのは容易に想像できる。
そして大貴族の矛先はレイス家と、発言の元凶となった食事処ナオの飯田 総司にも向けられた。
中央憲兵による総司の強制連行。
罪状を作り上げる事は中央憲兵にとって簡単であるが、総司には疑惑があったためにそちらで連行される事に成った。
疑いの内容はエルディア内で絶対に入手できないはずの食材を扱っていた事。
チョコレートの原料であるカカオに珈琲に必要な珈琲豆などはエルディアでは栽培不可能な上に入手は困難。
そこからマーレの間者なのではと疑いをかけられたのだ。
実際問題この疑惑を否定するものを総司は持ち合わせていなかった。
確かにマーレから入手していないが、誰が“異世界産”といって信じるだろうか?
それを理解している総司は答えない事で、余計に疑いは深まる一方。
連行される直前に中央憲兵の動きをケニーより聞いたウーリが、フリーダに話して急ぎ駆け付けて連行に待ったをかけた。
大貴族の一つであるレイス家の言葉となればさすがに駐屯兵団も疑いだけで無理やりとはいかず、そこに先に使いを出しておいた調査兵団、憲兵団、駐屯兵団の各団長たちに、話を聞いて駆け付けたリーブス商会会長にウォール教司祭のニックも加わり、一方的な論戦の末に中央憲兵を撃退。そのまま中央憲兵本部へと押し入り、一方的過ぎると抗議すると同時に一定の期間を持たせるように要求。さすがに各兵団にトロスト区で幅を利かせている大商会にウォール教と事を荒立てる気は大貴族にもなく、証拠集めとして一か月の期間を設ける事となった。
色々と慌ただしくなった食事処ナオは二日ほど店を閉め、本日は各団長にリーブス会長、ニック司祭らが今後の話をする為にと食事処ナオを開けてくれと言ってきたのだ。
荒々しくなった事もあって閉めたが、内心料理を作りたいし店を開ける気満々で居た総司は二つ返事で了承。
事情や状況を知りたい常連客も集まって、この混雑となったのだ。
ちなみに話し合いの場所を食事処ナオに決めた五人は、その五人が集まり易い上に関係者や常連客に伝わり易くしようと考えた結果で、今日が特別メニューの日だったとか、二日も食事処ナオの料理を食べていない事から楽しみにしていたとかは関係ない……筈である…多分…。
中央のテーブルに調査兵団エルヴィン・スミス団長、駐屯兵団団長兼南部最高責任者ドット・ピクシス司令、憲兵団ナイル・ドーク団長、リーブス商会ディモ・リーブス会長、ウォール教ニック司祭、そしてレイス家次期当主と名高いフリーダ・レイスが顔を合わせていた。
共に抗議した身であるも彼らの立ち位置は異なっている。
憮然として意を唱えるエルヴィンとニック。
意は唱えても護るべき家族が居るがゆえに危険に跳び込めないし、跳び込もうとしないナイル。
中立とまでは言わないが、たかが飲食店一つの行く末に自身の進退まで賭ける事は無いと見守っているピクシス。
助け切れるとは思ってないが、料理に関して金を生み出す金の卵である総司だけは引き抜けれないかと模索有りき参加しているリーブス。
家の事情と貴族間のいざこざに巻き込んでしまった事から申し訳なさそうに俯いているフリーダ。
事情を知り、各々で行動していた全員が集まったところで話し合いが始まった。
同時に今日の特別メニューが山のように皿に乗せられて各テーブルに提供されていく。
ちなみにであるが本日の食事代は総司持ちである。
巻き込まれたとはいえ自分達の為に色々と動き、心配して下さっている常連に対する感謝の気持ちだ。
お金に関してはリーブス商会との契約で得た代金があり、それを今までほとんど使う事無く貯めていたのでそこから出す事にしている。
エルヴィンは話し合いを行うにあたって、特別メニューの料理を一つ手に取る。
話し合いをするのに食べながら…と思われるかも知れないが、ここに居る面子でそれを咎める者はいない。
何故なら誰もが同様に手を伸ばしているからだ。
これは長丁場になる事も想定し、空腹になって思考能力の低下を防ぐ目的があった。
決して我慢出来なくなった訳では……無いと良いなぁ…。
手に取った料理は“ハンバーガー”である。
調査兵団が以前報告会でレシピを頂いて提供し、リーブス商会で現在もなお人気商品として売り出されている代用品を用いた安いもの―――ではなく、肉や新鮮な野菜を使ったものだ。
リーブスからしたらこの量でなんでこんなに安いんだとか、どこから入手したらこれだけ良い品質で値段を抑えられるんだとか疑問が尽きない。
包んでいた紙を開き、中より上下を焼き色の付いたパンズで薄いハンバーグを挟んだハンバーグが姿を覗かせる。
全部剥がさずに一部だけ開くことでハンバーガーが崩れる事は無い。尚且つ開き切っていない紙の部分を持つことで手を汚さないで済む手軽さ。
話しながらやトランプをしながらなどの何かの合間に食べるには最適。
ほんのり感じる温かさを指先から感じ、ガブリと大口を開けて齧り付く。
セットで出て来るふんわり柔らかなパンとは違い、水気が少なくスカスカとして焼かれた事で多少硬くなったパン。
確かに柔らかさこそ無かったが、代わりに通常のパン以上に噛み切り易い。
そして噛めば中からハンバーグの味わいが広がる。
見た目は薄くともしっかりとした噛み応えがあり、合挽のハンバーグと異なってポロポロと崩れる事がない。
濃い牛肉の味わいに塩気が、ソースとしてパンズとハンバーグの間に挟まれていた特製のトマトソースが絡まる。
さっぱりとしたトマトの酸味と旨味を味わうと同時に、混ぜられた細かくカットされた玉葱や挟まれた瑞々しいレタスがシャキシャキとした歯応えを奏でる。
うん、リーブス商会のハンバーガーも美味いが、ここのは格別に美味い。そして今日は払わなくて良いがやはり安い。
バクリともう一口齧り付き、今度はピクルスが入ってポリポリと食感を楽しみ、独特な塩気とさっぱりとした風味が合わさる。
人によってはピクルスが苦手だと言うが、私は断然有りなタイプだ。
もぐもぐと口内のハンバーガーを咀嚼し、注文していた飲み物を流し込む。
注文した飲み物はコーラ。
甘くも癖になる風味がハンバーガーの後味を流し、バチバチと跳ねるような炭酸が口内だけでは飽き足らず、喉をびしばしと叩くようにして流れて行く。
刺激が歓喜と変わり、身体中を走ると持っていた手に力が籠る。
早く次を食べたいと口を開きかけたエルヴィンはぴたりと止める。
私は何をやっているのか?
今日はこの店の事で話し合いに来たというのに、食事に専念するのではいつもと変わらぬではないか。
食欲に支配されつつあった自身を諫めて、小口で含みながら視線をハンバーガーから彼らに向け直す。
皆も同様だったのか視線が手に持っていたハンバーガーからそれぞれの正面へと向けられた。
「コホン、では話し合いを始めましょうか」
取り繕うと小さく席を挟み、ニック司祭が進めようと言葉にした。
それに頷きながらそれぞれ一口齧る。
頷きも言葉も無いが、それを肯定とみなして話し合いが始まった。
「それにしても厄介だな。疑いを晴らせばよい、と言う訳にはいかんと言うのは」
「口に出来ない以上は別の方法を探るしかないの。出来れば大貴族の鶴の一声でどうにか出来れば良いんじゃが?」
「すみません。今のレイス家にそれだけの力は無いです…」
注がれる視線にフリーダは手を止めて俯きながら答えた。
大貴族によって総司が攻撃されている以上、最たる元凶であるレイス家が何もされない筈がなかった。
現に四六時中監視が付けられており、何か動きがあれば大貴族へと伝わるようになっている。
ただし店内に限っては常連客で満たされており、見ず知らずの者が入り込めば誰かが気付くので入らずに、外で待機しているのをリヴァイが確認している。
誰も期待はしていなかったが、こうして嫌味の一つでも言わねば気が済まないというもの。
気が済まないと言っても彼らの敵は大貴族であり、レイス家に関しては多少想うところがある者の判定的には味方に当てはめている程度。
だから誰も本気で苛立ちや怒りを向けてはいない。
「そう言えば“ステーキ”の奴が見えんが?」
「“生姜焼き”もだな」
料理名を口にすると皆が店内を見渡す。
この場合の料理名は料理そのものを指すのではなく、常連客で良くそれを注文する者を現す。
“サンドイッチ”ならアルミン、“プリン”ならミカサと言った具合に名前は知らなくても、常連客であれば品でその者の顔を思い浮かべる事が出来る。
ただし“チーズハンバーグ”に限ってはアニとエレンと二人いるので、区別する為にエレンは“チーハン野郎”と称される。
今しがた出た“ステーキ”はケニー・アッカーマンで、“生姜焼き”はトラウテ・カーフェンの事であり、二人が上げられたのは彼らがやり手の中央憲兵であるからである。
居ればこうして名が上げられ、中央憲兵の内情を詳しく聞けたはずだったのだが、生憎ながら二人の姿は無い。
内情を知れるかなと思っていた淡い期待が完全に水泡に帰した事を理解し、エルヴィンは次のハンバーガーに手を伸ばす。
何気なくガブリと齧ったところで先ほどと違う味わいに視線が手元に戻る。
ハンバーグに対抗するかのように現れた濃い目のチーズ。
挟んであるのがハンバーグであり、挟んでいるのがパンズであるならばチーズが合わない筈がない。
パンズとハンバーグの間にチーズが上下に一枚ずつ挟まっていて、薄くスライスされているのでハンバーガーの食感に違和感を与える事無く交わっていく。
チーズの味を全面に押し出すためにかトマトソースとレタスが抜かれ、塩気と濃い目の味わいのハンバーガーとガラリと味と雰囲気が変わって違った美味しさを楽しむ。
何よりソースや瑞々しいレタスがなくなった事でパサつき、その分飲み物を含んだ時に味わう乾燥した大地を潤わすような感覚がまたなんとも言えない清々しさが気持ちいい。
意識がチーズハンバーガーに向いていたエルヴィンはナイルの呆れ顔に気付いて手を止めた。
「気持ちはわかるが少しは抑えろ」
「物事には逃していけないタイミングというものがある」
「…それは解かるが今それを口にするか?」
「冷めてしまっては勿体ないだろう」
「それは…そうじゃが…」
理解するが納得しかねるエルヴィンの力説に戸惑う中、リーブスは頭痛を覚えて額を押さえる。
話し合いどころか先の話題すら忘れかねない連中にため息を漏らし、見ていられないとリヴァイが一歩前に踏み出す。
「ケニーなら
「あぁ?確かステーキのやつはレイス家の子飼いではなかったか?」
「いえ、子飼いではなく当主であるウーリ叔父さんの友達です」
「ダチより上に従うって事か」
「軍に所属しているなら当然だがな」
それもそうだと納得するしかない。
彼は強力な狂犬であり猟犬だ。
飼い主の命令に絶対とまでの忠誠心は無いだろうが、大貴族達に背いた場合どのような目に合うかはよく理解出来るだろうし、どうなるかは自身が行っていただけに知り尽くしている。
なら彼は大貴族側に付くだろう。
それが当然であり、賢い者の選択でもある。
「同じ憲兵団なら憲兵団長の方で何とか出来ねぇのか?」
「無理だ。指揮系統が違う。あっちは王や大貴族連中が指揮権を握っている。正直俺よりあっちの方が上だと認識している」
「なら調査兵団の方は動けんのか?」
「王の署名入りで壁外調査の命令が下ろされた。期間中のほとんどは追い出されることになった」
「大貴族連中も露骨な事をしてくるな。だったら王に直訴するか?」
「無駄じゃの。それも考えて調べてみると王は体調不良で療養中じゃとさ」
「口封じか?」
「さぁな、それも考えられるし、単に監禁している可能性もある。王の代役などすぐに用意出来る筈も無いから当分は監禁じゃろうて」
策と言う策が産まれる事無く虚しいだけの確認作業だけが繰り返されていく。
この話し合いで分かったのは総司のハンバーガーが美味いと言う事だけだろう。
二つ目を平らげたエルヴィンは三つ目を掴む。
三つ目を開いた所で明らかな違いに気付き止まる。
挟まれているのがハンバーグではなく、フリッター…いや、ここではフライだったか。兎も角フライが挟まっているのだ。
どのような味なのだろうと期待しながらガブリつく。
ザクリと香ばしい食感の後にプリップリな海老の弾力が伝わって来る。
どうやら挟まっていたのは小さな海老を揚げたものらしい。
ソースはまろやかなタルタルソース。
違った食感にガラリと変わった味わい。
美味しいだけでなくここの料理は楽しい。
リーブス会長ではないがフライとタルタルソースの相性は最高だな。
背後の方で騒がしくなったのを感じ、耳を澄ませばハンジ班が騒いでいるようで、たぶんであるがこの海老フライのハンバーガーを食べているのだろう。
「打つ手なしか。して総司はどうするつもりなのだ?」
「どうもこうも期間までは店を開けるって言ってたな」
「こんな状況でもか?」
「こんな状況だからこそだとよ」
「逃げも隠れもしないか…」
「一応期間前に従業員が巻き込まれないようにここより離れさすとさ。接客も調理も腕が良いのが多いからもしもの時は
「総司はどうするのですか?」
「よく分からんが一人ならば逃げ切れる手段があるらしいがその辺はさっぱりだ」
手段は解からないが逃げる事は出来る。
これも可笑しな話だ。
現政権を牛耳っている大貴族の権力から逃れるだけの力を小さな飲食店の主が持っている訳がない。
それこそ同等の権力がある者か、見つからないようにしつつも逃がせれる技能に長けた者達の手引きを受けるかのどちらかだろう。
背後に強大なナニカが存在していると思うのは当たり前で、疑いを持たれている総司は間違いなくマーレの支援を受けていると思われるに違いない。
本当に総司は何を隠していると気になるところだが、今はそれよりこの四つ目の方が気になって仕方がない。
四つ目は普通のハンバーガーのようでただのハンバーガーではない。
パンズに変化はなく、レタスが挟んであることも変わらないのだが、ハンバーグにタレが満遍なく塗られている。
それに微かに漂う匂いには覚えがある。
匂いを頼りに記憶からそれらしいのを探りつつ、答えを知ろうと口に含む。
この店でしか味わえない“ショウユ”の深いコクと塩気に、同じくこの店でしか飲めない“ニホンシュ”の果実のように爽やかな香り、それに照明の灯りを反射する照りと甘さ。
“照り焼きチキン”で使われる照り焼きのタレだ。
塩気と味の濃さが特徴的なチーズハンバーグも良かったが、甘味が強くも塩気を持っている照り焼きハンバーガーもこれまた美味い。
何故こうも同じ料理でこうも違い美味しいものばかり作れるのだろうか。
ハンバーガーを味わいつつも話し合いは続け、中々良い意見が出ないまま時間だけが悪戯に過ぎて行く。
時には中央テーブルのメンバー以外からこれはどうか?ああしたらどうか?とアイデアが出されるもどれも採用に足る案にはならずにその場で却下。
停滞しつつあった話し合い。
重く暗くのしかかる雰囲気を消し飛ばすかのようにエルヴィンが立ち上がる。
皆が急な動きに視線が自然と向き、向けられたエルヴィンは力強く口を開く。
「おかわりハンバーガーを頼む。コーラのおかわりも!」
「良いねぇ!こっちのテーブルも頼むよ」
エルヴィンに続きハンジの大声が店内に響く。
それは暗く沈んでいた雰囲気を消し飛ばすには丁度良く、一瞬にて漂っていた空気が軽いものへと変貌していく。
代わりに調査兵団に向けられる失笑も起こって、リヴァイは大きなため息を零してミケは鼻で嗤う。
空気が和らいだことで緊張も解け、今日はここでお開きと言う事で皆はただただハンバーガーを思いっきり味わうのであった。
結局案件は各自が持ち帰って検討する事に成り、満腹になったお腹をさすりながらエルヴィンはリヴァイを連れて店を出た。
「ったく、上手くはいかないもんだな」
「あぁ、本当に美味かった」
「……エルヴィン…」
満足気に呟いたエルヴィンにリヴァイは呆れ果てるが、思考は常に打開策がないかと働かせている。
例え僅かながらの可能性でも良い。
下らない意地の勝負であったが連絡会では世話になったのだ。
どんな些細な物でも借りを返さぬまま終わると言うのは間違っている。
ほんの1パーセントでもあれば知恵を絞り、可能性へと手を伸ばし、身を賭けてでも投じれるものを。
満たされた胃袋とは違って思考回路はどん欲なほど回転を保つ。
しかしすでに大貴族に手を回され動ける事も限られる。
リーブス商会とウォール教の司祭一人では力不足。
今欲しいのは盤上をひっくり返すような
それも食事処ナオがマーレと繋がりがないと証明できる都合の良い最強のカード。
無いと分かりつつもつい望んでしまう。
都合が良すぎる考えだなと呟くが、心の奥底では諦めきれない。
矛盾と笑いながら本部へ還ろうと脚を踏み出す。
「……ナァオウ」
ふいに足を止めた。
この特徴的な泣き声は食事処ナオの看板猫であるナオの声だ。
そう思い鳴き声の方向へ振り返ると予想通りにナオが居た。
狭い路地の入口の真ん中で座り込み、こちらをじっと見ている。
「どうしたんだい?」
語り掛けたところで返事は帰ってこない。
それどころかナオは暗く細い路地へと入って行く。
なんだったのかと首を傾げているとナオが立ち止まり、またもこちらをジッと見つめて来る。
まるで私を誘うかのように…。
「エルヴィン?」
「あ、あぁ…少し待っていてくれ」
好奇心だろうか。
勘の様なものだが付いて行けば何かある気がした。
人一人が通れるギリギリの間を進み、ナオと共に先へ先へと進み続ける。
先には周りを塀に囲まれているが、多少広い空間が広がっていた。
到着するや否やナオは通り道の端に避けてそのまま進むようにと顎で示す。
その先に誰かが居る。
よく見かける人物だ。
同じ常連客として何度か顔も合わせている。
確か彼はエレンの――――…。
「調査兵団エルヴィン・スミス団長。少しお時間頂けるかな?」
男は右人差し指で左耳を掻きながら問いかける…。
●現在公開可能な情報
・特別メニュー入りしたハンバーガー
ハンバーガーはパンズを焼いて置いて、ハンバーガーを焼いて置けば、軽く焼いてあとは注文を貰って温めて、挟めばいいので通常メニューでも良いのだが、リーブス会長より「毎日売られたら商会の売り上げが落ちる」と言われてならばと特別メニューに入れたのだ。
ハンバーガー単品にフライドポテトにジュースを一緒にしたセット、それと一回り大きいビッグサイズで販売している。